ORE(俺)第3章 命令

 
 「いい?今度喰ったらただじゃ済まさないから!わかったわね」女が言う。俺が人間だった時代に最後の会った女だ。俺がある程度力を持ち始めるとぼちぼち姿を見せ始め,
あれやこれや指図する。世話係の女も手ごわいがこの女はすごい、近頃"スキ"を見せ始めた世話係の女とは違い一切の隙を見せない。おそらくこの女がボスなんだろう。
 怒っているのは”食事でない女”を喰ってしまったせいだ、どういうわけか最近"喰うな"という命令を受ける。しかも、美味しそう(実際美味しかったが)な女ばかりをである。我慢しきれず食べつづけて、怒られ続けていると言う訳だ。
 しかし、これは無茶な注文だ。喰うことだけ(=犯すことだけ)が本能の俺にそれをやめろなんて無理な話しだ,一体なにが目的なんだ?今まで考えたことなかったがなぜ俺は作られた?女の命令に不審を感じた、ただしそれはほんの一瞬だけだった。やはり俺には本能以外なかった.
 「とりあえず,練習よ!いまから連れてくる女を快楽でぼろぼろにするの、ただし喰ってはだめよ!いいわね」
 そういって連れてこられた女は四つんばいに木の板に縛り付けられている、目隠しされていて、声も出せないように猿轡されている。
 手足はほんのわずかだけ自由になる。それである程度身じろぎできるが、それがまたいやらしい。
 その女が尻をこちらに向けて差し出されている。一気に喰らいつきたいほど美味しそうだ,それを喰ってはいけないというんだから”おまえら人間としての良心があるのか?”と叫びたくなる、本当にやつらは残酷なやつらだ!腹の立つ!
 今日連れてこられた女はいつにもまして美味しそうだった。必死に逃げようと女はもがく、しかし俺から見るとそれは淫らに尻を振っているだけで、余計に食欲をそそる。女はたぶんいまの状況はわかっていないんだろう.
 ただ裸にひん剥かれて尻の穴まで剥き出しにされているんだから大体想像はついているのだろう、まさか裸婦像のモデルとは思っていないに違いない、でも自分を襲うと狙っているのが何者か?想像を絶する相手であるということも知ってはいないだろう。
 そのぷるぷろと逃げるたびにゆれる尻をやんわりと舐める、女はビクっとして逃げようともがく、しかし俺には時間がある。逃げたら止まるのをまって、舐める、またにげる、待つ、舐める、逃げる・・・それを繰り返していた。
 ボスの女の指示はなんどもイカせて精神を破壊するまで快楽を味合わせることだ,そんなことは簡単だ,時間も知識も技術もある、だから言われたことは簡単にこなせるはず、俺が喰っちまわない限りは!
 なにしろ理性というものがまったくない,本能しかないんだから我慢することはむずかしい。ただし、知性というか理論的思考はまだ人間だった頃以上に冴えている。女を感じさせるにはやっぱり頭を使うからか?そのように設計されているのだろう、俺はセックスのばけものとして作られているのだから。

 ぺろぺろ舐めているうちにとにかくうざったいことは早く終わらせて、ご褒美の美味しい食事をいただくことにしたいと思った。
 そのためにはさっさとこの女を壊すことが仕事だ、そこで俺はいいかげん疲れて女があきらめたころを見計らって一気に前後に挿入する。その瞬間女の体が硬直する、それはそうだろう、尻を舐められるとおもっていたところを一気に挿入されたのだから,逃げようと尻を動かしても新しい刺激になるだけだった.イヤイヤと尻は逃げようとする、しかししっかりつながった俺は中で暴れている。ただし快楽のポジションは押さえているこれが”コツ”だ。
 そんなことをしているうちに、いつのまにか女の尻の動きが変っていった.逃げようとする動きから快楽を求めようとする動きに、快楽のポジションにある俺の触手がうまく刺激するように尻を動かしている。はやく・ゆっくり、強く・弱く・・・・そういった女特有の快楽のリズムを刻みながら尻を振っている。じっくりと味わうように,,,,
 そのうちリズムが変ってきた,,,激しく必死に腰を振りはじめた、ピークが近いのであろう、そのうち、自ら俺を深く招きいれた。自ら腰をぐっと、後ろに押し、体を反らせる。そして軽く体をふるわせた。
 崩れ落ちようとする女の乳房を掴んだ、まるで男の手のように。女は男に犯されていると思っているのだろう、まだそう思わせておく、現実を知ったときの恐怖感がまた楽しみだから。
 それにしても、無口なのはいただけない、快楽の声も俺の楽しみだから、しっかりと声を聞きたい。そこで、そっと猿轡をとる、
 「はぁ、ぁ、ぁぁぁ」快楽の声が室内に響く、その淫らに開いた唇にキスをする。キスをするのは俺のコレクションだ、セックスの快楽に溺れたまま死んだ女の柔らかな唇がキスをして生きた女の唇を犯す.
 死者と生者の淫らなキスが濡れた音を立てる、女の体がしなやかさを取り戻し始める、男のソレの様に前を責め、道具の様に後ろを弄る。くちゃくちゃといういやらしい音はキスの音だろうか?それとも性器からあふれ落ちる淫らな液体だろうか?その区別もできないほど女は汁を垂れ流している。
 乳首の方はコレクションで責める。女は何もかも忘れ快楽に身もだえしている、手足の拘束が喰い込んでいるのも気がつかないようだった.いや今はそれすら快楽に感じているのだろう。食い込んで少し血がにじんでいるが、狂ったようにもだえている。
 コレクションから立ち上る女の甘い匂いが安心させたのかもしれない、もう快楽以外頭にないようだった.
 口の中に差し込まれた舌に自分の舌を絡み付けている、唇を強く吸うとさらに感じるようだ.そうしながら乳房のほうを揉みしだく、当然前後の穴への責めも忘れない。
 俺は女の尻を振る姿をじっと見ていた。俺の動きに合わせて女はより快楽を得るように尻を振る。いやらしくそして淫らに、バケモノの俺に犯されていながら感じている.無論本人は気づいていない、今は・・・
 しばらくするとまたも女の動きが速くなり始めた,激しく腰を振ったり、より深い挿入を自ら導いている。またイクのだろう、そしてその瞬間より強い刺激を与えた!
「うぎぎ・・・」色気も何もないような声だ,
 人間だったら絶対与えられないような快楽、快楽を越えた快楽、神経の一本一本まで的確に刺激する.それによって女は苦痛にも似た声をあげる。
 「うわぁ、、ぎぁぁ、、ぎぃぃぃ」
 普通なら達したとたん急降下していく、それをとめることは絶対にできない。人間ならば!しかし、俺の力をもってすれば達したのをさらにあおることも可能だ.
 快楽とか苦痛とかそういった分類でははかれない、人間なら決して感じることの出来ない領域に女を持っていってやる.
 いまマスクを取ろうとした、自分を犯しているものの正体を悟る。こみ上げてくる恐怖と同時に快楽を高めてやるように誘導する。自分自身の身体の反応を理解できずパニックになる.バケモノに犯されているのに感じている自分自身に…
 そこをさらに責めてやれば苦痛と快楽と恐怖・嫌悪が入り混じって精神は壊れてしまうはずだ、
 しかし、いまは女は一方的に快楽の声をあげている。なかなかマスクを取るチャンスはつかめない、それに声をきいているとゾクゾクする。女は自分の快楽の世界に浸っていた。
 「ああ、、、きもちいい」
 そういいながら腰を振る
 「ああ、感じる・・・」
 そう叫んで痙攣する
 「ああ、、、もっと!」
 つぶやくように囁いて涙をながす。
 そして、限界を超えたような叫びが上がる!
 「あああ!いっそ殺して!」
  気がついたときは遅かった,その言葉に反応してつい内臓を抉り出してしまった.女は内臓を飛び散らして倒れていた。そのときの苦痛が快楽に快楽になっているのだろう.もう呼吸することのないその顔は絶頂の表情を浮かべている.
  ・・・・
 「またやったわね!」と例の女がものすごい勢いで怒っている。
 やれやれ、、、やってしまったのは仕方ない


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