(第一夜)
昌子「うふふふ、うふふふ…。」
夜のあまり人の通らない道を、不気味な笑いを浮かばせながら、だれか人間の身体を抱き上げて運ぶ制服姿の少女が歩いていた。
少女は二本の三つ編みに結った髪の毛をスカートの下裾まで届くぐらい長くしていた、山須田昌子という女子高生だった。
そして、運んでいたのは同じ年の男子高校生のようだった。
昌子が通っている学校は女子高であるため、面識のもともとなかった男子のようである。
そのまま、不気味な洋館に入っていった。
昌子に運ばれた男子高校生は、大戸咲男といった。
咲男「ここは…。」
昌子「ふふふふ、気がついたわね。」
咲男「き、君はだれ?」
昌子「おほほほ。たぶん顔を見てなかったから、後ろ姿見せれば思い出すわ。」
ほとんど灯りのない真っ暗な部屋で、昌子が咲男に背中を向けると、咲男はすぐに思い出した。
咲男「あっ。」
交差点で信号待ちをしていたところ、昌子の後ろ姿が目に入り、三つ編みの長い黒髪を見て咲男は思わずハアハアとしてしまった。その時、風が吹いて昌子の髪の毛が舞い上がり、毛先から香りが放たれて咲男の顔にあたって倒れてしまったのである。
昌子「やっぱりね、いやらしいわね。」
咲男「ああっ、どうして…。」
昌子「うふふ。」
これも暗くてよくわからなかったが、咲男が気絶しているうちに服をぬがされて裸になっていた。そして、下半身が精液で濡れており、ぬがされた下着も精液がたまっていたところを昌子に見せられてしまったのである。
咲男「どうして、こんないやらしいこと…。」
昌子「いやらしいのは、あなたのほうよ。わたしの後ろ姿見て興奮していたなんて、きもち悪いわ。」
咲男「その、どうして…。」
昌子「これを見るといいわ。さっきのあなたの姿よ。」
なんと、携帯電話に隠れて写メールを撮っていたのである。咲男のはいていたズボンの、股のあたりがふくらんでいる姿がはっきりと写し出されていたのであった。
咲男「ごめんなさい。」
昌子「ふふふふ。ただで帰れると思う?」
咲男「えっ、どうすれば…。」
昌子「わたしと、いやらしいことをやりたいんでしょう。」
昌子も、着ていた制服を脱ぎ、下着だけの半裸姿になっていた。
咲男「あの…。」
昌子「あなたの童貞を奪ってやるわ。」
咲男「あっ。」
昌子「くくくく。」
昌子の表情が不気味になり、目がつりあがって口が大きく上下に開くと牙が出てきた。
咲男「もしかして、吸血鬼…。」
昌子「うふふふ。ただの吸血鬼じゃないわ。さそり人間というのよ。」
咲男「えっ?あっ。」
昌子の両手が、そのとおりさそりの恐ろしい爪になって、身体も変身し、顔も毛むくじゃらの恐ろしい姿にかわっていた。
昌子「あなたもさそり人間になるのよ。」
咲男「うわあーっ!」
とうとう、咲男は昌子に首をかみつかれて血を吸われてしまった。
この昌子が襲われたのも、黒井美佐を敵として狙う平野雅耶が新たな怪人を送り込もうとして、美佐の転校した学校の同じクラスにいる昌子の一家を襲い、悪魔の手下としてさそり人間にしていたのである。
昌子「きゃあーっ!」
雅耶「うふふふ。おまえも今夜から悪魔になるのだよ。おまえの学校に転校してきた黒井美佐を殺すのがおまえに課せられた役目、いいわね。」
昌子「はい、わかりました。雅耶さま。」
がくっとなってまた気絶していた咲男は、今度は明るい部屋であるが、まわりがジャングルになっているおぞましい空間だった。やはり裸にされていたままだったが、部屋のなかが蒸し風呂のように温度が高かったので寒くは感じなかった。
咲男「ぼくはたしか、あの女の子に…、それにしてもここは…、うわっ。」
部屋のなかには、へびやとかげなどの爬虫類が何匹も放たれていた、小さな鰐もいる。逃げようとしてもどうしていいかわからないと思っているうち、扉の開く音がした。
昌子「ほら、あそこにいるわよ。」
近づいていたのは、小学生ぐらいのいずれも女の子でまた裸になっていた、ポニー・テールの入野美幸、ツイン・テールの平沢久美子、両サイドに黒いヘアゴムをくくってほかの髪といっしょに背中におろしていた菅原芳子の三人だった。いずれも、髪の毛を腰まで長くしている。
咲男「や、やだ、こんなところに女の子たちが。」
昌子「おほほほ。この部屋からは出られないわ。そのかわり、この子たちといっしょに遊んでおやり。ほら、おちんちんたっているでしょ。」
美幸「わー、ほんとだ。」
芳子「おにいさま、いっしょにおふろ入りましょう。」
久美子「そうよ。この池はみんなおふろになっているのよ。熱さが少しずつちがうけれど。」
咲男「ちょ、ちょっと…。」
久美子「うふふふ。」
美幸「あら、久美子ちゃん、まっさきにおにいさまのおちんちん握ったらずるいわよ。」
芳子「もう、興奮しているのがわかるからね。」
少女たちの顔も不気味な姿にかわっていた。みな、昌子とおなじさそり人間にされている少女たちなのである。
昌子「じゃ、わたしはおとうさまの相手をしなければいけないから。」
扉を閉められ、三人の少女たちにつかまって身動きのできない咲男であった。
昌子の父親というのは、すっかり上半身の姿がさそりに変わっているのであった。傍らに昌子の母親もいる。
昌子「おとうさま、今日はひとりの男の子を襲って血を吸いましたわ。」
昌子の母「おほほほ。今日はそれじゃ特別また興奮できるわね。」
昌子の父「ひっひひひ。さっそくやるか。」
昌子は、下着姿で三つ編みを垂らしたままだった。
昌子「このままでよろしいですの?」
昌子の父「そうだな。今日は後ろからチンポコをおまえの下着に入れる遊びがよいな。」
昌子「かしこまりました。」
昌子は背中を父親に向けて、言われたように父親は性器を昌子の下着につっこませていた。前に垂れている昌子の長い三つ編みの髪の毛と胸を父親はじかにつかんでいるうち、興奮して精液が出てきて昌子のパンティーも濡れてきた。
昌子の父「いひひひひ、いひひひひ。」
昌子「あん、あん、あん…。」
昌子の母「うふふふ、いいわよ、その調子。」
母親も、親子の濡れ場を楽しんで見ていたのである。
父親の口がぱかっと上下に開いて、三つ編みの髪の間から昌子のうなじにかみつきはじめ、牙をさして血を流させていた、それを唇で何度も吸い取っていたのである。
昌子「ああん、ああ…、おとうさま、気持ちいいわ…。」
父親に髪の毛をひっぱられ、血を吸われながらも悶えている昌子だった。
翌日、黒井美佐が転校した女子高校でのことだった。
美佐は、昌子の真後ろの席にいて、授業中にも昌子が隠れて携帯電話を取り出しながら何かを見て不気味ににやにやとしている姿を目にしていた。
美佐「なにをしているのかしら、昌子さん、あっ…。」
清楚な三つ編みの長い黒髪を二本とも背中におろしている昌子の握っている携帯電話には、男の性器が露骨に写し出されている写真が…。
昌子「うふふふ。」
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