(第二夜)
美佐「昌子さん…。」
授業中のことで、それほど長く携帯電話の写メールを見ているわけにもいかないと思ったようで、昌子はすぐにしまったのであった。
その後の休み時間に、美佐は便所に行ったが、となりで不気味な笑い声が聞こえているのであった。
昌子「うふふふ、うふふふ。」
不気味な声の主は昌子であるとわかった。
美佐「どうして、あんなに変な笑い方をしているのかしら。」
美佐は、昌子のようすが気になったため、昌子の出てくるのを待っていた。事実、昌子が出てきたが、美佐の姿に驚くのであった。
昌子「あんた、さっきからわたしのやっていること、のぞいてたわね。」
美佐「のぞいてるって、なにかあやしいわ。」
昌子「やっぱりね、だったらいっしょに見せてあげるわよ。」
美佐「見せるって。」
昌子「携帯の中味よ。あやしいと思っているならほら。」
昌子が取り出した携帯電話の写真にうつっていたのは、紛れもなく男の下半身や性器などであった。
美佐「いったいなんなの?こんな男の…。」
昌子「しいー、だまってよ。美佐さんにだけ特別に見せてあげるわ。わたしね、わたしのことで興奮してくる男がけっこう多いから、こうやって写真をとってるの。これがいちばん最初の、わたしが小学生に初恋の相手だった、学年がひとつ上の男の子のものよ。」
美佐「初恋って。」
昌子「ふふふふ、あいにく片思いだったけど。」
美佐「それで、どうしてこんなの撮ったの?」
昌子「思い切って彼の家まで追いかけて迫ったら、彼の下半身のここがふくらんでいるのがわかって、わたしはズボンをぬがせたのよ。そしたら精液もこのとおり出てきたわ。髪の毛を長くしていまと同じ三つ編みのおさげにしていたのに興奮してたのよ。ただ、年下の子には関心ないからっていわれて。それならセックスやってくれたらあきらめるって言って迫ったの。」
美佐「そんなこと言ったら、相手の男の子は誰だってひくじゃない。」
昌子「うふふふ。これは同じ学年のほかのクラスにいた子のもの。いつもじろじろ見ていたから、絶対自分のことを好きになっていると思って、やっぱり股のところ見てふくらんでいたから、絶対わたしの長い髪の毛見て興奮していると思って家につれこんで誘ったわ。」
美佐「また、あぶないわね、その男の子をどうしたの?」
昌子「むりやりつれこんで興奮させたわ。痴漢の逆の行為ね。女の子より力の弱い子だったから。いじめたらもう近寄って来なくなっちゃったし。」
美佐「あなた、髪の毛を武器にしてるのね。」
昌子「そうよ。興奮してくれる男の人多いのよ。これも、わたしが中学生の時に小学生だった相手よ。誘ったらもう泣いちゃったわ。かわいらしくてね。」
美佐「いくらなんでも、相手はいやがるでしょう。」
昌子「うふふふ、わたしは片思いでもいやがる相手でも迫るようにしているの。」
美佐「なんか、あなた、ふつうの女の子じゃないみたいだわ。」
昌子「そのとおりよ。黒井美佐さん、わたしの正体を知ったからには…。」
美佐「ちょ、ちょっと知ったからって…。」
昌子「死んでもらうわ。」
美佐「なにを言うの?あっ。」
昌子「うふふふ。」
昌子が、突然正体を現わしたのであった。
美佐「あなたは…。」
昌子「おほほほほ。わたしはさそり女。美佐を殺すために送られてこの女の子の身体を借りてるの。」
美佐「はあーっ、それじゃ殺せないわ。」
昌子「うふふふ。覚悟をおし。」
さそりの爪をたてて、昌子が美佐に迫っていた。
美佐「はーっ!」
昌子「くくくく。」
顔と長い三つ編みの髪の毛だけがもとのまま残って、あとの身体じゅうがさそりに変身してしまった昌子の攻撃に美佐はたじろいでいた。
美佐「うう。どうやって攻撃していいか。」
昌子「ふふふふ。」
強力な熱水を口から吐いてきたため、美佐はよけたりしたが、狭い女子便所では逃げ場もなかった。
美佐「ひとまず外に出るしかないわ。」
昌子「あっ。」
天井裏にとびあがって、美佐はとにかく逃げることにした。
その女子便所に残った昌子がもとの人間の姿に戻っていた。
昌子「ふふふふ。いずれ命を奪ってやるわ。」
久美子「うーん、おいしい。」
美幸「うふふふ。」
芳子「ほんと。」
咲男「まだなめるの、もうかんべんして。」
久美子「だめよ。ずっとおにいさまはわたしたちにかわるがわるなめられ続けるのよ。」
昌子の家にとらえられてきた咲男が、少女たちの玩具になっているのであった。
美幸「どうやら、昌子おねえさまが帰ってきたみたいだわ。」
昌子「おほほほ。おまえたちも楽しそうだこと。そのまま遊んでいていいわ。わたしはおとうさまのところへ行かなければいけないから。」
芳子「うん。」
昌子のようすをつきとめようと、ひそかに美佐は昌子の住んでいる家まで後ろをつけていたのであった。
美佐「ここがあの子の家ね。けれども、恐ろしい怪物にされてるわ。」
美佐は、昌子の家の屋根に上ってようすをうかがっていた。家の屋根に上がるなどということは当然普通の人間ではできない。美佐のような魔力を使う者だけができる行為である。
美佐「なんてまた不気味な…。」
美佐の目には、へびやとかげがたくさんいるジャングルの温室だった。とらえられている咲男がそのなかに少女たちといることには気づいていなかった。
昌子の姿が目にとまっていた。怪人化している父親と対面しているようであった。
昌子「ただいま。おとうさま、今日はなにをしましょうか。」
昌子の父「そうだな、今日は後ろにまわろうか。」
昌子「かしこまりましたわ。」
昌子はその場で制服や下着を父親に見せながら脱いでいた。
美佐「まあ、ストリップをかんたんにやるなんて…。」
昌子「どうぞ、おとうさま。」
昌子の父「よし、いひひひ。」
昌子は、父親に対して後ろを向いて正座し、昌子の父親はいすに座って、露骨な性器を昌子のちょうど後頭部の、おさげ髪を分けているヘアラインの一番下、つまりうなじを突くようにして、そこに左右から昌子の三つ編みにしているおさげ髪を巻きつけるのであった。
美佐「まあ、髪の毛を巻きつけるなんて…。」
そしてきっちりしめたあと、美佐にとって驚くことが起った。
美佐「あっ。」
昌子のうなじから口が開き、昌子の髪の毛を巻いた父親の性器がずぼっとその口のなかに入れられたのである。さらに、父親は両腕を伸ばしてわきの下から昌子の胸をつかんで興奮するのであった。
昌子の父「いひひひ、きもちいいぞ。」
昌子「あん、あん…。」
昌子は、さそり女であると同時にあの妖怪の二口女といわれる類でもあったのだ。
美佐「昌子さん…。」
美佐は、どう対処するのだろうか。
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