序章 〜GAME RULE〜



 魔道の力により発展した世界、ラウドグルク。三大大陸の一つであるラオンカ大陸の王都であるブローリンは
おそらく世界で1番豊かで活気のある町であろう。しかし、そんな大きな町だからこそ汚い部分も必要である。
麻薬、ギャンブル、売春など、一つ一つ上げればきりが無い。この世界ではこれらのことはある程度法で認められているため、
商売としてあちこちに店が存在している。町はずれにある「黒聖館」もその一つである。
開店してまだ二年目だというのにこの店はその筋ではトップクラスの業績を誇る。
内容は奴隷の提供、いわゆる人身売買だ。ここで扱う奴隷は、ほぼ100%性奴隷である・・・。


 そろそろ日が沈むというころ、一人の男が店へ入ってきた。年のころは20代半ばというところだろうか。
十人中九人はハンサムだと思うであろう顔立ちだ。
「これはサリオ様、今日はどのような御用で?」
一人の女性が近づいてきて、男・・・サリオに話し掛ける。長い黒髪と黒い瞳の女性で、こちらも十分に美しい。が、感情を
めったに顔に出さないため近寄りがたい雰囲気をしている。氷の美しさというところだろうか。名をランファ、この店の案内人である。
「少しオーナーに用があってね。会えるかい?」
「大丈夫で御座います。ではこちらへ・・・」
ニーシアが店の奥へ歩き出すとサリオも後へ続く。階段を上り、最上階の一番奥の部屋へと向かう。サリオにとってはここは
何度も来た馴染みの場所あり、我が家のように軽い足取りで付いて行く。
部屋の前に着き、コンコンと軽くノックをする。
「オーナー、サリオ様がお見えです。」
「ああ、分かった。入って来い。」
中から男の声で返事がきた。その言葉に従い、二人は中へと入った。
部屋の中は赤い絨毯が敷き詰められていて、中央に大きなデスクがある。壁際の棚には数々の本や置物が並んでいる。
その中央のデスクには男が座っていて、何か書類を書きとめている。この男がここのオーナー兼調教師のイクザである。
眼つきが鋭く、それがまた短めの黒髪にあっている。一言で言うとクールな男である。
書いていた手を止めて、入ってきた二人に対し顔を上げる。
「久しぶりだな。」
「本当にね。二ヶ月ぶりぐらいかな。」
客とオーナーというよりは親しい友人のような口調で話始める。
「今日は何の用だ?」
「そんなに焦らないでよ。久しぶりに会ったというのにつれないなぁ・・・。」
悲しそうな面持ちでデスクに小さくのの字を書く。イクザはそれをげんなりとした表情で見ている。
「気色悪いことをするな。こっちも忙しいんだ、とっとと用件を言え。」
くくっと小さく笑うとごめんごめんと謝り、用件を切り出した。
「イクザはもちろんアルヴィーナ姫を知っているよね?」
「ああ、この国の王女だろう。」
アルヴィーナ姫といえば知らない者はいないだろう。この国の王の一人娘で、とても美しい少女だ。金色の滝のような髪に
同じく金色の瞳。肌も白く透き通っていて、体のラインもすらっとして美しい。
「実は今日の朝のことだけどね、アルヴィーナ姫は王の代理として隣国へと出かけたんだ。すると何者かが馬車を襲って
王女を連れ去ったらしいんだよ。王様は慌てちゃってね、急いで兵を出し王女を連れ戻した者、または有力な情報を持って
きた者に褒美を与えるっておふれを出したんだ。」
王家の一員でありながら、国にとって重大な事件を何でもないかのようにさらりと言い放った。イクザもそれほど驚いた様子を見せない。
「それで?俺に探せとでも言うつもりか?」」
軽く腕を組みながら、目の前の男を見た。
サリオは違うよ、と肩をすくめると本題に入った。
「実はね、その行方不明のアルヴィーナ姫にそっくりな娘が裏に止めてある私の馬車の中で木箱に入って寝てるんだよ。
その娘の調教して欲しいんだ。」
その言葉に一瞬イクザはあっけに取られたが、すぐあははと声を上げて笑い出した。
「そういうことか。よし、いいだろう。」
「そんな簡単に決めていいのかい?これは重罪だよ。」
「何を今更。聞いてしまった時点で俺も巻き込まれたも同然だ。しかし、なぜそんなことを頼むんだ?」
「これは私が王になるための準備なんだ。何人もいる婿候補達にこの件で一気に差をつける。最初は私が助け出してめでたしめでたしって
筋書きだったんだけどね、不覚にも王女に私のことを知られてしまったので急遽言うことを聞くようにしなければならなかったんだ。」
サリオは嬉しそうに言うと、さらに続けた。
「期間は五日で頼むよ、あまり長すぎると危ないからね。」
「おいおい、無茶を言うな。普通は二十日はかかるぞ」
「大丈夫さ、肉体の開発を省けばできるだろう?アルヴィーナ姫は中へ運ばせておくから。じゃあよろしく頼むよ。」
そういってサリオはさっさと部屋から出て行ったが、何かを思いついたようにまたドアを開けた。
「あ、そうそう。もちろんこのことは君達二人以外には内緒だよ。」
再びドアが閉まると、残ったイクザはランファへ言った。
「やれやれ・・・聞いての通りだ。時間がないので今俺が調教中の女は他の調教師に任せる。そのことを伝えてきてくれ。」
「了解しました。イクザ様。」
ランファはお辞儀をして部屋を出て行こうとした。その背中に向かってイクザは声を掛けた。
「それが終わったらすぐに寝室に来い。」
「は、はい。」
ランファの雰囲気が少し暖かくなった。


 
 「あっ、あっ、くうんっ・・・イクザ様ぁ・・・・」
ランファは甘い声をだす。先ほどのような冷たい感じはなく、子猫のように甘えている。
ペニスがカリの所までしき引き抜かれると、再び根元まで差し込まれる。差し込まれるたびにランファは声を上げる。
「ああっ、んっ、あっ、ひっ、駄目っ!!激しすぎですっ・・・」
「何が駄目なんだ。下の口はこんなに蜜を垂らして喜んでいるぞ。」
ランファのヴァギナからはグチュグチュと突かれるたびに愛液が溢れ出して、お尻を伝ってどんどんシーツに染み込んでいく。
恥ずかしいのかギュッとイクザの首筋に抱きつきながら、イヤイヤと首を横に振る。

「ふふふっ、もっと良くしてやろう。」
そういうとうっすらと陰毛に覆われている肉の芽を摘むとコリコリと揉みくだした。
「ひあああっ!?あっ、あーーーーーーーっ!!!!!」
突然敏感な所を弄られ、あっというまにイってしまう。体をビクビクッと大きく痙攣させると、全身の力が抜けたのか
ベッドに崩れ落ちた。肩で大きく息をしながら潤んだ瞳でぼーっと虚空を見つめている。
「勝手に終わるんじゃない。俺はまだだぞ、今度は口でやれ。」
「はあっ、はあっ・・・は、はい。」
イクザの言葉で正気に戻ると、股間へと顔を近づけ、両手でペニスを掴み口に含んだ。
「あむっ、んっ、んっ、んっ、ジュルル・・・」
「そうだ・・・裏側もな。」
口の中で舌がレロレロと動き亀頭部分を刺激する。右手は根元部分を優しく扱いている。
「ほら、もっと頭を前後に振れ。」
「ふぁい、ジュプ、ジュポ、チュブ、グプッ・・・」
ペニスを根元まで咥えると、抜け落ちそうになるぎりぎりまで引き抜く。そしてまた根元まで咥える。しばらくすると
イクザも限界を迎えた。ランファの後頭部を両手でがっちり抱えると、喉奥までペニスを突き入れた。
「くっ、もう出すぞっ!」
「んっ・・・ごくっごくっごくっ・・・」
口の中でペニスがビクンッと大きく跳ねると喉奥へ精液を吐き出す。口の中に生臭い味が広がる。ランファはそれを
ごくごくと飲み込むが、途中でむせてしまい半分ほど吐き出してしまう。
「けほっ、ごほっ・・・も、申し訳ありません。すぐに後始末を・・・」
尿道口へ唇をつけるとちゅるると中に残っていた精液も吸い取る。竿の裏もスジにそってツーッと舐め上げ、吐き出した
精液を飲み下す。
そんなランファの頭を軽く撫でながらイクザは言った。
「さて、ランファ。明日から王女の調教だ。今までで1番大きな仕事だ。、道具はランクSの物を用意しろ。」
「え・・・?Sを使うのですか?」
イクザの言葉にランファはペニスから顔を上げて戸惑う。
仕事に使う道具は値段や効力によってランク分けされており、通常使う道具はB、特別な注文が入ったときにAを使う。
Sは値段も効力もずば抜けているため使うことなど滅多になく、実際ランファもSを使うのを見たのは数えるほどしかない。
「今回はいつも以上に失敗は許されないからな。それに成功すれば元手は十分に稼げる。」
「分かりました。早速準備をして参ります。」
服を着るため立ち上がろうとしたが、呼び止られた。
「後でいい。まだ終わりじゃないからな。」
そう言うとランファを腕の中に引き込んだ。


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