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			 【4話】馴致、そして・・・植えつけられる被虐の種子 
			 
			 
			(3) 
			 
			フェラチオを開始して40分がすぎようとしていた。 
			いつしかシックスナインの態勢へと移り代わり、お互いの性器を口で愛撫を行う音と、荒い吐息のみが室内にこだまする。 
			水沢が舌を長々と差し出し、花弁1枚1枚に丹念に舌を這わし、内側の熱く疼く秘肉をすすりながら、指先で秘部から菊座をヌチャヌチャといたぶると、優希は黒髪を打ち振り身悶えした。その一方で、切なげに鼻を鳴らしながら、まるで操られているかのように一心不乱にフェラチオ奉仕を行う。 
			だが、ついに秘部に指が埋め込まれると、たまらなくなった。 
			 
			「プハッ・・・あぁぁぁ・・・あンっ・・・・・・も、もう・・・もう・・・」 
			 
			切なげに腰を打ち振ると、感高まったように口に咥えていたモノを吐き出した。 
			その様子に、水沢はシックスナインを崩すと、優希に向き合うように体勢をかえた。 
			そして、ほつれた髪を払ってやり、頬に手を添えると、優希の目を覗きこんだ。 
			 
			「もう・・・なんですか?、優希」 
			「あぁぁ・・・」 
			 
			水沢の問いに顔を真っ赤に染め、必死に顔を背けようする。 
			 
			「欲しくなったんじゃないのですか?、優希」 
			 
			そんな優希の初々しい反応に、ニッコリと笑みを浮かべ再び問いかける。 
			その言葉に、優希はますます顔を赤らめ、恥ずかしそうで、それでいて悔しそうに唇を噛みしめた。 
			 
			 
			熱く疼く身体を貫いて欲しかった・・・ 
			 
			 
			先ほどの男たちよりも遥かに太く長大な肉茎で、強烈な快美感を味わせて欲しかった・・・ 
			 
			 
			でも・・・でも・・・ 
			 
			 
			快楽で蕩け切った頭で必死に葛藤する優希。そんな優希の心の中を見透かしたように、水沢が覆いかぶさってきた。 
			 
			「ちゃんとオネダリできないようじゃ、駄目ですよ」 
			「あっ・・・はンっ・・・」 
			 
			水沢は恥ずかしそうに顔を背ける優希の耳元に熱い吐息を吹きかけ囁くと、優希の太ももの間に膝を割り込ませ、グリグリと秘部を刺激する。 
			 
			「それとも、今度はこの状態で、優希が泣いてお願いするまで放置してあげましょうか?」 
			 
			その言葉に、ハッとして水沢の顔を見上げる。そこには相変わらず笑みを浮かべる顔があった・・・だが、その瞳の奥の嗜虐者特有の光を見て、ブルッと背筋を震わせる。 
			そして、水沢が身体を離そうとすると、考えるよりも先に言葉が出ていた。 
			 
			「まっ、まって! まって下さい!! ごめんなさい!! そうです、欲しいんです! 優希は欲しくてたたまらないんですっ!!」 
			 
			一度、言葉を吐き出すと止まらなかった。 
			 
			「欲しくて欲しくてたまらないのぉ! この疼きを止めて欲しいんです! おねがい・・・お願いですから・・・入れて下さい!!」 
			 
			身体を切なげに揺すり、堰を切ったように、なりふりかまわず大声で訴える。 
			 
			「僕の奴隷になってくれますか?」 
			「なりますっ、ならせてください! 優希を、優希を奴隷にならせてください!!」 
			「ちゃんと僕をご主人さまと呼べますか?」 
			「はいっ、呼ばせてください、ご主人さま!!・・・だから・・・だから・・・」 
			「・・・わかりました、いいですよ、優希」 
			 
			水沢がそう答えると、優希は涙を浮かべ、ホッとしたようになる。 
			そんな優希の頬を優しく撫でてやると、おもむろにベット脇から黒革の首輪を取り出し、優希の首に巻き付けた。そしてガチャリと小さな銀色の南京錠でロックするのであった。 
			 
			「さぁ、これで優希は僕の奴隷ですよ。たっぷり可愛がってあげますからね」 
			 
			その言葉に、優希はこれから来るであろう悦楽を想像し、身体を震わせた。 
			 
			 
			 
			熱い亀頭の感触が秘肉の割れ目に感じると、優希は全身を突っ張らせ、息を呑んでその瞬間を待ちうける。 
			そして、巨大なソレが粘膜を掻きわけ突きぬけてくると、媚声を止める事ができなかった。 
			 
			「あぁぁ、もっとぉ、もっとぉください」 
			 
			埋め込まれた剛棒が、熱く疼き潤む膣壁をきつく擦りあげていく。その待ち望んだ衝撃に陶酔したように、優希は表情を蕩けさせる。 
			 
			「うれしいですか?、優希」 
			 
			優希の表情を見下ろしながら、水沢が問いかけると、感極まったように「はい、嬉しいです」と従順に頷いた。 
			グイグイと秘部をえぐられると、美しい眉をキュッとたわめ、甘えたように鼻を鳴らし、自らも腰を卑猥にうねらせ、悦楽に浸る。 
			水沢が胸縄に絞りだされた美乳を鷲掴みしながら、唇を寄せると、喜んだように舌を差し入れた。 
			そして、熱く舌を絡ませあった後、水沢が唾液を落下させると、それを嬉しそうに嚥下までした。 
			そうしていくうちに彼女の柔肌は熱病にうなされたように真っ赤に染まり、全身を汗でヌラヌラと濡らし、小刻みな悶えは止まる事をしらず、どんどんと高み昇りつめようとしているのは明らかだった。 
			 
			「ヒッ、ヒィ・・・わ、私っ・・・私っ・・・」 
			 
			真っ赤に上気した顔を揺すり、逃れるように唇を振りほどく。 
			 
			「イクのですか?、優希」 
			「はっ、はいっ・・・イキそう・・・です」 
			 
			その途端、ピタリと水沢が腰の動きを止めた。 
			 
			「えっ、な・・・なぜ?」 
			 
			その行為に戸惑い、泣きそうな声で訴えかける。 
			 
			「優希は僕の奴隷になったのですから、勝手にイクのは許しません。ちゃんと僕が許可するまで、イってはダメですよ」 
			「そっ、そんな・・・」 
			 
			水沢の言葉に半泣きになる。そんな優希の言葉を無視し、水沢は再びグラインドを再開した。 
			
			 
 
			 
			「おっ、おねがい・・・です、イッ、イかせて下さい」 
			「ダメです」 
			 
			「お願い、お願いします。どうか・・・どうか・・・」 
			「ダメです」 
			 
			「どうか・・・お願いします、ご主人さま・・・ご慈悲を・・・」 
			「ダメです」 
			 
			優希が今まさに達しようとする絶妙なタイミングで、水沢はピタリと愛撫を中断する。 
			そのたびに。半狂乱のように優希は泣きじゃくった。 
			既に自分が何をいっているかも認識せず、ただ、ただ水沢の許しを得る為に、必死で隷従の言葉を叫び続ける。 
			そうして・・・優希は、確実に被虐と従属の快楽の種子を心身に刻みこまれていくのであった・・・ 
			
			
  
			
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