「こ、子供かっ!」
惑星キャラル、イデオンとの戦闘に破れ辛くも脱出した
ダラム・ズバはこの地球の植民星に不時着した。
だが、ゲリラの少年の襲撃を受け部下は射殺され、銃撃戦の中
青い髪の少女を撃ってしまったのだ。

「ダラム様、この娘まだ息があります。我々の姿、他の者に
知らされると厄介な事になります、止めを刺しましょう。」
銃口を倒れている少女に向ける部下をダラムは右手で制しながら
少女へと近寄っていった。

「気づかなかったのか?先に銃撃したのはこの少女ではない。
いずれにせよ他の者に見られている以上、長居は無用だ、だが
この娘は連れて行こう。」ダラムは気を失って倒れている少女
キッチ・キッチンの寝顔を見た時 美しいと感じた。そして
(ロゴ・ダウの異星人の話というのも聞いてみるのも悪くは無いか…)
ダラムの脳裏には母星を捨て異星人の元にはしったカララ.アジバの姿が浮かんだのかもしれない。

 「う、うん...」
数時間後、キッチ.キッチンは目を醒ました。
「私は確か異星人に撃たれて。ここは何処?」
医務室と思える部屋のベットに寝かされている自分。見慣れぬ壁の色彩、そして読めない文字。



「その通りだ、異星のお嬢さん。」
ベットの横から男たちの声が聞こえてくる。
「おい、ダラム様が拾ってきた女って言うのはこいつか?」
「異星人にしちゃいい線いってるんじゃないか?」
異星人の男たちの好奇な視線。それが自分の胸や太股に注がれている事にキッチンは恥辱を
感じた。
「おやめなさい、汚らわしいわ!」乾いた音と共に一番近くまで顔を向けていた兵士が突然の殴打に
耐え切れずもんどりをうって倒れる。


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