第1話


ぎゃ〜て〜ぎゃはははて〜ぇぇ〜ぜぇむぅぅとーどーしょーうふふふ…
「う…ん……はっ」
不気味?な声に、普通の強欲な魔法使い、霧雨魔理沙の意識が戻る。異変に気付き、困惑する。
「何だコレは…!?何が起きたんだ…!?何故縛られている…?」
見渡すと薄暗い廃屋。両手を天井から縄で吊られ、身動きが出来ない。
「…くそ、まだ頭がクラクラするぜ…そうだ、霊夢!?だいじょうぶか?」
「……大丈夫じゃないわ。誰かさんのせいでね」
自由奔放な巫女、博麗霊夢が恨めしそうににらむ。霊夢も魔理沙の隣で仲良く吊られていた。
「いやあ、好奇心は橙をも殺すってやつだな。うっかりだぜ」
「反省の色がない。人間としてダメね」
「うん。まあ、お前に言われたくはないがな」
お互い様な人間たちが、こうして吊られているのは…

――少女回想中。
「おい霊夢あそこ見ろよ…不気味な廃屋があるぜ!」
「こんな所に見慣れない建物ね。不審だわ…」
幻想郷の某所。突如出現した廃屋に興味を示す、魔理沙と霊夢。
外の世界から幻想入りしたのか。神様一家が湖ごとお引っ越しして来るくらいだから、廃屋一軒程度出現する事もあろう。
「さっそくお宅拝見とゆこう…何が飛び出してくっかワクワクするぜ」
少女探検中。
「建物はシッカリしている…ココでダチと弾幕ごっこが出来そうだなあ」
「あんたも相変わらずね…ま、いいけど……ん!?」
「…霊夢?早く盗…もとい色々借りてこうぜ?」
「…嫌な予感がする。魔理沙、警戒して…ちょ、待ちなさい危険よ!」
「全速前進だZE!」
警鐘を無視して突入する魔理沙。釣られて突入してしまう霊夢。
せっかく、霊夢の神掛かった勘が危険を告げていたのだが。
ボシュー!突如噴出する、睡眠ガス。
「ぐおっ!なん……だぜ!?」
「しまっ…まさかこんな罠……反則…じゃ…ない…の…」
体が痺れ、眠らされてしまった。
弾幕は回避出来ても、こんなトラップは少女たちには想定外であった…。

――現在。廃屋。
「あんたのせいよ!どうしてくれるのよ!」
「えーあれは不可抗力だぜ。初見殺しなんだぜ」
「…あーまったくもう!まだ体が痺れて動けやしない」
「困ったぜ…それにしても…」
ぎゃ〜て〜ぎゃ〜て〜きゃははは……ぜ〜む〜と〜ど〜しゅふふふ…!
「何この聞いた事が無い不気味な声…」
「私はどっかで聞いた事ある気がするぜ…?ああっ!?」
コチョコチョ…コチョコチョ!
「犬耳妖怪が…くすぐられて笑っている…!!こんなバカな事があるというのか―」
「…む、人間のお嬢さん達も気が付いたか。ワシの名はモチョクセ。ワシは【あらゆるくすぐりのツボを見つけ出す程度の能力】を持つのだ。
人間のお嬢さん達も後でくすぐってやろう…特に紅白のお嬢さんの腋は良さそうだ!」
「………」

驚愕の光景に絶句する少女たち。
妖怪が妖怪にくすぐられていた。
くすぐっているのは、不気味さと愛嬌を備えた、鬼太郎に出てくるっぽい妖怪。
くすぐられているのは、一見人間の少女(かなり可愛い)と外見が変わらない、幻想郷の妖怪少女だった。
台の上に仰向けに寝かされた妖怪少女の腹を胸を首筋を脇腹を、不気味妖怪の指が蠢き弄る。
こちょこちょこちょこちょ!
こちょこちょこちょこちょ!
「くふふふふ!ぎゃははははてぇぇぇぇ!…ぜぇ…むぅ…ふぁ…あぁ…」
緑の髪は乱れ同じ色の瞳は虚ろ。頬は赤く蒸気し呼吸は乱れ、胸が上下する。
乱れしどけなくはだけた桜色の着物から小振りな胸が露わになり、乳首は勃起してしまっている。
その敏感な箇所をくすぐられるたび犬耳少女の大声が木霊し、可愛らしいふさふさの犬耳がビクンと震える。
「お嬢さんの笑い声は変わってて面白い!もっとくすぐりたくなるのだ!」
「笑ってないよ…全然楽しくないもん…私をくすぐっても何にもならないわよー!!!」
「…!何という大声!まだまだ元気そうでねたましい!!」
くすぐるクセに何故かパルパルし出す、モチョクセ。
「山彦のお嬢さんのツボは、把握済みなのだよ!人間型の妖怪少女のツボは…乳首だ…!」
こちょこちょこちょ〜〜〜!……クリっ!こしょこしょしょ〜コリっ!クリクリクリっ。
「ぎゃぁぁてぇぇぇ…ふぁ!?…アァァァン!!!!」
……ビクビクビクっ!ビクン。
「くすぐった過ぎてイッた大声も可愛らしい!犬耳がよく動くという事は、ソコもツボに違いない…!」
響子の犬耳に、もふもふ、こしよこしょとモチョクセノヒワイな指が這いずる。
「ふぇえ!!!?ダメえぇぇぇ耳はイヤあああ耳弱いのおおおおっ!!!」
こちょこちょこちょこちょ!
こちょこちょこちょこちょ!
「ふあ゛あぁぁぁ〜〜〜力が抜けるううぅぅ〜耳はらめえぇぇぇ!!!」
ビクン!!!!ゾクゾクゾクゾクぅぅ………。
耳から背筋ら通り全身に駆け巡る悪寒と無力感その後に訪れる、身体の芯から突き抜ける、快感。
モチョクセのくすぐりは容赦なく響子の全身性感帯と化したカラダ中を這い虐めるのだった。
「…ぜぇ…むぅ…ぜぇ…ぜぇ…お願い…もう…イジメないでね…」
くすぐられ続けた山彦の妖怪少女、幽谷響子(かそだに・きょうこ)は涙を浮かべて懇願するが。
「まだまだ…お嬢さんが壊れるまでコチョコチョしたる」
「ぎゃああああてええぇぇぇぇ!!!!!」
びくうううん!!!!
響子の身体が弓なりに反り、山彦の絶叫が廃屋に木霊する…。
つづく?

【あとがき】
神霊廟未だ体験版しか出来ませぬが、面白いです。
響子ちゃんも芳香ちゃんもかわいいなぁもう。
さて、本命は腋巫女さんだけど、タイトル倒れにならねば良いが…


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