巨大イソギンチャクに弄ばれ、吊るされ、ぐったりと動けないわたし。
妖精さんたちが、わたしの足元にワラワラ集まってきました。
たくさんの妖精さん、それは幸運の証です。彼らの加護で、トラブル巻き込まれ体質なわたしは幾度も助かってきたのですから。
けれど、今回は、なんだか勝手が違うような予感を強く感じるというか、あ!なにを…?
ピョンピョコ、ノミのように跳ねながら、妖精さんがわたしの足元から這い上がってきました。
彼らはちっちゃいけれど、カブトムシと互角なほどの怪力の持ち主です。カブトムシとケンカすると100パー負けますけど。
「とても…おおきい、です?」「じゃっくとにんげんさん」「のぼりたい」「どしてー?」「そこににんげんさんがあるからです?」
自分で言うのもなんですがスタイルばつぐん、口の悪い祖父からは「縦方向にばかり育った(ひどい)」わたしのカラダは今、彼らの征服対象とされてしまいました。
「んっ、くすぐったい…」
足元をよじ登られるだけで、意識が甘く痺れます。
ふぁぁ…ぞわぞわです?なに…これ…?
さっきから、カラダが痺れて動けないのに、感覚だけは、異様に研ぎ澄まされています。
おそらく、イソギンチャクさんに飲まされたチョコ味粘液の効果でしょうか?
とても、気持ち良いです。ま、まずい…ですっ
痺れるカラダとボンヤリした意識下、きゃいきゃい楽しそうな妖精さんの声。
「んっ、ふ…ふあぁ…ようせい、さ…くすぐったぁ…ふ…あぁ…」
10cmの愛らしい登頂者たちが、わたしの服を掴み、足場探しにちっちゃな指が、ほんのすこし食い込むだけなのに、足元からゾワソワした感覚が…。
まるで虫が這い上がるような、あ、でも、嫌な感じというより、ふあぁ…この…感じ…?
ぞく、ぞくっ、と、ちっちゃな妖精さんがぶら下がるたびに、背筋が疼くのです。
更に、快楽ではしたなくヨダレがこぼれる口の中にまで、妖精さんの侵入を許してしまったようです。
舌に絡みつく、妖精さんのモソモソした悪戯。そん…な…キスより蕩けそう、です。
「あなたたちのことを、わたしがおいしく食べてしまいましょうか?」
と、エスプリの効いた冗談は、言える余裕なんて、あるわけがありませんっ。
今は、わたしがおいしく食べられちゃってますから。
…わたしたち人間が人類として地球を好きに支配してきたのも今は昔。
すっかり衰退しちゃいまして、現在は妖精さんが人類なのです。
人類は、地球を、その他種族を、好きに扱っていいのです。
はい。今の、わたしみたいに、ですね。ははは…。
「おかがふたつあるです?」「つかみやすーい」「やわやわー、ふにふにー」
な…んて、ところっ、さわってるんですか、あなたがたは!?
「んっ!はぁ…ああっ!そこっ!さわっ、さわっ…ふえぇ、だめぇ…うふぁぁぁ…」
ぴく、ぴくんっ、ぞくぞくぞくぞくっ!
「ふぇああぁあぁぁ!あぁぁ…ふぇぇ…」
ぴくっ。ぴくん、ぴくんっ…とても敏感なふたつの膨らみが、ちっちゃな登山者たちの悪戯でフワフワと刺激されております。
「てっぺん、ついたー」「さきっぽ、ぴくぴくです?」「こころなしか、とがってきたような」「さわるとにんげんさん、ぴくっとなるもよう」
…ですから、そこは敏感ですから、触っちゃ嫌ですからっ!
「おもろー」「もっとクリクリしたい」「かたくなってきますな」「にんげんさん、あついですか?」
あついというより、きもちいのです、にんげんさんは!
「だ…め…いや…っ!?ああ゛〜〜〜〜っ!!!」
媚薬触手の影響で何倍にも敏感にさせられたわたしの胸が、勃起した乳首が、その小さな妖精さんからの絶妙でリズミカルな刺激に、耐えられるはずもございません。
不意に、首がガクンとなり、わたしは絶叫していました。
激しく仰け反って天井に突き出した胸から乳首から、ビリビリと痺れるような快感が脳髄を甘い快楽に染めてしまうのです。
頭のてっぺんから手足の指先まで、気持ち良すぎて壊れるくらい、硬直するのも、気付かないほどでした。
「にんげんさんのくび、がくがくんー」「こりこりがきもちいのかと」「こちとらときめもふぁんどでくびがまわらねーです?」
……。壮絶に気持ち良すぎて、なに言ってるのか分かりませぬ。
「ろくごうめ、ついたー」「ここからいっぽんみち」「どうくつもあるです?」
…ふえ?あなた方、今どこにいますか?
乳首から送られる果断無き刺激に、わたしは歯を食いしばって耐えてきました。
けれど、それは、不意打ちでした。
「ふぇっ!!?にゃぁぁぁぁん!!!」
ビクゥゥンっ!わたしのカラダが、弓なりに折れ曲がった…ようです。
(そんな…ちくびより、すご…蕩けそう?な…に…これ?)
妖精さんが、わたしのスカートの、その…中に、到達した、結果でした。
その衝撃で、何人かは振り落とされ床に激突してしまいましたが、彼らならへいちゃらでしょう。
むしろ、むしろですねっ、にんげんさんのおんなのこのほうが、さらなるぴんちといえましょう!
「妖精さん、めっ、ですよ!そこは、人間の女の子の大事なとこですから、いけません。ただちに降りるよう警告しますっ!」
そう言ったつもりでしたが実際は、あまりの気持ち良さに言葉も無く、ピクピク震えるばかりでしたよ?
「わー、じしんだー」「このすりるがいきてるあかし」「いきてるって、すばらしいです?」「おかしがあればさいこーですな」「ありそう、です?」
うあ、まだ、大勢生き残ってらっしゃいます。わたしなら怖くて震えるだろうに、こういうアスレチック?がお好きな種族なんです。
あ…わたしも、震えてますけど。スリルじゃなくて、快感に。
「あっ!あっ!ふああっ!んん〜〜っ!はぁぁぁんらメェぇぇ…」
うふふ、うふあっ、きもちいい……っ
ビクン、ビクン。ぞくっ、ぴくぴくっ。
フリーダムな妖精さんたちには、痙攣するにんげんさんのカラダも面白い遊び場なんでしょうか。
彼らは謳ったり踊ったり、鬼ごっこをして、かくれんぼをしました。
うぅ…スカートの中にぃ、かくれ…ないで…はぅあああああんっ!!
媚薬粘液で敏感にされてるトコロを、クリクリ、こしょこしょヤラないでくださいっ。
人間を凌駕する技術力を保持する彼らのちっちゃい指先、その刺激はイソギンチャクの比ではなかったようです。
や…だぁ…そんなとこ…刺激されたら…っ
あの…ちょっと…待って……お願い……!
「〜〜〜〜〜〜っ!!!!!」
……どぷっ。腰が折れてしまいそうなほど仰け反って、わたしの意識が一瞬、真っ白。
ふあああらめえええっ気持ち良すぎますーーーーっ!!!
ものすごい勢いで、白濁した熱い液体が溢れ出し、弓なりに反ったわたしのカラダを逆流して、少し口にはいって…ヘンな味でした。
(わたし…ようせいさんに、いかされた?)
初めてでは、ありません。いえ!ほんの数分前に触手さんにヤられたばかりって意味ですよ?
いえね、幸運のシンボルな妖精さんに、というのが、結構ショックなんです。
わたし、このまま妖精さんたちに、美味しくいただかれてしまうのでしょうか?
「にんげんさんどうくつ、おもしろー」「ねばねばー、おいしー」「にんげんさん、ほわいとちょこちょこ?」「しこうのめにゅーにくわえねば」
わたしのあ…その、愛液、をモロにひっ被った妖精さんたちは、なにやら感動しておられる?
「にんげんさんのそのしんぴ、あいえきがながれとなって、わたしにとかせました、なぞ?」「しろちょこおうこく、けんこくのきうん?」「ぼくらのくにですなー」
…意味がわかりませぬ。
「…なにがくにだよ?くんにしろこらぁぁ、です?」
あ!妖精さん、ソコだけは、は、やだぁぁぁ!!!
くにくにくに、くりくりくり。
「あっ!?ふぇぁあ゛ああああああ〜〜〜!!!!!」
妖精さんのちっちゃな口が、わたしの充血してしこったクリ…を、クニクニやり出しました。
肉芽を掻き分けるように挿入される、小型人類の指と舌。
彼らにとっては巨大な肉の壁なんでしょうね。
わたしにとっては、ナカの壁をクリクリ、クニクニ、コリコリと擦られる結果となりました。
「あぁぁっ!んんっ!あっあぁぁあん!はふうぅぅぅっ!あっ!…も…めぇ…らめ…ぇぇ…」
ああ、もう、限界みたいですね…。
「…………。」
その瞬間は、思い出せません。
セカイの全てが真っ白に、意識の全てが快楽で一色になって、それから…。
『後日譚(あとがき)』と『○月期報告』、次でおしまいです。
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