00:天星魔神の覚醒


 僕の名前は、早乙女(サオトメ)清人(キヨト)、アイドルの星野(ホシノ)夜子(ヤコ)のポスターを張る様な何処にでも居るような普通の男子高校生だ。
 そんな僕の人生を一言で表すと、女性に苦労させ続けられた人生だろう。
 父親は、末妹が産まれた直後に事故で亡くなった。
 元々家あり、多額の保険金と慰謝料のおかげで、お金の事で生活に困る事は、無かったが家の中での男性の立場が皆無だった。


 朝、心地よい眠りの中に居ると、中学生の妹、双葉(フタバ)が起こし来る。
「とっとと起きろ、馬鹿兄貴!」
「もう少しだけ寝かせてくれよ」
 掛け布団を頭に被りながら言うが双葉は、布団を剥ぎ取る。
「兄貴が顔を洗わないとシャワーを浴びられないんだから起きろ!」
 洗面所がお風呂場と隣接した我が家では、唯一の男である僕の使用は、激しく制限される。
 渋々、体を起こしたすと双葉が僕のズボンを指差す。
「何、おねしょしてるの!」
 またやってしまった。
 無論、ズボンの染みは、おねしょじゃない。
「これは、おねしょじゃなくってな……」
「だったら何?」
 問い詰められて答えに困っていると部屋の入り口に立っていた小学生の下の妹、卯緒(ウオ)が答える。
「夢精、欲求不満の男性が寝ている間に勝手に射精する生理現象」
 天才で何でも知ってる卯緒の説明に顔を真っ赤にする双葉。
「この変態兄貴! 朝から妹に何をみせてるのよ!」
 理不尽な文句に反論すら許されない。


 顔を洗う為に洗面所の扉を開けると、そこには、伯母さんと一緒に同居している同じ年の従兄弟、音女(オトメ)が裸で髪をドライヤーで乾かしていた。
「キャー!」
 投げつけられるドライヤー。


 頭にたん瘤を作りながらリビングにいくと下着姿の大学生の姉、潮(ウシオ)が胡座をかいていた。
「姉さん、男も居るんだから下着姿でうろつかないでくれよ!」
 姉さんは、左右を見回し、おどけた顔で言う。
「男なんて何処にもいないぞ。いるのは、高校生になってもチェリーのガキだけだ」
「童貞とか、関係ないだろう!」
 僕の反論に頭を押さえながら姉さんが言う。
「はいはい、二日酔いで頭が痛いんだ、静かにしてくれ……」
 相手にもしてくれない。
 そんな中、我が家の家事全般をやってる母親、亀子(カメコ)母さんがやって来る。
「清人、姉さんを起こして来て」
「はーい」
 僕は、母さんの姉で、僕が通う高校の体育教師、戸美(ヘビ)さんの部屋の前でドアを叩く。
「戸美さん、朝だよ、起きてよ!」
 するとドアが開き、中から裸の戸美さんが出てくる。
「五月蝿い! 解ってるから、亀子に起きたって伝えて起きなさい!」
 直ぐに閉じるドア。
 しかし、僕は、見せつけられた大人のヌードに、チンポを勃起させてしまう。
 慌ててトイレに駆け込み、チンポを取り出す。
 僕のチンポは、大人のそれ並みだが完全に剥けて居らず、勃起したままだと痛みがある。
 半分だけ見える亀頭にはへんな痣が見える。
 僕は、精力が物凄く強く、一度勃起してしまうと射精するまで鎮まらないので痛いのを我慢して擦りあげ、マスターペーションをする。
「出る!」
 ザーメンを吐き出し、鎮めた後、朝食を食べる。


 家を出ると隣の家に住んでいる幼なじみ、音鳴(オトナリ)夜貴(ヤキ)が待っていた。
「遅いぞ、急がないと遅刻しちゃうぞ!」
「戸美さんが二度寝してて起こすのに時間がかかったんだよ」
 僕は説明するが、夜貴は、聞いてくれない。
「いいわけをしない。走る!」
 僕の手を掴み、駆け出す。


 学校に間に合い、用事が有るからと夜貴が別れる。
「トイレだって素直に言えば良いのに」
 何気無く歩いていると突風が起き、目の前のチアリーダのスカートが捲れる。
「キャー」
 風が治まり、チアリーダが振り返る。
「早乙女、見たわね?」
 なんの因果かチアリーダは、去年のクラスメイト、海野(ウミノ)夏尼(カニ)だった。
「見てないよ! フリルいっぱいの白のパンツなんか見えてないよ!」
「確り見てたじゃない!」
 海野の平手打ちが僕に決まる。


 教室に着くとクラス委員長の高田(タカダ)詩子(シシ)が仁王立ちしていた。
「早乙女君、校門を通れば、遅刻じゃないと思ってるの? それは、違うは、ちゃんと朝のホームルームに間に合わなければ駄目なの」
 この後、一時間目の先生が来るまで、説教は、続いた。


 担任でもある戸美さんに無茶な仕事を押し付けられ、怪我をした僕は、保健室に来た。
「いらっしゃい、これで三日連続ね」
 そう言って来る、保険医の宮田(ミヤタ)平良(タイラ)先生。
「ご迷惑をおかけしてます」
 苦笑しながら宮田先生が消毒液を吹き掛けてくる。
「痛い!」
 飛び上がる僕。
「男の子だったら我慢しなさい」
 絶対にわざと痛くしてる。


 昼休み、食堂でお弁当を食べている時、お茶をこぼしてしまう。
「すいません!」
 零れた先を見て硬直する。
 そこには、理事長の娘、金田(カネダ)沙素李(サソリ)がいたのだ。
「この様な屈辱は、初めてですわ!」
 睨まれ、僕は、飛んで逃げる。


 放課後、騙されて入らされた黒魔法部の部室(非公認)に隠れている僕を黒井(クロイ)洋子(ヨウコ)部長が言う。
「早乙女は、本気で女難の人生をおくっているね」
「女難の一端の部長には、言われたくないです」
 僕の言葉に部長が不気味な笑みを浮かべて近付いてくる。
「そうじゃけんするな、あたしが黒魔法の儀式で治してあげるから」
 今までの経験から、嫌な予感を覚えひきつった笑顔で答える。
「遠慮しておきます」
 立ち上がろうとした時、膝から力が抜ける。
「まさか……」
 僕の予想が合っていた。
「さあ、儀式を初めましょうか」
 部長は、ズボンのチャックを開け、チンポを取り出すと擦り出す。
「儀式の為にザーメンを出してね」
「止めてください!」
 部長からの無理矢理のチンポ扱き、自然と勃起が始まるがまだ剥けていない僕には苦痛を伴う。
「意外と立派ね。良い機会だから剥いてあげる」
 部長は、そう言って、チンポを剥いてしまう。
 激痛が走るなか、僕は見た、亀頭に刻まれた六芒星を。
 そして、僕の中で眠っていた俺の目覚めを感じた。


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