17

 
 村に着いた時には、リナはすでに何度も貪られたあとだった。
 休憩の度に、リナを犯すガウリイ。
 歩みは遅々としてすすまなかったが、すべてはガウリイの予定通りの行動だった。
 いまも村のホテルの中で、リナの躰を貪るガウリイ。
「じゃあ、リナには吐いてもらうかな」
「えっ、な、なにを?」
「リナの、財産のありかを全て」
「えっ?」
「リナの全てを奪い尽くしてやる!」
「ああっ……」
 リナは、次の日の朝日が上がる前に、ガウリイに全ての情報を引き出されてしまっていた。


 ガウリイは、みずからの屋敷にリナを連れ込み、もてあそぶ。
 リナから奪った財産で、かつての部下を呼び戻し、リナに最高の淑女教育と、性奴としての調教を徹底的に施すガウリイ。


 そして、


 結婚式。


 リナは清楚な白いドレスを身に包んでいた。
 その姿を見て、姉であるルナは絶望のため息を漏らす。
 ガウリイの教育と調教は完璧で、付け入る隙は一分もなかった。
 ただ、とてつもなく幸せそうなリナの笑顔に、唯一溜飲を下げるのみ。
「くくく、すぐに孕ませてやるからな、リナ」
「うん! がんばって、ガウリイの赤ちゃんを産むね」


 かつて、誇り高い一人の魔導師の少女がいた。
 魔族にすら屈服しなかったその心。
 その心を堕落させ、みずからの物にした、男の物語。


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