シャイNing・めい
ストーリー・メイは新人歌手デビューを間近にひかえた女の子。しかし汚れた芸能界に飛び込む不安から、彼女の顔色は冴えない。思い詰めたメイは、最後の思い出を作ろうとボーイフレンドを呼び出すが・・・
・「リトルマーメイドシリーズ(こちらを参照)」の第四弾で、オールプロダクツ社から1985年に頒布されました。ちなみにシリーズは本作によって打ち止め撤退となっています。 この「シャイNingメイ」はシリーズ中でも人気の高かった作品で、それは何故かというと、作画レベルが格段に良いからだと思われます。と言いましても現在のレベルからすればオハナシにならないですが、このシリーズとしては群を抜いています。ヒロインのメイちゃんもなかなか可愛いです。 一方ストーリーの方には相変わらず見るべきモノが無く、と言って「裸足の放課後」のようにブチ切れているわけでもないので些か退屈です。 冒頭メイちゃんのプロモビデオの撮影シーンが延々と流れ、そこにモノローグで彼女の内面が語られます。 どうやら彼女、過去にエッチなイタズラをされたようで、そのため自分は人に愛されるような女ではないという自虐的トラウマを抱えているようです。 一方で、「芸能界は汚れた世界。私は汚されてしまう。私の母もそうだったように(メイの母も歌手デビュー前に業界の人間に慰み物にされた)」なんつって煩悶しまくります。 まあ不安な気持ちは分からないでもないですが、んなことは全部彼女の妄想かもしれず、そのあんまりな思い込みの激しさ、エキセントリックさには引いてしまいます。 あげく彼女はボーイフレンドを呼びだし、「私が綺麗なうちに抱いて!」とかなんとか言って一晩中交わりまくります。恐るべきアナクロかつ頭の悪い脚本!いつの時代のアイドルマンガでしょうか全く。 アニメはそれで終わりです。オチもへったくれもありません。要するにバカ男女のハメ撮り映像垂れ流しなのでした。しかも全くエロくないんですから頭がイタイ。 かよう本作はストーリーやエロスでは落第ですが、劇中歌をわざわざ作曲してフルコーラス歌わせるなど、丁寧な作り方をしている点もあるのは評価したいです。前記のように作画もマシですしね。濡れ場付きのでっち上げアニメアイドルビデオとして斜めに見てみるのも良いでしょう。「抜ける度」は1。 ちなみに本作はダイソーの300円DVDにラインナップされているようですが、ネットで読んだところ、中途で無関係の実写映像がインサートされるそうです。 そのバージョンは未見なので詳しいことは分かりませんが、オリジナルテープが破損していたり、あるいは版権の関係だったり、色々と事情があるのかもしれません。(彩雲11型)
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