No.22 お嬢様とクソゲーの狭間(1)


 何でもありの雑文コーナーではありますが、今回はガラにもなくギャルゲーのレビューなどを書いてみんと欲す。
 それも新発売のゲームであればお客様の参考になることもあるかと思うが、取り上げるのはもう2年以上前に発売された遺跡のようなゲーム。
 要するに、最近プレイしてみたところあまりにも印象的だったのでちょっとテキストにしてみようという、ジジイの自己満足コンテンツです。おヒマな方はちょっと見ていってやっておくんなさいまし。



 さて先般、未クリアゲームソフトを入れて押し入れにしまってあったダンボール箱を整理したところ、次から次とタイトルが出るわ出るわ、我ながらいかに雑にソフトを買い、かつプレイもせずに放り出していたのかを思い知らされた。
 買ったことすら全く覚えていないソフトがあったり、また同じモノがハード別に買ってあったりと、どうしてオイラはそんなことをしたのだろうかと首をかしげることもしきり。資源保護が叫ばれる昨今、こういうことをしていてはイケマセンね。



 罪ほろぼしにとそれらのソフトを遊び始めたのだが、最近はゲームから遠ざかっていたこともあってか、意外やこれが新鮮で面白い。
 確かにクソゲー故に放り出していたようなタイトルも多いが、どうしてプレイを止めちゃったのかな?と思うような良質ゲームも少なくない。要するに過去のオイラは、心に色々とゆとりがなかったのだろう。



 出てきたゲームは大半がSLGとRPGだったが、いわゆる「ギャルゲー」なるものも相当数が発掘された。2年ほど前まではこのジャンルが結構好きで、わりと色んなタイトルを買っていたのだ。
 しかしこの手のゲームはプレイ時間がかかるので、その後あまり遊ばなくなってしまった。今でも
「と○メモ」は時々気分転換にプレイするが、それは「と○メモ」が2時間前後でクリアできるお手軽ゲームだからだ。
 たまさか正月でヒマであったし、これらギャルゲーの数々をいっちょ遊んでみようかいということにしたのだが、これが大きな間違いであった。(^^;)



 プレイし始めたのは、2年ほど前にメディアワークスから発売された
「お嬢様特急(エクスプレス)」
 オイラの大嫌いなあかほりさとるプロデュースだが、マンガや小説などとメディアミックス展開され、結構話題を呼んだ作品だ。
 オイラは発売半年目くらいで購入した記憶があるが、その当時すでに「わりとクソゲー」との評価を得ていた本作を何故あえて買ったかというと、書くのも恥ずかしいが、その頃はまだ結構みやむーにハマっていたからで、このゲームに出演している彼女がどんな演技をしているのかなと、ちょっと興味があったからである。いわゆる若気の至りというヤツですか。



 プレイの感触はすっかり忘れていたのだが、まずはサターンの外部メモリに残っていたデータでちょっとプレイしてみる。何も考えずにやったので女の子をゲットできずに終了。
 2回目、最初からちょっと慎重にプレイ。今度は一匹(つばさちゃん)釣れて終了。
 「なるほど・・・」という感じで、オイラは、当時自分がこのゲームを放り出したワケ、そして本作が何故「クソゲー」との誹りを受けていたのかを全て思い出した。
 いや〜なるほどヒドイです!(^^)ハッキリ言ってゲームシステムに根本的な欠陥があります!



 あまりにも間抜けな欠陥なので、そこにかえってシュールな可笑しさがあり、
 「これは夢想館で取り上げて笑ってやれば元が取れるだろう」
 なんてスケベ心をオイラは起こしました。ついでに過去のクソギャルゲーとの比較などしてやれば、ちょっとしたカルチャー論みたいな体裁になるかもしれません。
 よしやろう、そのためにはもうちょっとこのゲームをヤリ込まなくてはなるまい、なんつって意気込みも新たにプレイを再開したのですが、思えばこれがオイラの運の尽きであったとさ。



 そもそもシステムが破綻しているはずのゲームにいつの間にかすっかり入り込み、どころかキャラの1人に入れあげて、切なさに涙までこぼしながらプレイをしている始末!
 そう、オイラはネタ探しの最中に完全なハマリ状態となって遭難してしまったのである。ミイラ取りがミイラよろしく、鬼畜エロ屋がプラトニックギャルゲーで泣かされているのだから格好悪いことおびただしい。



 しかしまあせっかくハマったゲームであるし、では何故そういうことになったのか、そも本作は真にクソゲーなのかそうでないのか、キチンと記しておくことも良かろうという結論に達しました。
 ということで、次項では「お嬢様特急」の具体的な長短所と、やや俯瞰したオイラなりの「クソゲー」観みたいなものを書いてみたいと思います。ご用とお急ぎでない方は続きを読んでやっていただけると幸いであります。

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