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美加「たすけて、やめて!」
絵里人「うふふふ、おまえのことを以前からこうして襲ってみたかったんだよ。」
美加「だれなの?」
絵里人「くくくく。」
美加の背中に抱きついた絵里人は、美加の三つ編みの髪の毛先をわしづかみにしながら指先を美加の胸にまで伸ばしてもみはじめていた。そして、顔を美加のうなじにうずめておさげ髪を分けるヘアラインを舌でなめはじめていた。
美加「いやっ、いや。」
絵里人「美加ちゃんも、いやらしいことがほんとうは好きなんだろう。」
美加「へんなこと言わないで、あなた、だれなの?」
絵里人「ふふふふ、ぼくの顔を見てみる?」
こうして、いったん絵里人が抱きついていた美加の背中から離れ、美加が後ろを振り向いてはじめて正体が同級生の絵里人だとわかったのであった。美加にとってはもちろん、好意も関心もない相手である。
美加「あ、あなたは、きゃあーっ!」
絵里人「ふふふふ、その三つ編みのおさげ、かわいいね、きれいだね。おまえのこと、ずっと好きだと思っていたんだよ。」
美加「じょうだんじゃないわ、あんたなんか、きゃあーっ!」
絵里人は、また正面から美加の髪の毛をそれぞれわしづかみにしてひっぱっていた。美加がどんなに叫び声をあげても外からはきこえないようになっていた。絵里人の背後には昌祐子もいて絵里人が美加を襲いやすいように、絵里人の着ていた寝間着をぬがせていた。絵里人も長い髪の姿に女装させられていてさらに恐ろしいへびのうろこだらけになった顔を美加に見せていたため、美加はより絵里人に対して恐怖心を抱くのであった。
昌祐子「おにいちゃん、いまよ。」
絵里人が美加の髪をおもいきりひっぱり、口を大きくあけてそこへ絵里人がずぼっと性器をつっこませたのであった。
美加「うっ、うう…。」
絵里人「くくくく。」
美加のおさげ髪をひっぱってますます興奮していた絵里人は、ついに美加の口のなかに精液を大量に出してしまい、美加も飲み込んでしまった。飲み切れなかった精液も口から出てきてまた美加の顔をも覆うようになってしまい、自慢の三つ編みをしている髪の毛にも精液がかかっていた。
美加「ううっ。」
絵里人「おまえも、これでへび女だよ。」
美加の腕や顔にもだんだんうろこの模様が現われ始めていた。いったん気絶した後、またうつろに目を開いて絵里人の性器をしゃぶりはじめたのであった。
美加「くくくく。」
そして、絵里人の性器から口を離すとがばっとベッドから起き上がってへびがはうようにずるずるっと床をはい始め、窓にまではいあがってその窓を開くとそこからとびだしていったのである。
絵里人「あっ、美加ちゃんが…。」
昌祐子「うふふふ、これでおにいちゃんも女の子を襲った、りっぱなへび男よ。もう身も心も、人間ではなくなったのよ。」
精液を大量に出し切って放心状態の絵里人は、その場にしばらくじっとしたままであった。
この真夜中、ある小さな港では珍妙な密輸品が運ばれていたようであった。
荷主「すみません。慎重に扱ってくださいよ。」
係員「なにを運んでるんですか?」
荷主「へびくいわしという、外国の動物ですよ。へびを探し出して好物のえさにするという鳥です。」
係員「またこんなもの、どうしてもってきたんですか?」
荷主「ある遊園地で火事があって、そこで飼っていたへびが逃げ出したらしいですよ。何匹かあったのに一匹足りないからといって、ものすごい猛毒らしく、もしそのことが知れわたったら、日本じゅうがパニックになってしまうからといって、こうして内密にして入れたんです。」
係員「すぐ見つけられますかねえ、人間に危害はないんですか?」
荷主「人間はだいじょうぶです、ただ、いまはおとなしく眠っているんですが、へびの存在を感づけばすぐに暴れ出しますので扱いには注意しないといけないんです。」
係員「けれども、どうやって逃げ出しているへびを見つけるんですか?」
荷主「とりあえず、遊園地まで運んでいって、どこからどうやって逃げ出していったかあとをつけてわかると思います。」
係員「それはたしかなんですね。」
荷主「いえ、自信はないんですが、どうやらそうやったら見つかるんではないかと言われているだけで。」
係員「あのですね。」
荷主「まあ、とにかくいまはこうするしか方法が思いつかないんで、夜明け前までに遊園地につれていけばどうにかなると思いますので。」
絵里人は、美加を襲ってしまった自分をどうしようもない、男の風上にもおけないと思うようになっていた。背後から、昌祐子がまた抱きついてきた。
昌祐子「おにいちゃん、わたしたちはもう人間じゃない、へびなのよ。へびは人間を襲ってもかまわないもの。自分を責めるなんてしなくていいのよ。ほら、あれを見て。」
絵里人「えっ?ああっ。」
美加も、近所にいた、短めのおさげ髪をした小さい女の子をつかまえ、しかも伸びた胴体でその幼女の身体をぐるぐる巻きにしていやがって泣き出す幼女を苦しめ、恐ろしい毒牙で幼女の首にかみつこうとしているのであった。美加のツインテールの三つ編みの髪がまた毛先もへびの顔になって、その幼女の顔もなめ、また幼女のおさげ髪にもそれぞれかみついていたのである。ピンク色のかわいらしいリボンも、恐ろしい妖怪の髪飾りになっていたのを見て絵里人は愕然とするのであった。
昌祐子「べつに、殺すわけじゃないのよ。へびになれば、ああやって喜んでやりたいと思うことができるんだから、なにも心配する必要ないわよ。」
絵里人「美加ちゃんが、小さい子にあんな残酷なことするなんて…。」
昌祐子「だから、おにいちゃんの片思いなんだから、もう放っておいたら。」
絵里人は、昌祐子にこうして自分がいじめられるのは仕方ないと思っていたが、そのために自分の好きな女の子まで悪魔を乗り移らせなければならない行為までさせられてしまうとは、もう小さい時に女の子にいたずらしたことがすべての根源だと悟らずにいられなかったのであった。
絵里人「昌祐子ちゃん、ぼくのことを…。」
すると、すぐに昌祐子はその言葉をさえぎった。
昌祐子「うふふふ。おにいちゃんの思っていることはみんなわかるわよ。おにいちゃんが好きなあの女の子に対してだって、べつにおつきあいしたいというより、髪の毛ひっぱってみたいとかいやらしいことがしたいと思ってあこがれていただけでしょ。だから、襲わせたのよ。」
絵里人「そ、そんなことまで…。」
昌祐子「うふふふ。へびはこうして人間のいやらしさも見分けられるのよ。あの女の子も決していい性格じゃないわよ。」
絵里人「もう、これからどうしたら…。」
昌祐子「ふふ。おにいちゃんのことね、好きな女の子だっているわよ。へび女だって、れっきとした女の子よ。そういう子にやさしく接してあげたら、おにいちゃんも後悔しなくなると思うわよ。」
絵里人は、へび女なんて、と一瞬思ったが、たしかに貯水槽で自分に迫ってきた少女たちも決してかわいくないと思うことでもなかった。こうなると、昌祐子のいうとおりにするしかないのかと。
絵里人「それに、こんな姿だとおとうさんたちもぼくのことを見てへび女だというし、本物のぼくがいなくなって心配してるだろうし、それはどうするの?」
昌祐子「ふふふふ。また偽物をおうちに送り込んでいるからだいじょうぶよ。さあ、もうすぐ夜明けが来るから、わたしたちはへび穴にはいって待つのよ。またおいしい思いもさせてあげるから。髪の長い女の子の姿になれたんだし、へびにならなければ、できないわよ、こんなこと。」
絵里人は、とりあえず昌祐子といっしょに戻るしかないと思った。
いっぽう、遊園地から逃げ出したというへびをつかまえるために送り込まれていたというへびくいわしが、ようやく夜明け時に遊園地に運ばれて到着したが、係員の扱いもあまり慣れていないため、運搬にどこかぎこちない感じであった。
係員A「OK、場所はこっちだ。」
係員B「まだ、このベールはあけられないかね。」
係員C「慎重に扱わないと、獰猛だから機嫌を悪くすると人間にもとびかかって怪我をさせることがあるからな。」
係員D「しかし、目覚めさせるならもうあけてもいいんじゃないか、とにかくへびを見つけないとパニックがおさまらないからな。」
係員A「おりから外には出せないでしょう。」
係員B「まあ、方向をかぎつけることができれば、ん?」
係員C「どうしました?」
係員D「目がさめたみたいだぞ、しかも、どっちかの方向にいることが、早くもわかったみたいにけんめいにそっちに首をのばしている。」
その、へびくいわしが動き出した方向へ、また車で運んで係員たちが移動するのであった。
ところが、しばらくして急に羽音をバタバタさせたため、運転手があわてて止めた。
係員A「どうした。どうやらこのへんにいるとでも。」
係員B「よし、おりから放してみよう。」
ついに、包んでいたベールをあげ、鍵を開いてへびくいわしを外に放しはじめた。うわっという係員たちの驚きの声もあったが、係員たちに害はなく一瞬にしてもう電柱の上ぐらいに高くとびあがったのであった。
係員C「なんか、どこかの家におりていくみたいだぞ。」
係員D「おい、開いている窓に…。」
へびくいわしが入っていたのはある家の二階だったが、実はそこには先程美加が襲ってへび少女にしてしまった短めのおさげをした幼女が眠っていたのである。
へびくいわしの羽音にその幼女も目が覚めていた。しかも、目のつりあがった不気味な表情をして開いた口にも牙やへびの舌が見えていたが、起き上がった幼女に正面から、窓から入ってきたへびくいわしがとびついたのであった。
幼女「きゃあーっ!」
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