その5


増美が夜中に何人かの女子生徒を襲って毒針髪の仲間に加えた翌日になった。
美佐が一時限目の授業を受けている最中、ひとり前の席に座っている谷地郁代の多くある髪の毛先が、教室の外から入って来る光に反射してくるように美佐には見えた。



美佐「郁代さんの髪、ずいぶんギラギラしてるわ。」


異変を感じた美佐だったが、気のせいではないかと思った。
ところが、列の前からプリントが配られる際に郁代が首を大きく振り向かせると、舞い上がった髪が美佐の頬に近づいて少し毛先に痛みがあるように感じた。そして、美佐の後ろには胸ぐらいまでの髪の長さがある髪をツインテールにした藤江伊津子がいて、美佐の背中に首をもたげて近づき、前に垂れていたおさげの髪を美佐の肩にも垂らしてきた。伊津子も、この夜中に増美に襲われていたのであった。


美佐「なんか、ふたりとも、ようすがおかしい。」


少しずつ、教室内の女子生徒たちが悪魔の手先となっていることに美佐はまだ気づいていないようである。
増美はこの日、朝から来ておらず、少し遅れて出席したのであった。しかも、髪形を少し変えてポニーテールにして太いヘアゴムで巻いた髪の束をまたふたつに分けてそれぞれ三つ編みにして、毛先を白いヘアゴムでとめていたのであった。その二本の髪も大きく揺れていた。


休み時間になり、増美が美佐に近づいていた。


増美「美佐さん…。」
美佐「なにかしら。けさはどうしていたの?」
増美「うん、ちょっと寝坊していて…。」
美佐「そういえば、髪形変えたのね。」
増美「ええ。いままで女の子を見ると自分もあんなふうにしてみたいと思っていたことができたから…。」
美佐「えっ?」
増美「あ、ううん?髪形変えるのが好きだから。」
美佐「そう。」


増美は、あわてて正体が男であることがわかられそうになるのをなんとか隠していた。その増美の背中に美佐がまわって、頭のほうから三つ編みにしている増美の髪をなでたりつまんだりしていた。


増美「美佐さんは、三つ編みとかしないの?」
美佐「わたしは似合わないし、長さもいつもこのままがいいと思うから、短くもしないしこれ以上長くしようとも思わないわ。」
増美「似合わないなんてことないわ。」
美佐「でも、わたしはずっとこれで気にいってるから。」
増美「そう、うふ。」


増美は、憧れている美佐が自分の自慢の髪の毛をさわっていることにまた興奮気味だった。しかし、その髪をお尻の近くまで届いている毛先まで美佐がなでると、毛先にまた痛みを感じる美佐だった。


美佐「どうしたのかしら。郁代さんや伊津子さんと同じような痛みが髪に…、自分の髪にはないのに。」


その時チャイムが鳴って、全員が座席に戻った。美佐は、またあとで考えようと思った。





昼休みの最も長い休み時間になり、美佐は昼食後の便所に入っていった。
用足しをしようとして一室の扉を開こうとすると、中には増美が入っていてスカートのホックを外し、下着をずりおろしながら洋式便器に座って用足しをしていたのである。


増美「きゃあっ!」
美佐「ま、増美さん、ごめんなさい。」


あわてて扉を閉めた美佐だったが、鍵もかけないで用足ししていたのは、きっと増美も慌てていたにちがいないと美佐は思った。美佐も別に開いていた一室に入って用足しをすませ、その間にとなりで水を流して扉を閉める音もしたので、増美が用足しをすませたのだろうと思った。
そして、便室の外に出ると洗面台に増美が立っていたのである。そしてすぐに美佐のほうを振り向くと、突然美佐に抱きついていま入っていたばかりの便室に押し込んで一緒に入り、その便室の扉を閉めたのである。


増美「えいっ!」
美佐「増美さん、何するの。」


しばらく胸の近くに抱きついて顔を上げようとしなかった増美の肩を美佐は押し上げようとして、少し時間がかかったがようやく増美は顔を上げた。


増美「美佐さん、もしかしてわたしの下半身を見たの?」
美佐「えっ?いったいあなた、そんな女の子どうしでわざわざ見たがることもないでしょう。」
増美「だったらいいわ。」


増美は、自分の正体を見られていたのではと思っていた。少し美佐もけげんに感じたが、それでもまさか増美が男だとは全く気づいていないようすだった。雅耶の魔力によって増美は女のように肌も色白になり、髪もつやがでていてどこから見ても性器と胸以外は女の身体に見えるようになっている。増美に抱きつかれた感触も、間違いなく女の身体であると美佐は思いこんでいた。


美佐「それより、こんな便所のなかにずっといないで、教室に戻りましょう。みんなとお話したほうがいいわよ、あなたも。」
増美「いいえ、わたし、美佐さんとやっとこうしてふたりきりになれたんですもの。ずっとこうしていたいわ。」
美佐「増美さん、べつにあなたがわたしを慕うのはかまわないけれど、転校してきたばかりなのだから、わたしだけでなくもっとお友達ふやすようにしたほうがいいと思うけど。」
増美「それが、こわいの。」
美佐「どうして?みんな同い年の友達じゃない。」
増美「みんな、目つきがおかしくなってるわ。さっきから、ほら、美佐さんの席の前と後ろの子なんか、ようすがいつもとちがうのよ。話しかけても返事しないし。」
美佐「まあ、そういえば…。」


美佐は、前の席にいた郁代や後ろの席にいる伊津子のことを思い出した。


増美「わたし、転校生なのにこんな髪の毛長くしてるからいじめられるかもしれない。」
美佐「そんな、髪の毛ぐらいで、だいじょうぶよ。」
増美「美佐さん、わたしを助けて…。」


またも、美佐の胸に抱きついたのであった。


美佐「どうしてこんなにおびえるのかしら。ほら、あなたのきれいに編んだ髪の毛なでてあげるから、少したったら教室に戻ろうね。」
増美「うれしいわ、何度でもなでて。」


増美はまた、美佐の身体に両腕をまわして美佐を髪の毛ごと抱きしめていた。


美佐「増美さん、そんなに強くしめつけないで、はっ。」


美佐が気づいたのは、増美の着ている制服のスカートから、ぽたぽたと白い液が出ていることであった。美佐に髪をなでられた増美が興奮のあまりに精液を大量にもらしてしまったのだ。


美佐「増美さん、もういいかげん離して、ううっ。」


美佐がその時気を失ってがくっと抱いていた増美の腕にもたれかけていた。増美の三つ編みに結っている長い黒髪をまとめた毛先の毒針が美佐の両手首をそれぞれ同時に強く刺したため、美佐は気を失ったのである。


増美「うふふふ。これで美佐は俺のものだ。」


美佐の前で少女らしい振る舞いをしていた増美の心にいやらしい男の心がよみがえるのであった。


増美が指を鳴らして、便所に自分が手下にした女子生徒を呼び集めていた。


増美「ふふふふ。美佐はこのとおり、気絶させた。これからホテルに行って雅耶さまのもとに美佐を届けてくる。雅耶さまの前で美佐を殺せばたいそうな手柄になるからな。おまえたち、手はずは整えているか。」
伊津子「保健の先生も針を刺して手下にしてきました。」
郁代「京子さんが、タクシーの女性運転手を仲間にしています。その車が来ていますから。」
増美「ふふふふ。今夜、おまえたちにも宴を楽しませてやるから、みんないっしょに来い。」


手下となった女子生徒たちは揃ってOKの返事をしていた。





ホテルに戻り、気絶したままの美佐を自分のいつも寝ていたベッドに寝かせて増美は美佐の制服をまずぬがせ、下着をもはいでいた。そこへ雅耶が洗われた。


雅耶「おまえ、何してるの。殺すチャンスなのだから、早くやってしまいなさい。」
増美「あの…、手下の者たちも夜に集まって殺す場面を見せてあげようと言ってしまったもので…。」
雅耶「ふん、どうせおまえは美佐の身体をもてあそびたがってたんだろうけど、いいわ。今のうちだけだから、たっぷり味あわせてあげる。」
増美「いいんですか。ありがとうございます。」
雅耶「美佐を殺せなかったら、おまえの命がないわよ。」


雅耶は、昼間と同じ髪形で増美のポニーテールにした二本の三つ編みにしている髪をわしづかみにしながら言葉を放っていた。


増美「わかりました。」


雅耶が増美の髪を放してその部屋を去ると、増美も裸になって美佐の胸をもんだり、また抱きつくのであった。


増美「くくくく。ああ、なんてすてきな香りのする美佐さんの身体…。」


またも、興奮している増美の性器が勃って精液がもれてくるのであった。その精液は美佐の下半身も直撃していた。


増美「ふふふふ。こうなったら、入れてしまおう。」


ところが、美佐もそんなに長くは眠っているわけではなかった。増美が興奮して美佐の尻に性器を入れかけていたため、美佐もまた激しい感触に気づいて目覚めてきたのである。


美佐「うーん…、はっ。」


恐ろしい立場に置かれている状況になっているとも知らなかった美佐は…。


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