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 もう彼女は何人の相手をしたかも定かでなくなってきた。少なくとも7人までは覚えているがその後はもう覚えていない。
 黒く豊かな髪、白い端正な顔、スタイルの整った体、すべてが男達の欲望を示す汁にまみれ、使い込まれた秘部はだらしなく口を開け、内部を満たす精液が糸を引いてベッドに水溜りを作っている。
 ひと通り男達は順番が回ったらしくその後彼女を“使用”しに来る者はいなかった。
 気力、体力共に限界を遥かに超えている彼女は意識が保っているのは不思議なくらいだ。
 ベッドの脇に置かれた机には軍医が用意した病気を防ぐためのコンドームが何箱か詰まれていたがすべて未開封で使用された形跡は無い。
 薬はすでに力なく人形のように横たわる彼女の体をいまだ蝕んでいた。下半身が焼け付くような感覚を感じてはいるもののすでに指先すら動かす事も侭ならない程に疲弊した彼女は精液のプールのようになったベッドに突っ伏してただくぐもった声で鳴いているだけだった。
 ドナトスが仕事場に戻るとその中は男女の淫臭で息が詰まりそうになった。
 「やあ、しっかり働いてくれてるみたいだね。みんな喜んでくれただろう。」
 普通の神経の持ち主ならこの状況を見てこんな事を言えるはずもないが、彼は決して演技ぶっているわけではない。
 幼い頃から戦場で育ち、いつの頃からか善悪の判別が希薄となった彼の目には虐げられながらも快楽に打ち震えるノインの姿は彼女自身喜んでいるのだとしか写らなかった。
 大きく背伸びをしながらあくびをし、一人呟く。
 「仕事も片付いた事だし、僕も少し遊んでもらおうかな。」
 ズボンを下ろしながらふと脇見をすると自分が用意した避妊具がいつも通り使用されていないまま残っている事に気付いた。
 「またみんな使ってないなぁ、病気になったって知らないよ。まあ、僕自身使わないんだからしょうがないのかな。」
 彼は何か作業でもするかのように無造作にノインの中に挿入した。
 「はあぁん・・・はぁ・・・」
 下腹部の疼きを止めてくれる来客に彼女は甘い鳴き声で答えた。
 しかしドナトスはすぐに首をかしげて行為を中止してしまった。
 「や・・・抜かないでぇ・・・」
 お預けを食らったノインは彼を誘おうと精一杯ろくに動かせない身をくねらす。
 「なんだ、もうガバガバだな。みんな張り切りすぎだよ。」
 そう言いながらノインの秘部から溢れる液体を彼女のアヌスに塗りつけた。そこを解すように指でくちゃくちゃとこねる。
 初めは不満顔だった彼女もだんだんともとの淫乱な牝に戻り始めた。
 「じゃあ僕はこっちで我慢しよう。」
 柔らかくなったノインのアヌスにドナトスが侵入した。
 「う・・・うあああああぁ・・・」
 もう気力も体力も限界を超えたはずのノインが初めて味わわされた背徳の味に絶叫にも似た嬌声をあげた。
 「いいねぇ、すごい締まり具合だよ。」
 彼はノインを貫いたままベッドで様々な液にまみれているバイブレーターを拾い上げ、何も言わずに前の穴に差し込んだ。すでに筋肉も緩んでいるそこは極太のバイブを苦もなく受け入れた。
 ノインの中で二つの侵入者がぶつかり合い、薄い肉壁を両側から責め立てる。
 「ああ、もう・・・ダメぇ・・・・」
 ついにノインは彼に貫かれたまま気を失ってしまった。
 「なんだ、もう終わり?もう少し遊んでくれればいいのに。」
 ドナトスはつまらなそうにそう言い、動かなくなった彼女のアヌスを犯し続けた。やがて自分が満足するとドロドロになった彼女の体をビニールシートのような物で包みテントから運び出した。
 「こんなにいい女なんだからもっと大事に使えば長持ちするのにな。みんな目先の事ばっかり考えるんだから。」
 この日を境にルクレツィア・ノインは歴史の表舞台から退場する事になった。


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