第15話


 「はんっ。んんっっ・・・」
 口いっぱいに金城のペニスを頬張り、おいしそうに舐めまわす。鈴口や雁首をチロチロと舐めてやるだけで金城は至高の表情を浮べて悶える。その表情を浮べてくれるのが明日香には嬉しくて、さらに一生懸命ご奉仕をする。すでに二度、明日香の膣内で精を放っていると言うのに金城のものはまるで衰えることなく、それどころか、さらに逞しさを増している。そのペニスをおいしそうに、嬉しそうに明日香は舐めまわす。
 「うぐっ、気持ちいい、気持ちいいぞ、明日香!!」
 明日香の攻めに金城はこらえきれずに大声で悶える。そして彼女の頭を両手で押さえ込むと、いきり立ったペニスを彼女の喉の奥の奥にまで押し込んでくる。呼吸ができず、明日香が苦しそうな声を上げるが、金城は気にしないで激しく腰を動かしてくる。亀頭が喉に当たる感触が気持ちよくて仕方がなかった。
 「そうだ、もっと・・・もっと舌を絡めておくれ・・・」
 頭を押さえた格好で激しく腰を振る金城は明日香にそう注文する。明日香は苦しそうな表情を浮べるが、一生懸命に舌をペニスに絡めてご奉仕する。そんな明日香のご奉仕に金城の腰の動きはさらに早くなり、ペニスにこみ上げてきた射精感は一気に爆発する。
 「うぐっ!イくぞ!!!」
 口内のペニスが一際大きくなって震え上がると、明日香の口の中で暴発する。熱い粘液が明日香の喉を叩きむせ返らせる。明日香が苦しそうな顔をして咳き込むが、金城は彼女の頭を離そうとはしない。二度ほど精を放ったところで、金城は急に明日香の顔を引き離し、今度はおもむろにペニスを口から引き出す。
 「がほっ!げほっ!!あぶっっ!!!」
 開放された明日香は苦しそうに何度か咳き込む。その顔目掛けて、まだ残されていた精液が迸る。明日香の愛らしい顔に白濁の粘液が迸り、白く染め上げてゆく。どろりとした液体が顔を伝い滴り落ちる。その液体を両手で受け止めながら、明日香は恍惚の表情を浮べる。
 「パパの・・・子種・・・」
 顔から滴り落ちる精液を両手で受け止めた明日香は、しばらくの間それをじっと見つめていたが、やがてそれをおいしそうに啜り上げ始める。さらに顔に残った精液も指で拭い取り、綺麗に舐め取ってゆく。その仕草と表情が金城をさらに欲情させる。一度ついた火はなかなか収まらない。
 「今度はそのおっぱいでしてくれるかい、明日香?」
 「こう、パパ〜〜?」
 金城のお願いに明日香はその大きく張り詰めたバストで勢いを失い始めたペニスを挟み込み、扱き上げる。その柔らかくも弾力のある感触に、金城は短く呻く。明日香が胸でペニスを挟み込み扱き上げると、勢いを失っていたはずのペニスはまた勢いを取り戻し、明日香のバストを押しのけるようにして顔を覗かせてくる。
 「パパの〜まだまだ元気〜」
 自分の胸の谷間で元気を取り戻したペニスを扱きながら、明日香は嬉しそうな声を上げる。そしてさらに強く乳房を押し付けながら、ペニス全体を絞り上げるように扱き上げる。その陰茎全体を包み込み、磨り潰すような動きに金城は歓喜の声を上げて腰を浮かせる。
 「おおぅ、明日香!出る、また出るぞ!!!」
 「いいよ〜いっぱい出して〜んんっ!!」
 またしてもこみ上げてきた射精感に金城は自らも腰を使い始める。明日香はそのヒクヒクと戦慄くペニスの先端をくわえ込むと、思い切り啜り上げる。その玉袋の奥底から吸い尽くされるような吸引に金城がだらしなく顔をゆがめてそのまま明日香の口の中に射精する。口からはみ出した精液は明日香の顔を胸を汚してゆく。射精を終えてたペニスはヒクヒクと蠢き、金城は心地よい倦怠感に包まれていた。
 「パパ、まだ出せるよね?今度はこっちの穴に出して〜」
 甘えるような口調で明日香はうつぶせになると、両手で尻肉を広げ、妖しく戦慄く菊門を露にする。その下で同じく戦慄くヴァギナからは、先ほど金城が膣内で放った精液が溢れ出し、太股を伝って、滴り落ちてきていた。大きく開いた太股もの向こう側には明日香の大きな胸とボテ腹がそのいやらしさを倍増させていた。その姿を見た金城は思わず息を呑む。飲み込んだ唾液がごくりと喉を鳴らしてなどを降ってゆく。
 「おお、いくらでも出してやるぞ!!」
 その妖しくも艶やかな明日香のお誘いに金城は狂ったように何度も頷きまだ半立ちのペニスを扱き上げて近寄ってゆく。明日香と交わっている間だけは嫌なことを忘れることができる。金城にとって今や明日香はかけがいのない存在であった。明日香を愛し、犯す。それが金城にとって己の欲望を満たす唯一の行動であった。そして明日香にとっても金城と交わることだけが今己が生きていることを実感できる瞬間であった。修二との約束も、妹たちのこともいまはどうでもいい事であった。金城と肌を重ね合わせることで、自分は生きていることが出来ると思っていた。たとえそれが世間からは許されないことであったとしても・・・



 「ワシの後衛者は・・・」
 そして運命の日、佐々菜翁は厳かに自分の隠退を宣言し、自分のすべての財産と権力を後継者に譲り渡すことを一族のものに申し渡す。絶対的権力を誇る翁の一言は絶対であり、その後継者に指名されたものがこの佐々菜グループを支配することになる。その後継者に指名されるのは金城であるはずであった。そう、数ヶ月前までは・・・
 「樹修二とする!」 
 翁の言葉にその場にいたものの中からどよめきが起こる。金城にその権力を奪われた奈々子の父親が後継者に選ばれる可能性がないことは分かっていたが、まさか、この数年で名前を挙げてきたそれもまだ未成年にグループの未来を預ける決定に異論が巻き起こる。特に金城についていた重役連の反対はすさまじいものがあった。それはそうであろう。金城が力を失うことは自分たちも下からあがってきたもの立ちに追われる事を意味する。自分達がそうやってしがみついた地位を今度は若い連中に奪い返されることになるのだ。それだけは阻止しなければならなかった。
 「翁、今度ばかりは我々は反対ですぞ!」
 「そうです。こんなぽっと出の若造に何ができると言うのですか!」
 「第一こやつは佐々菜の人間ではないのですぞ!」
 「ほう、ワシの決定に文句があるというのか・・・」
 口々に反対を唱える重役連を翁はじろりと睨みつける。これまで50年に渡って経済界を裏から支配してきた男の迫力は年老いたからといって朽ちるものではなかった。翁に睨みつけられ重役連はあっという間に口ごもってしまう。しばしの間黙ったまま重役連を睨みつけて威圧した翁は言葉を続ける。
 「一つ教えておいてやる。樹は近いうちに奈々子と婚約することになっておる」
 翁の決定にまたしても動揺が走る。奈々子と婚約、結婚することは修二が佐々菜の一族にその名前を連ねることを意味していた。そうなっては一族の人間ではないからと反対できなくなってしまう。しかし、それを止めることは重役連にはできなかった。かといって仕事のことで言い負かそうにも、
 「ならお前らは自分たちが数年にわたって赤字を垂れ流していた部署を数ヶ月で黒字に戻せると言うのか?」
 と切り替えされて口ごもるしかなかった。確かにこの数年の修二の手腕は見事の一言であった。赤字会社を黒字に転じさせ、翁に目をかけられてグループ中枢に移ってからもその才能を遺憾なく発揮して、佐々菜グループの発展に寄与してきた。それは誰もが認めるところである。それを自分達にやれと言われてもできるはずがない。もはや返す言葉もない重役連は黙り込むしかなかった。そんな中、当の金城は自分の歯を噛み砕かんばかりに喰いしばって怒りと悔しさをこらえていた。しかし、もはやどうにもならないことは金城自身が一番良くわかっていた。かつての勢いを失い血縁と言う武器を失ったものと、飛ぶ鳥落とす勢いでその手腕を見せつけ翁のお気に入りの孫娘と婚約したものではその存在感の違いは明らかであった。
 「ではワシの決定に異論はないな?樹よ、これからのグループの未来はそなたに託すぞ!」
 「謹んでお受けいたします」
 金城と並んで最前列に座っていた修二は深々と頭を下げて翁の決定を拝命する。その様子を金城は憎々しげに睨み付けているほかなかった。翁に後継者に指名された修二はすぐさま新たな人事を発表する。もちろん自分の配下についたものを重用し、金城の下についていたものを何かしらの理由をつけて遠ざけた。これによって佐々菜グループ内の勢力図は塗り替えられ、金城一派はその力を失うこととなった。
 「ええい、胸糞悪い!!!」
 翁の発表から一時間後、別室に戻った金城は手にしたセンスを真っ二つにへし折ってしまう。本当なら翁の後継者に選ばれたらすぐにでも政界内での発言力がさらに強くなることを予想していた。これを利用して自分の意のままに動く政治家を総裁にして総理に祭上げれば、この国は政治も経済も自分の意のままに動く国となるはずであった。しかし、その目論見はもろくも崩れ去った。こうなったからには再度政界に進出し、再起を図るしかない。幸い、自分の子飼の政治家はまだ多く居る。そいつらと謀れば五上院派の一角に食い込むことも可能だろうと金城は踏んでいた。まだまだ自分は終わらない。まだまだ力をつけてあの小僧に目に物見せてやろうと金城は内心企んでいた。
 「カナ、カナはいないか!!」
 イライラした口調で自分の秘書の名前を連呼する。普段ならば自分のすぐそばに控えているはずの美人秘書が今日に限ってこの場にいないことが金城をさらに苛つかせていた。しばらくして皇カナは大慌てで金城のもとに掛けてくる。あまりに慌てて転びそうになっている。どう見ても金城に呼ばれて慌てて来たようには見えなかった。
 「どうした、何かあったのか?」
 「大変です、先生!事務所に警察が・・・」
 カナのただならぬ様子に金城が不思議そうな顔をして問いただすと、カナは携帯を片手に今現在起こっていることを報告する。寝耳に水のことに金城も青くなる。警察内部にも自分を支援するものは潜り込んでいる。そいつらから警察の動きは逐一報告されることとなっていた。しかし、今日この日に手入れがあるなど話に聞いていなかった。
 「なに?どうして警察が??」
 「例の談合事件で先生が関係していたことがばれたとしか・・・」
 先週辺りに発覚した談合事件は天下り官僚の絡んだ一大事件として大きく報道されていた。この一件に金城も絡んでいたが、その証拠となるものは今事務所には置いていない。銀行の隠し金庫に隠してあるので見つかる心配はない。カナの話を聞いた金城はそのことを思い出し、ほっと胸をなでおろす。その金城にカナは青い顔をして報告を続ける。
 「いま事務所にはその証拠資料が・・・」
 「どういうことだ?そんな話、聞いていないぞ!!?」
 「先日ご報告して許可をいただいたはずですが?隠し金庫がいっぱいで整理しなくてはならないからと」
 「くそ!このタイミングで捜索を受けるとは!!?」
 確かにカナから隠し金庫の整理をしなくてはならないので隠し金庫から資料が事務所に戻ってきていたことを金城は失念していた。その間事務所の一室には誰も入れるなと言い聞かせてあった。そのことを思い出した金城も青い顔をする。それを押収されたら自分の政治家としての再起道も閉ざされることになる。あまりに急な展開に金城は頭がついていかなかった。ただ、今できることは事務所に戻り、見られてはまずい書類を隠すこと、捜査員に協力すると見せかけて混乱させることくらいしか思い浮かばなかった。グループの後継者争いに負けた直後のこの動きの裏に修二の影も感じたが、今はそんなことを気にしている余裕はなかった。一刻も早く事務所に戻り行動を起こさなければ自分にとって致命傷になりかねない。それだけはなんとしても回避しなければならなかった。足早に部屋を出る金城の長い夜が始まった。




 真っ暗闇の離れ。すでに捜査員は引き上げたと言うのに人の気配はまるでなかった。お手伝いも今日は早々に引き上げ、金城の関係者も事務所のほうが忙しくて全て出払ってしまっていた。わずかに残っていたガードマンも今は薬で眠らされている。その人気のなくなった離れの廊下を修二は悠然と歩いていた。
 「ここにアスねえが・・・」
 離れの一室にたどり着いた修二はその扉をじっと見つめ、ポケットから鍵を取り出す。特殊な鍵でこの合鍵を作るために一月近くも掛かってしまった。修二が鍵穴に鍵を差し込み捻ると、カチリと音を立てて鍵が開く。どうやらカナがもたらしてくれた鍵は偽物ではなかった様だ。
 「金城は最低でも今晩は戻ってはこれまい・・・」
 今から一月前、金城が佐々菜グループの後継者争いに負けると察したカナは桜を通じて修二にコンタクトを取ってきた。政治家としても先が見えた金城に見切りをつけたのだ。カナの存在は使えると思った修二はそれを受け入れ、彼女に金城が見られては困る資料を事務所に置くこと、その日付を後継者が指名される日に指定しておいた。そして五上院家を通じて警察関係者に金城の汚職資料の存在を流して捜索をさせたのである。もちろんカナからもたらされた金城の息のかかった関係者には極秘裏に。そうなればいくら金城でも事務所から動くことは出来なくなる。自宅、特に離れの方は手薄になり、明日香を救出しやすくなると考えたのだ。さらに明日香が監禁されている部屋には特殊な鍵が使われていることを聞いた修二はその鍵のコピーを作ることをカナに命令した。その代わり彼女には新しい勤め先を紹介することになっている。
 「どうやら本物だったみたいだな・・・」
 鍵は金城が肌身離さず持っているうえに、離れの警戒は厳重で近寄ることは不可能であった。そのため、修二がその鍵を手に入れることは困難であった。そこでカナと取引をすることでその鍵のコピーを手に入れたのである。そうやって手に入れた鍵は本物であり、修二が明日香を助け出すことを阻むものは誰もいなかった。
 「アスねえ?いるかい?」
 「・・・・パパ?・・・あ〜、修ちゃんだ〜〜」
 扉を開けて中をのぞこんだ修二が声を掛けると、明日香は嬉しそうに笑いながら手を振ってくる。しかし、その明日香の姿を見た修二の方はその表情が翳る。両脚の腱は断ち切られ逃げられないようにされていたし、美しかった明日香の顔立ちは見る影もなかった。なによりもその大きく膨らんだお腹が修二の怒りを何倍にも膨らませる。
 「あのくそ野郎!アスねえになんて事を!!」
 唇の端から血が滴り落ちるほど噛み締めながら修二は怒りを露にする。握り締めた拳にも爪が食い込み、皮膚に食い込んで血が滲んでいた。そんな怒りに震える修二を明日香はぼうっとした表情のまま見つめていた。その明日香の態度がさらに修二の怒りを駆り立て、金城への復讐心を煽り立てる。
 「さあ、アスねえ。帰ろう。早紀香たちも待ってる」
 「えへへ。修ちゃん、つ〜かまえた!」
 修二が明日香を助け出そうと手を差し出すと、明日香は嬉しそうに笑ってその手を掴み、グイッと自分の方に引き寄せる。突然のことに対応が遅れた修二はバランスを崩してそのまま明日香と床に敷き詰められた布団の上に倒れこんでしまう。一瞬何が起こったのかわからなかった修二は体を起こそうとして何かやわらかいなモノを握り締めてしまう。
 「や〜ん、修ちゃん。そこはダメだよ〜」
 「って、へ???えええっっっ??!!」
 明日香の嬉しそうな非難の声に修二はようやく自分が握り締めているのが明日香の大きな胸であることに気付いた。柔らかく、心地よい感触に修二はしばしそのまま手を添えていてしまう。が、すぐにこのままではまずいと、慌てて体を起こそうとするが、その修二に両手を廻して明日香は抱きしめてくる。
 「修ちゃん、明日香ね、淋しかったんだよ〜〜?」
 「あ、アスねえ。放して・・・」
 「やだぁ〜〜修ちゃんが明日香にいいことしてくれたら、満足させてくれたら放してあげる〜」
 顔を真っ赤にして慌てる修二を抱きしめたまま、明日香は甘えた口調でとんでもないことを言ってくる。そして修二の顔をその大きな胸で挟み込むようにして抱きしめる。左右から襲い来る柔らかな弾力に修二の理性は徐々に失われてゆく。むくむくと男の子が頭を擡げ、正直に大きく、硬くなってくる。こらえよう、こらえようと思っても、熱く滾ってくるものを抑えることは出来ない。その熱く滾ったものに明日香はそっと手を添えて、ズボンの上から撫で上げてくる。そのゆっくりとした動きにペニスの血流がさらに早くなる。
 「うふふっ、修ちゃんのおチンチン、こ〜んなに大きくなってる〜」
 「ちょ、アスねえ・・・」
 「いいよ。修ちゃんのおチンチンで明日香のオマンコ、かき回して〜」
 修二の知る明日香では考えられないような隠語を連発しながら、明日香はズボンのジッパーを下げて直接ペニスを手で包み込んでくる。その暖かく、柔らかな感触に修二は思わず声を漏らしてしまう。そんな修二のペニスを扱きあげながら、明日香は足を広げて大陰唇を捲って濡れそぼったヴァギナを修二に見せ付けて誘惑してくる。
 「修ちゃんとエッチしたくて明日香のオマンコ、ビショビショなんだよ〜?」
 「あ、アスねえ・・・」
 「初めてはパパにあげちゃったけど、修ちゃんともエッチしたかったんだよ〜」
 必死になって堪えようとする修二をあざ笑うかのように明日香はその硬く勃起したペニスを自分の太股に挟み込み、腰をくねらせてくる。柔らかなものに包み込まれた感触が心地よく、修二はまた歓喜の声を漏らす。明日香が腰を動かすたびに、大きな胸やポッコリと膨らんだお腹が修二の体に触れてくる。それもまた修二を大いに興奮させた。
 「アスねえ!アスねえ!!」
 我慢の限界を超えた修二はおもむろに明日香を抱きかかえて自分の上にのせる。修二と明日香は対面から座ったまま抱き合い、そのままどちらからともなく唇を重ねあう。長い、長いキス。その間に修二は明日香の腰を抱きかかえ、その下に自分の腰を滑り込ませると、ペニスの位置を調節して、狙いを定める。明日香の大きく膨らんだお腹が位置の調節を邪魔したが、やがて狙いが定まる。
 「イくよ、アスねえ!!」
 「あんっ、修ちゃんのが入ってきた・・・」
 ニュプリと柔肉を押しのけて修二のペニスが明日香の膣内へと埋没して行く。その熱く硬い肉棒が自分の中に入ってくる感触に明日香は歓喜の声を上げる。明日香の膣内は修二を拒むものなどまるでなく、むしろ入ってきたことを喜んで絡み付いてくる。そのことが修二を少し不愉快にさせた。もう明日香が初めてではないこと、金城に汚されてしまったこと、そのことを修二に改めて実感させたからである。
 「ああああっ、修ちゃんのおチンチン、パパより大きくて、ぶっといよ〜〜」
 修二のペニスを膣に納めたまま明日香は喜びに顔を朱に染めて嬉しそうに声を上げる。その度に明日香の膣内はキュッ、キュッと締まり、修二のペニスを絞り上げてくる。それが明日香の膣の感触を確かめるように腰を動かす修二をさらに喜ばせ、その動きを激しく、早くさせてゆく。
 「あああっ、修ちゃんのおチンチン、硬くて、気持ちいいよ〜〜」
 明日香は恥じらいもなく何度も絶叫する。そんな明日香を抱きながら修二は『悪魔の微笑』を持ってこなかったことを後悔していた。持ってきていれば明日香を完全に自分のものとして取り戻せたのに、連れ帰ってから飲ませればいいと思って持ってこなかったのだ。しかし、今はそんなこと、どうでもよかった。ただ、明日香の膣の感触に酔いしれ、明日香だけを感じていたかった。それは明日香も同様で、修二に足を絡め、腕を絡めて、彼を逃がすまいとすがり付いてくる。そんな明日香の動きに修二の動きはさらに激しく、早くなってゆく。
 「しゅごいよ、修ちゃん!ふああっ、お腹の中の赤ちゃんも喜んでるの〜」
 「アスねえ、アスねえ!!」
 「パパとの赤ちゃん、生まれたら今度は修ちゃんの赤ちゃん、孕んであげるねぇ〜」
 蕩けきった表情で明日香はそう囁きかけてくる。硬く閉じられた子宮口の向こう側に居る命が自分のものでないことが修二には無性に腹立たしかった。しかし、ここで無理をして明日香の体にもしものことがあっては後悔してもしきれない。グッと堪えて明日香を刺し貫く速度を速めてゆく。
 「アスねえの膣内、もっと締まって・・・絡み付いてくる!」
 「修ちゃんのもわたしのをいっぱいまで広げて・・・あふっ、しゅごい・・・」
 もっと明日香の体を味わいたいと思った修二は体勢を入れ替え、座ったまま明日香を背後から抱きしめる格好で突き上げる。その突き上げに明日香は嬉しそうな喘ぎ声を上げる。その動きにあわせるように、たわわに実った明日香の乳房はタプンタプンと音を立てて上下に揺れる。その動きに修二は背後から手を伸ばし、そこを鷲掴みにする。
 「アスねえのここ、柔らかい・・・」
 「んんっ、あんまり強く握っちゃダメだよ〜?」
 「・・・・じゃあ、こういうのは?」
 「あふんっ、乳首摘んじゃダメ〜〜」
 強弱をつけてその大きく実った乳房を揉み回すと、明日香は嬉しそうな声を上げて修二にもたれ掛かって来る。その明日香の言葉に答えるように修二はその痛いほど張り詰めた乳首を指で挟みこむ。明日香の歓喜の声に触発されたように、絞るように摘み上げると、先端から白濁の乳液が迸る。
 「すごいな、こんなに出る・・・」
 「ダメだよ、修ちゃん。赤ちゃんの分が無くなっちゃう〜」
 「なくならないよ。こんなにあるんだから・・・」
 明日香が抗議の声を上げると、修二は指に付着した乳液を明日香に見せつけるようにしながら、それを明日香の口元に運ぶ。テラテラと白く輝く指を明日香は丹念に舐めあげてゆく。一滴も残すまいと綺麗に舐め取ってゆく。明日香に指を舐めさせたまま、修二はもう片手を二人の結合部分へと降ろしてゆく。ジュボジュボと熱く硬い肉棒が貫く明日香の秘所はタラタラと愛液を滴らせてその喜びを表現していた。修二の指はそのままそこを掻き分け、濡れた穴の少し上、固くしこった、明日香のもっとも敏感な場所へと延びてゆく。硬くしこったクリトリスを指で挟むと、明日香の体が大きく飛び跳ねる。ころころと指先で転がすと、明日香はさらに歓喜の声を上げる。
 「しゅごい、しゅごいよ〜修ちゃん、しゅごしゅぎ〜〜」
 「くぅぅっ、アスねえの膣内、まだ締まるのか・・・」
 クリトリスを擦りあげると、それに答えるように明日香の膣内はさらに強く締め付けてくる。その締め付けに修二はさらに大きな歓喜の声を上げる。修二は狂ったように腰を浮きあげ、明日香も狂ったように腰をくねらせる。二匹の獣は遥かなる高み目指して突き進んでゆく。それを止める事は誰にもできなかった。ただただ、己の本能に従って、お互いを求め続ける。貪りあう。ただそれだけであった。
 「アスねえ、もう・・・限界」
 「いいよ〜。修ちゃんの好きなだけわたしの中に出して〜」
 修二の腰の動きにあわせて明日香も激しく腰を振り、二人の動きは綺麗にシンクロしてゆく。そして二人はその一番高いところへと一緒に登りつめてゆく。一際激しく修二が明日香を突き上げた瞬間、明日香の体が大きく飛び跳ねる。そして小刻みに震え、甘ったるい声を上げて震え上がる。同時に明日香の膣内は激しく収縮し、押しつぶさんばかりにペニスを締め付けてくる。その締め付けに修二もまた、限界を迎え、明日香の膣内で思い切り己の欲望を解き放ってしまう。それをとめることは修二にも明日香にもできなかった。
 「あはぁ、修ちゃんのお腹の中、いっぱい〜」
 「アスねえ・・・帰ろう。早紀香も美紗香も待ている・・・」
 「そんなこと、させるかぁぁぁっっっ!!!」
 精液で満ちたお腹を擦る明日香の肩に両手を乗せた修二はここから出て早紀香たちの、自分たちのところに返って来るように説得する。しかし、その言葉に答えたのは明日香ではなかった。地の底から響きわたるような絶叫に修二は慌てて後ろを振り向く。そこにはいつの間にか金城が立っていた。手には白光する日本刀を握り締め、血走った眼差しで明日香のそばに佇む修二を睨みつけてくる。その目はすでに正気を失っていた。
 「明日香は・・・明日香だけは誰にも渡すかぁぁっっ!!」
 「アスねえはてめえのものじゃねぇぇっっ!!」
 狂ったように日本刀を振り回して修二に襲い掛かって来た金城はそう絶叫する。その身勝手な言葉に修二は怒りを覚え、隠し持っていた護身用のサバイバルナイフを抜き放ち、金城の刀を受け止めながら逆に明日香の自由を絶叫する。相容れない二人の叫びを聞きながら明日香はただじっと二人を見つめているだけだった。
 「明日香はワシの心の拠り所だぁぁっっ!!!」
 「ならなんで沙耶子さんを捨てた!お前のその身勝手な理論でこれ以上アスねえを苦しめるな!!」
 金城の叫びと、修二の叫び、二人の叫び声がぶつかり合い、体がぶつかり合う。金城の振り下ろした刀は修二の体を捕らえる。左の肩口に食い込んだ刀は鮮血を撒き散らす。しかし、致命傷に届く前にその動きを止める。刀を握る金城の手から力が抜け落ち、がくりと膝をつく。
 「沙耶子さんとアスねえの恨み、思い知れ!」
 怒りのこもった眼差しで金城を睨みつけ、肩口に食い込んだ刀を顔を顰めて抜き取ると、修二は履き捨てるように金城に言い放つ。その金城の心臓には修二のナイフが狙いを違わず、深々と突き刺さっていた。あふれ出した血が金城の胸元を赤く染め、口の端から血がこぼれ落ちてくる。完全な致命傷であった。それでも修二はナイフを放さず、さらに力を込めて押し込んでゆく。喉を逆流してきた血が、金城の口からあふれ出し、ゴボリと修二の頭に降り注ぐ。ようやく金城の最期を悟った修ニはようやくナイフから手を離す。支えを失った金城はそのまま後ろに倒れこむ。
 「アスねえは返してもらうぞっ!」
 「お、おまえなんぞに・・・ワシから全てを奪うお前なんかに明日香を渡すかぁ!!」
 光を失った眼で修二を睨みつけながら金城は最後の力を振り絞って、上半身を起こしてくる。そしてポケットの中に隠してあったリモコンを取り出すと、その中央にあったボタンを迷うことなく押す。同時に修二たちの周囲から爆発音が起こり、あっという間に部屋を紅蓮の炎が包み込む。連続して爆発音が鳴り響き、修二を逃がすまいと、炎が完全に離れを包み込み、取り囲む。吹き付ける熱風に修二は思わず顔を背ける。
 「明日香は渡さん・・・誰にも・・・誰にも・・・だ・・・」
 そこまで呟いた金城は事切れ、糸の切れた人形のように力を失ってそのままばたりと倒れ伏す。燃え盛る炎は金城をあっという間に包み込み、その遺体を焼き尽くしてゆく。明日香を連れてこの場からの脱出を試みようとした修二だったが、肩の傷は思いのほか深く、また火の回りの速く逃げられそうになかった。
 「御免、アスねえ。逃げられそうにないや・・・」
 ズキズキと痛む肩の傷を抑えながら修二は神妙な顔をして明日香に謝る。明日香を助けに来て助けられなかったことはくいが残るが、金城を討ち取り、明日香とともに死ねるのならばそれもいいと修二は思っていた。唯一の心残りは奈々子たち自分に尽くしてくれた少女達のことであった。そんな修二をじっと見つめていた明日香は彼を抱きかかえると、ずるずると引きずって壁際まで後退する。そして、その一角に修二を押し込む。すると壁が半回転して、修二を外へと押し出す。
 「アスねえ、これは???」
 「緊急用の脱出路・・・もしものときのために作られていたの〜」
 「そうか・・・アスねえ、アスねえも早く!!」
 「ごめんねえ〜これ、一人しか逃げられないんだ〜もしものときに私が逃げるための場所〜」
 明日香の返答に修二は蒼くなる。慌てて今自分が出てきたところを押してみるが、びくともしない。そうこうするうちに火は離れ全体に廻ってゆく。修二の視界を赤く染め上げながら炎はさらにその勢いを増してゆく。それでも明日香を助けようと修二は壁に体当たりを繰り返し、そこから明日香を助け出そうとする。やがて炎によって弱まった壁が崩れ落ちる。これでそこから明日香を助け出せると思った修二だったが、その下から現れた頑丈な鉄格子に言葉を失う。それが修二と明日香を分かつ壁となっていた。
 「アスねえ、アスねえ!!」
 「修ちゃん、離れて〜。もう危ないよ〜」
 「何でアスねえが死ななくちゃならないんだ!!」
 「パパを〜パパを一人にはできないから〜私の肉親だから〜」
 そう修二に語りかける明日香は部屋の中央に戻り、すでに息絶えた金城を抱きかかえて哀しそうに語りかけてくる。そんな男のために明日香が死ぬことが許せない修二は何とか明日香を助け出そうと、熱を帯び、真っ赤に燃えた鉄格子に手をかけて、これを引きちぎろうとする。しかし、頑丈な鉄格子は外れることはなく、ただ、赤く燃えた鉄が修二の両手の平を焼くだけだった。皮を、肉を焼く匂いがしても、修二は鉄格子を放そうとはしなかった。
 「それにね、修ちゃん。ここで私が逃げちゃったら、パパの死体から修ちゃんが捕まっちゃうかもしれないんだよ?」
 明日香のその一言に修二は硬直する。確かにこの火事の焼け跡からナイフで心臓を一突きにされた死体が出てくれば、大騒ぎになることは間違いない。そうなれば自分も明日香も、それどころか奈々子たちにまで累が及ぶかもしれなかった。しかし、その死体のそばにもう一つ、無傷の死体があれば、その懸念は解消される。その死体が犯人とされるからだ。明日香はそれを見越して残っのだ。しかし、修二にはそれが許せなかった。
 「アスねえのためなら、僕は・・・」
 「ダメだよ〜、修ちゃん。責任はしっかりと取らないと〜」
 それでも明日香を助けたいと望む修二に明日香はきっぱりと奈々子たちを守れと宣告する。大好きな人を守れない自分のふがいなさに修二はいつしか大粒の涙を流していた。火は完全に明日香を包み込み、もはや助け出すことは困難であった。自分の最期を悟った明日香はもう一度にっこりと笑うと、修二に語りかけてくる。
 「修ちゃん。早紀香と美紗香のこと〜、お願いね〜」
 「アスねえ!!!!」
 「悔いが残るのは、修ちゃんのお嫁さんになれなかったこと・・・かな〜」
 修二の絶叫ももはや明日香には届かなかった。離れは完全に炎に包まれ、柱が、壁が崩れ落ちる。そんな灼熱の部屋の中で明日香は静かに目を瞑り、炎に巻かれてゆく。白熱した炎が床を焼き、明日香を包み込む。その白き炎はまるで明日香を包み込む、純白のウェディングドレスのようであった。最後の最後で自分の願いがかなったような感じがした明日香は満足そうな笑みを浮べる。修二の絶叫が響きわたる中、明日香の姿は炎の向こう側に消え去る。永遠の別れ、その信じがたい、納得できない現実に修二は完全に打つひしがれ、打ちのめされていた。
 「アスねえ・・・アスねえ・・・」
 明日香の名前を何度も呟きながら修二はこれまでのことを思い返す。沙耶子を死に追いやった面々には全員天誅を下した。それを現実のものにしたのは、紛れもなく祖父の残した秘薬、『悪魔の微笑み』であった。しかし、修二はこのときになってようやく気がついた、この秘薬が『悪魔』でしかないことに。
 『悪魔』。それは人の望みをかなえる代わりにその人のもっとも大切なものを奪ってゆく存在。確かに修二の望み、『沙耶子の敵討ち』は叶えられた。しかし、その望みが叶うと同時に修二からもっとも大切な女性、明日香を奪っていったのだ。これはたまたまの偶然にしか過ぎないと言える。しかし、修二には『悪魔』に明日香を奪われたとしか思えなかった。焼けどまみれのボロボロの両手を握り締めて修二は声をあげて絶叫する。修二の絶叫と絶望を包み込むように赤き炎はいつまでも燃え続けていた。天に向かってその炎を伸ばしてゆく。それはまるで明日香の魂を天に運ぶかのようだった・・・


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