第伍幕〜リムルの苦難〜
ポタッ・・・。
緑葉の上の露が一滴、リムル・ルフトの顔の上に落ちる。
(・・・・・・・・・・。)
リムルはゆっくり目を開ける。
(ここは・・・・・?)
リムルは上半身を起こし、周囲を見回す。暗い・・・・森の中のようだ。リムルは何が起きたのか、記憶を辿ろうとする。
(・・・・・そうだ・・・・。私は“ダンバイン”の手から落ちて・・・・。)
リムルは上を見る。森の木の上の方に、枝の折れた個所が数箇所見える。そして自分の座っている尻の下に木の枝が沢山あるのも感じ取る。
(木がクッションになったのね・・・・。)
リムルは自分の体を見回すが、擦り傷が幾つかついているだけで、怪我らしい怪我はしていないことに気付く。
リムルはオーラ・マシンを手に入れてからの父ドレイク・ルフトの所業に反発を感じていた。あの優しかった父が計り知れないような野心を持ち、義にそむくような行動をとり始めたことに、リムルは強く反発していた。
ラース・ワウの城に新しい地上人が召喚されたとき、彼女はその地上人達に父に協力しないように頼み込んだ。そして、その頼みを聞き入れてくれたショウ・ザマとオーラ・バトラー“ダンバイン”で、ラース・ワウの城からの脱出を図ったのだった。義をもって
ドレイクに対抗している、リムルにとって愛しいニー・ギブンのもとに脱出を・・・。が、追手に阻まれ、“ダンバイン”は戦闘状態に入らされ、その戦闘の最中にリムルは“ダンバイン”からこの森に落ちてしまったのだった。
リムルの記憶が鮮明に戻ってくる。
(ここは・・・・、何処に落ちてしまったのかしら・・・?)
リムルはあたりを見回す。
ギエェー!
獣の叫び声が森にこだましている。夜の森は不気味な雰囲気が漂っている。
(まさか!マウンテン・ボンレス!)
ラース・ワウの城から近い奥深い森と言うと、リムルはマウンテン・ボンレスしか知らなかった。
ガサガサッ!
リムルの背後で藪が揺れる音がする。
(ボンレスが来る!)
リムルは慌てて立ち上がると、音の反対側に走り出した。
マウンテン・ボンレス。
奥深い森に包まれたこの山にはボンレスと呼ばれる吸血生物が住んでいる。
体長は60〜70cm程度、形状はナメクジの体に10本の足が生えたような形をしている。頭は小さく、胴とつながった首の先に小さな口と小さな目がある。尻尾は頭と同じ形をしておりその先に性器がついている。10本の足、というか触手を左右に思いっきり開き、まるでムササビのように空を滑空して、獲物に襲い掛かる。
このボンレスという生物の興味深いところは、雄(オス)しか存在しないということである。繁殖期に入ると、この奇妙な吸血生物は他の動物の雌(メス)を襲いその子宮に自分たちの子種を植え付けるという行為を行なう。そして強力な生命力を持つその子種は、どんな生物の卵子であろうとそれを摂りこみ、その子宮の中であっという間に育ち、内側からその生物の血を吸い尽くし、成長して外に出てくるのである。
マウンテン・ボンレスの近隣に住むリムルは、勿論そのボンレスの習性を常識として知っている。そして、この季節がそのボンレスの繁殖期であることも!
リムルは走った。
しかしただ闇雲に走っているわけではない。彼女はボンレスから身を守るために、ある植物を探していた。シーダの木。この植物の葉の香りをボンレスは嫌うのである。マウンテン・ボンレスに入る人間は、この葉をすりつぶし、体にそのエキスをつけ、入山することとなっている。
(ない!・・・・ない!・・・・早く見つけないと・・・・!)
リムルは焦っていた。若い女性である彼女にとって、獣に犯される、そして、獣の子供を自分のお腹の中に宿させられることは、例え様のない恐怖であった。まして、リムルはまだ性的体験の全くない少女であった。愛する人との性行為でさえ、怖れを感じてしまい想像すら碌に出来ないのに、得体の知れない獣に汚されることなど、想像するだけで気が狂いそうであった。
(お願い!何処!何処にあるの!)
リムルは祈るような気持ちで、必死に探した。
ギヒィー!
獣の声が自分に迫ってくるように感じる。
(あの声・・・!ボンレス!)
リムルはパニックになりそうな気持ちを抑え、必死にシーダの葉を探す。
「あった!」
リムルは救われた気がした。すぐさま、その葉を数枚摘み、今度はその葉をすり潰すのにちょうど良い石か何かを探した。
と、その時!
ヒュー!
風を切る音とともに、一匹のボンレスが空中を滑空し、リムルに襲い掛かってきた。ボンレスはリムルの腰に飛びつくと、その10本の触手を彼女の腰と足に絡めつけてきた。
「!!いやあぁぁぁ!!!」
ボンレスの触手で足の自由を奪われたリムルは、そのままつんのめるように倒れこむ。触手はリムルの足を多少開かせたまま固定しようと蠢く。
「やだ!いやああ!」
リムルが必死にもがく。
性器が先についているボンレスの尻尾がリムルの隙をついて彼女のマントの裾から入り込み、彼女のズボンの上から彼女の臀部を撫で始める。
「はあ!いやああああ!いや!いや!いや!」
ボンレスの性器が服の上からではあるがリムルの女性の部分を撫で上げる。これまで誰にも触らせたことのない彼女の大事な部分を!リムルはそのあまりにもおぞましい感覚に気がおかしくなりそうであった。
リムルは自分がまだしっかりとシーダの葉を手に持っているのに気付いた。そして、それを下半身に取り付いたボンレスの鼻面に押し付けようとする。リムルが自由のきく上半身をひねり、自分の体にとり付いているそのボンレスの小さな顔を見る。そしてその顔めがけ、シーダの葉を持った右手を近づけていく。
「ギヒィー!!」
リムルの頭の上で不快な獣の声が聞こえたかと思うと、もう一匹ボンレスが上から落ちてき、リムルの肩に取り付いた。
「は!いや!」
リムルの肩に取り付いたボンレスは、その触手を彼女の腕、顔、そして胸に這い寄せてくる。シーダの葉を持った右手も自由を奪われてしまった。
「う!だめ!ああ!」
リムルはその右手を何とか動かし、ボンレスを撃退しようとした。が、触手の絡みついた腕はほとんど自由がきかない。
別の触手がリムルの頬を撫でまわす。そのぬるっとした感触の気持ち悪さにリムルは恐怖する。
ボンレスの性器が再び彼女の女性自身を撫でまわす。服の中に入るための侵入口を探しているようだった。
(いや!こんなものに!こんなものに私の大事なところが!)
その先はあまりにおぞましく、リムルには想像すら出来なかった。ただ自由のあまりきかない腰を逃がし、何とか触手や尻尾を服の中に入れないように体をよじるだけで精一杯であった。
肩に取り付いたボンレスが、その触手を彼女の襟元から服の中に侵入させていく。
「!」
数本の触手が彼女の素肌の胸の膨らみに巻き付いていく。
「やあああああああああ!」
ぬるぬるした気持ち悪い感触がリムルの胸を撫でまわす。リムルの全身に鳥肌が立つ。
「だめええ!いやああ!」
リムルの悲鳴が木霊する。
触手は動きに強弱をつけ、彼女の娘らしいかわいらしい乳房を揉み解し、乳首を立たせようとする。
「は!ひいい!やだああ!あ!ああああああああああ!」
触手の先が、立ち上がってきたリムルの乳首を押しつぶす。
「ひ!」
リムルの体の中を鋭い刺激が走りぬける。それは快感の刺激ではなく、ただ敏感の箇所を触れられたというだけのものであった。リムルは自分の恥ずかしい、そして敏感なところをおぞましい獣に弄ばれている事実に、あらためて恐怖した。
触手はそのリムルの反応を楽しむかのように、彼女の乳首を責め続ける。
「ひい!いや!は!あ!やめて!ああああ!」
触手が乳首に触れるたび、電気ショックのような刺激がリムルを襲いつづけた。リムルは必死にもがき、その責苦から逃れようとする。
リムルの肩に貼り付いているボンレスの尻尾がリムルの顔の方へ伸び出した。リムルの顔の前にその性器のついた尻尾が現れる。
「ひ!」
リムルは本能的にその尻尾がボンレスの性器であることを悟り、そんなものを顔の前に持ってこられたことに恐怖し、その場で凍りつく。
と、その性器の先から黄色いガスのようなものが、パフッと弾け、リムルの顔を覆う。花粉のような黄色い粉の混じったガスであった。
(え?!何!?)
リムルは突然の事に、思わずその粉を鼻から吸い込んでしまう。
(あ!いや!何!これ!?え?!いや!)
突然、リムルの体から力が抜けていく。どうにも力が入らなくなっていく。リムルはそのままうつぶせに押し倒されていく。
腰に取り付いたボンレスも、服の上からではあるが、彼女の下半身の敏感な部分に触手の攻撃を集中させる。
「はああああ!いや!ひ!助けてええ!!あ!ひいいいい!」
リムルの体に変化が現れてきた。触手の感触は変らずおぞましいものの、そこから受ける刺激が何か甘美な感じがするものに変化しつつあった。乳首を押されるたびに感じた強い刺激も、ただの刺激から気持ち良さの伴う刺激へ変化していった。
「はあああああああ!だめえええ!いやああ!お願い!やめてええ!」
あげ続けている悲鳴の声も、だんだん鼻にかかった感じの声に変ってきていた。
(何?この感覚は何なの!?あああ!やだ!体が!熱くなってきた!はあああ!!!いや!やめて!お願い、もう!はああああ!)
おぞましい獣の触手に、愛しい人にさえ触らせたことのない体を弄ばれ、その感触に気持ち良さを感じてしまうなんて、リムルは自分の体の反応が信じられなかった。
(何で?!どうして!いや!気持ち悪いだけなのに!いやあ!はあああ!!)
リムルは知らなかった。ボンレスはその繁殖期に異種の雌と強制的に交わるため、強烈な媚薬効果のある燐紛をその性器の中に持っており、そして、その交わる雌にそれを撒き散らし、強制的に受け入れ状態をつくらせる習性を持っていたのだ。
(いや!何か!熱い!体の奥の方が・・・・!はあ!ひいいいいい!)
リムルの顔は紅潮し、その呼吸も上がってきた。
そんな様子を見てか、肩に取り付いていたボンレスの尻尾がリムルの口の中に侵入する。
「んんん!んんんん・・・・・んむぐぅぅぅ!!!!」
塞がれた口の中でリムルが悲鳴をあげる。
(いや!これ、気持ちの悪い!!)
堅く、それでいてぬるっとしたボンレスの性器が舌に触れる感覚は、その触手の感触以上に気色の悪いものであり、リムルはそれを何とか口中から押し出そうともがき続ける。しかしボンレスのそれは、そんなリムルの行為をものともせず、喉の奥まで侵入しようと彼女の口中で暴れまくる。
(いやあああ!やだあああ!はああああひいいいいい!!)
リムルの口の中で再び黄色い燐粉が撒かれた。粉が気管や喉に入り込み、リムルは軽く咳き込む。
(はああ・・・・。もう・・・いや・・・・ああああ・・・。)
咳が止まった後、リムルにはもう抵抗する力はなかった。
「ぎいぃぃ!」
腰に取り付いていたボンレスは、どうしても服の中に入り込むすべを見つけられないでいた。いらだったボンレスはその頭を伸ばし、リムルのズボンの股間部分に噛みつき、生地を引っ張る。
ビリリリリ!
短い音とともに、服の股間部分に穴があく。そこからは少女らしい白い清楚な下着が覗けた。ボンレスはその小さな服の裂け目に何本かの触手を侵入させる。
(あはああ!!そこ!いやあ!)
触手は下着の隙間から入り込み、リムルの素肌に触れる。リムルはその冷たいヌルッとした触手が自分の下半身に直に触れられた感触に驚愕する。
(いやああ!やめて!そこだけは!)
触手がリムルの大事な部分を直に撫で上げる。そこは、リムル自身気付いていなかったが、先ほどの燐紛のせいで、熱く濡れそぼり、口を少し開いていた。
リムルは力の入らない体を、それでもなんとかよじり、その責苦から逃れようとした。
ボンレスの触手がリムルのクリトリスを捉えた。
(はあ!ひ!ひいいいいいいいいい!!!)
ボンレスがそこを軽く刺激する。リムルの体の中を、激しすぎる電流が流れる。リムルはあまりにも激しいその刺激に自分が死んでしまうのではないかと感じた。
(いやああ!はああ!はひ!ひいいいい!だめ!死んじゃうううううう!!!)
そのリムルの反応にあわせて、もう一匹のボンレスも彼女の胸への刺激を強める。
(ははああああ!やだあああ!はひゃあああ!ひいいいいいい!!!)
ピストン運動される口の中で、リムルは快感の悲鳴をあげ続ける。
(だめ!だめ!もう!あああ!おねがぁいいいいい!いやあああああ!!!)
リムルが悶え苦しむ中、腰についたボンレスはいよいよ自分の性器をリムルの女性の中に挿入させようと、その尻尾をリムルの服の裂け目に侵入させていく。
(はあ!)
今までの触手とは違う太いものがリムルの敏感な谷間に触れる。
(いや!もういや!何!あ!は!はあ!はあああああひいいいいいいいいいい!!!!)
堅く太いヌルッとしたものがリムルの中に侵入をはじめる。
(あ!いや!やめて!そこだけは!あひい!そんなもの!ああ!入らない!ひいい!痛い!痛い!いやああああああ!!)
ボンレスは濡れてはいるがまだ堅く入口しか開いていないリムルのそこを押し広げるようにゆっくりと進んでいく。
(い!いたい!いたい!入らないわ!そんな!あひぃ!ひゃああ!うっ!はああああああ!)
リムルがあまりの苦痛に体をのけぞらせる。悲鳴をあげようとするが、口もボンレスに塞がれているため叫ぶことも出来ない。また、触手はそんなリムルの胸をさらに激しく責めつづけていた。リムルは股間からの激しい痛みと、胸からのこれまた激しい快感とで、完全にパニック状態に陥っていた。
(や!いたい!だめ!はあ!おかしくなっちゃう!ひい!ああああ!いた!ひゃああ!!!)
ボンレスの尻尾はある程度のところまではゆっくりとリムルの中を進んでいたが、我慢できなくなったのか、後半は一気にリムルを貫いた。
「んぐうっ!!!い・・・いやああああああああああああああああああ!!!!!!」
この世のものとは思えないような激しい痛みに、リムルはボンレスのそれを口から吐き出し、絶叫した。
「いや!いや!いたい!あああ!抜いて!やだ!こんなのいやあああああ!!!」
リムルは半狂乱で叫びつづける。今、ボンレスの性器は完全にリムルとつながっていた。リムルの女性の部分からは、彼女がはじめてである証の赤い液体が流れていた。リムルの目から涙があふれ出た。
リムルは泣き叫びながら、この事実をしっかり認識していた。
自分の中に堅く太いボンレスのものが入っているのがよくわかった。それは、その冷たさから、人間とは違う生き物に犯されているという認識をリムルにしっかりと与えていた。
(汚されてしまった・・・・。私はこんな汚れた獣に・・・。もう私は・・・・・・。)
涙が止まらなかった。
(もう・・・誰にも会えない・・・。ニー様にも・・・・。ああ!ニー様!もう私は!!!)
もう一匹のボンレスの性器が再びリムルの口の中に強引に侵入する。
「んんん!んぐぅぅ!!!」
再びリムルを苦痛が襲う。下半身にとりついているボンレスもその性器をピストン運動させ始める。また、クリトリスや彼女の乳首を責めている触手も激しく蠢きだす。
(あひゃぁ!いや!いたい!はひいい!だめ!やめて!)
激しい苦痛と快感が一挙にリムルを襲いだす。ピストン運動にあわせ、触手が彼女のクリトリスを転がし、皮を剥ききる。
(ひひゃあああああ!)
快感なのだか苦痛なのだかわからない激しい電流のような刺激がリムルの脳天まで駆け上がる。下半身が熱くなり、何かが滾々と湧き出してくるのがリムルにも良くわかる。
(はああ・・・だめ!変になる!体が・・・溶ける・・・・溶けていく・・・!はああ!!ひいいいいいい!!)
ボンレスのそれが蠢くたびに、リムルの女性からはグチュグチュと音が出る。その音がリムルの耳にもしっかり聞こえてくる。
(やだ!何で!はあ!お願い!誰か!誰か助けてええ!ニーさまあああ!)
おぞましい獣に犯されながらも、快感を感じてしまっている自分に、リムルは自己嫌悪と恐怖を感じていた。股間を襲う痛みも、今やそれ自体が快感に感じられていた。
(はあ!いた!あ!だめええ!いやあ!ああ!熱い!はひいいいい!はああ!だめ、もう!あああああああ!)
上と下の口でボンレスが激しく動くたび、その気持ち良さにリムルはのたうち回った。そのおぞましさも、彼女を被虐的な快感に浸らせるだけのものになっていた。
リムルは、ボンレスが彼女の中で例の燐粉を撒き散らしていることに気付いていなかった。膣内に溢れた燐粉は、直接彼女の女性器を刺激し、止め処もなく愛液を出させ、リムルに快感を与えていた。彼女のそこは破瓜の血液と溢れんばかりの愛液で、もう摩擦による痛みを全く感じさせない状態になっていた。
(ああ・・・だめ・・・・・もう・・・・わからない!何がなんだか・・・・はああああ!熱いわ・・・・いやあ・・・・助けてええ・・・はあああ!!!)
リムルはもう何も考えられなくなっていた。体中からわき起こる快楽の波に翻弄され、ただそれに身を任せるしかなかった。
そんなリムルの様子を見てか、彼女の口中のボンレスのそれが激しくピストン運動を始めた。
「ん!んぐ!んんんん・・・!!!」
ボンレスの性器が彼女の喉まで激しく突き、リムルはその苦痛に耐えた。
と、ボンレスのそれは一瞬膨れ上がった。
(!)
次の瞬間、ボンレスのそれは爆発するかのように、どろりとした液体を多量にリムルの口中に吐き出した。
「んぐううううう!!!」
リムルの口の中はその気持ちの悪い液体で、あっという間にいっぱいになる。その気持ち悪さにリムルは正気になる。
(何なの・・・これ・・・・・。は!いやああああ!!)
リムルはそれがボンレスの子種だということに気付く。
一気に吐き気がリムルを襲う。
「やああああああああああ!!!」
悲鳴とともに、ボンレスの性器とその精液を口の中から吐き出す。
げええええ・・・・。
リムルはその白濁液をその場に吐き出す。
そして、自分の股間にもこの白濁液を自分の中に放出すべくボンレスの体が入り込んでいることをあらためて認識する。それを放出されたら最後、このおぞましき獣の子をこの体の中に宿すこととなるのだ。
(いや!それだけは!なんとしても!!)
リムルはまだ自分の右手がシーダの葉を掴んでいることに気が付く。触手に絡まれ自由の効かないその右腕を、力の抜けてしまったその右腕を、それでも何とか言うことを聞かせ、肩に貼り付いているボンレスの顔面のところまで持ってくる。
「ピギイィィィィィィ!!!」
ボンレスが悲鳴をあげる。リムルがシーダの葉をボンレスの鼻面に押し付けたのである。異様な悲鳴をあげ続け、肩に取り付いていたボンレスはリムルから離れ、ジャンプし、木々の中に逃げていく。
上半身が自由になったリムルは、続いて、下半身に取り付くボンレスの顔にもシーダの葉を押し付ける。
「ギヒイィィィィ!!!」
ボンレスが苦痛の声を上げ、暴れ始める。リムルはその隙に、自分の中に入っているボンレスの尻尾の根元を掴むと、それを引き抜く。そしてシーダの葉をボンレスの口中に押し込みながら、ボンレスを投げ捨てる。リムルは必死だった。
「ギヒイ!ギヒ!ギヒ!」
ボンレスは苦しみながら、自分の獲物から離れ、そして先のボンレス同様、森の中に逃げていった。
「ハア・・・ハア・・・ハア・・・・・。」
リムルは呼吸を整える。だがまだ気は抜けない。散らばったシーダの葉をかき集めると、近くにあった石の上でそれをすり潰す。そしてその粉と樹液を、顔や体に擦り付けていく。
そこまでの作業を一気にやった後、リムルははじめて息をつく。森の岩陰に、力尽きたかのように座り込む。そして自分の体を見回す。
服の乱れはたいしたことはなかった。ただ、股間の部分に10cm程の穴が空いてしまったこと以外は・・・。リムルは恐る恐る自分の股間を覗き込む。王女らしい清楚な白い下着が真っ赤に汚れていた。彼女が失ってしまった証拠がそこにはくっきりと現れていた。
「う・・・・うう・・・、ニーさまあ・・・・。」
リムルの目から再び涙がこぼれ落ちた。
「あああ!いやあああああああ!!」
黒騎士のモノがリムル・ルフトの奥深くまで侵入した。
その感触は堅く太く、しかしひたすら冷たい感触のモノであった。
リムルはその屈辱と苦痛に泣き叫びながらも、その感触があの時のボンレスのモノに良く似ていると彼女の理性がどこかで冷静に考えていた。
(冷たい怨念に身を任せて生きるこの男は、体までこうもなってしまうのか・・・。)
リムルの中の冷静な部分がそう感じ取る。
そう、怨念だけを糧に生き、終いにはカ・オスのオーラ力まで摂りこんでしまったこの男は、もう人間ではなくなっているのかもしれない。
「あ!はああ!いた!ひい!やめて!」
黒騎士がリムルの中で着装を始めた。リムルのそこはまだほとんど濡れていない。黒騎士のモノが動くたびに、内側が擦れ痛みを訴える。
「やめて!もう!いや!ああ!痛い!だめ!ああああ!助けて!お願い!はあああ!!!」
激しい痛みにリムルが泣き叫ぶ。もう、彼女の冷静な理性はその苦痛の中で少しづつ消し飛んでいく。
「だめ!はあああああ!お願い!抜いて!ひいいいいい!!!」
黒騎士はそんなリムルの訴えを無視し、激しく彼女を突き続ける。
リムルの女性の部分は、その激しい摩擦から自分の粘膜を守ろうと、次第に愛液を沸き立たせていく。黒騎士のモノの滑りがだんだん良くなっていく。それと同時にリムルの体も変化をしていく。
「あああああ!いやあ!はああ!だめ!もう、はあああああああ!!」
リムルの声が、ただ痛みを訴える悲鳴から、少し鼻にかかった嬌声へと変化を始める。リムル自身、そこから感じる感覚が痛みから別のものに変っていくのに気付いていた。
「はああ!やだ!あ!そこは!はひいいいい!!」
黒騎士が中で動くたびに、リムルの中を電気のようなものが駆け巡るようになっていた。そしてそれは、決して苦痛ではなかった。
(いや!そんな動かないで!私、変になってきた!何なのこの感覚!はあ!やめて!お願い!)
リムルが心の中で叫ぶ。それは決して口に出してはならない言葉だと、リムルは無意識に考えていた。でも・・・・。
黒騎士はそんなリムルの思いを見透かしてか、今まで腰を抑えていた手をリムルの胸元に持っていく。そして、包み込むかのようにその乳房を掴む。
「はあ!はああああああああ!!!」
リムルの体を別の電流が流れる。思わず、声を上げ、体をのけぞらせる。
「いや!そんなところ!触らないで・・・は!ひいいいいいいいい!!!」
黒騎士がリムルの乳首を摘む。リムルは目を見開き、悲鳴をあげる。
黒騎士はそんなリムルの様子を楽しむかのように、胸を刺激しながら、腰の動きを一段と強くする。
「は!だめ!いや!もう!お・・・ねがい!はあああああ!ひいいいいいいい!!!」
シーラ・ラパーナはこの二人の様子から目を離せなかった。
泣き叫ぶリムル、そして彼女を後ろから貫く黒騎士。初めて見る、そして壮烈な男女の行為にシーラは恐怖し体が竦んだ。しかし、目をそむけたくともどうしてもシーラは目を離すことが出来なかった。何かに憑りつかれたかのように、その行為を見つづけていた。
(こんな・・・・これが男女の・・・・。私の中にもあのように入るのか!?)
そんなことは信じられないと、シーラは感じてしまう。頭では男性が女性の中に入ることで交わり、子供を創るということは理解できる。しかし、実際に目の前で展開されている行為は、シーラにとってあまりにも異常な行為でしかなかった。第一、あのように大きなモノが自分の中にも入るということが、シーラには信じられなかった。
(嫌だ!そのようなこと・・・!!)
そう思いつつ、シーラの敏感な感覚はリムルが受けている行為を無意識のうちに自分に投影してしまう。
「ああああ!ひいいいいい!!」
リムルの声がシーラの耳に入ってくる。そのリムルの嬌声を聞くたびに、シーラは胸のあたりと腰のあたりに何かむず痒いようなもどかしさを感じ始めていた。もし、手の自由が利くのであれば、自分の胸を、そして下半身の大事な部分を、ギュッと押さえつけたいような、そんな感覚がシーラの中で湧き出し始めていた。
(何か・・・この息苦しい感覚は・・・・!)
シーラは知らず知らずのうちに自分の両太腿を擦り合わせ、腰を軽く振っていた。
黒騎士は激しくリムルを突くたびに、自分の中に何か力がみなぎってくるのを感じていた。
激しく突けば突くたび、リムルが断末魔のような声を上げれば上げるたび、自分の中に力がみなぎり、一昼夜でもこうしてリムルを貫き続けられるような気がしてきていた。
(これが・・・、これが、ショット様の言われた“房中術”なのか!?)
自分の中のオーラ力がみなぎっていく。この感覚は性行為の快感以上の快感を黒騎士に与えていった。
(これ程の・・・・これだけのオーラ力があれば、私はショウに勝てる!)
黒騎士はそのマスクの中で笑みを浮かべる。
(いや!ショウなど目ではない!私は無敵の存在になれる!!)
「ふふふ・・・・。」
黒騎士はいつしか声を出して笑っていた。
「ふふふ・・・はははははは!!」
黒騎士は笑いながらさらに激しくリムルを責めた。
「はああ!ひい!あああ!だめ!もう!ひいいいいいいいいいいいい!!」
リムルはもう何がなんだかわからない状態になっていた。
黒騎士のモノがリムルの中で動くたび、リムルのそこはまるで溶けてしまうような悦楽を彼女に与えていた。そして、胸を刺激されるたびに体中を気持ちの良い電流が駆け巡り、リムルの下半身がキュッと引き締まる。そのことにより、黒騎士のモノをさらに強く感じ、リムルを更なる快感の淵に追い込んでいっていた。もうリムルの中に、愛するニー・ギブンのイメージも何もなかった。何もわからず、ただただ快楽の波に翻弄されていた。
「はあ!だめええ!そこ!いい!はあああ!」
リムルは首を振り、涙を撒き散らしながら、遂に快楽の声を上げてしまう。
「熱い!はああ!そこ!あ!ひいい!いい!そこ!あああ!はああああああああ!!」
リムルの中で何かが一気に登りつめようとしていた。リムルはそれを一瞬恐怖するが、自分の中に起こった圧倒的なその波に抗するすべはなく、ただただ身を任せていく。
「あ!はあ!いく!きて!は!ひいい!」
黒騎士もリムルの締め付けに対し、もう限界を迎えてきていた。
「ふふ!いくぞ!リムル!」
黒騎士はみなぎるオーラ力の快感に全身を振るわせながら、激しくリムルを突く。
「はあ!だめ!あ!いや!ひ!いい!は!ああああああああああああぁぁ!!」
リムルが絶叫しながら、黒騎士のモノをキュウウと締め付ける。
「ウ!」
黒騎士は短い声とともにその想いをリムルの中でぶちまけた。
「はああああああ・・・・。」
リムルは自分の中で黒騎士の精が満ちていくのをはっきり認識した。その途端、リムルの頭の中で、今まで忘れていた愛する人ニー・ギブンのイメージが甦ってきた。そして、今自分の中に注がれているその精が、ニーのものではなく、彼女を憎む男・黒騎士のものであることをはっきりと感じる。
(ああ・・・・私・・・私・・・・。)
リムルは今の今までニーのことを忘れ、快楽に身を任せ、悦楽の声を上げながら自ら腰を振っていた自分を思い出す。
(ああ・・・・・なんてこと・・・・・私は・・・私は・・・・・。)
後悔と絶望の念がリムルを包み込む。目からは止め処もなく涙が溢れ出す。
黒騎士は思う存分精を吐き出すと、リムルから離れた。リムルは力尽きたかのようにその場に崩れ落ちる。
「ああ・・・・・うううう・・・・・・。」
嗚咽交じりにリムルは泣きつづける。
黒騎士は満足したかのように自分のモノをしまいつつ、リムルを見下ろす。
黒騎士は気分が良かった。それは彼自身が感じているように、体中にオーラ力がみなぎってきたためでもあるが、それ以上にずっとものにしたかったリムル王女を蹂躙し尽くせたためでもあった。もっとも黒騎士自身は、そんな意識はない。自分が女ごときに執着するような情けない騎士とは思いたくなかった。
黒騎士は半裸の泣き崩れている王女を見下ろす。そして、再度舐めるようにその体を視姦する。
(かわいい体をしている。)
黒騎士は思う。今精を放出したばかりなのに、もう下半身がムクムクと起きあがってくる。
(シーラの後で、また味わうか・・・。)
黒騎士の視線が彼女の股間の部分で止まる。
(!初めてではなかったのか!)
黒騎士がリムルのそこを凝視する。その瞳に再び憎悪の光が宿る。
「リムル・・・・初めてではなかったのか・・・。」
黒騎士が呟くように言う。
リムルは何か呼ばれたような気はしたが、泣きじゃぐる彼女の耳には黒騎士の声は届かない。
「お館様の目の届かないところで・・・・、あの反逆者と・・・ニー・ギブンと通じていたというのか!」
黒騎士は荒々しくリムルの裂けた胸元を掴むと、彼女の体を引き起こし、思いっきり平手で彼女の頬を打つ。
「ああ!」
リムルが悲鳴をあげる。
「この売女め!」
黒騎士はリムルの頬を打ち続ける。
精も根も尽きているリムルはただ黒騎士のなすがままであった。
「・・・・・ああ・・・・。」
リムルの意識が朦朧となってくると、黒騎士は突き飛ばし、そして周囲を取り囲んでいる兵士達の方に向き直った。
「いいぞ。お前たちもこの売女めからオーラ力を分けてもらえ!」
兵士達は一瞬何を言われたか理解できなかった。そして、その意味するところを理解したとき、さすがに皆、動揺した。
「し・・・しかし、リムル様を・・・・我々が・・・・!?」
自分の主筋の娘を慰み者にして良いというのである。しかもここにいる全員で。そのようなこと、一般の兵士達には想像を絶するとんでもないことであった。
「黒騎士!あなたは何ということを!」
ショック状態から醒めたシーラが叫ぶ。
そんなシーラを黒騎士は憎悪を宿した目で睨む。シーラはその気迫に完全に押され、その先の言葉を失ってしまう。
シーラはその黒騎士の目を見、そして理解した。この男は彼の言う通りリムルに恋をしていたのだ。それは、主(あるじ)の娘を娶れる男になるという、“出世の象徴”に過ぎないものかもしれなかったが、騎士の気骨を強く持ったこの男的な恋だったのだ。そして、主からは遂に彼女の婚約者になることの約束まで手に入れる。しかし、彼が求める高貴なものの象徴たるリムルは、自分の主と敵対する反逆者に惹かれ、駆け落ちまでしようとする。そして肉体的にも通じたと思った。このかつて騎士精神に富んでいた男にとって、それは許し難い事実であったのだろう。その恋の怨みが、本人はもう自覚していないであろうが、そのうずみ火のような怨恨の想いが黒騎士にこのリムルへの仕打ちをさせている、そうシーラは彼の瞳から読み取っていた。そのどす黒い想念の重さにシーラは激しく恐怖する。
「アの国を裏切りつづけた女である。この女はもはやアの国の王女ではない!この件は王妃であるルーザ・ルフト様も了承されている。この女もここにいるシーラ同様、我々のオーラ力を増幅させるための道具に過ぎない!誰からでも良いぞ!早くするのだ!」
黒騎士が兵士達にさらに言う。
が、兵士達はまだ躊躇している。
「黒騎士殿の言う通りだ。こいつは我々の敵と通じ、我々の仲間を窮地に陥れた女だ!」
一人の兵士が黒騎士に同調するように言い出す。
「大体、いつも我らにも、父王に手を貸さないようにと、とんでもない説教をたれる女だ!こんな女を自分の主筋とは俺も思えない!」
「そうだな・・・。大体いつもあれやこれやうるさくてたまらない姫様だったしな・・・。」
一人の兵士が黒騎士に同調したことにより、兵士達の雰囲気が一気に変化していく。
兵士達の顔から迷いが消え、醜悪な顔に変化していく。
「この気の強い姫様を、一度ひいひい言わせてみたかったんだ。」
「だいたい生意気な姫様なんだよな!」
「姫様を抱けるなんてな!飲み屋の腐れ○○○の女とは違うんだぜ!」
兵士達が手に持っていた剣を置き、下半身の革鎧をとり、リムルの方に向かっていく。
「!」
シーラは兵士達のその豹変振りに息を呑む。
(黒騎士の悪しきオーラが皆を包んでいく・・・・!)
何とかしなければ、そうシーラは思う。
「やめなさい!黒騎士!あなたは何をしようとしているのかおわかりか!」
そんなシーラに黒騎士の平手が飛んでくる。
「ウッ!」
シーラはその痛みをこらえる。
「そんなに言わなくてもお前の相手はこの後じっくりしてやる。先ほど私の行為を見ていたときのように、リムルの狂態を見て下の口から涎でも流して、その準備でもしておけ!」
シーラは自分が先ほどの黒騎士とリムルの行為を見て下半身を再び濡らしていたことに気付く。今更ながら、太腿に流れる液体の感触が気持ち悪く感じる。
(何故か!私は!・・・・・私はそんな女なのか・・・。)
シーラは自分の体の反応を呪いながら、その屈辱的な言葉に耐える。
「・・・・・・・。」
リムルは黒騎士から受けたビンタの雨のショックからやっと立ち直り、その顔を上げる。
「!」
目の前に男のモノを隆々とさせた兵士達が自分を取り囲んでいる。
「は・・・・あ・・・あ・・・あ・・・・・・・・。」
それが何を意味するのかリムルには痛いほど良くわかる。恐怖で声も出ない。
「リムル様。今度は私たちがあなた様のお相手をしてさし上げます。」
一人の兵士がリムルに声をかけたのがきっかけとなり、兵士達は一気にその姫に襲い掛かった。
続く
◎用語説明
★ ボンレス
ドレイク・ルフトの地方領主時代の城であるラース・ワウの近郊にあるマウンテン・ボンレスに住む吸血生物。姿かたち等は、本文の通り。ただし、尻尾に性器があるということや、オスしか存在せず繁殖期に他の動物のメスを襲って・・・という習性はこのSSのオリジナル設定。触手を広げ、滑空して襲ってくるシーンは原作でもありました。
★ シーダの葉
マウンテン・ボンレスに生息する木で、ボンレスが嫌う植物の葉。原作でも、森に落ちたリムルがその葉をすり潰し、体に塗るシーンがありました。ただし、原作では名前はなく、この名前は本SSのオリジナル。(しかしなんて安直な名前!?)
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