| 
       第八幕〜女王の誇り〜 
       
       
       
      バイストン・ウェル、クの国王の私室。 
       
男の腕の中でその女は艶かしい嬌声を上げている。 
       
「ハア・・・ハア・・ハア・・・・・・ああああ!・・・・ああ・・・・ビショット・・さ・・・ま・・・・。」 
       
男、クの国王ビショット・ハッタが腰を動かすたび、その動作にピッタリあわせるかのように、その女は反応する。 
       
(・・・・クッ・・・・。) 
       
ビショットはこの女にうまく乗せられているのではないか、そう感じてしまう。 
       
(まさかな・・・。これだけ嬌態を見せているのにな・・・。) 
       
ビショットは、女の弱点を自分のモノで探りあて、すかさずそこを突く。 
       
「ああああ!!!はあ!・・ああ・・・・ビショット様・・・・。は!ひいいいいい!!」 
       
女のそこがビショットのモノをキュッと締め付ける。しかし、ただきつく締め付けるわけではない。まるで真綿に包み込むかのように、柔らかく、それでいてしなやかにギュッと掴むのである。 
       
(・・・クク・・・・。こんなのでは、普通の男じゃもたないな・・・。) 
       
ビショットは思う。 
       ビショット王はまだ若い王である。さすがに青年の青い若さは無いものの、肉体的にはまだまだ精力旺盛な鍛えぬかれた体を持っている。王はその体で、これまで幾人もの若い娘を抱いてきた。が、この女のように、自分を性の深淵に誘い込むような深いSEXをする女はこれまでにいなかった。 
       
ビショットはある意味彼女に溺れていた。 
       
(全く、この手に張り付いてくる肌といい、あそこの締め付け具合といい、とても年頃の娘がいる女とは思えないな・・・。) 
       
ビショットはその女、ルーザ・ルフトの豊満な胸に手を這わせながら思う。 
       
ルーザ・ルフト。アの国王、ドレイク・ルフトの妻である。年はもうかなりいっている筈だが、容姿といい肌の艶といい、全く衰えていない。その上、若い娘と違い、男を喜ばせる術をよく知っている。 
       
「あはあ・・・。ああ・・・。凄い・・・。ビショット様・・・。来て・・・・来て下さい・・・。はあ!」 
       
ルーザの女陰がビショットのそこをギュッと締め上げる。 
       
「うっ!」 
       
さすがのビショットもこの攻撃には耐えられなかった。一気に射精感が高まってくる。ビショットはその欲望に体をゆだね、激しい腰使いをはじめる。 
       
「あ!はあ!ひ!あ!はああああ!ああ!ビショット・・さまあ!あ!はああああああ!!」 
       
ルーザの声がその動きに呼応するかのように一気に高まっていく。 
       
「はああ!いい!は!来て!来て!は!ひ!いいいいいいいい!!!」 
       
「ハア!ハア!行くぞ!ルーザ!!」 
       
ビショットの腰が激しくルーザに打ち込まれていく。 
       
「は!ひい!いい!はやく!ああ!ビショット様!あ!ビショ!あ!はあああああああああ!!!」 
       
ビショットの欲望がルーザの中ではじけとぶ。その瞬間、ルーザのそこもビショットの欲望をさらに搾り取るかのようにギュッと蠢く。 
       
「うう!クッ!」 
       
ビショットのモノがさらに跳ね、第二陣がルーザの中ではじける。 
       
ビショットは力尽き、ルーザの上に倒れこんでいった。 
       
       
       
       
       
       
       
       
       
       
       
「ビショット様、リムルはどうしています?」 
       
激しい交わりの後でビショットに甘えていたルーザは、一息つきながら彼に尋ねる。 
       
「疲れて眠っているようだ。今、私の別の私室で休んでもらっている。」 
       
ビショットが応える。 
       
「・・・そう・・・。」 
       
ルーザは何か考えているようだ。 
       
(しかし・・・。) 
       
ビショットは思う。 
       
(しかし、前々から通じていたとはいうものの、行方不明の娘を迎えに来て、娘に会う前に私と寝たがるとはな・・・。やはり・・・この女は違うな・・・。) 
       
そう感じつつも、ビショット本人も自分では否定するもののこの女に溺れているところがある。 
       
(ルーザには、若い娘には無い奥深さがある。こうした女に乗せられてみるのも面白い。) 
       
「ビショット様。お願いがあるのですが。」 
       
ルーザの言葉で、ビショットはその思考を止める。 
       
「何か?」 
       
「聞いて頂けますか?」 
       
「内容次第だが、何だ?」 
       
ビショットはルーザの考えを読もうと、彼女の目を覗き込みながら聞く。しかし、ルーザは妖しい笑みを浮かべるだけでその心の内を覗かせない。 
       
「リムルをもらっていただけませんか?」 
       
ルーザは静かに言う。 
       
「!・・・な・・・なんと・・・!」 
       
ビショットは息を呑む。 
       
今激しく交わっていた女が、裸で男に甘えながら自分の娘を嫁にもらえと言っている。ビショットにはその感覚が掴みきれなかった。 
       
(この女は自ら俺に母娘二人と通じろと言うのか!) 
       
ビショットは驚きを隠せずにルーザの顔を覗き込む。ルーザはただ妖しい微笑を浮かべているだけである。彼女は驚くビショットの様子を楽しんでいるようでもあった。 
       
「リムルもビショット様のことを好いているようですし。」 
       
ルーザが媚を売るかのように言う。 
       
「フ・・。ばかな。リムルが例のニー・ギブンに入れあげているのは、少し物事を知っている者なら誰でも知っている。」 
       
ビショットが応える。 
       
「ええ。だから困るのです。これからこのバイストン・ウェルのユーロ地方を統一しようとするドレイク・ルフトの一人娘が、それと敵対するニー・ギブンなどというならず者と通じているなど、あってはならないのです。」 
       
ルーザの顔が真面目になる。 
       
「リムルにはニー・ギブンのことなど、忘れてもらわなくてはなりません。」 
       
ルーザの目は真剣であった。 
       
「で、私の嫁にと?」 
       
ビショットはルーザの眼光に少し圧されながらも言う。 
       
「ビショット様はお若いながらドレイク以上の王の器をもたれた方と私は考えています。リムルの相手として、これ以上の方はおりません。それに・・・。」 
       
「それに?」 
       
ビショットが聞き返すとルーザは彼の胸に甘えるかのようにしなだれかかりながら言葉を続けた。 
       
「あなた様は、ドレイクをも打ち破り、ユーロ地方の王になる方です。私はそれを見込んだので危険もかえりみずこうしてここに来ています。リムルがあなた様と結ばれれば、私がこうしてこの城に来る口実ともなります。」 
       
ルーザはビショットに甘える。 
       
ビショットはそんなルーザを騙されているのではと感じつつも、可愛く思ってしまう。 
       
「ドレイク王は私たちのことを何か感づいているのか?」 
       
ビショットがルーザに尋ねる。 
       
クの国とアの国は同盟国であり、現在共同でラウの国と戦っている。また、ラウの国の後ろにはさらに強大なナの国との戦争も控えている。今、この同盟に亀裂が走ることはビショットとしても避けたい所である。 
       
「いいえ。ドレイクはことこういう事には疎いですから。大丈夫ですわ。ホホホ・・・。」 
       
ルーザが低く笑う。 
       
その笑みにビショットは背筋の寒いものを感じる。 
       
ルーザはそんなビショットの様子を気にせずにさらに続ける。 
       
「ビショット様。私がリムルをラース・ワウに連れ帰る前に、許婚として、リムルの怪しい男への想いを拭い去っていただけません?」 
       
ルーザはビショットを見上げながら、ちょっと媚びるように言う。 
       
       
       
       
       
       
       
       
       
       
       
       
       
リムルはビショット王に貫かれた瞬間、全てを理解した。 
       
リムルはバイストン・ウェルを制覇しようとするドレイク・ルフトの娘である。父王と同じくらいの優れたオーラ力の持ち主でもある。彼女のショックで拡大したオーラ力は、ビショットと体がつながったことによって、そこを通して、ビショットの意識と一瞬融合した。 
       
そしてそれに伴い、ビショットと母ルーザとの関係を、いや、閨での会話の内容までも全てを知ってしまった。 
       
(お母様が!お母様が、私を!!!) 
       
激しいショックがリムルを襲った。母が、ビショット王に自分を犯すようにそそのかしたのだ。 
       
(いや!そんなことって!いやあああああ!!!) 
       
ビショットが腰を使い始める。 
       
途端に、リムルの女性は反応をはじめる。リムルの理性を吹き飛ばすような快楽のうねりが一気に沸き起こる。 
       
「はああ!いやああ!あ!ひいい!やめ!あ!やああああ!!!」 
       
リムルはそのうねりに流されないよう必死に耐える。 
       
ビショットはそんなリムルの様子を楽しみながらゆっくりと腰を動かす。 
       
「ああ!ひい!いやああ!やだ!ああ、ニー!ニー!助け!ああ!ひいいいいいいいい!!」 
       
ビショットがグイッと自分のモノを奥まで挿入する。ざらっとした感覚の場所にその一物を突きつける。 
       
「ああ!ひいいいいいいいいいい!!!」 
       
リムルが絶叫を上げる。リムルの頭の中はその瞬間、真っ白になる。 
       
母の裏切りによる絶望も、ニーへの想いも、その瞬間リムルの中から消し飛んでいた。 
       
「いやあ!ああ!いい!はひいい!だめ!あああ!はあひいいいいいいいい!!」 
       
その後、リムルはもう何も考えることが出来なかった。ただただ快楽の刺激に翻弄され、泣き叫ぶだけしかできなくなっていた。 
       
「いいぞ。リムル。お前はいい娘だ。」 
       
ビショットはリムルの反応を、女陰の中の様子も含め、大いに楽しんでいた。 
       
リムルの中は、まだこなれていなくきつい感じがしたものの、その反応は豊かでビショットを大いに楽しませていた。 
       
「行くぞ、リムル!俺のものを受け取るがいい!」 
       
ビショットも限界が近づいていた。腰の動きが速くなる。 
       
「は!あ!ひいい!!いい!ひゃああ!」 
       
リムルがビショットの激しい責めに悲鳴を上げる。 
       
「う・・・出るぞ・・・。」 
       
ビショットがその欲望の丈をリムルの中で解き放つ。 
       
「ああ!はあああああああ・・・・。」 
       
リムルは自分の体の奥深くに熱いものが注がれていくのを感じとる。 
       
と同時に彼女の消し飛んでいた理性が彼女の中に戻ってくる。 
       
(ああ!これは・・・!ああ・・・・いやあああああ!) 
       
リムルはビショットの精が自分の中に満ちていくのを感じとっていた。 
       
(ああ!いや!私、私・・・・こんなことって・・・・。) 
       
リムルの目に涙が浮かぶ。 
       
ビショットの男性自身だけでなく、その精まで自分は受け入れてしまった。自分は完全に汚されてしまった。もう、こんな体ではニーには会えない。 
       
絶望的な想いがリムルを包み込む。 
       
しかも、彼女をそういう目にあわせたのが自分の実の母なのだ。 
       
「ああ・・・・・ううううう・・・・。」 
       
ビショットが体を離すとリムルはその場に泣き崩れた。 
       
       
       
       
       
       
       
       
       
       
       
       
       
ラース・ワウ。機械の館。 
       
その地下。 
       
リムル・ルフトは力尽き床に倒れていた。 
       
「ひひひ!すごい姫様だぜ。何人もしっかり咥えこむんだからな。」 
       
「しかし、このオーラ集積器ってのはすげえな。これだけ姦っても、へたばるどころか逆に力が満ちてくるんだからな!まだまだいけそうだぜ!」 
       
「おい、姫様。まだお寝んねには早いぜ!」 
       
兵士たちは、リムルの意識がなくなっても、無理やり彼女を起こし、そして更なる陵辱を続けていた。 
       
シーラ・ラパーナは両手を拘束されたまま、その激しい陵辱劇を見させられていた。男性経験のない彼女にとってそこで行なわれる光景は想像を絶することであった。男女が下半身の一点を持ってつながっている光景だけでもショックが大きいのに、複数の男たちに無理やり貫かれるなどということはまさに彼女の想像をはるかに超えていた。そしてその行為は、次には自分の身に起こることなのである。 
       
シーラは最初、その恐怖により体がすくんでしまった。あのように男のモノが自分の中に入ってくることなど信じられなかった。そして、あのよどんだ白濁液を自分の中に注がれる・・・。 
       
恐ろしかった。 
       
しかし、彼女の体はそんな彼女の心の動きとは関係なく、別の形に反応していた。 
       
お腹の奥が熱くなっていた。ジュクジュクと中の方から熱い液があふれ出し、下半身は気だるく力が抜け、その上何かもどかしいような変な感覚が体を包んでいた。 
       
(いけない・・・。私は・・・。) 
       
シーラは自分の内々から湧き上がってくるその快楽の芽に必死に耐えた。しかし耐えながらも、リムルの狂態から目を離せない。リムルが呻く度にシーラの体の奥が熱く反応する。シーラは無意識のうちに自分の腿を擦り合わせ始めていた。 
       
(いけない・・・。これでは・・・・。ショットたちの思う壺に・・・・。うっ・・・。くっ・・・。) 
       
「はあああああああああ!!!」 
       
リムルの絹を裂くような悲鳴が地下室を包み込む。 
       
シーラがその声にビクッと反応する。 
       
(このままでは、私もこの悪しきオーラに取り込まれてしまう・・・。) 
       
シーラは腰のあたりの疼きに耐えながら、必死で考えようとする。 
       
(恐怖・・・怖れ・・・屈辱・・・止められない性欲・・・、黒騎士が私に与えようとしているものは、全て悪しきオーラに通じる・・・。) 
       
考えをまとめ始めると同時に、それまでシーラの頭の中を被いつくし、彼女の思考を奪っていたものがまるで霧が晴れるように消失していった。これまで働かなかった思考がクリアに行なえていく。 
       
(今、バイストン・ウェルのこのユーロ地方は、ここアの国を中心にこの悪しきオーラに包まれつつある・・・。機械によりそのオーラが増殖し、とてつもない勢いを持っている・・・。) 
       
シーラはここに来てから散漫になっていた考えをまとめつつあった。しかし、彼女は急に自分の思考能力が戻ってきたこと自体に疑問をもつほどの余裕は、まだなかった。 
       
(今大戦で、ラウおよびナの国が落ちればユーロ地方は完全にこの悪しきオーラに包まれてしまう。ガロウ・ランの世界がこのコモン界に実現してしまう。) 
       
黒騎士が物思いにふけっているシーラを盗み見ている。そして、革兜の下でニヤリと笑う。シーラはそれに気付かない。 
       
(そうなれば、人は徳を失い・・・そう、今私の目の前で起きているような悲劇が日常茶飯事になる・・・。) 
       
シーラの耳にリムルの悲鳴とも嬌声ともつかない声が聞こえてくる。シーラの体はまだそれに反応してしまう。体の奥が熱く濡れてくるのがわかる。ただ、先ほどまでと異なり、それは今のシーラには耐えられるレベルになってはいた。 
       
(負けてはいけない!私はナの国の女王シーラ・ラパーナだ。この場でこれから私自身がどのようになろうとも、決してこの黒きオーラに身を任せてはいけない!私がここで負ければ、ナの国・・・いや、このバイストン・ウェルのユーロ地方一体が悪しき黒きオーラに呑み込まれる・・・。) 
       
シーラは自分の体に以前のように良きオーラ力がみなぎって来るように感じた。 
       
(これが私の戦いなのだ。この身がいかに汚されようとも、この心は汚させない!黒きオーラなぞに負けはしない!) 
       
シーラは恐怖心を払い、黒騎士の方を睨む。その目にはもう一点の曇りもなかった。決意に満ちた女王の目であった。 
       
(フフフ。面白い。そうでなくては困るぞ、シーラ。) 
       
黒騎士はそんなシーラの様子を楽しんでいた。黒騎士はこの場のオーラ力を操っていた手首のオーラ増幅器から手を離し、シーラに近づく。 
       
「何だ、シーラ?リムルの様子を見て、もう待てなくなったか?」 
       
黒騎士が言葉でシーラを嬲ろうとする。が、今のシーラにはそんな言葉でうろたえることもない。 
       
「言うがいい。黒騎士。私はあなたなぞに決して屈したりはしませんよ。そなたがいかにこの場で私を汚そうとも。」 
       
シーラが黒騎士を睨みつけながら言う。その言葉には強いオーラが満ちていた。ただの兵士などであればそのまま臆してしまったであろう。 
       
「ふっ、淫乱娘が。女王ぶったところで、ここは何を求めている?」 
       
黒騎士の右手が裂けた彼女のスカートの中に浸入してくる。 
       
「うっ・・・。」 
       
シーラが小さく呻き声をもらす。黒騎士の指が下着の上から、シーラの女性に触れる。気持ちの良い電気のような刺激がシーラの体を走り抜ける。 
       
「グチョグチョにして・・・。男を欲しがっているではないか。」 
       
黒騎士の指が下着の隙間から侵入し、シーラのそこをかき回す。 
       
「うっ・・・!あ!・・・・ハア・・・。」 
       
シーラは湧き上がってくる快感に耐える。そして、思わず口走りそうになる「やめて」という言葉を飲み込む。 
       
(言ってはいけない。この男に懇願など・・・。) 
       
シーラはこのあと、自分がどんなに屈辱的な目にあおうとも、決してこの男に屈してはいけない、それがシーラ・ラパーナの戦いなのだ、と考えていた。 
       
(弱音は吐かない!) 
       
シーラは目を硬く閉じ、快感と屈辱感に耐える。 
       
黒騎士はそんなシーラの様子を楽しんでいた。 
       
(フフフ。いいぞ、シーラ。おまえが気高ければ気高いほど、堕ちた時の屈辱感が増大する。怖れ、屈辱、恥辱、これらの負の力、すなわち黒きオーラが、おまえの中で増大していくのだ。) 
       
黒騎士は左手をシーラの胸に這わせる。そして、服の上から彼女の乳房をぎゅっと掴む。 
       
「うっ!あ・・・うう・・・。」 
       
痛みにシーラが呻く。黒騎士はさらに強く彼女の胸を揉み解していく。 
       
「くっ・・・う・・・・ああ・・。」 
       
シーラは痛みと恥辱感に身を悶えさせる。 
       
(こんなふうに胸をつかまれるなんて・・・。) 
       
シーラは口惜しさと恥ずかしさの交じり合った感情に包まれていく。 
       
(いやだ・・・。やめて・・・。くっ・・・・。) 
       
そんなシーラの内心を見通しているのか、黒騎士は執拗にシーラの胸を強く揉む。 
       
(うう・・・やだ・・・・はやく、やめて・・・。くうう・・・。) 
       
それでも、弱気なセリフは吐けない。ここで、負ける訳にはいかない。シーラはともすると萎えていきそうな気力を振り絞る。 
       
黒騎士の手がシーラの胸から離れる。 
       
「?」 
       
一瞬シーラの気が抜けた瞬間、黒騎士は両手をシーラの服の襟元に持ってくる。そして、一気にスカートの部分まで引き裂く。 
       
「あああ!きゃああああああ!!!」 
       
気が抜けていた瞬間だったこともあり、思わずシーラが悲鳴を上げてしまう。 
       
シーラの白い裸身が黒騎士の前に現れる。 
       
「ああ・・・・いや・・・。」 
       
シーラは本能的に体を隠そうと身をよじる。 
       
黒騎士の手はそれを許さず、彼女の胸元に手を入れると、胸当てをも引き裂く。 
       
「はああああ!」 
       
シーラのまだ少女らしくかわいらしい、しかしそれなりにボリュームのある胸があらわになる。 
       
「クッ・・・。」 
       
シーラは思わず悲鳴をあげてしまったことを後悔しながら、それでも気力を整え、黒騎士を睨む。 
       
「いい格好だな、シーラ。下の口をグチョグチョにしている淫乱娘にふさわしい。」 
       
いつの間にかリムルに挑みかかっていた兵士たちがシーラと黒騎士の周りに集まってきていた。もう十分にリムルを堪能したのか、それとも新しい獲物の方に興味が移ってきたからなのか、とにかくギラギラと興奮した目つきでシーラの裸身を眺めていた。 
       
シーラはその刺すような視線に耐えながら黒騎士に言う。 
       
「言ったはずです、黒騎士。いかに私を辱めようとも、私は屈したりはしませんよ。」 
       
「そうかな。もうそろそろ淫乱の本性が出てしまいそうでたまらないのではないか?」 
       
黒騎士はそう言いつつ、シーラの白い乳房に手を伸ばす。 
       
「うっ・・・く・・・。」 
       
シーラは直に胸をつかまれる気持ち悪さに耐える。 
       
黒騎士が両手でこねくり回すようにシーラの両乳房を揉み解す。その行為はシーラの清浄さを汚し尽くすような執拗さを持っていた。 
       
(うう・・・いやだ・・・。く・・・。) 
       
シーラの体を嫌悪感が走り抜けていた。まるで気持ちの悪い芋虫に乳房を縦横無尽に這いまわられているような、そんな心地であった。そして、黒騎士の指が蠢くごとにシーラ自身の精神が壊されていくような、そんなことを感じていた。 
       
(ううう・・・。だめ。負けてはいけない・・・。私は・・・うっ!くっ!!) 
       
シーラは歯を食いしばり、気を抜けば漏れそうになる声を殺した。 
       
黒騎士の手がシーラの双丘の頂上の方に動いていく。そしてその先にあるピンク色の部分をつねりあげる。 
       
「ああ!ひいい!!」 
       
激しい刺激にシーラの唇から小さな悲鳴が漏れる。 
       
それは、今まで胸を触られていた時に感じていた気色の悪さとは異なった刺激であった。痛みを感じつつも、その奥にはドロドロした快感の予感をさせる、そんな刺激であった。 
       
(ああ・・・。何か・・・この刺激は・・・、あ!はあ!) 
       
黒騎士が立て続けにシーラの乳首をつまみあげる。 
       
「あ!ひ!」 
       
漏らすまいととしても、どうしても声が出てしまう。 
       
黒騎士の手の動きが変化し始める。乳首に巧みに刺激を送りながら乳房も大胆に揉み解していく。 
       
「は!あ・・・はう!・・・うう・・・。」 
       
シーラの必死に食いしばる歯の間から声が漏れていく。 
       
(ああ・・・何なのか、この刺激!う!ああ!だめ!変になりそう・・・。あ!だめよ!シーラ。負けてはいけない!) 
       
黒騎士が乳首を刺激するたびにシーラの体の中を妖しい電流が駆け抜けるようになっていった。それは、強い刺激であったが、同時に気持ち良く、そして駆け抜けるたびにシーラの体の奥の方がジュクジュクと熱くなっていった。 
       
(いけない!ああ!頭が・・・・白くなる・・・!だめ!クッ!あ!はああ!!) 
       
そして、体が熱くなるにつれ、先ほどまで気持ち悪さしか感じられなかった胸への刺激が、だんだんと心地良いものに変化していった。 
       
(ああ・・・・いけない・・・・。私・・・また変になってしまう・・・。うう・・・はああ・・・。だめ・・・。負けては・・・くううう!!) 
       
シーラは必死に自分の理性を保とうとする。 
       
(ああ・・・だめ・・・・熱い・・・・体の中が・・・・奥が・・・・溶けるよう・・・。いけない!いけない!くうううう!!!) 
       
シーラは体に力を入れられなくなってくる。そのまま立っていられなくなってきた。天井から吊るされた手首が痛い。 
       
「どうした、シーラ。もう我慢できなくなってきたか?」 
       
黒騎士が言う。 
       
「男が欲しくて、たまらないのだろう?」 
       
黒騎士の指がシーラの下半身、女性の部分に伸びてくる。 
       
「う!ひい!」 
       
黒騎士の指が再び下着の上からそこに触れた瞬間、シーラはそこから湧き起こった快感に身を悶えさせる。 
       
シーラの下着はぐしょぐしょに濡れ、もう態をなしていなかった。 
       
「こんなに濡れて・・・。これがナの国で聖女王と謳われた者の正体とはな。」 
       
黒騎士の指が下着の隙間から、シーラの女性自身の奥にするりと入っていく。 
       
「はああ!はあああああああああ!!」 
       
奥に入ってくる初めての感覚に、その快感の波にシーラは声を上げてしまう。 
       
(はああ・・・。だめ、いけない。ううう・・・。強すぎる。こんなに、強いなんて・・・!だめ、変になる・・・。うう・・・ひいいいいいいい!!) 
       
黒騎士はそのまま指をシーラのスリットの前の方にある肥大した女芯に持っていく。 
       
「あ!は!ひいいいいいいいいい!!」 
       
あまりに強い刺激にシーラの体は痙攣する。さすがに歯を食いしばることもできず、大きな悲鳴もあげてしまう。黒騎士はそのまま指でその女芯を押しつぶす。 
       
「ひゃああ!はああああああ!!!」 
       
シーラが断末魔のような声を上げ、そのまま力尽きて倒れていく。天井から吊るされた手首に全体重をかけ、ぶら下がった格好になっていた。肩で息をしている。まさに精も根も尽きたような顔もして、ぶらさがっていた。 
       
黒騎士はそんなシーラの様子を見て、兜の下でニヤリと笑う。 
       
「シーラよ。そろそろお前を女にしてやろうか。」 
       
シーラは黒騎士の声に少しだけ顔を上げる。が、頭はまだ朦朧としている。黒騎士の言っている意味がよくわからない。 
       
(・・・女に・・・・って・・・?) 
       
黒騎士の手がシーラの下着にかかる。 
       
(・・・ああ、そこは・・・・・いや・・・・。) 
       
しかし、今のシーラには身をよじるだけの力もなかった。下着が足首のところまで下ろされる。シーラの女性が、初めて男の前にさらけ出される。 
       
(・・・く・・・・。) 
       
集まってきた兵士たちにも自分の一番恥ずかしい部分が覗かれている。シーラは口惜しかった。そして、その見られることが想像以上に自分の誇りをずたずたに引き裂いていくのをシーラは感じていた。 
       
(・・・うう・・・見ないで・・・。く・・・・。) 
       
シーラは再び歯を食いしばる。 
       
(わかっていたことではないか。これに耐えられなければ、私自身悪しきオーラに取り込まれてしまう・・・。しっかりしなさい、シーラ!) 
       
シーラは自らの気力を奮い立たせようとする。 
       
黒騎士がシーラの片膝を抱え込むように持ち上げる。 
       
シーラの女性が完全に黒騎士の前に開かれる。そこは、少し口を開け、奥の方からてらてらとした熱い液を滴らせていた。 
       
(・・・来るのか・・・。遂に・・・・。) 
       
シーラは覚悟を決め、目を閉じる。 
       
黒騎士のモノがシーラの女性の部分に当たる。 
       
シーラの体が一瞬ビクッと震える。 
       
覚悟はしているものの、シーラの中で恐怖心が再びわき起こる。 
       
(遂に・・・・入るのか・・・。いやだ・・・。ああ・・・しかし・・・。私はナの国の女王。体がいかに傷つけられようとも、汚されようとも、この精神だけは誰にも渡さない!悪しきオーラなぞに負けやしない!・・・ああ・・・でも・・・。) 
       
黒騎士がゆっくりとシーラの腰を自分の方にひきつけていく。 
       
「あ!ああ!」 
       
シーラが思わず短い悲鳴をあげてしまう。 
       
自分のそこが異物によって強引に開かされていく感触に恐怖を感じる。 
       
(いけない。恐怖は、怖れは悪しきオーラを増大させるだけ!私は・・・ここで私が負けてしまうわけには行かない!あ!でも・・あああ!) 
       
黒騎士の太い分身が、シーラの体の中をかき分けて侵入してくる。 
       
(あ!はあああ!ああ!!) 
       
その太さに、シーラは驚愕する。 
       
(ああ!だめ!壊れる!あ!ひいい!) 
       
彼女のそこがめいっぱい広げさせられる苦しさにシーラの息が止まる。 
       
(ひ!い!はあ!!さ・・裂けてしまう・・・。) 
       
シーラは痛みと息苦しさに必死で耐える。 
       
(ああ!だめ!あ!ひ!負けては・・・い!けない!はあああ!!ひい!) 
       
シーラは目を閉じ、彼女の女性自身から広がってくる圧迫感に耐える。“やめて”と思わず叫びそうになるのを必死にこらえる。 
       
(だめ!決して懇願なぞしない!悪しきオーラに屈してはいけない!けれど・・・はあ!ひ!いい!) 
       
そんなシーラの思いとは関係なく、黒騎士のモノは着実にシーラの中に入っていく。黒騎士はわざとゆっくりと挿入し、シーラ苦悶する様子を楽しんでいるかのようだった。 
       
(はあああ!太い!ああ!だめええ!痛い!もう!こんな、入らない!!ふはああ!!) 
       
ゆっくりとシーラの中を押し進める黒騎士のモノが何か抵抗感のあるものにぶつかった。 
       
黒騎士が兜の中でニヤリと笑い、侵入を一時止める。 
       
シーラも彼のモノが自分の中の何かに引っかかっているのに気付いた。シーラはそこが自分の一番奥なのかと、おぼろげに思う。 
       
と、次の瞬間、黒騎士は勢いよくシーラの腰を自分の方に引き寄せる。 
       
ブチッという音とともに、何かが破れたような感覚をシーラは覚える。 
       
そして次の瞬間、想像を絶する激しい痛みが、高圧電流のようなショックが、シーラを襲った。 
        
  
「はあひいいいいいいいいい!!!!!!」 
       
シーラが絶叫する。 
       
体中がバラバラになるような痛み、そして心の中まで踏みにじられるような感覚がシーラの全身を包み込む。 
       
「はああ!い!たい!ああ!ひ!ひゃあああ!!」 
       
シーラの目から涙が溢れ出す。 
       
決して弱みを見せまいと誓ったシーラだが、その涙だけはどうしても止められなかった。 
       
黒騎士のモノがシーラの体内奥深くまでしっかりと入っていた。シーラはその圧迫感に呼吸が止まり、口をパクパクさせる。 
       
「はああああ!!あ!あ!あ!」 
       
黒騎士はシーラを奥まで貫いたまま、しばらく動きを止める。ぎゅっときつく締め付けてくる様子が気持ち良かった。 
       
シーラの太腿を、先ほどまで処女であった証の赤い液体がつううっと一筋流れる。 
       
シーラ自身、その流れる液体の感触を感じていた。そして、それを認識した途端、涙がさらに溢れ出した。 
       
(・・・・これが・・・・これが、失うということなのか・・・。うう・・・。これが・・・これが!!) 
       
シーラは痛み以上に、激しい絶望感を感じていた。理由はシーラ自身わからないのだが、ただ、虚無的な絶望感が彼女の心を覆っていた。 
       
シーラの理性が警鐘を鳴らす。 
       
(いけない!このままでは悪しきオーラに呑まれてしまう!気をしっかり持て、シーラ・ラパーナ!覚悟していたことのはず!) 
       
(しかし・・・。ああ・・・いやだ・・・・。ああ・・・・私・・・、私・・・。) 
       
黒騎士は悩乱しているシーラの様子を楽しみながら眺めている。 
       
「どうだ、シーラ?待ちに待った男を咥え込んだ感想は?嬉しいか?」 
       
シーラは自分を辱めようとする男のことを睨む。しかし言葉を発する気力は今のシーラにはなかった。 
       
(こんな・・・このような卑劣な男に・・・私は負けない・・・。) 
       
しかし、睨みつけるその瞳にも先ほどまでの力はなかった。また、シーラが弱みを見せまいといくら気を張っても、涙も止まらなかった。 
       
(フフフ・・・。屈辱に耐える聖女王か・・・。いい顔をしている。) 
       
何もかも、黒騎士の思う壺であった。屈辱感、恥辱感、といった負のエネルギーこそが、彼らの求めている黒きオーラである。シーラは負けまいと耐えるほどに、この黒きオーラを身に膨らませていっていたのであった。 
       
「だがな、シーラよ。本当の快楽はこれからだぞ!」 
       
黒騎士は自分の腰をグイッとシーラに押し付ける。 
       
「ああ!い!た!は!ひいいいいいいい!!!」 
       
シーラの絶叫が地下室にこだました。 
       
       
       
       
       
       
       
       
       
       
       
       
       
続く 
       
       
       
       
       
       
       
       
       
       
       
       
       
◎用語説明 
       
       
       
★    ユーロ地方 
       
バイストン・ウェル、コモン界の西方の地方。レンの海を中心に、大国ナの国、ラウの国、そしてアの国、クの国といった小国が集まっている地域のこと。アの国王になったドレイク・ルフトは、まずこのユーロ地方一体を機械の力によって統一しようと考えている。 
       
       
       
★    コモン界 
       
地上界(我々の世界)に良く似た世界。コモンと呼ばれる我々と変らない人間の住む世界。ヨーロッパの中世さながらの世界。 
       
       
       
★    ガロウ・ラン 
       
バイストン・ウェルの下層“ボッブ・レス”に住む心弱き人間たち。自堕落で猜疑心が強く、強欲で凶暴な者たち。体力はほとんど野獣並。 
       
       
      
      
      →進む 
      →戻る  
      
      →黒きオーラ力のトップへ  
      
       |