其之参 〜四魂の力〜
「いやっ!・・・もう・やめっ!!・・ああ!!うぐぅっ!!」
廃屋の中で、日暮かごめの悲鳴が響き渡る。
彼女の悪夢のような凌辱地獄は、まだまだ終ることはなかった。
手下の男たちが美しい少女を犯すさまを、頭目の男は楽しげに見ていた。
「いかがでしたか?あの女の味は?」
頭目の背後に狒狒の皮を被った男がいつの間にか現れ、そして彼に尋ねた。
「お前か・・・。良かったぜ、それに四魂のかけらも手に入ったしな。」
頭目は満足げに応える。
「では、次にこういった趣向はいかがですか?」
狒狒の皮を被った男が、頭目に提案をする。
「あの女、あれだけ凌辱されてもその心はまだしっかり保ったままです。その心までをも蹂躙してみてはいかがですか?」
「・・・ん?」
頭目は狒狒の皮を被った男のその言葉に少し興味を感じた。
そして、あらためて自分の手下たちが犯しているかごめの様子を見てみる。
「ああっ・・・!・・・痛い・・・・もう・いやっ・・やめっ!・・・・うぐぅぅぅ・・・・!!」
かごめは悲鳴を上げ、男たちにいいように屈曲させられ、その身体も汚され続けていた。身体は疲労し抵抗は出来ない様子であったが、それでも意識はしっかり持ち続けていた。
頭目はそんなかごめの様子をあらためて見、そしてその魂の強さに舌を巻いた。
(確かに、普通の女であればこれだけ立て続けに犯されたら、精神的に変になってもおかしくない・・・。が、この女、こやつの言う通り、確かにこれまで相手にしてきた女どもと違うな・・・。)
頭目は酒を置き立ち上がり、そして狒狒の皮の男に向き直る。
「お前はこの女に相当含むところがあるようだな。」
頭目が言うと、男は狒狒の皮の下で薄く笑みを浮かべた。
(まあ、この男が何を考えているかはわからねえが、乗せられてみるのも悪くない。)
頭目はかごめの顔が更なる屈辱に歪む姿を想像し、嗜虐心を高まらせていった。
「で、どうするんだ?」
「四魂のかけらを使います。」
頭目の問いに狒狒の皮の男が答える。
「ふうむ・・・。面白そうだな。」
頭目は四魂のかけらの入った小瓶を取出し、そして今凌辱されているかごめの方に向かっていった。狒狒の皮の男もそれに続いていった。
「ああ・・・痛い・・!!・・・もう・・もうやめっ・・・はあああ!!」
かごめは膣と尻穴を同時に犯されながら、悲鳴を上げ続けていた。
(痛い・・・痛いよ・・犬夜叉・・・・早く、助けてよ・・・・あたし・・あたし・・壊れちゃう・・・!)
男の腰の動きが早まっていく。射精が近づいたようだった。
「い・・いくぞっ!!」
その激しい動きに、かごめもその意図を感じ取っていた。
「いやっ!!だめぇぇっ!!・・・中は・・中はもうだめぇぇぇっ!!お願い・抜いて・・・抜いてええええっ!!」
かごめはもう数えきれないほど、男たちの精をその身体の奥底に受けてきている。しかし、何度そこに注がれることになろうとも、慣れることはなかったし、またそれ以上受け止めたくもなかった。
ドクッ!ドクドクッ!!
男たちは、そんなかごめの意志など全く気にせず、勝手に動き勝手に果てた。
熱い迸りが再びかごめの身体の奥底に広がっていった。
「・・・ああっ・・・・・・・。また・・・また・・出されちゃったの・・・。やぁぁぁぁ・・・・・・。」
かごめは子宮の奥底に広がる熱い液体の存在に絶望感を感じつつ、疲れた身体を畳の上に倒していった。
「はあ・・・はあ・・はあ・・・・。」
息が上がっている。
次の男がすぐに現れ、かごめの身体を持ち上げにかかる。彼女を休ませるいとまも与えなかった。かごめの顔が再び恐怖に歪んでいった。
(まだ・・・続くの・・・・・・。)
男の下卑た笑いがかごめの顔に迫る。
そのいやらしさに思わず顔を背けた瞬間、男の背後から頭目の声がかかった。
「待て!」
かごめを犯そうとしていた男たちが振り返る。
「ちょっと・・・おかしら、それはないですよ。俺らはやっとこれからなんですから。」
男たちは不服そうに訴えるが、圧倒的な迫力を出している頭目に本気で逆らう気はない。
かごめは上半身を起こしたままの恰好で、近づいてくる頭目の方を不審げに見上げた。
その視線の先に、近づいてくる頭目の背後にいる男の存在を見出し、かごめは目を瞠った。
「・・・あっ・・ああ・・・。」
かごめの口から思わず息が漏れる。
狒狒の皮を被った男。いや正確には男ではない、妖怪である。
「・・・な・・奈落!」
かごめはその瞬間に悟った。この耐えがたい生き地獄をかごめにもたらした存在のことを。野盗がかごめを襲ったのは決して偶然でも何でもなかったのだ。その背後に奈落が動いていたということを、しっかりかごめは認識していた。
かごめの中に抑えきれない怒りと屈辱感が沸々と湧き出してきた。
「かごめ、久しぶりだったな。どうだ、初めて知った男の感想は?」
奈落が男たちの精液にまみれ汚れたかごめの身体を舐めるように見ながら問う。
かごめは自分の両脚がだらしなく開き、その付け根の大事な部分から男たちの出した白濁液と自分の破瓜の血が流れ出ている様を奈落に見られ、激しい屈辱を感じた。そして動かない身体に鞭を打ち、両足を閉じ、その秘部を奈落の視線から隠していった。
「大分楽しんでいるようだな。」
奈落が薄ら笑いを口元に浮かべつつ、かごめに言う。
「あんたって・・・あんたって、本当、最低ね!」
かごめは自分の中に今まで感じたことのないような怒りが生じてきた。いや、かごめ自身は気付いていないのであるが、それは怒りではなかった。奈落に対する激しい憎しみの心であった。激しい憎しみの心が今、かごめの中に生まれて来つつあった。
(奈落!あたしを・・・あたしをこんな目に!!犬夜叉に会えない、犬夜叉に会えないような身体にしたっ!!)
かごめはどす黒い思念に自分が侵されつつあることに気付かず、憎悪の念を奈落にぶつけていた。
そんなかごめの様子を奈落は嬉しそうに見ていた。
(そうだ。いいぞ、かごめよ。もっと憎め!憎しみの感情にその身を任せろ!そうすれば、その身体もこの汚れた四魂のかけらに馴染んでいく。)
奈落が視線を頭目の方に向ける。
と、頭目もその合図がわかったかのように手下たちに命令をしていく。
「おい、この女の股、開かせろ!」
頭目が命令すると、手下たちは再びかごめの身体を身動きが出来ないように押さえつけ、そして両足を開かせる。
かごめの汚された秘部が再び野盗たちや奈落の目の前にさらされる。
憎い奈落の前に自分のもっとも恥ずかしい部分を、しかも男たちの凌辱により激しく傷つき汚れてしまっているその部分を曝していることに耐えがたい恥辱をかごめは感じていた。
「何するのよ!やめっ!!はなしなさいってばっ!!」
かごめは何処にそんな力が残っていたのかわからないのだが、その屈辱感から、男たちの拘束から逃れようともがき出した。しかし当然のように屈強な男たちの手から逃れることなど出来もしなかったが。
頭目はかごめの気力の強さにその一方で舌を巻いていた。あれだけ激しい凌辱を受けたのに彼女の心は壊れるどころかしっかりとした意志を示していたからだ。
頭目は小瓶の中から四魂のかけらを取り出す。
「なっ・・・何をする気!?」
かごめは頭目の行動に不安と恐怖を感じた。
頭目の手が開かれたかごめの恥部に近づいていく。
「いやっ!やめてってば!!」
かごめは身体を取り押さえている男たちの手の中で暴れる。
(やだっ・・・やめてっ・・・!!)
か
ごめは頭目がしようとしていることに気付いていた。つまり、汚れた四魂のかけらを自分の身体の中に、しかも自分のもっとも恥ずかしい部分に埋め込もうとしていることに。かごめは先程、頭目が自分の男性器に四魂のかけらを埋め込んだところを見ている。頭目の男は、四魂のかけらを埋め込むことによって巨大化し、その精力を倍増させていた。そして頭目自身もその巨大化した性欲に流され翻弄されていることも、かごめは感じていた。
それだけに、自分の中に四魂のかけらを埋め込まれたら、しかもそれを自分の女性器に埋め込まれたら、自分の女性の部分がどう反応してしまうのか、そして自分がどうなってしまうのか、物凄い恐怖に包まれていた。
「やだっ・・・はなしてっ・・・はなしてってばぁぁぁ!!」
頭目の手がかごめの襞に触れる。
「うっ!」
かごめの身体に電気が流れるようなショックが流れ、思わずうめき声を上げる。
頭目の指がかごめの襞を開きつつ膣の周辺に刺激を与えていく。
「いやっ!・・・ううっ・・やだっ・・・あああっ!!」
かごめは股間から広がる刺激に必死に耐える。
頭目の指がかごめのスリットを撫で上げ、その上にある女芯に触れる。
「あっ!ああああああああっ!!」
かごめは、はじめて触れられたそこからの強い刺激に翻弄され、思わず大きな声をあげてしまう。その刺激は今までかごめが感じたことのない強いものであった。そしてそれは、今まで感じていたような痛みとは異なる刺激でもあった。
(なっ・・・何?この感じ??)
頭目はそのかごめの反応を楽しみつつ、四魂のかけらを仕込む場所はここだろうと思う。
そして、かごめのその敏感すぎる女芯に四魂のかけらを埋めていった。
「あっ!やっ!はっ!はああああああああああ!!」
かごめは四魂のかけらが自分の中に入ってくる感覚に身悶えした。そして自分のその部分が熱くなり、快美な感覚がそこから全身に広がっていくのを感じ取っていた。
(やだっ!やだっ!何なの、この感じ!!ああっ・・・熱くなってくる!)
かごめは自分の女性の器官が急に熱を持ち脈打つのを感じた。
「あっ・・・はあ・・・。」
知らず知らずのうちにため息が漏れ出す。
腰が疼きだし、それに合わせて身体が反応するかのように勝手に蠢き出す。
「やだっ・・・・何、これ・・・・熱い・・・はあっ!!」
身体の奥がまるで溶けだしたかのように、ドロドロと熱く変化して行く。しかしその感覚はかごめにとってとても気持ちの良いものであった。
彼女を拘束していた男たちの手が離れると、かごめは自分を狂わそうとしている四魂のかけらを取ろうと股間に手を伸ばす。そして、その指が四魂のかけらを埋め込んだ彼女の女芯に触れる。その瞬間!
「はあっ!!ひいいいいいいいい!!」
電撃にも似た激し過ぎる刺激がかごめの身体を駆け巡った。
かごめはその刺激に耐えきれず、身体をのけぞらせ、悲鳴にも似た大声をあげる。
その感覚はかごめが初めて感じるものであった。
(なっ・・・何なのっ?!この感じ・・・!)
性的快感をこれまで感じたことのないかごめにとって、この感覚は全く未知のものであり、そして、初めて味わうにしてはかごめにとって強すぎる刺激でもあった。
かごめはその強い刺激に訝しみつつ、再度かけらを取ろうと指を女芯に這わす。
「ひいいいいいっ!!」
再び強い電流が彼女の身体の中を駆け廻る。そして駆け巡った電気は、頭のてっぺん、つま先の先の先まで駆け抜けた後、折り返し、身体の中心に集まり、そこを更に熱くドロドロとしたものに変えていった。
「はあ、はあ、はああ・・・何なの・・・この感じは・・・ううっ・・・。」
かごめの指が知らず知らずのうちに自分の女性自身を撫で上げていく。
「はあ・・・やっ・・・あ・・・うう・・・。」
撫でまわすことにより生じる快美な感覚に翻弄され、かごめはその手を止めることが出来なくなってきていた。
(やだ・・・この感じ・・ああっ・・・でも・・気持ちがいい・・・・ああ・・熱い・・・身体が溶けていく・・・・・・ああっはああ!)
かごめの手は強すぎる刺激を発する女芯から離れ、膣に伸び、そして、その中を掻き回しはじめた。
(ああ・・・身体が熱いわ・・・あそこが・・熱い・・・・ああ・・溶ける・・・・溶けていくっ!!)
かごめの奥からは止めどもなく熱い液体が湧き出し始めていた。そしてそれはあっという間に彼女の膣を湿らせ、そして更に大量に分泌させていった。
彼女の指は激しく蠢き、グチョグチョと淫靡な音をかきたてていった。
そして、彼女のもう一本の手は彼女の知らないうちに自身の胸を這い始め、そして揉み解し始めていた。
かごめは自分の秘部と胸からくる快美な刺激に翻弄され、そして無意識にさらなる刺激を求め、指を動かしていった。
野盗たちは突然始まったかごめの自慰ショウにしばらく見とれていた。
そして頭目は、そんなかごめの様子にほくそ笑みながら、彼女の両手首を掴み、それぞれ股間と胸から手を外させた。
かごめは自分の行為を途中で止めさせられたため、疼く身体を持て余し、触り足りないかのように腰をゆすり太腿を擦り合わせ湧き出てくる快楽に悶えた。
「・・・あっ・・・ああ・・お願い・・離して・・・。」
かごめは自分のそこを刺激したいという欲望に耐えられず、頭目に対し無意識に懇願してしまう。
「かごめ、なんだお前、気持ちいいのか?」
奈落が嘲笑するかのように、頭目の背後からかごめに話しかける。
その瞬間、かごめは忘れかけていた奈落の存在を思い出す。
(・・えっ・・・・・なっ奈落・・!!奈落に見られた・・・!!あんな姿!!)
かごめの心が羞恥と恥辱でいっぱいになり、その頬が熱く紅潮する。
「処女を失ったばかりというのに・・・お前はけっこう淫乱な女だったのだな。」
奈落の言葉にかごめは悔し涙を浮かべ、侮辱する奈落に対し睨みつける事しか出来なかった。その一方で身体の疼きは治まる兆しもなかった。奈落を睨みつけている最中も、かごめの太腿は自分の秘部を刺激したいかのように蠢き擦り合わせ続けていた。
頭目は待ちくたびれているかの様にしている手下たちに顎で合図を送る。続きをして良いという意味であった。
待ってましたとばかりに、先程かごめに襲いかかろうとしていた男がかごめの膝頭を掴み、そのまま彼女を押し倒し、足を広げさせる。
「あっ、きゃあ!」
かごめの濡れた女陰に男のモノがあてられる。
「ああ・・・いや・・・・。」
かごめはそう言いつつも、自分のその部分が何か満たされていくような期待感が湧き起こってきているのにまだはっきりとは気付いていなかった。
「やめて・・・もう・・入れないで・・・・・・・はあっ!!!」
男が侵入を始める。しかし、そこにはこれまで感じ続けていたような痛みはもう全くなかった。そのかわり、男のモノが膣を擦りあげたときに、かごめはこれまで感じたことのないような快美な感覚に包まれた。
「あっ・・・ああっ・・・・あっああああああああ!!」
膣口が擦り上げられる感覚にかごめは翻弄されていく。
(何なの・・・何なのよ、これっ!・・・変な感じ・・何なの、この感じは・・・はあああ・・・・・・ああ・・・気持ちが・・ああ・・いい・・・・。)
男が抽送を始める。
「ひゃあ!ひいい!!あっ!はうっ!!いいっ!やめっ!!ああ!もうやめっ!あたし、おかしくなっちゃう!!」
男のモノがかごめの中で蠢く度に起こる快感に、かごめは何が何だか分からなくなってきていた。頭の中が真っ白になっていく。
男もそんなかごめの様子に興奮し、その動きがだんだん早くなっていく。
「だめっ!やだっ!!ああ!いい!ああああああ!!だめえええええ!!」
かごめの身体は快楽を求め如実に反応していた。彼女の両脚はさらなる刺激を求め、彼女を貫いている男の腰にまわり絡みつき、そして両手も男を求めるかのようにその背中にまわり体を密着させようとしていた。かごめの成長途上の胸も男の胸板に押しつぶされていた。
「ああっあああっいいっ!!もっとっ!!もっと強く!!」
かごめの腰も知らず知らずのうちに動き始めていた。
「うっ、出るぞ!!」
男が自分の腰を強くかごめに打ち付ける。
「あっ!!はあああああああああああああ!!」
その瞬間、激しい快感がかごめの頭の先まで走り抜けた。かごめの膣が痙攣する。
ドピュッ!
男がかごめの中で果てた。熱い迸りがかごめの身体の奥底を満たしていった。
かごめは再び自分の身体の奥壁に熱い液体がかかるのを感じていた。しかし、その感覚はこれまでと全く違っていた。先程までは、その感覚はただ自分の中に熱いものが注がれたという事実を感じていただけであった。しかし今回は異なった。その熱い液体が奥壁に当たる度に言いようの知れない快感が身体の奥底から湧き上がってきていた。
(・・・え?・・・何?・・・この感じは・・・?)
男の熱い迸りが自分の子宮を満たしていく。その感触がとても気持ち良かった。
(やだ・・・・何で・・何でこんな事が・・・こんなに・・こんなに気持ちがいいの??)
かごめは困惑していた。
(こんなに・・・こんなに嫌なのに・・・・男の人の精があたしの中に入るなんて・・・嫌なのに・・・嫌なのに何で、こんなに気持ちがいいの!?)
かごめは自分の心と身体がバラバラになっていくような恐怖を感じた。
男がかごめの身体から身を離す。自分の女性自身から男のモノが抜かれていく。そこがぽっかり穴が開いたような感覚がかごめの中を走った。次の瞬間、かごめはそこに何かを埋めて欲しいような欲望が湧いてきたことを知り、自分のその反応に愕然とする。
(え・・・?あたし・・・今何を考えたの?)
そんなかごめの様子を奈落は冷笑を浮かべつつ、見下ろしていた。
その視線にかごめも気付く。
(奈落!奈落の前で、あたし、なんてことをしてるの!)
かごめの頭の中が真っ白になった。自分のそんな姿を奈落が見ていたという事実に打ちのめされていた。しかし同時に、火のついた身体を止める事は出来なかった。
別の野盗の男がかごめにのしかかってくる。
「あっ・・・いやよ・・・もう・・やめて・・やめてよ・・・。」
かごめは男の身体から逃げ出そうと弱々しく抵抗を試みる。しかしその一方でかごめの女陰は再びそこを埋めてもらえることを期待し、妖しく蠢き愛液を更に湧き出させていた。
男がかごめの中に侵入していく。
「あっ・・・・ああああ!」
かごめは膣内に入ってくる男の存在を感じ、ほっとする自分を見つけていた。
(え?・・・何でなの?・・・こんなに嫌なのに・・・知らない男の人を受け入れるなんて嫌でしょうがないのに・・・どうして、こんなに嬉しくなるのよ!?)
かごめは自分の身体の反応が理解できなかった。
男が腰を動かし始める。
「はあっ!だめっ!!ああああ・・いいっ!!そんな風に・・動かさないでっ!!あうっ・・・あたし・・あたし、またおかしくなっちゃう!!」
かごめの声は鼻にかかり、明らかに快楽を感じている声に変化していた。
そして男の動きに合わせ、かごめも無意識に腰を使い始めていく。そんな様子にかごめを犯している男もさらに興奮していく。そして、かごめの子宮を突き上げるように激しく動かしていった。かごめは突き上げられるたびに感じる強い快感の波に呑まれていっていた。
(ああ・・・いいの・・・もっと・もっと・・・突いて!強くついて欲しいの!・・・・ああ・・・もっとよ・・・!!えっ・・・あたし・・あたし何考えてんのよ!)
かごめは快楽の波を振り払い、目を開けて自分の様子を眺めてみる。
気付けば、かごめは自分の腕も足も自分を貫いている男の身体に巻きつけ、激しく抱きついている。そして繋がっている身体の部分を更に密着させようと腰を押し付けていた。
(何を・・何をやってんのよ、あたしは!!ああ・・・でも・・あたしは・・・。)
かごめの身体が更なる快楽を貪ろうと、男の動きに合わせ腰を振る。
(これも・・・これも、四魂のかけらのせい?・・・でも・・ああ・・でも、あたし・・・・もっと欲しい!!)
かごめは、はじめて知ってしまった圧倒的な女の欲望に耐える術を全く知らなかった。滾々と湧きあがってくる快感にどんどん身をまかせて行った。
射精に向け、男の動きがさらに早くなっていく。
「あっ!はああっ!!いい!あああ!!もっと!もっと強く!!ああっお願いっ!!」
かごめは湧き上がる快楽に完全に包まれ、遂に自ら求める台詞を吐いてしまう。もっとも本人はそんなことを口走っている自覚も何もなかったのだが。
「ううっ、行くぞ!俺も中に出してやる!」
男がラストスパートをかけていく。と、かごめの女性もそれに呼応するかのように激しく男を締めつけていった。
「ああっ!!きてぇぇぇ!中に!中に欲しいのぉぉ!!」
かごめの手が男の腰にまわり、男のモノがかごめの更なる奥まで来るように押さえつける。
その瞬間、男はかごめの中ではてた。
熱い奔流が再びかごめの奥壁にぶつかっていく。
「あっ・・・!あああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁ・・・・・。」
その快感にかごめの子宮が震えていた。
そんなかごめの様子を見、奈落は狒狒の皮の下でニヤリと笑っていた。
「ちくしょう!かごめのヤツ、いったい何処へ!!」
犬夜叉は森の中をもう何時間も走っていた。しかし、かごめを隠しているであろう結界のありかを見出す事は出来なかった。
「クソッ!かごめ!かごめぇぇぇー!!」
犬夜叉はありったけの声をあげ叫ぶ。しかし、その声はただ森の中をこだまするだけであった。
ブーン!
不意に犬夜叉の耳に虫の羽音が聞こえてきた。
犬夜叉は音のする方に振り向いた。
「な・・・奈落の毒虫!!」
奈落が使う蜂の妖怪、最猛勝(さいみょうしょう)だった。
「やはり奈落の仕業か!」
犬夜叉は湧き上がる不安を振り払いながら最猛勝を追っていく。
その最猛勝はまるで犬夜叉を誘うかのようにゆっくりと飛んでいた。
(俺を誘っているのか?罠か?)
しかし、犬夜叉はたとえそう考えても行動を止めるような性格ではなかった。最猛勝を追い、森の中を駆けていく。
(待ってろ!かごめ!今、助け出してやるからな!!)
かごめは快楽の海を漂っていた。
男たちに突かれるたびに、かごめのそこは彼女がこれまで経験したことのないような激しい快感を生み出し、かごめ自身そこからの更なる刺激を求めて自ら腰を振っていた。
「ああ!いいの!もっと、もっと強く突いて!!」
かごめは腰を振りつつ嬌声を上げていた。
「おい、こっちの方も再開しろよな。」
別の男が、かごめの顔を上げさせ、その唇に己の男性を持っていく。
かごめの目の前に再び醜かいな肉棒が現れる。
かごめは先程まで気持ち悪くてしょうがなかったそれが、急に素敵なものに見えるような感じがした。
(ああ・・・これ・・欲しい!)
そう思った瞬間、かごめは無意識に口を開き男のそれを咥えこんだ。
男がかごめの後頭部を掴み、彼女の喉の奥まで自分のモノを突きつける。
「うぐっ!」
喉を突かれる苦しさに、かごめは一瞬悲鳴を漏らすが、しかしその苦痛も今のかごめにとっては気持ち良く感じ取れるものであった。
男の肉棒の先から滲み出る青臭い匂いも、今のかごめには美味しそうな香りに感じられた。かごめは無意識のうちに男のモノに舌を這わせた。
「おお!いいぞ!しっかり頬張りやがれ!」
男はかごめの頭を押さえつつ、ゆっくりと彼女の口に己のモノを抽送していく。
(ああ・・・何か・いいっ!・・・もっと・・・欲しい!)
かごめは自分の手を男のそれに沿わせ、自ら進んで口を使いしごき始めた。それは男に対し更なる刺激を与えた。
男はこんな若い美少女が自分のモノを積極的に口でしごく様子に強い興奮を感じ、あっという間に頂点まで登りつめていった。
「うっ!出る!」
男がそう言った瞬間、男のそれは激しく跳ね、かごめの口の中に熱い液体を放出した。
かごめの口の中が再び熱く青臭い白濁液で満ちていく。かごめはそれを少し飲みこんでみる。が、前に感じていたような吐き気は今回は起きなかった。それどころか、匂いの強くどろりとしたこの白濁液を、今のかごめはとても美味しいものと感じられた。
かごめはそれをゴクゴクと飲み干していく。
かごめがそれを全て飲み込み終えると、男は自分の肉棒をかごめの口から抜き出していった。抜いた肉棒は少し萎え鎌首を下に向けていたが、その先からはまだ名残の白濁液がにじみ出ていた。それを見た瞬間、かごめはそれをもっと飲みたいと感じていた。
(ああ・・・もっと・・・欲しい!)
次の男がいきり立った肉棒をかごめの口元に持ってきていた。かごめはそれを見たとたん、自らそれに手を伸ばし口に含んだ。
犬夜叉の前に一軒の廃屋が見えてきた。
破れた障子の奥には行燈の明かりが見え、そこに蠢く複数の影も見えた。
「あれか!」
犬夜叉はその家に向かって飛んだ。
「かごめー!!」
犬夜叉は叫びながらその障子を勢いよく開けた。
「無事か!かごめ!!・・・・!」
廃屋の中に飛び込んだ犬夜叉の前に信じられないような光景が現れた。
「ああ・・・いいの・・・もっと・・・もっと、突いてっ・・・はあああ!あああああ!!」
かごめはもう何も考えることが出来なかった。
ただ自分の身体全体から湧き上がる快楽をただ貪り、求める事、それだけが全てであった。
二人の男がかごめの膣口と尻穴を犯していた。
下から突き上げられるたびに、信じられない程の快美なうねりが彼女の身体を包んで行き、かごめはもっと奥まで強く突いて欲しいと感じていた。
「はあっ!・・・そう!もっと奥!そう!奥を!!ああっ!!いいのぉぉ!突いて!突いてぇぇぇぇ!!」
男が腰の動きを激しくしていく。
「ああああああ!!凄っ!!お尻も!お尻ももっと突いてぇぇぇぇ!!」
かごめは男たちにねだる様に嬌声を上げ続け、腰を激しく振った。
別の男の手がかごめの乳房を掴み、揉みあげ、その可憐な乳首をつまみあげていく。
「あ!ひゃああ!!いい!もっと!もっと強く!!」
かごめの手は、まるでもっと刺激を求めるかのように、自分の胸を弄んでいる男の手のひらに重ねあわされ、そしてその胸を一緒に揉みほぐしていた。
「あああ!!いい!!だめええ!あ!きて!お願いよ!!」
かごめはその長く美しい黒髪を振り乱し、嬌声を上げ続ける。その可愛らしい唇からはだらしなく涎が溢れ、また先程飲まされたであろう男の精液の跡もこびりついていた。
男たちはかごめの身体をしっかり押さえ込み、そして絶頂に向けてラストスパートをかけた。腰の動きがさらに激しくなっていく。
「ああ!!ひゃああ!凄っ過ぎるうう!!あたし!あたし!!あああ!!いいいいいいいい!!来てええ!もっと強くううう!!」
かごめの中を何かが登りつめてくる。
「あああ!!来るうう!!来ちゃうう!早くううう!!来てええええ!!」
押し寄せてくる猛烈な快楽に、かごめはそれを希求するかのように自らも激しく腰を振っていく。
「出してえええ!中に!!あたしの中にたくさん!!早くうう!!お願いいいい!!」
かごめの身体が男の精を求めて動く。かごめの心もいつしかそれを求め、そう叫んでいた。
「かごめー!」
その時、かごめは何処かで自分の名前が呼ばれたように感じた。
「かごめっ!かごめっー!!」
遠くで自分の名前が呼ばれている、そうかごめは感じたが、今はそちらに意識が行く事はなかった。何故ならかごめはそんな事より今自分が感じているこの圧倒的な快楽を貪りたかったからだ。
「ああ!早く来てええええ!!あたしの中にいい!早くうう!!」
かごめが自分を呼ぶ声を無視し、腰をさらに激しく男たちにこすり付けた瞬間、彼女を貫いていた二人の男たちが一気にはてた。
ドピュ!ドピュドピュ!!
射精の音が聞こえてくるのではないかと思うくらい、大量の精がかごめの子宮、そして腸内に放出されていく。
「ああ・・・・!!はあああ・・・いいいいいいいいいいいい!」
かごめが歓喜の声をあげつつ絶頂に登りつめていった。
かごめの身体はピクピクと痙攣したかと思うと、そのまま、野盗の男の腕の中に倒れ込んでいく。
「はあ・・・はあはあ・・・。」
息が上がっていた。かごめは何も考えることが出来なかった。ただ、この何度目かの絶頂の余韻に浸っていたかった。
「かごめー!!」
再び自分を呼ぶ声が聞こえてきた。かごめの鈍った意識が少し戻ってくる。
(い・・・犬夜叉・・?)
かごめの身体はけだるい状態で、まだ上手く動かせなかった。かごめは野盗の腕の中で顔だけを起こし、声のする方を見つめた。
「犬夜叉・・・?」
そこには信じられないものを見てしまったというような顔をした犬夜叉が立ち尽くしていた。その犬夜叉とかごめの目がしっかり合う。
その瞬間、かごめの中に理性が完全に戻ってきた。
「ああ・・・犬夜叉・・・・・・。」
かごめは自分の今の恰好をあらためて認識していた。
セーラー服の上衣は胸の上まで捲られて両乳房をあらわに出し、そして二人の男に抱きすくめられその大事な女性の部分と尻穴にはその男たちの肉棒が挿入されたままである。
自慢の黒髪はボサボサに乱れまくり、あちこちに白い男の精液がこびりついている。いや、黒髪だけでなく、その身体のいたるところが精液にまみれている。
そんな姿を、大好きな、愛しい犬夜叉に今見られている。
かごめの頭の中は真っ白になってきた。
いや、それだけではなかった。先程まで、自分が男たちに激しく貫かれる様を、そして快楽に流され絶頂を迎え歓喜の声をあげている様を、犬夜叉に見られてしまったという非情過ぎる現実がかごめに重くのしかかってきていた。
彼女の頭の中はパニック状態に落ち込んで行った。
「い・・・いやああああああああ!見ないでえええ!!見ないで、犬夜叉あああ!!」
かごめは絶叫していた。
犬夜叉は信じられない光景を見ていた。
かごめが捕らわれていると思われた廃屋に飛び込んだ瞬間、そこで行なわれていることが何を意味しているのか理解出来ず、その場に立ち尽くしてしまった。
かごめは・・・確かにそこにかごめが居た。
しかし、その姿は変わり果てたものであった。
廃屋の中には10数人もの野盗たちがいた。そしてその野盗は皆、裸だった。その野盗たちの真ん中に、二人の野盗と抱き合うような形で半裸のかごめがいたのである。
二人の男はかごめの身体に密着させた腰を激しく動かしていた。
女性経験がない犬夜叉でも、一見してかごめがその男たちに何をされているかは理解できた。
(かごめ!)
かごめをその男たちから助けなければ、犬夜叉が行動に移そうとした瞬間、かごめの可憐な口元から信じられないような声が上がるのを聞いてしまった。
「ああ・・・いいの・・・もっと・・・もっと、突いてっ・・・はあああ!あああああ!!」
かごめの歓喜に満ちた嬌声であった。
その声は、犬夜叉がこれまでかごめの口から聞いたことのないような艶めかしい妖しい声であった。
犬夜叉の頭の中は真っ白になっていた。
(・・・かごめ・・お前、いったい・・・!?)
そんな犬夜叉に追い打ちをかけるかのように、かごめの切羽詰まったような男を求める声が彼女の口からどんどんこぼれ落ちて来た。
「ああ!!ひゃああ!凄っ過ぎるうう!!あたし!あたし!!あああ!!いいいいいいいい!!来てええ!もっと強くううう!!」
かごめが男たちに強く抱きついていく様子が犬夜叉の目に入ってくる。
(かごめ・・・何・・何言ってんだよ!)
「出してえええ!中に!!あたしの中にたくさん!!早くうう!!お願いいいい!!」
犬夜叉の目に男のモノがかごめの体内に出入りする様子がしっかり見える。その動きに合わせるように、かごめ自身も腰を激しく動かしているのが犬夜叉の目にもしっかり見てとれた。
(お前・・・何やってんだよ・・かごめっ!!)
「かごめー!」
犬夜叉は思わずその場で叫んだ。
しかし、かごめはその声が全く聞こえないかのように、快楽を貪るかのように男の身体の上で激しく腰を振り続けていた。
「かごめっ!かごめっー!!」
犬夜叉はそんなかごめから目を離すことが出来ない。かといって、身体を動かし彼女を助けに行く事も出来なかった。
「ああ!早く来てええええ!!あたしの中にいい!早くうう!!」
待ちきれないかのようにかごめは激しく男の上で動いた後、絶頂を迎えた。
「ああ・・・・!!はあああ・・・いいいいいいいいいいいい!」
かごめの身体が思いっきりのけぞり、そして痙攣していく。
犬夜叉の中で激しい嫉妬の炎がメラメラと燃え上がってきた。
かごめの身体が力が抜け、男の腕の中に倒れ込んでいく。
「かごめー!!」
犬夜叉が叫んだ。
その時はじめてかごめが顔を上げ、そして犬夜叉の方を見た。その瞳は最初は虚ろで、自分に何が起きているのかわからないと云ったものであったが、やがて驚愕の色に染まり、そしてその後深い悲しみの色に染まっていった。そして大粒の涙が溢れだしてきた。
「い・・・いやああああああああ!見ないでえええ!!見ないで、犬夜叉あああ!!」
かごめが狂ったかのように大声を上げ、男の腕の中で暴れ出した。
その時になり、かごめの嬌態を楽しんでいた野盗たちも初めてその場への侵入者に気付いた。
「おっ、なんでぇコイツは?」
「お前、もしかして、この女の男か?」
「残念だったなぁ。初物はしっかりいただかせてもらったぜ!」
「ははははははははは!!」
野盗たちが犬夜叉を嘲笑していく。
その罵声を聞いていた犬夜叉の髪がだんだん逆立っていった。右手を顔の前に構え、爪を伸ばす。
「お前ら・・・全員、ただじゃおかねぇ・・・。」
そういった瞬間、犬夜叉の身体は野盗たちに向かい跳躍していた。
「散魂鉄爪っ!!!」
犬夜叉の爪が一人の野盗の身体を切り裂いた。血煙がブワッと巻き上がった。
「何ぃぃ―!!コイツ、ヤル気かっ!!」
野盗たちも畳の上に置かれていた刀をとり、犬夜叉に斬りかかっていく。
かごめを貫いていた野盗もやっとその身体を離し、刀をとり応戦に向かう。廃屋の中は、血が吹き荒れる修羅場になろうとしていた。
野盗たちから解放されたかごめは、その場で崩れるように座り込んでいた。そのかごめの頬に野盗の血糊が吹きかかる。
その生暖かい感触にかごめの意識は覚醒していった。
「あっ!犬夜叉!だめっ!!」
かごめが叫んだ時には、怒りに我を忘れた犬夜叉は数人の野盗を己の爪で手をかけた後だった。
「犬夜叉ぁぁぁ!!だめえええええ!!」
かごめが必死に叫ぶ声も、今に犬夜叉には届かない。犬夜叉の爪が次々と野盗たちの身体を切り裂いていった。かごめの身体に返り血が降りかかっていく。
(・・・犬夜叉・・。)
かごめの目には悪鬼のような表情の犬夜叉の姿が写っていた。
(ごめんね・・・ごめんね、犬夜叉・・・辛い想いをさせて・・・。あたしは・・・あたしは・・!!)
かごめの目から再び涙が溢れ出していた。
辺りは一面血の海になっていた。
その中心に犬夜叉は立っていた。
正気に戻った犬夜叉は、自分がやってしまったことに呆然としていた。
(お・・・俺がやったのか・・?)
犬夜叉は自分の手を見る。その手は野盗たちの血糊で汚れていた。プンと強い臭いが犬夜叉の鼻を襲う。
いくら最愛のかごめを凌辱しまくった男たちとはいえ、己が人間に手をかけ殺し尽くしてしまったことに犬夜叉はショックを受けていた。
「・・・かごめ・・。」
犬夜叉はかごめの方を向いた。
かごめは畳の上に座った格好のまま、犬夜叉のことを見上げていた。
その姿は悲惨なものであった。
セーラー服の上衣はめくれ彼女の少女らしい形の良い胸がむき出しになっており、そして下半身は裸にされ、足に靴下だけが残されている。その身体中には汚らしい白濁液が固まったものがこびりついていた。それは美しい黒髪にも、可憐な口元にも、しっかりついていた。そして、一番むごたらしいのは彼女の女性を象徴する部分の様子であり、そこは破瓜の真赤な血で汚れており、そしてその奥底からはまだ生々しく男たちの精液が流れ出していた。
「こ・・これは!!」
廃屋の入り口には弥勒法師と珊瑚が立ち尽くしていた。
その惨状、そして変わり果てたかごめの姿から何が起こったのかを二人は瞬時に理解していた。
「かごめちゃん・・・。」
珊瑚がかける言葉も思いつけずに、呟く。
そしてかごめの様子を窺った。
「・・・い・・ぬやしゃ・・・。」
かごめは立ち尽くす犬夜叉を見上げた後、そうつぶやいて彼から目を離した。
とても彼のことを直視できなかった。
自分の身体が彼に顔向けできない程汚れてしまったことが、かごめを苛んでいた。いや、それだけならまだ、かごめは犬夜叉の胸に飛び込み許しを請うことも出来たかも知れなかった。しかし、かごめはそのこと以上に自分を許せないことがあった。
(あたしは・・・あたしは、男たちに抱かれて・・・喜んでいた・・・。)
かごめの脳裏に先程感じていた物凄い快楽の渦、そしてそれに流され自ら喜んで男たちを受け入れてしまっていたこと、それが鮮明に蘇っていた。そして、その様子を犬夜叉にしっかり見られてしまったことも。
(あたしは・・・あたしは、犬夜叉を裏切った・・・。)
涙が止まらなかった。
(汚れてしまった・・・ううん、そうじゃない・・・あたしは犬夜叉を裏切った汚れた女・・・もう、もう犬夜叉には会えない!!)
悲しみの感情がかごめの中で一気に膨れ上がった。
かごめはいきなり立ち上がると、そのまま外に飛び出していった。
「かごめー!!」
犬夜叉は叫ぶものの。その後どうしたら良いのかわからず、その場から動けなかった。
かごめは弥勒法師と珊瑚の脇をすり抜け、そのまま走った。
「かごめちゃん!」
珊瑚がその後を追いかけていった。
(だめ・・・もう、ここにはいられない!犬夜叉の側になんかいられない!!)
かごめは骨喰いの井戸に向かって走った。涙が止まらなく流れ続けていた。
(汚いのよ!汚いのよ!!あたしは!!もう、元には戻れないのよ!!)
井戸が見えてきた。
「かごめちゃーん!!待ってぇぇ!!」
その時、かごめの背後から珊瑚の呼び止める声が聞こえてきた。かごめが振り返る。かごめの目の中に、自分より少し年長の友人の姿が見えてくる。
「かごめちゃん・・・。」
珊瑚の目にも、月明りで照らされたかごめの姿が入ってくる。
その姿は、同性の珊瑚の目から見ても悲惨なものであった。特に内腿にこびりついた大量の精液と破瓜の血の跡が生々しくその凄惨さを物語っていた。
まだ男性経験のない珊瑚にとって、かごめの身に起こったその現実がどれほど彼女を傷つけているか、それは想像を絶していた。
「珊瑚ちゃん・・・。」
かごめは泣きながら珊瑚に向かってしゃべった。
「・・・あたし、あたし、もう汚されちゃったの・・・もう、だめなの・・・ここにいられない・・・。」
珊瑚は返す言葉を見つけられなかった。何かをしゃべらなければと思いつつも、言葉が出ず、ただかごめの言うことを聞くしかなかった。
「犬夜叉に、ごめんね、って伝えて・・・。辛い想いをさせて。あたし、もう二度と犬夜叉の前に現れないから・・・・。」
それだけ言うと、かごめは井戸の中に飛び込んだ。
「あっ!かごめちゃん!待って!!」
珊瑚が慌てて井戸に近づき中を除くが、かごめの姿はもうそこにはなかった。
暗雲が立ち込めている城の奥の間。
そこに一人の男が座っている。奈落であった。
奈落は傀儡の目を通して、かごめの凌辱劇の一部始終を見ていた。
「ふふふ・・・かごめは消えたか・・・。」
奈落は一人薄ら笑いを浮かべていた。
自分の計略がこんなにも上手く行ったことに満足をしていた。
「かごめを野盗どもに強姦させ、それを犬夜叉に目撃させるか・・・。全く、相変わらずの悪趣味だね。」
いつの間にか奈落の背後に神楽が立っており、奈落に向かって皮肉を言う。
「これで、犬夜叉もかごめも立ち直れまい。かごめは犬夜叉の前にも、そして我らの前にも、もう決して現れない。」
奈落は笑いを抑えることが出来ない。
「野盗の身体に埋め込んでいた四魂のかけらは、まあ、そのうち頂くとすればよい。いつでも出来る事だ。あの女、かごめさえいなければ簡単なことだ。」
奈落は絶望に歪んだかごめと犬夜叉の顔を思い出し、そして笑った。
続く
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