【tail】




 わたし、これからどうなるの━━━━━
 不安と恐怖に心か潰されそうになる。

『今度はちょっと辛いかもね』
 遠野先輩の視線の先を見ると、首輪が置いてあった隣に、直径が3センチぐらいの黒い砲弾形の器具が見えた。
 その砲弾の底にはきつね色の毛が房になっていて、まるで犬の尻尾のようだった。

「遠野先輩、それは……なんですか?」
 恐る恐る、わたしは尋ねた。

『見れば判るでしょう?これをどうすればいいのか』
 尻尾の形状を見て、わたしはドキリとした。
 そんなまさか、それをわたしのお尻の孔に挿れる?!

『これをお尻から生やすの、かわいいでしょう?
 これが、これからあなたの尻尾になるの。
 ペットは、飼い主の前ではお尻の孔にこれを挿れて、いつも犬みたいに尻尾を振るのよ』
 わたしの不安は的中した。

「………ひっ!……」
 瞬間、鳥肌が立った。

「……そっ、そんなぁぁ………」
 お尻の孔にこれを入れる?
 嘘でしょう━━━━━
 今まで排泄器官としてしか考えてなかったお尻の孔にこんな物を入れるだなんて、そんな変態めいたおぞましいこと思いもよらなかったし、また考えたくもなかった。

「……だ、だめです……遠野先輩、わたし……そんなものお尻に入りません……」
 遠野先輩はどこまでわたしを貶め、辱めれば気がすむのだろう。

『ほら、入れやすいように、その尻尾をしゃぶりなさい!』
 遠野先輩から、屈辱的な命令が下される。
 あきらめて、黒光りする禍々しい凶器を手に取った。
 尻尾は太くてずっしりとした重量感がある。
 絶望に心を支配されたわたしは、遠野先輩の命じるまま舌で尻尾をしゃぶりはじめた。

『奥まで銜えるのよ』
「………ん……ぐっ………うっ……」
 わたしは無言で口を限界まで開くと、喉の奥まで黒い塊を押しこんだ。
 わたしは男の人のアレを銜えるようにこの尻尾しゃぶった。
 まもなく、ヨダレの溜まった口から、唾に覆われた尻尾を引き抜くと糸が引いていた。

『さぁ、付けて』
 肩を震わせその場に立ちつくすわたしに、無常にも遠野先輩は告げた。
 遠野先輩の言葉に、わたしは涙目のまま首を小さく縦に振る。
 こんなものをお尻の孔に入れたら裂けてしまうに違いない。
 でも、わたしには逆らうことなど出来ない。
 わたしは震える手で尻尾を持つと、お尻の孔にその黒い塊を押しつけていった。

 ━━━━━ズッ

「……ひいっ!……い、痛い……とても痛くて入りません………」
 お尻の孔が簡単にそんな異物を受け入れるわけもなく、わたしは秘所を守るため固く入口を閉ざす肛門括約筋の圧力と闘いながら、地獄のような激痛にただ震えていた。

「……やっぱり無理です、こんなの入りません………」
『だったら指を使って、お尻の孔が柔らかくなるように揉み解しなさい』
「……はっ……はいっ……」
 自分のとっているあさましい格好も忘れ、右手を一生懸命後ろに回し、お尻の狭間にひっそりすぼまる排泄器官を指先で揉みほぐし始めた。

「……ひぅっ………ひぃっ………」
 わたしはもう必死だった。
 固く締まったお尻の孔を何とか解きほぐそうと、懸命になって指でマッサージし続ける。
 ゆっくりと禁断の扉をこじ開け、人差し指ぐらいなら入るようになってきた。

「……はあっ……あああぁっ……ううぅぅ……ひいっ…………」
 裸になりって、泣きながら自分の指でお尻を辱めてる。
 それは理性のタガが外れた淫乱な雌のようだった。

『解すのはそれくらいでいいでしょう、さっさと尻尾を入れなさい』
「……はい………」
 わたしは腿を大きく開くと、内側から手を伸ばして自らのお尻の孔に、尻尾を押し当てた。
 そうして、わたしはそれをお尻の孔に入れ始めた。

 つぷっ………

「ん……くぅん……」
 お尻の孔の部分に、指よりも固くて太いものが触れる。
 ゆっくりと、押し付ける。

「ひいっ!」
 お尻の孔に違和感が走る。

「はぁうぅ………くっひぃぃっ…………」
 いくらほぐれたとはいえ、お尻の孔を無理にこじ開けようとすれば、やっぱり凄まじいまでの激痛が走る。

「……あっ、痛い……痛い…………だめっ、入らない!…………」
『立ったまま入れるのは無理のようね。
 そこに四つん這いになりなさい、雌犬らしく不様に這いつくばるの』
 遠野先輩から下された命令はあんまりだった。
 わたしは言いようのない屈辱感を味わう。

「………はっ……はい、わ、わかりました………」
 でも、わたしは遠野先輩の命じるままに、普通なら絶対したくないような惨めな四つん這いの姿をとった。

『もう一度、尻尾を入れてみなさい』
「………ぅぅ………はい………」
『息を吐いて、身体の力を抜くの』
「んっ……はっ……はっ……はっはぁぁぁっ…………」
 目じりに涙を浮かべながら、わたしはそのとおりにした。
 わたしは顔を苦痛に歪ませ、必死になって指先に力を込めた。

「ああぁ……っ、もうこれ以上、無理……いやああぁぁっ」
 指3本分はあるだろうと思われる尻尾は、わたしのお尻には大きすぎた。
 無理矢理押し込んでも、すぐにわたしの直腸は尻尾を押し返してしまう。
 それでも、わたしはあきらめることなく、さらに尻尾を押し込む手にさらに力を込めた。
 その直後━━━━━

 ━━━━━グリュッ

「くひぃぃっ……あううぅっ……はああぁぁっ………」
 その時に感じた衝撃を、わたしは一生忘れることはできないだろう。
 それほどお尻への刺激は強烈なものがあった。
 ズブズブと尻尾がお尻の孔へと埋没して、目から火花が飛び散るようなそんな衝撃を覚えながら、わたしは激しく嗚咽し続けた。

「……ハァ……あぁ、入って……くぅ……」
 堪えようとしても声が漏れる。
 少しずつ少しずつ、お尻の孔を広げて、わたしの中に侵入してくる。
 無意識の抵抗を続ける括約筋を押し広げて、どんどん深く入り込んでくる。

「……くっ!……………くぅぅぅぅぅっ!………」
 先端部分が周囲の肉襞を巻き込みながら侵入してきたことで、わたしは眉根を寄せくぐもった苦痛の声を漏らした。

「……っ!……あぁっ!……あぁぁぁっ!……あぁんっ!……」
 排泄器官を塞ぐ硬い異物の感触に、わたしの目にはじわりと涙が浮いてくる。
 なぜだか息苦しく、勝手に口が開いてしまう。
 呼吸が乱れ、羞恥と屈辱に肌が火照る。

「うぅ……んん、くっ……ふぅぅ」
 根本まですっかり埋まったところで、わたしは大きく息をついた。
 鮮やかなきつね色の尻尾だけが、わたしのお尻から生えている。
 全身を貫くような言いようのない異物感。
 収縮しようとする筋肉が、強引に引き延ばされる鈍い痛み。

『やっと、できたのね』
 遠野先輩は、そう呟くとわたしを背中から見下ろす。
 しなやかな犬の尻尾。
 わたしが精一杯の呼吸を繰り返す度に、尻尾が上下に揺れる。

「は……ぁ、ん………」
 潤んだ瞳で、縋るように遠野先輩を見上げた。
 笑っている。
 わたしにこんなことをさせている遠野先輩は、とても楽しそうだった。

 卑しい雌犬━━━━━
 地面に四つに這い、ほっそりした首筋に真っ赤な犬の首輪を巻き、お尻から同じくフサフサとした犬の尻尾をたなびかせたわたしは、まさしくそう呼ぶのがふさわしかった。

『ねぇ、犬はご主人様の前で嬉しいときには、自然に尻尾を振るはずよね。
 今、あなたは嬉しいかしら?』
 わたしは腰と尻尾を必死に振って、遠野先輩の希望に答えようとした。
 驚いたことに、そんな尻尾と肛門の苦しい刺激で、わたしのあそこはグッショリと濡れていたのだった。

『これであなたは完全に私のペットになったのよ』
 ペットとなったわたしに、遠野先輩はつづけた。

『あなたはわたしのモノ、逆らうことは許さないから、わかったわね?』
「……は、はい……」
 わたしには、そう答えるしかなかった。


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