■偲芳歌(しほうか)■【2】
【私の可愛い人形 素敵な着物着せましょう
キラキラ金の簪(かんざし) 幸せをあげる】
「それじゃあ、そろそろ始めましょうか。」
「きゃうぅ!」
珠晶が婢(はしため)達を下がらせると広い地下室には珠晶と祥瓊だけとなった。
二人だけになると、珠晶はその小さな手で祥瓊の胸を揉みはじめ、祥瓊が呻き声を上げた。
全体を強く揉み、いきなり頂を押し込んだかと思えば摘んでしごきたてる。
「う…ぁぁ……」
少し触れる度、祥瓊は過剰なほどの反応を見せてしまう。
祥瓊の胸の頂が徐々に立ち上がってきた。
「ふふっ、お前って凄く敏感なのね……」
少し触れるだけでも大きな反応を返してくる祥瓊に、珠晶自身も僅かに顔を上気させゆっくりと少しずつ胸への愛撫を続ける。
「そ、そんな、こと……」
しつこく胸を揉み続ける珠晶からどうにか逃げようと足掻こうとするが、むろん躰を動かすことはできない。
「んん……んっ……っ……」
「ふぁっ…あっ……ひぁんっ!」
極力声を抑える祥瓊だが、顔は赤く染まり目は潤み胸の突起は明らかに固くなっている。
「ほら、気持ちよくなってきたでしょう?」
「……う…うぁ……」
囁くように言う珠晶の言葉に徐々に抵抗する意志が小さくなっていった。
「ん……む………」
次に珠晶は祥瓊の胸を口に含み始める。
コリッ
「ひいっっっ!」
珠晶は唇と舌で乳首に微弱な刺激を送っていたが、しばらくするといきなり祥瓊の乳首を噛みしめた。
噛みつかれた胸から鋭い刺激がおそい、祥瓊はあられもない声を上げて仰け反った。
心地よい快感に身を任せ始めていた祥瓊にとって、それは十分驚くに値するものだった。
「準備はこれくらいでいいかしら。
まずは、胸を飾り立ててあげるわ。」
そう言いながら珠晶は手に持っていた円盤を見せる。
「これをどうするか分かるかしら?」
「……え?」
小さな銀色の円盤を見せられて祥瓊訝しげな顔をする。
それは、一見すると円形の銀色の円盤に宝石が埋め込まれたものでブローチのように見えた。
大きさは直径5センチぐらいでわずかに反っていて、中央に穴が開いている。
「わかんないわよね。」
珠晶は口元に笑みを浮かべながら、その円盤を祥瓊の胸へ近づける。
「これは、ここに着けるのよ。」
ぐいっ!
「あうっ……」
抗うことも出来ぬまま、小指の先ほどにまでなっている胸の頂きに円盤を填められてしまった。
乳首にはめられた銀色の円盤が突起の根本に食い込み乳首を括れさせていく。
薄紅色だった乳首は快美感を引き出す強烈な締め付けとそれに伴う鬱血とで真っ赤にそまり、より固くより大きく今にも破裂してしまいそうなくらいに張りつめていた。
「こっちにも。」
「ふぁぁ」
もう片方の乳首へも同じような刺激を受けて再度吐息をもらす。
円盤は両方の乳首に固定され、胸を覆うように填められてしまった。
その姿は、胸に小さな宝石の胸当てをしているようにみえる。
「なかなか綺麗な細工でしょ?
でも、これだとすぐに取れてしまうのよね。
だから、これからしっかりと固定させてあげるわね。」
珠晶は台の上にのっている宝石箱から簪(かんざし)を取り出すと、祥瓊に見せつける。
簪(かんざし)は鮮やかな紅色の珠がついていて20センチぐらいの長さがあった。
「これを付けて上げるわ。
でも、付けるのはお前の乳首よ。」
「…ち…乳首って?……」
「左右の乳首に穴を空けて簪(かんざし)を通すの。
今よりずっと素敵な躰になれるわよ。」
「素敵になんてならないわ……もうやめて…」
嬉しそうに説明しながら珠晶は銀色の太い針を取り出した。
「あら、試してみなければ判らないでしょ?」
「お願い……そ…そんなことやめて…なんで……そんなことをするの?……」
だが、恐怖に緊張する祥瓊の乳首は自分の意志とは裏腹にさらに固く充血させていった。
「そんなことを言いながら、興奮してるのね?」
珠晶の白い指が下半身を滑り降りて祥瓊の秘裂にそっと触れてきた。
「ああん……はぁぁ……」
「ふふ、やっぱり濡れてるわ。」
祥瓊の秘裂からは蜜が洪水のように溢れてしまっていた。
祥瓊の秘裂から溢れる愛液を指ですくい、祥瓊に見せつけた。
「本当はこんなことをされるのが嬉しいのね。
なら、この針で大きな穴を開けてあげる。」
珠晶は大卓(つくえ)から長く鋭い針を取り出すと、華奢な手でその妖しく光る器具を乳首に押しつけた。
そして、ゆっくりと針が乳首に突き立てられる。
「─────ッ」
敏感な乳首に、深々と針が突き通された。
血が吹き出し、脳髄を焼き尽くす激痛に祥瓊は声にならない悲鳴を上げた。
簪(かんざし)を刺し通すつもりなので、十分な穴を確保するために根元まで深々と突き通された。
祥瓊の躰がガクガクと痙攣する程、凄まじい痛みが走る。
一体どこが痛むのかすらわからない程、躰中が激痛を訴えていた。
やがて意識がはっきりすると、痛みが左胸からであると分かってきた。
「…うっ…」
すると、無理矢理こじあけられ血まみれになった針が引き抜かれた。
また、祥瓊の躰がビク、ビクと陸に上げられた魚のように跳ねた。
だが、その残酷な処置をした珠晶の顔は恍惚としていた。
「次は右ね。」
「いやぁぁぁぁぁぁっ!」
珠晶は躊躇せず、針を祥瓊の右乳首に刺すため乳首を摘み上げる。
鋭利な針が、再び祥瓊の乳首に無遠慮に突き刺された。
真横から祥瓊の乳首を突き破り、血にそまった鋭い穂先が凶悪な輝きを放つ。
穴を広げるため、珠晶が針をさらに押し込んだ。
再び血がしぶいた。脳天を貫く激痛に目の前が真っ赤に染まる。
針を少しでも動かす度に乳首に激痛が走る。
「いぃ……いた…い…痛い…痛い…」
激痛のあまり洩れた悲鳴は、室内にむなしくこだました。
針を引き抜くと穿った穴に、簪(かんざし)を左の乳首から差し通そうとぐいぐい押し込みはじめた。
祥瓊の傷口を更に広げると血が流れ、唇から低い呻き声が洩れる。
殆ど力ずくで差し通された簪(かんざし)が血まみれのまま左の乳首を貫通した。
「これも、付けてあげるわね。」
「……え…なに…」
簪(かんざし)がちょうど左の乳首の真ん中まで貫通した所で、一端手を離すと大卓(つくえ)から3つの連珠(くびかざり)を取り出した。
1つは精緻な細工の施された銀の連珠(くびかざり)。
1つは1センチぐらいの大きさの赤珊瑚の連珠(くびかざり)。
1つは鮮やかな紅色の宝石で飾られた連珠(くびかざり)。
どれも、最高級の宝飾品であり着けるものを選ぶほどの威圧感があった。
珠晶はそれらを無造作に取り出すと祥瓊に突き刺さっている簪(かんざし)にU字型に垂れ下がるように取り付けてしまった。
そして、3つ連珠(くびかざり)を付けたまま右の乳首も貫通させてしまうと、簪(かんざし)の右端に左に付いている珠と同じものを取り付けた。
これで、簪(かんざし)と3つの連珠(くびかざり)が錘となって祥瓊の胸の小さな突起にいっきに重量がかかることになる。
珠晶は一端祥瓊から離れると大卓(つくえ)から銀の鎖を取り出した。
それをまず簪(かんざし)の左端に取り付けると、首輪の輪に通したあと簪(かんざし)の右端に取り付けた。
それは、鎖と簪(かんざし)によって祥瓊の胸元を三角形に描いていた。
「このままではすぐに外れちゃうからね。
これから外せないように固定してあげるから大丈夫よ。」
何が一体大丈夫だと言うのだろう。
いやな予感がした祥瓊は血の気が引きはじめた。
「ああっ…あ…熱い!」
珠晶は炉から溶接の道具と溶剤を持ってくると、簪(かんざし)と左右に付けられている鎖を溶接してしまった。
それはすぐに固まり、簪(かんざし)と鎖はがっちりと固定された。
これで祥瓊の乳首は祥瓊自身は勿論、誰にも外す事ができないように豪華な細工が封印されてしまった。
「お願い、取って、こんなもの付けられたら着物が着られないわ。」
「あら、こんなに綺麗に飾ってあげたのに着物で隠すことなんてないでしょう?
もう着物なんて着ることはないのだからそんな心配は無用よ。」
「ひどい、あんまりよ……」
「安心なさい。これで終わりだから、胸の方は。」
「胸は!?」
その台詞に祥瓊は、自分の躰に施される淫らな細工がこれからも続くことに絶望感を抱いた。
「ほら、綺麗でしょう、これをお前の臍に飾って可愛くしてあげるわ。」
珠晶は大卓(つくえ)から、また祥瓊を飾り付ける豪華な宝飾品を取り出した。
それは少し奇妙な細工品だった。
くの字型をした金具に華を象った形の深紅の宝石が埋め込まれている。
反対側の先端はネジが切ってあってなにか取り付けられるようになっているようだ。
「ふふ、暴れないでね。」
そう囁くと、いきなり細い針先を、臍の下側から斜めに突き通した。
「ひゃあああ!やああっ!」
激痛に歪ませる祥瓊の顔を、珠晶は楽しそうに見つめる。
開いたばかりの穴から、血が滲むのも気にせず紅色の細工を通す。
細い突起が、祥瓊の臍に差し込まれていった。
臍に深紅の宝石を填められ、それが完全に臍の穴を塞いでしまう。
珠晶はネジを切ってある部分に小さな宝石を取り付けると、胸と同様に溶接してしまった。
「もう…いや…やめて!」
「そうなの、耐えられないなら、やめてあげてもいいわよ。」
「やめてくれるの?本当に?」
「でも、お前は罰を受けに来たのではなかったの?
最初に言った『なんでもします』というのは嘘なのかしら。
口ではなんとでもいえるけどお前の覚悟なんてそんなものだったのね。」
珠晶は祥瓊を心底見下した感じで問いかける。
「こんな惨いことをするなんて知らなかったわ!」
「どこかの国だと大した罪でもないのに、処刑されていった人達が大勢いたそうね。
お前の今の言葉を聞いたらなんと言うかしら?
もっとも、死んだ人からは話は聞けないけどね。」
「いや、やめて!それは言わないで……」
その珠晶の言葉は祥瓊の心臓に突き刺さる。
そのことはいつも祥瓊の心にまとわりつき、決して離れようとはしなかった。
「それに、王宮から出ることもなく、何も知ろうとはせず、ただのうのうと暮らしていたお前になにができるというの?」
「今はなにもできないかもしれないけど…これから…学びます…」
祥瓊は精一杯反論しようとしたが、それはあまりにも弱々しいものであった。
「それなら、あたしが教えてあげる。
お前の嫌らしい躰を使って私を楽しませるのよ。」
「そ…そんな…」
「お前が役に立つのはこんなことだけだわ!
なんの取り柄もないお前が唯一役に立つことなの、素直に認めなさい!」
珠晶の物言いは惨いものであったが、それに祥瓊は反論できなかった。
「もう一度聞くわよ、やめて欲しい?」
「…いえ…最後までお願いします…」
「よろしい、それじゃあ遠慮なくしてあげる。」
珠晶は心底嬉しそうな笑みを浮かべた。
→進む
→戻る
→偲芳歌(しほうか)のトップへ
|