■悟りの教示者■
「も…もう、やめて…お願い…」
リリアナは過激な調教で躰を動かすことができなくなっていた。
「そうですね、今日はもう疲れたでしょうからこれくらいにしておきます。」
捕らえて逃がさないという余裕からか、ルイザはそう言うと以外にあっさりと引き下がった。
「奴隷は一日の調教が終わった時にお礼を言わなければいけません。」
リリアナは朦朧としたまま、ルイザの奴隷の台詞を聞いていた。
「『調教していただいてありがとうございます。』と言いなさい。」
「…調教していただいて……ありがとうございます……」
もう、何も考えられないリリアナは、ルイザに教えられたままの台詞を口にする。
リリアナは言い終わると力つきて気を失ってしまった。
すると、ルイザはリリアナの汗や愛液で汚れた躰を濡れた布で丁寧にふき取った・・・
そして、ルチアナとお揃いのメイド服を着せるとベッドに運んだ。
「久しぶりの姉妹の再会を堪能してくださいね。では、また明日までごきげんよう。」
そう言うと、ルイザは服を身に着けると鉄製の扉を閉めると表側から鍵を掛けてしまい、姉妹を閉じこめてしまった。
リリアナは、そのままベッドで倒れていたがしばらくして意識が回復すると妹がすぐ近くにいることを確認して安堵する。
「ルチアナ?」
リリアナが呼びかけると、妹は以外にもすぐ目を覚ました。
「会いたかったわ。」
「うん、ルチアナもよ、お姉ちゃん。」
そう言うと、同じ顔をした二人の少女はしばらく見つめ合ったままでいたが、ゆっくりと近寄るとお互いに抱き合う。
それは先ほどとは違い淫靡な包容ではなかった。
リリアナはそのまま、お互いの体温を感じていたいと思ったが話をするため妹を離した。
「でも、ルチアナが無事でよかったわ。隙を見て、ここから逃げましょう。」
リリアナが妹の手を握って訴えかける。
「だめ、もう逃げられないの。ここは結界が張ってあって、屋敷には誰も出入りできないの。今日はお姉ちゃんが来るから特別に解除したのよ。村の人もここの場所は知らないから助けは来ないわ。それにルイザ様は見た目は子供だけど、実際は100歳を超えていて強大な力を持った魔女なの。村に出た魔物もルイザ様の作り出したものなの。魔物に仲間の神官たちはあっという間に殺されちゃったわ。逃げようとしたらきついお仕置きを受けてしまうのよ。」
ルチアナは寂しげに首を振って答える。
「そんな!仲間が殺されて悔しくないの?」
「最初は悲しかったし悔しかったけど、そんなことどうでも良くなってきたの……」
「そんなのおかしいわ、どうしちゃったのルチアナ?」
「お姉ちゃんも調教されれば判るようなるわ。ここへ来てしまったらもう二度と普通の生活には戻れない。ルイザ様の奴隷になれて嬉しくなるように躾けられちゃうの。」
「奴隷になって嬉しいわけないじゃない…」
「ううん、今までのお姉ちゃんではいられなくなっちゃうの。お姉ちゃんは、ルイザ様の奴隷になるのよ。」
ルチアナの恐ろしい説明が続けられた。
「お姉ちゃんもルチアナと同じように、恥ずかしい目にあわされても感じるマゾなっちゃうよ。でもね、堕ちていって惨めな奴隷になるって凄く気持ちいいよ。どんな辛い命令にだって従いたくなるの。普通だったら絶対味わえない素晴らしい世界が待っているの。ねぇ、お姉ちゃんも一緒に奴隷になって、ここでずっと暮らしましょう。」
一週間の間にリリアナの知っている妹はすっかり変わってしまっていた。
妹はルイザによって奴隷に堕とされ、さらにそれを悦ぶように躾けられてしまっていた。
そのことに愕然となり、リリアナは適当な言葉が浮かんでこない。
「……絶対…おかしいわ…きっと…ここから出ていけば元に戻れるはず…」
「そうかもね。でも、今日ははじめてだから疲れちゃったんじゃない?もう、寝ましょう。」
「…うん…」
しかたなく、リリアナは言われるままベッドに横になる。そうすると、すぐに睡魔に襲われてしまう。
「ふたりでこうやって寝るのって久しぶりだね・・・・」
リリアナの長い髪に指を絡ませながら、ルチアナは微笑んだ。
姉妹は寄り添って眠りについた。
リリアナは目を閉じると、明日のことは考えないようにした。
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