2、戻れない道



「彼女の精神力はたいしたものです。初めて<拒絶>の石を嵌められて2時
間は保ちました。この分だと、かなりの数の石を同時に嵌め込むことも充分
可能だと思われます。」
「そうか・・・どのように堕とすかはお前に一任しよう、好きにするがいい
。本来なら私自らが調教するところだが、情勢がそれを許さぬ。」
 男は疲労感を漂わすため息をついた。
「それでは、<殺傷> <逃亡> <発狂><受胎>の4つは嵌めたままにし
ておくと致しまして、あとは・・・」
「あの首輪は、淫魔の皮膚を剥がして造ったともいわれている魔性の品だ。
禁呪があろうがなかろうが、あれを嵌めてしまった者は快楽に身を焦がされ
のたうち回ることになる。やりすぎてせっかくの獲物を壊すなよ。」
「わかっております。」
 ソアラは男に一礼し、豪奢な作りの部屋から静かに退出した。





 四人の女性の前で淫らな痴態を見せてしまったサユナは、心は痛々しくう
ちひしがれていたが、身体は疲労を感じつつもソアラの命じるがままに次の
住人がいる部屋へと向かっていった。
 そしてその後サユナは三回、同じ痴態をとらされ特にあとの二回は男性の
前で秘所を拡げねばならず、その恥ずかしさは女性に秘所を晒したのとは羞
恥の度合いが桁違いであった。

 館の住人全員に挨拶が終わる頃には、もはやサユナは自分で立つこともで
きず、そのまま気を失ってしまうほどで、首輪の呪力が解かれたのは、気絶
する少し前、全てが終わってからのことであった。


 どんな所にも朝は訪れる。夜の仕事を生業とするこの娼館も例外ではなか
った。
 サユナはソアラに揺り動かされて、目を覚ました。
「ほら、もう朝よ。サユナ起きなさい。」
「・・・んぅ?」
 眠りから覚めたサユナは眠そうに目を擦りながら、自分が裸でベットで眠
りこけていたことを知った。毛布が一枚、身体に掛けてあった。
しばしの間ぼうっとしていたが、目を開き見上げた天井が馴染みの無いも
のだとわかったとき、サユナはまだ悪夢が終わっていないことを、否、これ
は現実なんだということを痛感せざる得なかった。
「昨日の挨拶はなかなか良かったわよ。特に最後なんて素っ裸になって、乳
首を勃たせてあそこを愛液で濡れ濡れにしてうちの男どもを挑発するんだも
の。みんなすごい淫乱変態奴隷がやって来たって、驚いていたわよ。」
 くすくす笑いながらソアラは、起き抜けのサユナを嬲った。
 昨日の痴態を嫌でも思い出し、サユナはよく均整のとれた肢体を毛布の中
で小さく縮こまらせた。
「あなたが・・・あなたがさせたのでしょう!私は嫌で嫌で仕方がなかった
のに!」
 毛布にくるまりながら黒い上下の軽装をしたソアラを睨み、サユナは声を
張り上げた。一晩寝たことで少しは元気が戻っていた。
「挨拶をさせたのはあたしだけれど、誰も乳首をビンビンにして、愛液を垂
れ流せなんて言わなかったわ。サユナが勝手に感じたんでしょ。みんなに恥
ずかしいところを視られて悦ぶ露出狂の変態さん?まだ腰が振り足りないん
じゃなくて。」
「ううぅ・・・どうしてあんなことを・・・」
 毛布に顔を埋めベットでむせび泣きながら、サユナは あんなこと とは、
命令されるがままに秘部を晒してしまったことか、露出しながら濡れてしま
ったことなのか、自分でもよくわからなかった。



「さて、今日はあんたを素直にさせる躾をするわ。首輪の<拒絶>の力じゃ
あどうしても精神の負担が強いから毎日とはいかないし、サユナ自身の意志
で奴隷として仕えてもらわないと。」
(やっぱりこの首輪のせいなのね。私は負けないわ、身体は自由になっても
心まであなたに屈服はしない。首輪の力が効かない時があるとすれば、まだ
逃げ出す機会はあるはず。そのときまでしっかりしないと。)
「じゃあ、もう一度石を嵌めるわ。また哀れなお人形になりましょう。」
 ソアラは石を持ってベットで身を縮ませているサユナの首筋に近づいた。
 サユナは、そうはさせないと身を翻して逃げようとしたが、あっさりとソ
アラに肩を掴まれ、首輪に<拒絶>の石を装着させられてしまった。

 サユナはそれから風呂に入れられ、ソアラに身体を撫で回されながらも、
身体を洗った。そして風呂場から出た後、下着だけは付けさせてもらい、
食事をとった。
 半透明の薄い生地でできた白いシースルーの下着だけの姿に、恥ずかしさ
を感じつつもサユナは昨日の昼から何も食べていなかったことを想い出し、
食堂の長いテーブルに置かれていた料理を空腹のお腹にしまい込んだ。
 状況が状況だけに、おいしいと思う余裕さえなく緊張しながらの朝食終え
ると、サユナはソアラに促され二人で食堂を出ていった。

 娼館は奇妙なほど静かに静まりかえっており、館の周りにある庭からの鳥
の鳴き声が唯一の音だった。陽が昇るにつれ、この館の存在自体が薄くなっ
ていくかのようだった。
 
 サユナは胸と股間を手で隠しながら、誰かに出くわさないか心配げに廊下
を見渡しながら、内股でソアラの後をついて歩いていた。
 サユナは別段喋ることを禁止されているわけではなかったが、<拒絶>の
石を嵌められてからは何も言わず、いわば無言の反抗をもってソアラに接し
ていた。
 そんなサユナに対し、
「しっかしあんた乳輪も小さくて、乳首もピンク色で、ほんとあそこと一緒
で綺麗だったわね。まあサイズは普通だけど形も良いし。」
 ソアラが意地悪く言うと、サユナは同姓からも褒められるほどの肢体を隠
すかのように風呂上がりの火照った身体を竦ませた。
「ほら、はやく行くわよ。」
 そんなサユナにソアラは振り向いて、サユナの張りのある白桃のようなお
尻をピシャリと叩く。
「痛っ。」
 赤い手形のついてしまったお尻をジーンと響かせながら、サユナはまた心
ならずもソアラの後をついて廊下を歩いていくしかなかった。



「着いたわよ。カムジン、用意は出来てる?」
 館の地下にある一室まで連れてこられたサユナはがっしりとした体格の男
がそこで待っているのを見て、とっさに身をしゃがませて恥ずかしい部分を
隠した。
「まあ、可愛らしいこと。昨日カムジンにも挨拶したでしょ。まあいいわ、
カムジンそれじゃあ部屋から出て。」
「はい、しかし昨日股を開いてオチンポ突っ込んでぇ、と叫んでいたお嬢さ
んとは思えませんね。初々しい仕草をしちゃって。」
「いいから用意が済んだのなら、ほら早く出てお行き。」
「了解しました。それでは」
 そう言うとカムジンはしゃがみ込むサユナの全身を舐めるように見渡して
から鉄のドアを閉め、部屋を出ていった。
 サユナにはそのドアを閉める音が自分の人生の希望さえも塞いでしまった
かの如く聞こえてしまい、一瞬すがるような顔をドアに向けた。

「それじゃあサユナ、そこで動かず立ってなさい。」
 ソアラは妖艶に微笑みながら、不安げな面もちで姿勢良く立ち直すソアラ
に近づく。すらりとした格好に薄い下着がよく似合っていた。
「ふふふっ、驚くわよぉ。」
 言うなりソアラは、右手でサユナの股間を下着越しに撫で上げた。
「ひ、ひぃ〜!!」
 その瞬間サユナの全身にこれまで体験したことのない、甘美な衝撃が走っ
た。 
 ソアラは尚も上下に円を描くように美少女の股間を撫でさする。
「あっあっ!や、やめっ、あぅ・・・ひっ!」
 サユナの身体の奥から熱いものがドプッと吐き出され、白い肌が熱病に冒
されたかのように激しく火照りだした。腰がくだけ膝が笑いだし今にも地面
に膝をつきそうだった。
(あ、あそこが熱いっ!ううんっ、胸も頭の中も・・・全身が、ぜ、ぜんぶ
溶けちゃいそう。)
「どぉ?気持ちいいでしょ・・・でもすごい感じ様、ほんと淫乱のド変態な
のね。サユナったら。」
(本当は首輪のせいだけど、黙っていてあげる。あんた自身が淫らだと自覚
させるためにもね。 )
 股間から手を離しながら、呆れたと顔に出して、ソアラは真っ赤になって
息を飲む少女の美貌を覗き込んだ。
「・・・・・・」
「今度は胸を触ってあげる。」
 黒髪を掻き上げて、うなじをさすられながらゆっくりとブラジャーが取り
払われ、サユナの大きすぎない形の良い胸が現れた。
「あら、可愛らしい乳首がもうこんなに勃ってる。」
 確かにサユナの少し赤みがかったピンク色の左右の乳首は固くいやらしく
張り出していた。
その両の乳首をソアラはそっと摘む。
「うっぅ、ひぃ〜!」
(だ、だめっ、身体がおかしい!変、変です!)
 まるで濁流の如く連続的に押し寄せる不可思議なそして強烈な感覚に、サ
ユナのまだ幼さの残る白い肢体は敏感に反応し、汗を噴き出させながら胸を
反らせてびくびくと身体を震わせた。
「胸も感度良好っと。ふふっ、あんたは今、全身が性感帯になってるみたい
ね。ちょっと強くすればすぐにイッちゃいそう。」
「あっ、あっ、あんっ、」
 やわやわと乳房を揉みしだがれ、朦朧としながら喉の奥から恥ずかしげに
嬌声をあげてしまうサユナ。力が抜け、呪力の強制がなければ、もう立って
はいられなかったに違いなかった。
「でもここまでよ・・・もうそろそろかしら。」
 サユナの汗でてかる乳房から手をどけ、よく引き締まったおへその辺りへ
手を伸ばし、そこをさすった。
(こんな感じ、は、初めて。ジンジンして、ああっ・・・)
 ぎゅるるるる〜ぐきゅぐぎゅるるる〜。
(え?お、お腹が?)
撫でさすられた辺りから、刺すような痛みが腹部を襲った。
「・・・お腹が?痛いっ!」
 恍惚としてしまっていた顔を苦しげに歪め、サユナは身をよじった。
「効いてきたみたいね。どう、下剤の味は?」
「げ、下剤!?」
快楽の世界に飛ばされていたサユナは、その痛みで愛撫に捕らわれた意識
を取り戻した。
「そう、本来なら飲んでから数分で効果がでる強力な薬よ。でも今のあんた
は特別だから、やっとみたいね。そうら気持ちいいでしょう。」
「さすらないで!!」
 パッチリとした眼を見開いて悲痛の声を張り上げ、サユナは必死に身体を
動かし逃げようとした。だがやはり禁呪の力に絡め取られた身体は、ソアラ
にただ触られるだけだった。


「もう、っもう、止めて下さい・・・く、狂っちゃう。」
 少しは自由になる首から上をいやいやと振り、きれいな黒髪を乱しながら
サユナは息も絶え絶えにソアラに対し懇願した。サユナは自分にとっては数
時間にも感じる長い間、じっと身体の変調を我慢していたが、それももう限
界だった。
 ソアラに撫でられる腹部の痛みは更に増し、サユナの肢体は大量の脂汗を
滲ませ始めていた。しかもそれだけではなく胸やあそこが敏感な状態を維持
していて、幼い少女の性感を否応なく刺激し続けていた。
 腹痛とはまた違う、激しい疼きがもたらす焦燥感にもサユナはまた耐えね
ばならなかった。
(狂いたくとも、狂えりゃしないわよ、サユナ。)
「そろそろ立っているのが辛そうね。いいわサユナ、パンティーを脱いであ
たしの方にお尻を向けて四つん這いになりなさい。」
 命令された通り、パンティーを脱ぎにかかるサユナ。その下着が自分の汗
、そしてそれ以外の液体でべっとりと股間に張り付いているのを嫌でも自覚
せざるを得なかった。脱いでいくときに、あそこと下着の間にねっとりと糸
が引いていることも・・・


「そんなにきっちり足を閉じないで。ほらサユナもっと足を開きなさい。お
尻の奥までみえるようにしなさい。」
 サユナは気怠げな様子で四つん這いの姿勢になり、そして閉じ合わせた両
足を尻穴と秘所をソアラに見せるために開いてゆく。
 貴族の令嬢には許されない恥辱の姿勢だったが、サユナにはそんなことを
考える余裕はなくなっていた。
「か、身体が熱い。が、我慢できません・・・お、おトイレにも・・・」
「サユナ、お尻をもっと突き出して。そうそういい感じ。もうオマンコは大
洪水になってるわよ。お尻の穴もすっごくひくひくしてるし。」
「な、なんとかして・・・」
 全身を苛む異常な興奮状態に、すでにサユナは我慢できそうもなかった。
唾液がサユナの口元から床にこぼれ落ちる。
(ここからが本番よ、サユナ・・・)
「サユナ、どうにかして欲しい?」
 ソアラはサユナの尻の蕾を眺めながら、いたわるかのように優しく、身悶
える美少女に声をかけた。
「はい!」
 首を必死に後ろに廻し、助けを求めるためソアラに急いで何度も頷いた。
「お願いします、お腹が痛いの。動けるようにして!」
 自分を誘拐した少女にお願いをしながら、サユナはお腹をへこませて、排
泄を求める恥ずかしい音をまた地下に響かせ始めた。
 圧倒的優位な状況にある自分に酔いながら、ソアラは赤い唇を動かしてい
った。
「あなたが自分の意志で、心の底からあたしの奴隷として一生仕えると言う
のなら、許してあげてもいいわよ。サユナあんたに選ばせてあげる。あたし
の奴隷になるというのなら、いますぐ首輪から石を取っておトイレにもいか
せてあげる。」
 そう言いながら眼をギラつかせ、ソアラは食い入るようにサユナの汚辱に
満ちた姿を見下ろした。その顔は心底楽しそうで邪悪な生気に満ちていた。
「そ、そんな。奴隷になどなれません。私も貴族の一員です。そんな辱めな
ど。」 
 泣きそうになりながら、顔を振ってサユナはソアラの申し出を強く拒絶し
た。
「じゃあ、ずっとそのままでいることね。時間はたっぷりあるんだから。」
 そう宣言するソアラを、四つん這いの格好でテカる股間を晒したまま、サ
ユナは呆然と聞いていた。
「い、いや、嫌、そんなこと・・・」
(終わらない、奴隷になるまでずっとこのまま?)
 サユナは屈辱の涙が溢れてくるのを止めることはできなかった。



「頑張るわねえ。ほんとたいしたものだわ。」
 感心したソアラは、まだ堅さの残る乳房を弄んでいた手を離し、サユナの
顔を見つめた。
 サユナは頬を紅潮させ瞳を涙で滲ませて、はっはっと切なそうに唇を開い
ていた。この娘は男ならずとも女でもむしゃぶりつきたくなる顔をするわね
、とソアラは思った。
「はっ、うっ、くぅっ。」
 汗に濡れ黒髪を貼り付かせた白い裸体は、蠱惑的な律動をくり返し、絶頂
と排泄への要求を求め、サユナを激しく翻弄していた。
 ただ強い理性の心と貴族としてのプライドが、サユナをこの責めから僅か
にだが支えていた。
「なかなか堕とし甲斐があるわね。」
サユナの突き出しているお尻を撫でながらソアラは言った。
(こんなことって、こんな・・・も、もう)
「お、お願いします、おトイレに行かせて・・・」
「トイレに行って何がしたいのかしら、サユナ思っていることを言ってごら
ん。」
「はい、私はおトイレに行って・・・」
(く、口が勝手に・・・駄目、言っちゃ駄目ぇ!)
「ひぎぃ!!」
 言おうとした瞬間、サユナは異物の進入を感じ悲鳴を上げた。サユナには
見えなかったが、ソアラが排泄感の為にひくつく肛門に中指を挿入したので
あった。

「サユナ、続きを言いなさい。」
 言いながら、ソアラは指をきつく食い締めてくるすぼまった穴に挿入して
は出し、ずぼずぼと音をたて、それを何度もくり返しサユナを嬲った。
(そんなところを!ら、らめぇ〜!)
「あひぃ、おトイレで、ウ、ウンチ出したいの〜。もう限界なんですぅ。ひ
ぃ、あ、あと、あそこも、胸もいじりたいの、うぅん、疼いて仕方ないのぉ
〜、や、嫌〜!!お尻が〜!」
「あはは、上級貴族の令嬢といえ、一皮剥ければこんなものなの。恥ずかし
いわぁ。」
「指を抜いてください!は、早く!で、出ていまいます。」
 お尻の穴に対する刺激に、これまで以上に排泄の欲求を募らせてしまった
サユナは恥も外聞もなく、高く上げた尻を振りたてて、指を外そうとした。
「まあ、激しいこと。もうすぐね。ほら!ほら!」
「ひぃぃぃ〜!」
 さらに速く肛門を指で刺激され、サユナはもう我慢仕切れなかった。
「抜いて下さい!も、もう出ます、出ちゃいますっ!あっ・・・」
 舌がわななき、全身が反り返り、人前で見せてはならない禁断の行為をサ
ユナは少女に指を肛門に挿入されながら行おうする。
「見ないで、あひぃ、み、見ないでっ!」
 恥辱に顔が真っ赤に染まり、乳首が勃つ少女の胸が震える。
 そしてその瞬間が訪れた。
 
 崩壊は起こらなかった。
「な、何故?」
「どうしてウンチをひり出せないのか?でしょ。」
「痛い、痛いの・・・」
 サユナの身体は、阻まれた生理現象を行うように、再度獣の姿勢をとる少
女に腹痛を与えた。
「あんたは奴隷になるまで、排泄もさせてもらえないの。まだまだ苦しみな
さい。可愛いサユナ・・・」
 尻穴から指を引き抜き、手をタオルで拭きながらソアラはそう言った。
 肛門をぱっくりと開き、秘所から太股、そして床まで愛液を滴らせながら
、サユナは凌辱に終わりが来ないことを知り、眼を閉じて心に絶望が覆って
いくのを感じていた。


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