【バストミルクガン】


 ●西陣営(ウエストブロック)の女性サイボーグエージェントの乳房は、バストガンと呼ばれる武器に改造されている。そして、彼女たち本人も知らない乳房の秘密。隠されたスイッチにより、そのバストガンは「バストミルクガン」へとモードを移行するのだ……。


「ウっ、ウグっ。……うぐううっ!」
 身動きもできない暗闇のなかで、ミレーヌ・ホフマンのうめき声がひびいた。
 しかし、そこを暗闇と感じているのは、分厚いアイマスクで眼を覆われたミレーヌだけであった。実際には、鋼鉄製の磔台に手足を広げて固定されているミレーヌの裸身を、ギラギラと眩しいライトが照らし出している。
「こ、こんな機械なんかにっ! かっ、……感じてなっんかいないわっ!」
 ミレーヌのサイボーグボディには、無数のコードやチューブが接続されていた。
丸いふたつの乳房には、硬質の半球カップがスッポリとかぶせられ、股間には悪魔のような仕掛けの施された貞操帯、そのほかにもオンナの性感帯を刺激する淫らなプローブがミレーヌの身体に接続され、汗に濡れそぼったミレーヌの胎内や白い肌の上でうねるように蠢いている。
「無駄だよ。オマエらサイボーグエージェント専用に開発された拷問セックスマシンなんだぜ。くっくっく!」
ブイ、ビ、ブゥィーン!
「ハアっ! アっくううっ!」
 室内に響く機械の作動音の高まりと共に、ミレーヌの呼吸が荒くなり、紅く火照った身体から熱い汗がしたたった。キリキリと引き絞るように、ミレーヌの全身の筋肉が緊張していく。 そして……。
「ハグっ! ハっ、うううーっ!」
 大きな叫びを唇を噛み締めこらえるが、たわむだけたわんだミレーヌの身体は、バネ仕掛けの人形が事切れるように、不意にバチンと弾ける。
 ドンと鋼鉄製の磔台にミレーヌの白く豊かな尻が叩き付けられ、続いて全身が崩れ落ちた。全身の性感帯に取り付き、秘肉に潜り込んでいる淫具たちによって、強制的に絶頂に追い立てられたのだ。手足や首、胴回りや腰を固定したベルトが、柔らかい肉に
きつく喰い込んでいる。
「2分38秒。失神に至る強烈なオルガスムス、……だな」
 軍服の男が、グニャリとなったミレーヌに屈み込み、その身体各部の機器を点検する。
「ウ、ウっう〜ん」
 軍服の男が、ミレーヌの股間に深く潜り込んでいるチューブを乱暴に揺すり立てると、固く捩じ合わされたミレーヌの太ももの緊張がゆるみ、むせ返るような牝の匂いのする愛液が股間からボタボタと床にしたたり落ちた。
「人工乳腺をオンにしてやる。くくっ、乳吹きオンナにしてやるぜ。それから……、くっくっく」
 軍服の男は笑いながら、ミレーヌの豊かな胸にスッポリ覆い被さっている半球形の吸引カップを外す。まろびでた白い乳房は汗にビッショリと濡れそぼり、ミレーヌの呼吸に合わせゆるやかに上下していた。その頭頂部のツンと上を向いた乳首に、マグネットスイッチの細長い端子が差し込まれる。まっすぐ乳首から垂直に乳房内に差し込まれたマグネットスイッチは、柔らかい乳首の肉を広げ巻き込みながら、グイグイとミレーヌの乳房の中に侵入していく。
「ウっう〜ん」
 女性サイボーグエージェントの隠し武器であるバストガン内に違和感を感じミレーヌは意識を取り戻す。それを待っていたかのように、細長いマグネットスイッチがえぐるような動きでひねられ、ミレーヌの知らないスイッチが入れられた。
カチッ!
「な、なにをしているのっ!」
 乳首の裏側にあたる乳うんの直下から乳房の芯、バストガンの銃身にあたる部分に、ジワリと拡がる熱い感覚、まるで白いミルクの壷に赤いインクをポタポタと垂らすような……、そんな感覚にミレーヌは怯えた。
 これは生身の「身体感覚」に近い感覚だ!?
 トクントクンと心臓の鼓動に合わせるように、最初はビー玉大だった「熱さ」が、ゴルフボールの大きさに育ち、テニスボールの大きさを超えて、乳房全体へと拡がっていく。
「なに? わたしのオッパイになにしてるのよ!?」
 ミレーヌの視覚を奪っていたアイマスクが外された。
「……これは、悪趣味だわね」
 自分の乳首に突き入れられ、ユラユラと揺れているマグネットスイッチ端子を目の当たりにし、ミレーヌの眉がしかめられる。
「これからオマエは乳吹き人形に改造されるんだ。ビュービューとオッパイを「射精」する、エッチなミルク人形にな!」
 軍服の男は硬い端子棒が貫通したままのミレーヌの両乳首を摘み、タプタプと張りのあるミレーヌのふたつの乳房を揉み立てた。
「イッ、痛っ!」
 燃えるような感覚を伝えてくる自分の乳房に、ミレーヌは動揺する。
 男はなおもミレーヌの乳房をもてあそんだ。
「そのためには、いっぱい感じた方が良いんだ。ぐふふふ……」
 ミレーヌの乳房の奥底で、謎のスイッチを入れて役目を終えていたマグネットスイッチ端子が引き抜かれる。ズルズルと引き抜かれた端子の長さを見て、ミレーヌは気分が悪くなった。
「ふぐぅっ!」
 ミレーヌの口をこじ開けて、節くれ立った男根を模したペニスギャグがおしこまれた。
人工の巨根がミレーヌの喉の奥を突く。
カチャカチャ、パクッ、パクッ。
 半球型の吸引カップが、ふたたびミレーヌの両胸に取り付けられた。その内側には円周上に銀色の電極が並べられている。
「オッパイだけだ。今度はオッパイだけでイカせてやる。くくっ、覚悟しとけよ」
プシュ! プシューッ! ボイ〜ン!
 吸引カップの頭頂部に生えるチューブから空気が吸いだされる。その負圧によってミレーヌの乳房は吸引カップ内でプックリと膨張し、電極と乳房が隙間なく密着させられる。真空バキュームの吸引と電気ショックで、モードの切り替えられたミレーヌの人工乳腺を活性化させるのが目的だった。
「ウグウっ〜っ! ……っぐう!」
 ふたたびアイマスクがミレーヌの視界を奪う。暗闇のなかでは、ふたつの胸のふくらみだけがミレーヌの感覚のすべてだった。
「バキューム、電撃スイッチオン!」
プッシューッ! シュシュシューッ! ボインボイ〜ン!!
 軍服の男が告げると、強烈な吸引がミレーヌの乳房全体を襲った。そして膨らむだけ膨らんだ乳肉に電気ショックが仕掛けられる。
ビッ! ビイイイ! ビッビッ!
「オゴっぐぅ〜!」
 ペニスギャグから漏れるミレーヌの悲鳴は、軍服の男がコントローラーを操作するうちに、しだいに甘い声に変わっていった。
「ンフぅ〜、ンっフウぅ〜」
 全身を真っ赤に染めて、ミレーヌは鋼鉄製の磔台の上で身悶える。
「どうだ、オレのオッパイ責めは!?」
 ミレーヌは胸からだけの快感で、何度も絶頂に達してしまう。訓練で叩き込んだはずの感覚遮断はまったく通用しなかった。そして絶頂を迎える度に、乳房の内圧が膨れ上がっていくようにミレーヌには感じられた。いま吸引を止めても、快感によって怒張し半球型のカップに満ちていく乳肉は膨張を止めることはないだろう。
プクプク! プクッ! プクッ! ボインっボイ〜ンっ!!
「オ〜っ!」
ビュ、ビュビューッ!
 真っ白な奔流となってミレーヌの乳首から母乳がほどばしった。

ジュルジュル、ズズーッ!
 吸引チューブが白い母乳を吸い出し続けるが、ミレーヌの母乳は、その後、ミレーヌが完全に意識を失う強烈なオルガスムスに達するまで止まることはなかった。オルガスムスが噴乳を招き、噴乳がオルガスムスを呼び続けたのだ。
「クっ、……ヒクっ」
 痙攣するミレーヌの身体が鋼鉄製の磔台から下ろされ、ストレッチャーに横たえられる。
 そして、意識のないままミレーヌは、特殊改造メディカルルームへと運ばれていくのだった。

おしまい


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