暗黒の使徒



 聖都はかつて無いほど荒れていた。
 度重なる魔物の襲撃。
 その混乱の中での強盗などの様々な事件。
 市内を見回る下っ端の兵士達は疲労は限界に達していた。
 時は夜、暗い荒れ果てた路地、かつてはその路地も美しく舗装されていただろう。その路地をランタンを片手に2人の兵士が歩いていた。
「くそっなんで俺たちがこんなに・・・」
「そーぼやくなよ。」
「これもお嬢様部隊がなさけないせいだろ?なにが選ばれた正義の乙女だ。全然たいしたことないじゃ・・・」
 不敬罪にも問われない発言に相棒の兵士は蒼ざめる。
「おい!!気をつけろよ・・・でも、まー俺も同じ気持ちだぜ」
 2人の兵士は暗澹な気持ちが広がる。
『こんばんわ。お仕事熱心な兵士さん』
 暗闇から突如女の声が響き
「だれだ!!」
「姿を見せろ」
 緊張が走り腰のバスターソードを抜き身構え、ランタンをかざす。
『酷いですね。声をかけただけで』
 そのランタンの光に映し出されたのは蛇かトカゲを思わせる鱗の皮膚と鎧を身に着け蛇の顔を模したような騎士がかぶる兜をかぶった異形の少女がたっていた。
「おのれ化け物!!」
「覚悟!!」
 兵士は果敢にも挑みかかる。だが
『怖い怖い』
 おどけた調子で剣を完全に見切り避ける。
『バジリスク。遊びすぎ。早く済ませて、クロエさまを待たせるつもり?』
 また、別の声が響く
『判ったわよ。でもいちいち指図しないでよね。急ぐのはあくまでクロエさまのためであんたに従ったわけじゃない。』
 そういうとバジリスクの姿が消え、兵士達は慌てふためきおもわず声に出す
「ど、どこだ。」
『後ろよ』
「なに!!」
 兵士達が振り返ると赤い一つな大きな瞳が視界に入ると兵士達の動きが止まりまるで夢を見ているかのような表情で呆けて立ち尽くした。
『石に変えてもいいけど・・・とりあえず精神に細工をさせてもらうわ・・・くすくす。あとが楽しみね』
 心底楽しそうに笑みを浮かべる。
『行くわよ』
 その隣に蜘蛛のようなまだらの模様の衣服をきた少女―アラクネが立ち指示をだす。よくアラクネの姿を見るとそれは衣服ではなく直接体から生えた毛であることが判る。
『だから指図はしないで』
 異形と変わった2人かつての仲睦まじい様は消え、低レベルな口論をしながら再び闇へと姿を消し完全に姿が見えなくなると、
「はやく、見回り終わらせようぜ」
「そうだな。何もないと退屈だ」
 残された兵士たちは気がつくと再び何事もなかったように見回りをはじめた。

 ★ ★ ★

 王宮に設けられた一角獣近衛隊の兵舎。もっとも兵舎とはいっても超一流の家具がおかれその兵舎を維持するだけで小さな村が一年は楽に暮らせるだろうが・・・
「それは本当ですか?」
 その兵舎に設けられたサロンにフローラの歓喜の声がに響いた。
 吉報を届けたのは『ハミエル―豊饒の天使』の称号をもつアマーリエ・クルクマ。植物を愛する心優しい17歳の少女である。
「ええ、ドミニオン様が新兵器にと『ネフィリム』の技術を転用して小型の鎧を数個開発したそうです。それをこちらに配備していただけることです。」
「新兵器か・・・たしかにありがたいことだな。エヴァ達を失い補充人員もない状況でわなっ」
 口を挟んだのは断罪の天使の称号をもつ少女、ラリサが冷徹に言い放つ。
「それに戦力が充実すればみんなを助けだせるかもしれません。」
 紅茶を飲みながら話し掛けてきたのは『ウリエル―豊国の天使』の称号をもつルイーザ・シーマンニア。年齢は15歳だが、大人びた雰囲気のある少女である。
「そうね。あの子達がただでやられるはずもないし」
 一緒に紅茶を飲んでいた少女『ガブリエル―生命の天使』の称号をもつキアーラ・ラナンキュラスも同意した。アマーリエは落ち着いた物腰でフローラ達にとって頼れる姉のような存在である。
「そうだな。確率的には低いが・・・可能性はゼロではあるまい。ところでカヤはどうした?」
 残る一人がいないことに気がつきラリサが口にすると
「カヤならさっきでていきました。街で魔獣が暴れて、それをなんとか現場にいた兵士達で倒したのですが動かせない兵が多数出たのでその手当てのために救護班を伴い向いました。」
 だが、カヤがどのようなことになっているかは彼女達が知る由もなかった。

 ★ ★ ★

 カヤ・イベリス。『メタトロン―王冠の天使』の称号をもつ16歳の少女で、治療術をもっとも得意としていた。
 だがその少女は今は大の字で壁に蜘蛛の糸のような物で貼り付けられていた。
 場所は廃墟。そこには家と同じくらいの巨大な蜘蛛の死体が転がっている。
 魔獣が襲撃された際に一般人は退避していたために、半径500mにはいない。
 まわりには多くの兵がいるが助ける気配はない。いや、それどころか幼い少女を犯している。そして、犯される少女も拒むことなくそれどころか進んで男達の欲望を受け入れた。
 それは狂楽の園で情欲を貪るケダモノのようであった。
「み、みな止めなさい!!」
 カヤは制止の声をあげるが少女達の上げる鳴き声にあっさりとかき消される。
『無駄のことをするのね』
 その横に立つ小柄な異形の少女―バジリスクはこもった声で喋り冷笑を浮かべる。睨みつけてみるがまったくもって迫力に欠ける。
「すぐに助けが・・・」
『来ないわ。助けを呼ぶ者もいないし、なによりアラクネが結界を張っているもの、まずここは見つからないわ。それにしても危機に陥ったら誰かが助けに来るなんて考えないほうがいいわよ。神様は決して助けてはくれない』
「そんなことありません」
『ならあの子はどうかしら?』
 その醜い異形の姿とはかけ離れた優雅な動きで指差した先には一人の少女がいた。
「あはははハハザーメンヲもっとくだはいぃぃぃ」
 その少女は純情でカヤを尊敬し師事を受けていた。
 だが、今はその面影はなく獣のようによだれを垂らしながら男のシンボルをしゃぶりつきながら手では別の男のシンボルをしごき、そして男に跨り背後からも男から侵されているにもかかわらず自ら腰を動かし性を貪る。
「はひっはっひキモヒいいぃぃのぉ」
 まるでできの悪いからくり人形が精液という潤滑液をもとめて踊り狂う。
 その様子から目をそらそうとするが首を蜘蛛の糸で固定されているために背けられない。目を閉じてもその声と淫靡な音が余計に耳に入る。
『どう?感想は?て、目を閉じたらこんな面白い見世物みれないわよ?なんていったって「癒しの天使」のその配下の乱交なんてね。』
 異形とは思えない軽薄でどこか幼さの残る口調で茶化す。
『癒しじゃなくて卑しいね。ほら、みなさい。あの子なんか地べたに撒き散らされたザーメンを喜んで啜ってるわよ?あの子なんかもっとすごいわね。もうアナルに腕を突っ込まれて喘いでる。』
 犯されてる少女は3人、それに対して男は23人、男達のまさに獣と化し乱暴に犯す。普通なら壊れてしまうような行為すら少女達は喜んで受け入れる。
『む〜つまらない。そうだ「アレ」を使いましょう。目を閉じていたいのならすればいいわ』
 残忍な笑みを浮かべ、ショーツをスカートをめくりあげるとショーツを破り捨てる。
「ひっ・・・」
 カヤの口から短い悲鳴が漏れ目を開きたい衝動に駆られるが
『目を開けてももうムダよ』
 その言葉と共に股間にひんやりとした感触が伝わりそれと同時になにかもぞもぞと這い回るような刺激が伝わる。その感覚に思わず目を開くがスカートを下ろされているために何をされているのか判らない。
「一体・・・はぐぅ・・・なにをぉぉ・・・・・・あぁぐぅゥゥ・・・やめ・・・ヒグぅっ」
 身を捩じらせ顔をゆがめる。
『あらあら、苦しいの?それとも気持ちいいのかしら?何をされたか気になる?教えて欲しいのなら教えてくださいてちゃんといわないとね。』
 カヤは必死に耐えようとするが何をされているかも何があるかのも判らない恐怖には耐え切れずに
「お、おしえてください・・・」
 つい口に出してしまう。だがバジリスクは意地悪な笑みを浮かべ
『お願いしますが抜けてるわ。それともう少し大きな声ではっきりといってくれなきゃだめ』
 化け物の言いなりになるのは屈辱以外何ものでもないがそれでもやはり少しでも恐怖から逃れたい一心から
「お願いします・・・教えてください」
 必死に哀願する。バジリスクはそれを聞くと考えるそぶりをし十分に恐怖に震えるカヤの姿を堪能すると
『いいわよ教えてあげる』
 そういうと握りこぶしよりも二回りほどある黒い球体を差し出した。
『これが貴方の股間に張り付いてるのよ』
 パチン―
 指を弾くと球体は楕円形の10センチ程度の虫へと姿を変えた。
「はぐぅっ・・・あぐぅ・・・それはぁん・・・いったいィ・・・」
『これはね。ベネル様がおつくりになった、大判団子蟲という生き物よ。ほらみて、この蟲はね足の部分が繊毛になっていてそれを激しく動かしてぴったりと張り付くのそして固い外側の内側の部分はつまり足があるほうね。こっちのほうの真ん中に口といっても管状の器官があるのよ。そしてこの蟲の好物は人の排泄物なの。だからね』
 その言葉に反応するようにカヤの下半身に未だ味わったことのない刺激が伝わる。その刺激はけして不快ではなくむしろ快感すら感じる物であった。
(こんな・・・いけない・・・しっかり・・・)
 そう思いながらもカヤの意識は未だ味わったことの甘い感覚に翻弄される。意識の外に置こうにも逆に意識が集中してしまう。
『がんばるわね。でもいつまでもつか・・・・・・遅かったじゃない』
 音もなくバジリスクの背後に立っていた蜘蛛のような出で立ちの少女に声をかけた。
『ベルゼブブがすこし遊びすぎたの。でも準備ができたからそろそろカヤをつれてきて』
 事務的に指示を伝える。
『判ってるわよ。いちいちうるさいわね』
 そういうとバジリスクはカヤの前に立つと額にある第3の目を開く
『抵抗は無意味よ。安心しなさい、体の自由を奪うだけよ。精神まで弄ったら面白みにかけるしね』
 悪魔の笑みを浮かべる。だがカヤの瞳はもうバジリスクから目を離すことはできない。
『もういいわよ。アラクネ解放して』
『判った』
 アラクネが腕を振るとカヤを捉えていた蜘蛛の糸が束縛が消える。だがカヤは逃げ出そうにも足が動かず意志とは関係なく自然と四つん這いになる。
「な、なに?!」
『くすくす。喉が乾いてるでしょうから潤してあげる。』
 右腕をあげると淫楽を貪っていた兵士や少女はその動きをぴたりとめる。
『カヤは喉が乾いてるそうよ』
 その言葉に反応するように三人の少女は這いながら歩み寄ると互いの秘所を擦りあい、愛液や小水、精液はては腸液まで撒き散らし大きな水溜りをつくる。
「まさか・・・そんな・・・やめ・・・」
『しゃべると舌をかむわよ』
 バジリスクがその水溜りに歩き出すとカヤの体はお尻を大きく振りながら四つん這いでそれに続いて動く。それはまるで主人に散歩に連れられ喜んで歩く犬のようであった。
『それじゃー美味しくなるように味付けしてあげる』
 水溜りに前で立ち止まるとピンク色の液体が入った小ビンを取り出すとそれを流し込み足で混ぜた。
 そしてカヤの予想した最悪な展開のとおりにその水溜りに口をつけ啜り始める。未だ味わったことのない味が口内に広がりそしてなんともいえない臭いが鼻孔を刺激する。
『私の足も綺麗に舐めてね』
(いや!!)
 その命令にカヤの心は拒絶したが体はしたがってしまう。
『そう、丁寧に舐めるのよ。ああ、だれかカヤはけが人の治療に力を使いすぎたから明日は休むって伝えておきなさい』
 バジリスクがそう命令すると、従順な従者となった者たちは頭を垂れる。
 そして、カヤは醜態を見慣れながらも体が熱くなり股間からの刺激に敏感になってしまう。
『それじゃーいきましょうか?』
 バジリスクは歩み始め、カヤの肉体は四つん這いのまま続いた。
 バジリスクは普通に路地を歩く、それはカヤにとって恐ろしいことであった。一角獣近衛隊である自分が犬のように異形の化け物に付き従う姿をみられればそれは身の破滅どころか一家まとめて異端審問にかけられ拷問の据え死罪となるだろう。
「誰だ!!そこでなにをしている」
 そして、その時は早くきた。見回りの兵に見つかったのである。
(ああ、私はここで終わるんだ・・・)
 カヤの心に絶望が広がるだが、兵の態度が変わる。
『雌犬に餌を与えるのが貴方達の仕事でしょ?』
 バジリスクがそう話し掛けると
「はい・・・そうです・・・」
 兵はそう答えると自らのズボンを下ろす。
『さー食事の時間よ』
 カヤの体はペニスにしゃぶりつく、その姿はまさに犬である。
(いや、こんなの・・・イや・・・やめて・・・)
 ジュブジャブ―
 唾液をまぶし頭を動かす。その刺激により男はすぐに射精しカヤの口内を満たす。それとともに
(なにっ・・・頭が痺れて・・・・・・きもちよく・・・おかしく・・・もやが・・・)
 絶頂を迎える。
 だが、それは始まりでしかなかった。それから何度も男とすれ違うたびにペニスを咥え何度も口内を精液で満たしその度に絶頂を迎える。しかも時には二人以上の男たちを相手にしたり連続して何度も精液を飲まされたりとバジリスクの目的地に着くまでに迎えた絶頂の回数は20回を軽く超えていた。
 カヤの意識はもはや飛びそうだが体だけは活性しており、快感だけが抽出され注がれているような状態だった。
『さーついたわよ』
 バジリスクの目的地そこはカヤにとってあまりにも意外な場所であった。
(ここは・・・私の家?)
 間違いなくそこはカヤの住む家だった。
『行きましょう?』
 門をあけ悠然と入っていく。カヤのなかでいやな予感が大きく膨らむ。
 玄関が開く。そこでカヤの目に映ったのはあまりにも絶望的なものだった。
「はひぃぃいぃぃ・・・ガチガチのおちんぽきもひぃぃぃ」
 優しい母が四つん這いになり愛犬に犯され腰と豊満な乳房を揺らし喘ぎ声を上げていた。
「アァァあん・・・そこ・・・イイぃん」
 いつも楽しく話していたメイドが獣のように互いのヴァギナを擦りつけあい。舌を絡めあうキスをする。
「もっとナかにちょうだい〜」
 そして、いつも後をついてきていた妹も使用人たちに犯され自ら快楽を求めていた。
(ウソよ・・・きっと夢・・・)
『おそいよ〜なにしてたの?』
 蝿のような羽をもつ女がバジリスクに話し掛けてきた。異形でありながらもその肉体にはどこか魅力を感じるほど発達していながら身につけているものや子供ぽいしゃべり、ちぐはぐな印象を受ける。
『ベルゼブブ、なにその格好?』
『可愛いでしょ?』
 空中でくるくると回ってみせる。
『まーいいわ。さっさと始めましょう?』
『もう、せっかちね。もうすこし遊べばいいのに』
 不満そうに頬を膨らます。
『時間がないのよ。はやくなさい』
 その2人のやり取りに口を挟んでアバドンが姿を現す。
(アバドン・・・やはり・・・)
 臍をかむ思い出、心の中で精一杯の抵抗をする。
 そして、扉が開くとアラクネが鎖をひいてあらわれる。その先に繋がれてる人物をみてカヤは愕然とした。
(お父様・・・)
『さ、儀式を始めましょう?』
 カヤの体は衣服を脱ぐと部屋の中央に立ち上がり歩み始める。中央に横たわるとピューピュピューとアバドンが口笛を吹くと張り付いていた大判団子蟲が剥がれ落ちる、それと同時にトローと粘度のある液体が垂れる。
 中央に横たわったカヤはM字に開脚すると自らの秘裂を突き出すようにし両手で開いて誇示する。
(やめて・・・)
 その制止の意志が誰も届くはずもなく
『さージョン。しっかり犯しなさい』
 解き放たれたカヤの父は犬のように駆け寄るとそそり立つ欲棒を突き刺し処女膜あっさりとやぶり大きく開いたヴァギナから赤い雫が垂れる。
『実の父親が始めてなんておもしろ〜』
(いや・・・こんな・・・はぐぅ)
 快楽の波が激しく意識を揺さぶる。乱暴でしかないセックス。だが、そのケダモノの行為に体は反応しそして求めるように腰が動いている。それが例え肉体を操られているとはいえ快感は本物である。そして、カヤの膣(なか)で熱い物が広がる感覚が伝わる。
(あついのが・・・なにか・・・くるぅぅ)
 父親とはいえ初めて男の精液を子宮でうけ思わず心が絶頂を迎えてしまう。
 だが、ケダモノと化した男の欲望は射精しながらも衰えることなくなお腰を打ち付ける。
(こんな・・・おかしいのに・・・きもちよく・・・)
 カヤの心に快楽の芽が芽生え始めていた。
 それから何度射精され、幾度なく絶頂を迎えたカヤの肉体は肉欲の華を咲かせ、肉欲の根は心を蝕んでいた。
『そろそろ、いいんころね。バジリスク、暗示を解きなさい』
『うるさいわね!!命令しないで、アバドン!!でも、そうね。そろそろ解きましょう・・・ついでにこの状態から解放してあげましょうね。ジョンおあずけ』
 その言葉のとおりにいままで腰を振りつづけていたカヤの父は動きを止め肉棒を引き抜くと犬のように従順にアバドンの足元に座った。
「あああ・・・やめ・・・もっ・・・・・・と・・・・・・」
『もっとだって、とんだ淫乱ね。』
(インラン・・・もう・・・どうでもいい・・・きもちよく・・・して・・・)
 もはやその精神も完全に淫楽の根に囚われていた。
『仕上げね』
『そうだね』
 四体の異形は笑みを浮かべ見詰め合う。
『カヤ、これから面白いものを見せてあげる』
「へっ・・・?」
 呆けた目が異形を映すがそれもほんの一瞬、次の瞬間にはよくしる顔が四つそこにはあった。
「どうかしら?感想は?」
 残忍な笑みを浮かべ見下すようなよどんだ瞳。そこにるのがかつては引っ込み思案であった少女―リタの顔が有った。
「なんでも・・・ひいから・・・もっときもちよくひて・・・」
「あらあら、やりすぎすぎすぎ〜でもでもこれくらいが、おもおもしろしろいいいい」
 壊れた人形のような仕草でエヴァが話す。
「やりすぎね。壊したら意味ないでしょ?」
「ふん、戻せばいいんでしょ?ちょっと暗示が強すぎたみたいね・・・『快楽に眠りを』これで快感を抑えてあげたわよ。これで喋れるでしょ?」
 額に第三の瞳が現れその瞳がカヤの視線と交わる。
「ああ・・・なんで・・・みんなが・・・あぅ・・・」
 身悶えしながら何とか言葉を紡ぐ
「意識からは取り除いたけど体は反応するみたいね。おもしろい。もうすこし遊んで・・・」
「リタ!!いい加減になさい!!」
「ぐっターニャに命令・・・」
 反抗し様としたリタにターニャは威圧的に
「私はいい加減にしろといったのよ。これ以上、手間取らすなら・・・」
 二人の間に殺気が満ちる。だが・・・
「2人とも儀式を始めるから邪魔」
 その2人の口論を止めたのはジャクリーヌ。
「・・・いいわ。初めて」
 ターニャは背を向け少しばかり距離をおく
「リタ、洗礼を」
「・・・・・・」
「リタ、洗礼を」
「判ったわよ・・・『解放せし闇の洗礼を』」
 再び、カヤの心が快楽に囚われる。
「あぐぅ・・・体が・・・うずく・・・なんとかして・・・」
「なんでもする?」
 ジャクリーヌは問い掛ける。
「それは・・・ひぐぅ」
「さっきはもっとていったのにね。」
 リタが茶化し
「ほら正直にいいなよなよ。なんてね。」
 エヴァが煽る。
「なら・・・お前達やりなさい」
 そして、ターニャが快楽を貪っていたリタの家族と使用人に命令を下す。
「「「はい・・・」」」
「やめ・・・ひぎぃぃ」
 再び、カヤは犯され始める。父にヴァギナを犯され、乳房を妹に、口を母に犯され、アナルを愛犬に貫かれ、執事たちの精液とメイドの愛液を全身に浴びる。

「あぎぃぃぐるぅぅヴぅう・・・おがじぐなるぅぅぅぅ」
「嘘つきね。『汝、偽りを禁ずる』どう、おもしろいでしょ?」
 残酷な暗示がカヤを襲う
「あははは、やるじゃんリタ」
「あぐぅぅぅきもひいいいのぉぉぉぉもっと・・・いやぁぁぁこんなこといいたく・・・あぐぅぅぅぅでもきもちいいのぉぉぉおもっともっと・・・きもちよくしてぇぇぇぇぇぇぇ」
「どうやら熟したようね。いいわ。もっと気持ちよくさせてあげる。」
 ジャクリーヌは黄色いに輝く宝玉を取り出しカヤの胸に押し合えてる。宝玉は肉に食い込み根を張る。
「どう?これはベネル様が私たちのデータをもとに新たにおつくりになった物で安定性を高めて呪式を簡略した物なの…といっても理解できないわね」
「ああああかんかんじるぅぅぅぅるるるぅぅぅぅぅぅ」
「じゃー始めましょう・・・『縦織り、横織り闇の衣の紡ぎ手により繭とならん』」
 カヤの肉体を黒い繭が包み込む。
「・・・安定にはしばらく時間がかかるから適当にしてて朝日が昇るころには新たな魔人の誕生するわ」
 繭を安定させながらジャクリーヌは回りに伝える。
「そう頼んだわよ。ジャクリーヌ。私たちはそれまでに後片付けをしておくわ」
 ターニャはそう答えまわりにも指示をだすが
「私は面倒だからパス」
 エヴァはそういいながら部屋を去り
「こいつらが勝手にするわよ。私も休むわ、部屋かってに使うわよ」
 リタもそういって部屋を去った。
「ちょっ…まーいいわ。ジャクリーヌ、異常があったら教えなさい」
「わかってる。けど、いつまでもリーダー面しないで、私たちはあくまでクロエさまの忠実な下僕…あくまで同等の存在よ」
 ジャクリーヌの声は集中しているために抑揚はないがそれでも苛立ちは充分に伝わってくる。
「ええ、でもね。私はクロエさまに今回の作戦を全て任せられてるの。だから私の命令はクロエさまの命令とおもいなさい」
 ターニャは侮蔑するような言葉を残し結局自身も後片付けをすることなく部屋後にした。
 結局、部屋には黒い繭とジャクリーヌだけがのこり使用人たちもカヤの家族も命じられるままにその場を片付け後にした。

 翌朝――

 そこは最も日当たりのよい部屋だった。
 部屋の中央に設けられた椅子にはクロエが座っており、その椅子の前にはカヤはクロエの前に跪き頭を垂れておりその胸にはどす黒く澱んだ黄色の宝玉が光っており身につけている衣服は露出が多く派手な刺繍が施されており全身に身につけているアクセサリーはどれも大粒の宝石があしらわれている。
 そして、カヤは跪いたままよく通る声で
「クロエさまに忠誠を誓います」
 そう宣言すると足にキスをした。
「いいでしょう。貴方に強欲のマモンの称号と一角獣近衛隊を内部から崩壊させる重要な任を与えます。」
 クロエは信頼の証として自らの声で語りかける。
「はっ謹んでお受けいたします・・・」
 こうして新たな魔人が誕生した。


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