聖女は曙に散る
フローラは塞ぎこんでいた。
査問会議で叱責はうけたが、フランシスも敵の実力を把握できない無能な貴族とは違いその点は考慮され強化改修された『セラフィム』を譲渡され、それに加えより攻撃力を強めた武器も手渡され喜び戻った。だが、フローラを待っていたのは、アリの大群に襲われた兵舎とラリサとカヤが巨アリの巣に突入し行方不明という事実。
その報を聞いたときに巣穴の入り口に突入し様としたがすでに駆けつけていた第5騎士団の人海戦術でアリは駆除され強固な結界で入り口を封じられており突入をゆるされなかった。そして、悪いことはさらに重なる。アマーリエ、キアーラ、ルイーザの3人も相次いで消息がつかめなくなったのである。
「みんなどこに・・・」
不安を抱えながらかつてみんなと談笑をかわしていたサロンで明りをつけずに1人でいた。
『気になる?』
突如、闇から声が響く
「あなたは!!」
振り返りみるとそこにいたのはイナゴの悪魔『アバドン』がたたずんでいた。
『そう警戒することは無いわ。私は戦いに着たのではないのだから』
「どういうことです」
フローラは警戒を緩めず睨みつける。
『怖い顔ね。まーいいわ。私はクロエさまの伝言を預かってきたのよ。いい伝えるわよ。今から3時間後。万年花の花園でまつとのことよ。もしこなかったら花園は灰燼と化すそうよ。ああ、それと何人でもきていいそうだけど・・・無駄な犠牲を出したくないのなら一人でくることね。クロエさまは決闘をお望みなの。だから邪魔者は全て私たちが相手をさせてもらうわ』
緊張の空気が強まる。だがフローラは仕掛けることができない。今ここで仕掛けて勝てるのかという迷いと戦ったとしても周辺への被害を考慮すると躊躇するしかなった。
「一つだけ聞きたいことがあります」
歯を食いしばり毅然とし態度で口を開いた。
『なに?』
「ラリサ、カヤ、アマーリエ、キアーラ、ルイーザの5人をどうしました?」
『ああ、そのこと・・・』
そう言うとアバドンは5つの徽章を取り出す。
「それは!」
『そう、そしてこれが答えよ』
黒い炎で徽章を焼き尽くす。
『もう必要ないものですもの。それでは待っているわ』
アバドンは現れたときと同じように音もなく姿をけす。
「みんな・・・仇は必ず」
残されたフローラの瞳には怒りと闘志の炎が宿っていた。
★ ★ ★
万年花の花園。そこは1年を通して花が咲き乱れるという小高い丘である。
その中央には花園には不似合いな漆黒の石碑が建っていた。石碑はそれほど古くもなくせいぜい10年前後くらいしか経っていないだろう。
その石碑の前にクロエは立っており、その前に9人の異形が跪いていた。
「もうすぐね」
クロエは口を開くと
「貴方たちは手を出さないようにいいわね」
激命を下す。
「長かったわ・・・本当に長かった」
東の空が白くなり始めた夜空を見上げ感慨に耽る。
「クロエさま。着たみたいです」
バジリスクがそう伝える。
「ええ、そうね」
クロエの視線の先には光り輝く鎧を身に纏い背丈ほどのグレートソードを背負っていた。
「ようこそ、ラルデリカ第1王女フローラ・リグ・ミカエル・フォルテ・ラルデリカ。私との決闘を受けていただきまずは、ありがとうといっておこうかしら?」
「喋れたのねクロエ」
フローラはそういいながらどことなく違和感を感じていた。それがなんなのかはわからないが何かが引っかかるのである。
「では、礼式にならって名乗らせてもらうわ。私、クロエ・ルシファーはここにフローラ・リグ・ミカエル・フォルテ・ラルデリカに決闘を申し込む」
その礼儀にならいフローラも
「いいでしょう。私、フローラ・リグ・ミカエル・フォルテ・ラルデリカはここにクロエ・ルシファーの決闘申し込みを承諾する」
「ここにいる。私の配下は全て立会人決して手をださせないから安心して、貴方たちも手を出すような真似をしたならそれは私の敗北、しいては陛下の顔に泥を塗る真似だとおもいなさい」
全員に言い聞かせると異形の少女たちはクロエとフローラの間から離れる。
「さー始めましょう?」
その言葉と共に一気に間合いを詰め漆黒の大鎌を下段から首を殺ぎ落とすように振るう。
「負けるわけにはいきません」
フローラも負けてはいない。その手に握られた光の大剣でその刃を弾く。
「流石はならこれならどう?『影昇突矢』」
影の矢が地面から放たれる。それにたいして
「『陽光球壁』」
光の壁で自身を包みこみそれを相殺する。
「『光翼天昇』」
フローラはそのまま新たな呪文をとなえると3対の光の翼で空に舞い上がった。
「あなたに神の裁きをあたえます」
「空を舞ったくらいでなにをいってるのかしら?『影翼天昇』」
クロエも6対の翼で空に舞う。
光の翼の天使と影の翼の死神が空中で何度も刃をあわせ互いの体に傷をつけ光の矢と影の矢の応酬が繰り広げられる。
「光輝く天空の星々よ。天より落ちて敵をうて『星光降臨』」
光の粒子がクロエの周りを囲む。
「この光の粒子一つ一つが屈強なオーガも一撃で葬る力があります。これで終わりです!!」
いっせいに襲い掛かり光と光が接触し一瞬夜空が昼のように明るくなる。
「ふふふ、甘いわね」
光が晴れたそこにはクロエが今だに健在だった。
「なぜ・・・」
「影門球壁・・・影で私の体を包んで光の衝撃を別の空間へと飛ばしたのよ」
「くっ・・・」
「影矢十影」
クロエは素早く影の矢を放つとそれに追従し間合いを詰めると接近戦を挑む。
一見するとリーチは同じくらいの大剣と大鎌だがその性質がかなりの違いがある。それは力を発揮する間合いの差である。剣を振り回すにはそれなりの空間が必要であり密着に近い状態ではその威力は3分の1以下、それに対してクロエは大鎌を巧に扱い持ち手を調整し柄を棍のように扱い牽制しすこしでも下がろうものなら影の刃でおそう。それでもフローラが引けをとらないのは鎧の防御力の助けがあってのことである。だがそれにも限界はもちろんある。
だがチャンスが巡ってきたのはフローラのほうだった。僅かに間合いが広がるとその隙をにクロエの連撃から抜け出しさらに間合いを取る。
「負けるわけにはいきません。私は聖都防衛の任をもつ一角獣近衛隊ミカエル!!」
裂帛の気合いとともに刃に力を突きを繰り出したが
「甘いわよ」
それも計算のうち。クロエはわざと隙を作り間合いを取らせフローラは突きを出さされたのである。来る攻撃がわかっていれば避けることも容易い。その鋭い突きも悠然と交わしながら光の刃に鎌の部分を弾かせるとその勢いで回転をしながらフローラの背後に重い一撃を加える。
「あぐッ・・・」
その一撃に鎧が砕かれ石碑の前に落ちる。
「勝負ありというところかしら?」
クロエは悠然とフローラの前に降り立つ。
「まだ・・・まけていません・・・」
フローラは大剣を地面に突き刺しながら必死に立ち上がる。
「私は・・・負けるわけに・・・いかない・・・この国を守ると決めたから・・・そして約束したから・・・」
「約束ね。くだらないことに戦うのね」
「くだらなくなんかない・・・私は約束を果たす。死んだ妹ととの約束のために」
全身に力が入る。
「ふふふふ、なに?死んだ妹の墓碑の前では負けられないとでもいいたいのかしら?『この国を守る騎士になっておかあさんの助けになろう』くだらない約束ね」
「な、なんで、そのことを知ってるの?そのことを知ってる人なんて・・・」
それはかつて妹と交わした約束。誰も知らないはずの約束。
「まだ気づかないなんて酷いわね『姉さん』」
クロエはフードを外す。そこにはフローラと瓜二つの顔があった。違うところは漆黒の黒髪と瞳というだけである。
「そ、そんな・・・なんで・・・どういうこと・・・だって・・・なんでアルティナ・・・なの?」
そこに立っていたのは間違いなく双子の妹アルティナがそこにいるのである。そして、クロエの声に聞き覚えがあるのも当然である。なぜなら自身の声なのだから・・・
「そうね。私は賊に襲われ崖から落ち死んだということになってるものね。でも、違うわ。私を殺そうとしたのは騎士団の一つ。アーシャ、ネル、フェナン、フリージア、サリア、ビビみんな私を庇って死んでいった。」
「ウソです。そんなこと・・・」
フローラの全身から力が抜けていく
「ウソじゃないわ。そして私を殺そうとしたのはね。ほかならぬ一角獣近衛隊よ」
「ウソ・・・そんなことあるはずが・・・」
「あら?ウソだと思うの?でも真実よ。私は生まれつき影を操る力があったのよ。姉さんに光を操る力があったようにね。そして・・・あの日この場所に遊びにきていた。姉さんはその日はあの女のいいつけでこれなかったわね」
「あの女ておかあ様のこと?」
「そうよ。私を殺そうとした人を母と呼べるわけないでしょ?」
「殺そうとしたって・・・」
「一角獣近衛隊はあの女の直下にあったのよ?命令もなくそういうことをするはずも無い。もしクーデターならお姉さまが生きてるはずも無い、あの女は私の影を操る力が恐ろしかったのよ」
「そんな・・・」
「だから私は決めたのよ。あの女から一角獣近衛隊を奪うとね」
「えっ、どういうこと?」
「こういうことですよ」
最初にその場に姿を見せたのはアバドンだった。アバドンは人の姿に変わる。
「まさか・・・ターニャ・・・そんな・・・」
「ターニャだけじゃないよ〜」
次に空を舞っい降り立ったのはベルゼブブ
「エヴァ・・・」
次々に姿を現すかつての友
「そうですね。」
「ジャクリーヌ・・・」
「ちょっと私もいるわよ」
「リタ・・・」
「どうかされました顔色が悪いですよフローラ」
「カヤ・・・」
次に姿を現したのはまるで蟷螂のような出で立ちの鎧を身につけた少女が姿を現した。
「・・・・・・ふん。脆弱だな」
「ラリサ・・・」
次は蛾(ガ)を模した鎧を身に纏った少女が姿を現す
「あらあらいい顔ね。絶望にそまっててよ」
「アマーリエ・・・」
最後に姿を現したのは2人は1人は鮫のような鎧を身に纏いもう1人のオスのカブトムシを模した鎧を身に纏った少女によりかかっていた。
「フローラ可愛いわね。ベッドの中で泣かしたいわ」
「もう、ルイーザ。私だけでは不満なの?」
キアーラは頬を膨らませてやきもちを焼く
「ルイーザにキアーラも・・・いったいなにをしたの?」
「別にただ心を解放してあげたの。心の奥にある醜い感情をね」
「酷い」
「酷い?姉さん本当にそれをいってるの?ラルデリカが何をしてきたのか知ってていってるの。他国へ侵略」
「それは邪教駆逐のため・・・」
「違う、かってな言いがかりで進軍したのよ。いい例がラムルテッドね。魔道を悪用し人を支配する?ふんッ、でたらめもいいところね。ラムルテッドは善政をしいていたわ。」
「そんな・・・」
「ほかにもあるわよ。エルフの森の森林伐採とか」
「それは、あそこはかつては私たちの土地でそこにエルフたちが勝手に・・・」
「そんなたわごと信じてたの?エルフはね、あそこで何百年もかけて森を育みんでいたのよ。勝手にその土地に蹂躙したのよ。ドワーフはもっと酷いわね」
「そんなドワーフは低能だからしっかり管理しないと・・・」
「バカね。ドワーフは賢いわ。確かに頑固で融通は効かないけどそれども彼らは彼らのなりの価値観で生きてるのよ?それを見下し勝手に愚かと判断するほうがどうかしてるわ。たとえば姉さんはリザードマンをどうおもってるのかしら?」
「それは野蛮で、下等な存在。時には人々を襲う危険な連中」
「まーその程度の認識でしょうね。でも彼らも下等ではないわ。彼らは武を好むけど争いは好まないのよ。人を襲うのだってリザードマンの聖域に無断で立ち入った愚か者だけよ」
「そんな・・・」
「これはオーガにもいえるわね。オーガもまた同じように気性は荒いけど決して無益な殺生を好まないわ。なのにオーガの心臓が不死の妙薬だなんてバカな錬金術師のせいでオーガを狩りやすいように人食い鬼なんてイメージが広められた。人獣もまた動物とともに暮らす心優しい種族」
クロエの口から伝えられることはあまりにもフローラの知る現実とはかけ離れている。
「他にもあげればきりが無いわ。人の欲望を満たすために彼らはみなそれぞに弾圧をされ、ダークエルフなんて本当にひどかった・・・わかる?いわれもない人の妄想から悪と決め付けられ蔑まれそれでも争いを避けたいと望んだ。でも、人はそれを許さなかった。その結果ラルデリカは滅ぶのよ」
「クロエさま。そろそろ夜が明けます」
「そうね。ターニャ、それじゃー姉さん、貴方には相応しい罰をあげるわ。これも神が定めた運命と思ってあきらめてね『影牢送々』」
戦う心を挫かれたフローラは抗うことなく影へと飲まれていった。
「さてと・・・この不愉快な石碑も壊さなければね」
ガキーン――
クロエの振るった大鎌で石碑は真っ二つになった。
★ ★ ★
「ここは・・・」
フローラはどこともつかない場所で衣服は剥ぎ取られその美しい裸身をあらわにしていた。
『お目覚めね。でも本当にクロエにそっくり』
天井から突如声が響いた。
「どこです!!こ・・・はぐぅっ」
フローラの光の魔法を使おうとした瞬間、股間に激痛が走る。
『ふふふ、元気があっていたぶりがいもありそうで嬉しいわ。私の名前はベネル。ダークエルフの長よ。まずは股間を見てみなさい』
その言葉のとおりに 自らの股間に見たことの無いものが生えていた。
「えっなにこれ・・・まさか・・・以前・・・教本で見た・・・」
『あら、やっぱり男性器を見るのは初めてなのね』
「いやぁぁぁぁぁぁ」
絶叫をあげる。
『いい声で鳴くわ。さてと先ずは説明からね先ず魔法は使えないわよ。使おうとしたらその魔力はその股間の男性器に送られ精液に変換されるのよ。そして射精するまでずっとそのままよ』
「そ、そんな・・・」
フローラの絶望は高まる。それに構うことなくさらにベネルは話を続け
『貴方はそこで3週間くらい居なさい。食事は貴方に相応しい物を送ってあげるわ。ふふふ孤独の闇にどこまで耐えられるかしらね?』
そういい残すとベネルの声は消えフローラは光も音もない静寂の闇の世界へと取り残された。
「と、とりあず明りを・・・はぐぅぅ・・・そんな・・・こんな少し力を使うだけでも・・・」
ほんの僅かの力を使おうとしただけで痛いほど勃起し立っているのも精一杯なほどであり床にうつ伏せで寝そべってしまった。
「いけない立って出口を・・・あぐぅ・・・なに?!」
勃起した股間が地面で擦られその衝撃で思わず射精し大量のザーメンが地面に広がり全身に今まで味わったことの無い感覚が伝わる。
「なんなの・・・いまの・・・今、地面に擦ったら・・・」
恐る恐る股間に手を伸ばし触れてみると
「あぐぅ・・・また・・・出た・・・もしかしてこれを繰り返したら収まるのかも・・・」
フローラはそう予測し再び今度は両手でしっかりと包み込むように触れてみる。
「あぁっまた・・・」
軽くなぞっただけで射精しそれを何度か繰り返すと脱力感はあるが股間のそれは小指程度の大きさになった。
「はぁはぁ・・・中途半端な魔法は使おうとすれば・・・魔力を奪われる・・・なら強い魔法を使えば・・・ある程度は奪われるかもしれないけど・・・きっと上手くいくはず・・・『天翔ける光の守護者よ。私に邪悪なる力を打ち滅ぼす力を授けたまえ・・・千の光の刃を束ねて全てを貫く刃に鍛えそれを千回繰り返し大いなる刃を授けたまえ・・・光ぅぅ』あぐぅぅ」
しかし、フローラの予想は大きく外れた。放出されるはずだった魔力はベネルの言ったとおりに全て股間に集まりその大きさも魔力に比例し太股のように太く自身の身長よりも長くなり立っていることは不可能になった。
「こんなことって・・・はぁはぁ・・・もう一度・・・」
フローラは再び静めるために男根へと手を伸ばす。
その様子を観察する部屋で、ベネルはほくそ笑む。
「ふふふふはははははは、面白い子。ムダだと判っていたやるのだからね。まったく人の話は聞くものね。私はきちんと魔力が股間に集まるといってあったのに・・・そして、あの子は最も愚かな判断をしたわ。一度覚えた快感に抗うことがどれほど困難かを知ることになるわね。やっぱりストレス解消にはこういう面白いことが一番ね」
再びフローラは手を当ててみるが先ほどまでとは違い射精はしない。
「すこし・・・刺激をすればまた・・・こんなこといけないことなのに・・・はぁぅ」
先ほどよりも激しく男根を擦ることでなんとか射精したが収まるどころか逆に大きくなった気すらする。
「そんなもう一度・・・はぁんッ・・・あぁぁんッ・・・ひぐぅッ・・・」
再び大きくなった男根を擦ろうとすると胸で挟む形になってしまう。
(なに・・・さっきよりも・・・なんで気持ちよく・・・)
徐々に男根の感度はたかまりそれに比例するかのように
「また・・・でるぅぅ」
射精されるザーメンの量がましフローラは全身を溺れ程のザーメンに包まれる。
「げほっごほっ・・・はぁはぁ・・・負けるわけには・・・早くここから脱出しないと・・・」
それでもフローラは男根を扱き射精しつづける。
「はぁはぁ・・・やっとで・・・」
収まったとき射精した回数は40回を超えていただろう流石に体力も限界をこえ床に倒れたまま眠りについた。
「立たなきゃ・・・」
必死で起き上がろうとするが空腹で思うように体に力がはいらない。それでも立とうとするフローラの目の前にザーメンにまみれたパンが一個だけ落ちていた。
「これを食べろと・・・だれが口にする物ですか・・・それよりこんどこそ・・・」
再び魔力を放出しようとするがただ男根を勃起させるだけでありその大きさも増すばかりそして同じ刺激になれたのかちょっとでは射精せず激しさをます。フローラは必死になって刺激を加えるうちに何処が感じるのかも覚え始める。だが、それでも沈め終わる頃には意識は遠のいていった。
それから何時間いや何日たったのだろうフローラの体と精神は度重なる射精と絶頂に衰弱し飢えと渇きでさらに疲弊していた。
(お腹がすいて・・・喉が・・・)
必死で手を動かすと何かが手に当たる。
(これは・・・あのときの・・・)
それはザーメンの中に落ちていたパンだった。日にちがたちパンは固くなりカビも生え古い精液が乾きこびりつき生暖かいザーメンにまみれていた。それでももはや飢えの限界を超えたフローラの理性は働かずそれを口にした。
(なにこれ・・・美味しい・・・)
その味は衝撃的であった。フローラはなんとか体を起こすと地面に飛び散ったザーメンを犬のように啜り始める。
「あらあら浅ましい姿。ふふふ良いわ。どこまで壊れるかしらね」
フローラはその日からは脱出のためではなくザーメンを啜りたいがために勃起しそして射精の快感に身を任せ始め。目を覚ましてから気を失うまでオナニーを続け、大量のザーメンを出すためにはどうすればいいのかを模索する。
その飽くなき探究は続き秘裂から溢れる蜜を男根に塗り、汚物にもザーメンかけ食する。暗闇の孤独と無限の欲求がフローラの精神を砕くには充分すぎる効果を発揮していた。
「壊れたのね。でも、壊したりないわ。理性も思考もなくただの一匹のケダモノまで落してあげなきゃね。それがクロエの復讐の最後を飾る装飾品になるのだからふふふふふ」
ベネルは笑い観察を続ける。
フローラは刺激になれ始めると新たな快感を求めてザーメンをローション代わりに胸を床に擦りつけたり、アナルを広げ手首まで入れグリグリと弄り倒してみたり、そうまですると今度はヴァギナに強引に両手首まで挿入し膣に自らの指を這いまわさ悦に入ると今度は足で男根を扱く。
「今日もドピュドピュしゅるの、えへへへへ」
「あらあらすっかり壊れたみいね」
ベネルが迎えにきたときにはフローラの精神は発狂し狂ったように射精しつづけ自らのザーメンを啜って喜ぶケダモノになっていた。
「美味しいの・・・おいひいの」
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