第4話 「危険痴態」
「うぅん・・・えっと・・・」
一夜をシャワールームで過ごし、やっとで眼を覚ました。ナナは基本的に規則正しい生活を心がけてるため。一定の時刻になれば自然と目が覚める習慣が身についている。また、シャワールームで一夜を過ごしたにもかかわらず、体調を崩さないのは普段から空調調節の魔法をかけているため。年間をとおしてほとんど気温の変化を感じることはない。むろん極端に寒さや熱さには無理があるが・・・
ナナは自らの秘所にスプレー缶が突き刺さってるのを思い出し昨夜の自身の痴態を思い出し体を火照らせた。ナナはスプレー缶を抜こうとしようと手を伸ばしたが、ふと・・・
(なんで抜かないといけないの?)
そんな思いがよぎっり、そのままシャワーを後にした。そして、洗濯籠に入れられたショーツを再び穿き身支度を整えナナは勤務へと向かった。
ナナは、移動には大抵はテレポートの魔法を使い移動していたが、魔法は精神力を消費する。そのため普段から頻繁に使用するといざというときに使えないのを危惧した、カイとメルビナ長官から、出勤などの場合はなるべく公共機関を利用するように命じられている。無論、それは本人の意思なので魔法で移動しようとすれば自由にできる。しかし、ナナは、魔法での移動はせずにリニアモーターカーを利用している。なぜなら・・・
「ナナちゃん、おはよう」
「おはよう、サクヤ」
サクヤもまた、利用しているからである。そのためナナはサクヤと共に出勤することも多い。サクヤのリニアモーターカーでの出勤は実はナナが利用する初日、ナナを待ち伏せ共に出勤することで、なるべくコミュニケーションをとるようにしたいというサクヤなりの配慮から始まったことである。
ナナはこの事実を知らないが、ナナにとってはサクヤとの出勤はとても嬉しいものであった。そう今までは・・・
『スプレー缶を挿入したままいるのはおかしいことだよ・・・そんな事をするのは痴女だけだ・・・』
『声』が突如、ナナの頭の中で響き、そしてナナの精神を正常に戻した。
「あっ・・・」
現実に引き戻されたナナは、急激な体温の上昇と、精神の混乱に襲われた。
(なんで!!私・・・・・・そんなサクヤの前で)
母の面影をもち、そして慕っている人物の前で自らの秘所にスプレー缶を押し込んでいる。その行為にナナは全身を硬直させた。
(うそ・・・なんで・・・)
「どうしました?」
サクヤは、ナナの様子の変化に気づ声をかけてきた。サクヤはアーカネスト教の司祭でもあるため癒しの技も行使することができる。そのため看護などの知識や経験もあり人の体調の変化には敏感に察することができる。
「ううん、なんでもないわ。気にしないで」
ナナは必死に誤魔化そうとした。もっともサクヤには誤魔化しは通じない、サクヤには強力なテレパシーの能力もあり、その気になればナナの心を読み取ることなど用意である。むろんサクヤは無差別に人の心に侵入することはないためナナは安心しているだが・・・
「なら、いいのですけど」
「ごめんなさい。心配かけて・・・」
「いえ、いいのですよ」
そんな日常の会話続けながらもナナの内心穏やかでない、サクヤの前での羞恥、さらに混雑するリニアモーターカーの車内での羞恥、それにより体はほてり自然と秘所からは愛液が溢れ出そうとしていた。
(私・・・なんで・・・こんなものを・・・)
恥辱の火照りと快感の火照りそれが混ざり合いナナの心を支配する。今にも自らの秘所を慰めるために手を伸ばしたい衝動に襲われた。
「ナナちゃん本当に大丈夫?辛そうですけど・・・」
「ううん、平気だよ。サクヤ」
やがて次の停車駅、もっともナナたちが降りる駅まではあと2駅あるが・・・に到着した。行政区のためここで多くの人がおり席にも余裕もできた。
「ナナちゃん席にすわりましょうか?」
サクヤはナナの体を気遣い座ることを進めた。
「うん・・・」
ナナを腰をおろすと再び『声』が響いた。
『椅子からは心地よい振動が与えられる。その振動にあわせてスプレー缶は動き出す』
「はぁん・・・」
ナナは席につくなり甘い声を漏らしてしまった。
「どうしました?」
サクヤはナナの顔を覗き込んだ。
「ううん・・・・・・なんでもないよ・・・大丈夫だから・・・・・・」
サクヤに表情をみられさらに顔を熱くなる。しかし、椅子から与えられる振動にあわせ振動するスプレー缶の感覚から与えられる感覚から耐えようと歯を食いしばり身震いを抑えられなくなった。
(なんで、こんなに今日は揺れるの?)
リニアモーターカーは振動及び騒音はほぼ0に近く慣性制御も完璧である。体感することはまずないことである。つまり、ナナが感じている感覚は間違いなく暗示によるものだが、極度の緊張と羞恥による混乱から鮮明な頭脳はその機能を果たさなかった。
普段ならサクヤとの会話を楽しむには物足りない通勤時間ではあるが今日の通勤時間は一秒間が非常に長く感じられて仕方なかった。それでもサクヤに心配をかけまいと必死に誤魔化しながら秘所に与えられる快感に耐えながら目的に駅へ到着することを待ちつづけた。
長い責めの時間にも終わりは来る・・・目的に駅へ到着する頃にはナナの精神は疲弊し、息は乱れとても平気なものではなかった。
「ナナちゃん、本当に大丈夫?」
「うん・・・その・・・サクヤ・・・あの・・・トイレいってくるから・・・・・・・・・その・・・」
「ああ、おトイレ我慢していたのね。ごめんなさい、恥ずかしいこと聞いて・・・」
「う・・・うん‥サクヤは心配してくれたことだから・・・・・・」
誤魔化しながらも急ぎナナは構内に設けられたトイレへと向かった。
「はぁはぁ・・・早く抜かないと・・・」
ナナは自らの秘所に潜むモノを抜きさらうと手を伸ばしたとき、また、『声』が響いた
『どんなに、がんばろうとスプレー缶は抜けない・・・・・・スプレー缶はより激しく振動する・・・しかし、その振動では決していくことはできない・・・・・・絶頂を迎える寸前に振動は停止する・・・そして収まり始めたとき再び振動する・・・・・・この『声』のことは忘れる』
「あれ・・・なんで?」
ナナは必死にスプレー缶を抜こうとするが、なぜか抜けず。抜けない理由に思い至らずさらに混乱し、今にも泣き出しそうな顔をしていた。もはや意識の中に『声』の存在していない。あるのは快感へ導く振動と、羞恥に耐えることというだけであった。
「・・・はぁぁん・・・だめ・・・これ以上は・・・・・・遅刻・・・しちゃう・・・・・・あぁん・・・」
息は激しく乱れ秘所からは蜜があふれていたが、ナナはなぜか抜くことができなくなってしまったスプレー缶を挿したまま、出勤した。
★
「あぅん」
甘い声を必死にこらえながらナナはEMP分署へと向かって歩いていた。無論、魔法を使えば簡単につけるのだが精神が集中できない現状でのテレポートを使えばどのような事体になるか想像できないため、徒歩を用いて向かった。普段の歩みなら10分もあればつく道のりなのだが、すでに20分をかけてやっとで半分である。そのナナの太ももからは愛液は流れ続け、靴も愛液で濡れていた。
「はぁはぁ・・・急がないと・・・・・・・・・」
ナナは早めに家を出たのでまだ時間には余裕があるが、この調子では遅刻してしまう。しかし、股間に与えられる刺激にくわえ徒歩の振動がより激しい刺激を与えてくる。そして、ナナは激しく振動していると思い込んでるスプレー缶によりさらに性的感度を高めていった。
「はぁぁん・・・いけない・・・こんなところで・・・・・・」
イクと思った瞬間に突如、振動が嘘のように消えてしまった。ナナに残ったのは満たされなかった欲望と火照った体、そして鋭敏になった神経のみとなった。この事態にナナは混乱し自らの秘所に手を伸ばそうとしたとき
「ナナさん、おはようございます。」
後ろからなじみのある男の声がかけられた。
「お、おはよう・・・あんたも今・・・なのね・・・」
「いえ、お恥ずかしながら家に忘れ物をしましてね。それをとりに帰ったて戻ってきたところなんですよ」
カイは丁寧にナナに答え、ナナの様子をつぶさに観察した。
「具合が悪そうですけど大丈夫ですか?」
「な、なんでもないわよ」
ナナはカイを振り払おうと急ぎ歩を早めようとしたが、足がふらつき思うように歩けなかった。
「ほら、やっぱり」
カイは強引にナナを引き止め、いきなり抱きかかえた。それは一般にお姫様抱っこと言われる抱き方だっただけにナナは赤い顔をさらに赤面してしまった。
「ちょ・・・あんた・・・こんなの・・・恥ずかしいじゃない・・・・・・・・・」
「でも、ナナさん体調悪そうですしですから、それに私は気にしませんから」
カイは、そう微笑みかけた。
(可愛い反応するじゅないか、普段からこういうの反応を見せてくれる嬉しいのだがな)
カイは無論ナナの様子がおかしい理由は知っている。なにせ仕掛けた本人なのだから知らないはずもない。カイは生粋の地球人ではあるが昔から続く裏家業の一族の生まれだった。カイの一族、それは忍びの技を祖とする特殊な集団であり、さまざまな道に精通しており。カイは一族から格闘術、薬学、調教術、情報技術、拷問術などの教えにくわえ生来から備えた超能力を併せ持つ一族の中でも最高位にいる存在である。カイの超能力・・・それはテレパシー能力。それもサクヤ以上のものであり、その力を使い暗示をかけることができる。テレパシーとは精神をシンクロさせる。そのため精神の無防備なところに暗示をかけるので意識を集中していない限りこの暗示に耐えることは強靭な精神をもつ人間でも不可能である。
抱きかかえられたナナはもはや気が気ではない。なにせ秘所からは留めることなく漏れ、さらに人通りもそれなりにある場所で抱きかかえられる。恥ずかしさのあまりここから逃げ出したいがそれもかなわい。
「うぅ・・・・・・」
「じゃ、行きましょうか。ついたら医務室で休んでいてかまいませんよ。辛いなら送り届けますし」
カイは、平然と歩き始め。ナナはそのあまりの出来事にもはや混乱するしかできなかった。がはじめて抱かれるその感触は決して不快なものではなくむしろどっしりとした安心感を与えられた。ナナは自然とカイに体をゆだねていた。
そんな、ナナは至福時間といってもいい時間は意外と早く終わりを告げてしまった。本来は短い道程、たとえナナを抱えてもカイの歩みは遅くなることはなく、ナナを医務室のベッドに乗せた。
「では、これで」
カイはナナに別れを告げ去ろうとしたとき
「ちょっと・・・」
「何ですか、ナナさん?」
「その・・・えっと・・・ありがとう・・・」
ナナは小さな声で礼を述べそして照れ隠しのためかそっぽを向きそして、布団を被っり眠りについた。ここしばらくまともに睡眠を取ってなかったナナの眠りは深く目覚めたときは来訪者が1人やってきたときだった。
「あっナナ、大丈夫?」
金髪をポニーテルにした美少女が椅子に座って何かを読みふけっていた。
「シルヴィ・・・どうして?」
「いや、補佐官にお姫様抱っこにされて出勤したていうから・・・」
「なっ・・・」
「いいわよね〜憧れちゃうわ」
本人の意思とは関係なく自らを強く抱きしめシルヴィーは身もだえした。
「恥ずかしかったんだから・・・その・・・」
「くす、照れない照れない、どうやら大丈夫みたいね。あんまり無茶しちゃダメよ」
「うぅん・・・判った・・・はぁん・・・」
突如、ナナは甘い声が口から漏れた。
「本当に大丈夫?」
「うん・・・だから・・・1人にしてくれる?」
「判ったわ・・・でも、苦しかったらすぐに誰かに連絡入れてね?」
シルヴィーは心配しながらも医務室を後にした。
「はぁん・・・・・・こんな場所で・・・・・・でも・・・ぁぁあ・・・気持ちいい・・・・・・ダメェ・・・はぁん・・・なのに・・・」
ナナは一人になった医務室で自らの火照った体を静めようと激しく秘所を愛撫し、スプレー缶を動かした。無論スプレー缶は抜けることはなく、いやナナ自身にすでに抜く意思はなく只、貪欲に自らの快楽を高めるため陰核と菊門にも刺激をあたえ、さらに痛いほどに勃起した胸の突起を刺激し、絶頂を迎えようと自慰にふけっいた。
「はぁぁぁ・・・イクゥゥゥゥゥゥ!!」
ナナが絶頂を迎えようとした瞬間
「ナナさん大丈夫ですか?」
最も知られたくない痴態をよりにもよって最も見られたくない人物―カイ―に目撃された。
「いャァァァァァ・・・えぐえぐ・・・見ないでぇぇぇぇ・・・」
ナナは泣きじゃくりながら必死に自分の体を隠そうとした。しかし、その行動は遅くすでにカイには察しがついていた。
「なるほどそんなことだから足がふらついてたんですね。それにしてもGPOのランサーが勤務中に自慰にふけるなんて・・・・・・もしこのことをサクヤが知ったら・・・・・・」
サクヤが知ったら、その言葉を聞いた瞬間ナナの顔から血の気が引き火照った体はまるで凍りついたかのようになってしまった。そんな中できたナナの行動はたった一つだけ。
「いや・・・お願いサクヤには・・・サクヤには言わないで・・・な、何でも言うこと聞くから・・・・・・」
ただ、ひたすらに哀願すること。それ以外に何もなかった。その結果がいかなることになろうと・・・
「何でもですか・・・いいですよ。では今日はここで私の仕事が終わるのを待っていてくださいね」
カイの視線から暗いものを感じながらもナナは動くことはできず小さく頷くことで精一杯だった。
→進む
→戻る
→ランサー研修録のトップへ
|