第4章 快楽の洪水
1匹目の触手が動いた。全身を、透明がかった粘液で覆う青い体を引きずり沙織に近づく。
「こいつはポセイドンの生まれ変わりだ・・ククッ、さぁアテナへの恨みを存分に晴らすがいい!」
海皇ポセイドン・・神話の時代より永きにわたりアテナと地上の覇権をかけて争ってきた神だ。以前ジュリアン・ソロの体を借り、地上を我が物にせんと大洪水を起こし、多くの罪も無い人々の命を奪った。だがその野望も、アテナと聖闘士たちによってくじかれたのだ。
(くっ・・ポセイドンの魂を持つ触手・・・またさっきのような媚薬を・・・?)
体をこわばらせる沙織。
「察しのとおり、こいつの粘液は媚薬だ。だが先ほどまでのものとは訳が違うぞ・・一滴で神をも狂わすといわれる、地獄でも最強のシロモノだ・・フフ・・」
「な・・っ、そ、そんな・・・」
沙織の表情からサッと血の気が引く。今までの媚薬でもあれほどの効果があったのにそれ以上だなんて・・。しかし負けるわけにはいかない。地上を救うため、そして聖矢たちのためにも・・・。沙織は気を引き締めた。
だが、触手が沙織の股間から胸の谷間へと這った、その瞬間・・・
「!っっっっっ・・・っっ!!!?」
(ハァッ・・ッ・・ッ!!こ、こ、、こん、なぁっっっ!!!?)
まるで自分という存在を消去されるような、想像を絶する快感が身体中で荒れ狂う。
「ひぐううぅっっぅ!!あっはああああぁぁああっんっ!!!ダ、ダメッ!ひいいいぃいいっ!!!!はがぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」
一瞬気が遠くなる。この世のモノとは思えぬ快楽が、剥き出しにされた心を根底から揺るがしてゆく感覚。道義や貞操といった人として生きていく上で守るべきものすら意味をなさないくらい徹底した破壊行為。目くるめく官能の泥沼に、沙織はどっぷりとはまり込んでしまう。
「クハハハッ!まだ始まったばかりだぞ!さっきまでの威勢はどうしたのだ!」
「あがっ!あひっ!ひぎぃぃぃぃぃぃ!!!!」
細い首をしなるようにのけぞらし、顎を突き出し、歯を食いしばって耐える沙織。全身の筋肉をひきつりそうなほど伸ばしきり、足の指先もこれ以上無理というところまで広げきる。体は硬直したかのように身じろぎ一つできない。
それでも、そこまでしても肉体の暴走は止められない。ルシファーの声など全く聞こえなかった。今までとはケタ違いの快感が体を駆け抜けていくのだ。そして底無しに沸きあがる絶頂への衝動。体も心も何から何まで全てを持っていかれるように、絶頂の極みへと押し上げられていく。
いくら沙織が強靭な精神を持っているとはいえ、13歳の乙女である。神をも狂わす悪魔の快楽に抵抗できるはずは無かった。
「ひぎゃぁぅっ!うぁんっ!くっひぃぃっ!!やはぁっ!こんっ、こんなのふぉってへっ〜!!らめっ!にひぃ!」
可憐な容貌を乱れさせ、唇からは涎をまきちらし、意味不明な叫びしか出てこない。ちぎれそうなほど乳首が勃起し、全身が性感帯になってしまったかのごとく、休むヒマも無く絶頂がおとずれる。秘部からは身体中の水分を吐き出すのではないかと思われるほどの愛液が湧き出ている。
「ぶぎゃぁはっ!ほぐっ!!き、きもっちひいっ!!ひもひいひよほぉ〜〜!!らはぁっ!!もっ!お、おかしくっなるふっ〜!!」
もはや何も考えられなかった。這いずり回るだけの触手だが、今の沙織はそれにすがりつくように身体をくねらせ快楽をむさぼる。
「ふぎッ!気持ちいひっ・おごぉっ!はひっすごひっ・ダメっ・ぉああっだ・ンめへぇっ」
あれほど固く誓った決意も、何の効果ももたなかった。心を突き抜ける感覚が聖なる女神を堕としめてゆく。
「あびゃあっそんっだめっ気持ちよすぎてっあひぃっわた、しっ!ひぃえあいでへっイクっイッちゃふっひゃはっっ・・おああっそっ・・なぁあっまたイクふうっ・かハっだンめぇっおかしくっなっなりそうんっ」
(だんっ・・めへっ!ワ、ワタヒの・・からだ、ど、どう・なっちゃぁ・・ったのほぉ・もぉっ・ふあっあああっん!!!)
「もうどっぷりだな・・アテナ。クッククッ・・・!」
笑うルシファーが指を鳴らすと、それまで激しく蠢いていた触手がピタリと動きを止め、沙織の身体から離れる。
「ぇ・・?あぁぁ、そ、そん・・なぁ・・・」
女神の冷静な頭脳は完全に淫らな夢に染まりきっていた。
はしなたく腰を揺らし、潤んだ瞳でルシファーを見つめ淫らな要求をする。清らかな女神にあるまじき恥ずかしい行為・・。しかし沙織の頭にはもう理性のかけらも無くなっていた。
「フハハハハハッ!アテナともあろうものが敵に向かって、物乞いとはな!こうなってしまえば女神もただのメスブタだな!」
ルシファーは、淫靡にくねる沙織を辱める。
(あぅっ・・!く、悔しいっ・・!!)
「どうしてほしいのか言ってみるんだなぁ・・アテナ・・!」
「そ、そんな事!・・・くぅうう、あああっそ、そんなことぉ、うあっ、い、言え・・な、いっ・・」
「なら、そのままでいるんだな・・くっくっく・・」」
「いあぁあ、やあぁぁぁあああ!!!」
知性に溢れる美貌を左右に振り乱す沙織。
肉体は精神を完全に裏切っている。獰猛な快楽が沙織の、純白だった心をわしずかみにし、支配する。
「あぁ・・お、お願い・・です。な、なんとか・・なんとかしてぇっ!!」
気高き女神の口から恥辱の要求を引き出したルシファーは満足げに、屈服した聖女を見下ろす。
「そんなに欲しいのなら、自分で慰めればよかろう?」
「そっ・・そん、な・・わ、たしひっ!で、できな・・あふっ!だ、だめっ!こんな・・やっちゃぁ・・でもっ・・もう!だめぇっ」
清楚な美少女は狂いそうな快楽を求め、気高い精神までも淫欲の底にいざなわれていく。
僅かに残った理性との葛藤から、気が狂わんばかりに首を振り拒む沙織。
しかし沙織の両腕は、おずおずと乳房と秘部に添えられてしまった。
(あぁ、いや、そんなはしたないことできない!で、でもっもうっ・・!闇の快楽に精神がくじけてしまいそう!ダメ、ダメぇ・・!!ここで、ここでくじけちゃったら・・!あぁ、でも・・・!!)
「フン・・往生際が悪いな・・いいかげん素直になってしまえ・・」
「・・っ?や、やぁ・・っ!」
沙織が怯えた声をあげる。ルシファーの視線を受けている乳房と秘部がビクリとふるえ、最後の一押しとも言える衝撃に見舞われたのだ。
「アガッ!?ヒャアアガハアッ!!?」
耐えに耐えていた躰にとって、それは決定的であった。
右手は激しく乳房をこねまわし、左手はグチャグチャと己の大事な部分をいらいまくる。
「あっはあああぁっぅっんっ!!いいいっ!!うはぁぁっ〜!!!」
(ひはぁぁあっ!!やだぁっこんな、ことっし、したくなひっ・・あんんっ!きひぃっ!もち、ひっ・・っっ!!!?)
その右手はなんとか堪えようとする意志に背き、震える乳首をつまみあげ、左手に至っては中に指を突っ込みガリガリと膣壁をかきむしる。
精神は完全に甘い感触に蝕まれている。
凛とした貌は恍惚の表情となり、瞳は翳り、涎を流す口元からは可愛らしい舌が覗く。
「あぁ、ああああん!いい、いいん!あふ、ううん!もほ、らめぇっ!こんなの、たへられへ・・きもち、ひいいっ〜〜!!!」」
生まれて初めてのオナニーにのめり込んで行く哀れな聖女。いまやうつぶせになり、カエルのような格好で忌まわしき快楽を夢中でむさぼる。理性を飲み込まれてしまった沙織は、床に顔を押し付け、身体をビクビクと震わせながら何度もオルガに達する。
「フン・・他愛も無い・・だが、見事なもだえっぷりだったぞ、アテナ・・ククッ、クククッ・・・やはり私のシナリオのヒロインは貴様だよ・・・ハァッハッハッハッハ!!」
高笑いするルシファーの眼前で、沙織は尽きることの無い甘美な快感に溺れている。こうして、『地上を守る聖なる女神』と謳われる清純な美少女は快楽のドロ沼へと沈んでいった。
そして・・惨めな醜態を晒している沙織に、2匹目の触手が迫っていた・・。
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