5:忠臣としての道を貫くブライ


 昔は、イオナズンも使えたと言うブライ。
 そんなおじいちゃんは、忠臣です。
 そんな忠臣のブライがもしも二章の終わりの様に国から人が特に王族が居なくなったらこんな事を考えてもおかしくないと思うんですよ。
 今回は、そんなお話。


 わしの名は、ブライ。
 サントハイムに仕える魔法使いでアリーナ姫様の教育係。
 しかし、教育の仕方を間違えたのか、姫様は、お転婆過ぎて、城を抜け出してしまう。
 慌ててクリフトと共に追いかけて旅のお供になる事になった。
 旅の途中、生贄を求める魔物を退治し、姫様の偽者の為に黄金の腕輪を手に入れ、声を失った国王の為にさえずりの蜜を手に入れた。
 その甲斐あって、姫様が国王に認められて、エンドールの武術大会に出る事になった。
 見事優勝して、その結果報告に国に帰ると王城から人が居なくなっていた。
「どうして」
 呆然とする姫様。
「クリフト、姫様をお部屋にお連れし、傍にいるのじゃ」
「解りました」
 クリフトに連れられて姫様は、自室に向われた。
 わしとて驚きは、隠せない。
 しかし、サントハイムに仕える臣下として、この状況を正しく理解して、手を打たなければいけない。
 わしは、王城内の調査を開始した。


 調査の結果解ったのは、本当に誰も居ないこと。
 そして、そこには、魔物の魔力が感じられたと言う事。
「……最悪の結果を想定する必要があるかもしれない」
 わしは、今度の対策を思案しながら姫様の下に向った。


「それじゃ、本当に誰も居ないのですか?」
 クリフトの問い掛けにわしが頷く。
「そうですな」
「そんな」
 顔を青褪めさせる姫様だったが、直ぐに立ち上がる。
「探しにいかなきゃ!」
「何処にですか?」
 わしの問いに姫様の足が止まる。
「それは……、そうだクリフト、貴方なら何処を探せば良いと思う」
 いきなり話を振られたクリフトは、戸惑う。
「ま、まずは、周辺の町で何かしらの前兆が無かったか聞いてみるのが最適かと」
「そうしましょう!」
 再び動き出そうとする姫様にわしが首を横に振る。
「無駄です。帰りの途中の町でこの様な事態が起こっているという話を聞きましたか?」
「聞いてないけど、きっと他の町だったら……」
 希望的観測を口にする姫様にわしが説明する。
「今回の件には、魔物が深く関わっております。武術大会で決勝を辞退したピサロと言う者も調べた所魔物でした。もしかしたら、姫様の噂からサントハイムの危険性を知り、今回の様な事を起こした可能性があります」
「サントハイムの危険性?」
 姫様の疑問にわしは、答える。
「予知能力です。その力が魔物の計画に大きな障害になると思ったのでは、無いでしょうか?」
「どうしてそう思われるのですか?」
 クリフトの問い掛けにわしが補足する。
「国王が声が出なくなったのも魔物に関する予知の恐怖から。しかし、その予知の中には、魔物の計画の重大なポイントが含まれていると考えて良い。そこを先に対処すれば魔物の計画を潰すことも出来たはず」
「許せない!」
 壁に穴を空ける姫様。
「落ち着いてくだされ。今は、動くときでは、ございません」
「動かないでどうしろと言うの!」
 声を荒げる姫様にわしは、淡々と語る。
「姫様は、唯一残されたサントハイムの王族。その肩には、多くのサントハイムの民の暮らしが掛かっております。もしもここで姫様が感情のままに動けば、サントハイムの民は、路頭に迷うことになるでしょう」
「そんな……」
 言葉に詰る姫様にわしが告げる。
「まだ国王を始めとする城の住人が殺されたと決まった訳では、ありません。しかし、残されたわし等には、サントハイムの国を動かす役目があるのです」
 沈黙する姫様を尻目にクリフトに命じる。
「近くの町から使える臣下を集め、今回の経緯を説明し、今後の対策を練るぞ」
「はい」
 クリフトが近くの町に向って駆け出していく。
「姫様、重ねてお願いします。今ここで姫様が居なくなればサントハイムの国がなり行かなくなります。いてもたってもいられないお気持ちは、お察ししますが、どうか我慢してください。それが唯一残された王族としての役目です」
「……解ったわ」
 小さく返事をする姫様。


 近くの町に居た臣下を集め、今後の対策を行った後、わしには、大きな懸案事項が残っていた。
「国王の捜索に力を注ぐべきか、それとも……」
 わしは、呟きながら座るものが居ない王座を見る。
「わし等には、姫様が残されている。その姫様かその夫を新たな国王として国を運営していく事に力を割く方が現実的」
 苦渋の決断であった。


「ブライ、何を言っているの! 父様の捜索を行わず、新たな国王を決めるなんてありえない!」
 姫様の反発は、予測できた。
「暫定処置です。国王代行を決めておかなければ何も決定をする事も出来ません。そうなれば国王捜索の部隊も動くことが出来ないのです」
 国王捜索部隊、それが姫様を納得させる一番の方法。
「しかし……」
 まだ納得いかない姫様にわしが告げる。
「サントハイムの民の為に堪えてくだされ」
 長い沈黙の後、姫様が答える。
「解ったわ。でも一時的な物よ」
「当然です。きっと直ぐに国王を始めとする城の者達が見つかる筈です」
 わしは、心にも無い嘘を吐いた。


 数日が経った。
「パニックが少なく助かった」
 わしの呟きにクリフトが言う。
「ブライ様が、事前に様々な準備をしていたおかげです」
 自嘲するわし。
「お前らより長く生きている分、色々な経験をしているだけじゃ。それより捜索部隊の報告は、どうだ?」
 報告書を差し出すクリフトの顔が暗い。
「やはり駄目か」
 わしは、前回と代わり映えのしない報告書を机の上に置いた。
 落胆は、無い。
 城の状況から考えても通常の方法では、ないのだから普通の捜索では、見つかる筈が無い。
「どうしたら良いのでしょうか?」
 困惑するクリフトにわしが言う。
「姫様には、内緒にしているが、捜索隊とは、別に魔物の動向を探る間諜も放っておる。その報告を待ち、動くのが最善だろう。今は、現状を維持に全力を投じる時」
「解りました」
 クリフトが退室した後、わしが呟く。
「そう現状を維持する事。その為には、どうしても必要な事がある」


「お見合い! こんな状況で何を考えているの!」
 姫様がお怒りになるのは、解っていた。
「こんな状況だからです。姫様も何れは、この国を継ぐお方。その姫様が結婚すれば、国王の突然の行方不明で暗く沈む民に大いなる希望を与えられます。あわや戦争かと暗く沈んだエンドールとボンモールの王女と王子の結婚は、エンドールを大いに明るくしています」
「だからって父様が居ない状況でそんな事をしていられないわ!」
「姫様、どうか民の為に!」
 わしは、必死に説得したが姫様が首を縦に振ることは、無かった。


 その夜、わしは、姫様の寝室に来ていた。
 実際の所、姫様が見合いを行い結婚をしてくださるとは、思っていなかった。
「しかし、お見合いをして下さればこんな事をせずにすんだのです」
 わしは、姫様の寝室に入る。
 そして、寝ている姫様に更にラリホーを掛けて深い眠りにつかせると裸にする。
『レミラーマ』
 宝物を探す呪文、アレンジを加えたそれは、姫様の性感帯をわしに教える。
 何でこんなアレンジを知っているか。
 わしも若い時があったということだ。
 まだまだ膨らみが足りない胸を優しく愛撫する。
「ウゥゥゥン」
 眉を顰める姫様。
 わしは、胸への愛撫を続けながら股間部の愛撫を始める。
 鍛えられた姫様の体は、引き絞られ、肌には、張りがあり、わしが寝たどんな女より素晴らしい。
 しかし、今は、自分の欲情などに構っていられない。
 この後の為に姫様の体の準備をしておかなければいけない。
 太ももと擦りあげながら、割れ目を広げる。
 初々しい膣の先に処女膜が見える。
 わしは、秘蔵の媚薬を塗り上げる。
「ハァァァン」
 媚薬の効果が出始めたのか、姫様の声にも艶が出始めた。
 十分に解れ、愛液が滴る割れ目を見てわしが用意した来た男を連れてくる。
「ブライ様、やはりこんな事は……」
 今だ躊躇するクリフトにわしが告げる。
「世継ぎの子を産んで貰わなければ、民も安心できない。お前とて臣下の多くが勝手に城を抜け出した姫様に 不安を持って居る事をしっているだろう」
「それは、そうですが、私等で宜しいのですか?」
 クリフトの問い掛けにわしが振り返る。
「わしは、お前を信じる。他の者と違い、姫様の為に全力を尽くせる。今後、辛いだろうが全ては、サントハイムの為、ひいては、姫様の為だ」
 クリフトが複雑な顔をしながらも男根を取り出して、姫様の割れ目に押し当てた。
「姫様、すいません!」
 一気に男根を押し込むクリフト。
 その激痛は、姫様の目を覚まさせる。
「痛い! なにどうなってるの!」
 動揺する姫様にわしが状況を説明する。
「全ては、姫様には世継ぎの子を孕んで貰う為にわしが計画した事です」
「冗談は、止めなさい!」
 姫様がその強力でクリフトを押し返そうとする。
『ピオリム』
 わしは、すぐさま呪文でクリフトの動きを早くする。
「嫌、クリフト、こんな事は、止めて!」
「姫様……」
 姫様が哀願にクリフトの腰が止まる。
 やはり、この男は、甘すぎる。
『メダパニ』
 混乱の魔法、クリフトから正常な判断能力を失わせた。
 正常な判断能力を失ったクリフトは、本能のままに腰を動かす。
「アァァァン!」
 十分な愛撫と媚薬が処女だった姫様にも快楽を覚えさせる。
「国にとって大切な姫様に万が一の事は、あっては、いけないからの」
「駄目、こんなの駄目!」
 最後の力を振り搾って抵抗をしようとする姫様にわしが更なる呪文を掛ける。
『ルカニ』
 アレンジを加えたこの呪文は、姫様の性的防御力を激減させた。
「アァァァン! らめぇぇぇ!」
 一気、快感が増し、姫様は、抵抗力を失った。
 そんな中、クリフトが体を硬直させた。
 次の瞬間、体を震えさせ、男根と割れ目の隙間から子種が溢れさえた。
「出されちゃったの?」
 呆然とする姫様にわしが頷く。
「はい。しかし、確実性を増すために続けさせてもらいます」
「嘘! そんなもう止めて!」
 姫様が叫ぶが混乱したままのクリフトは、腰の動きを再開させる。
「アァァァン! 変になっちゃうぅぅぅ! やだ、何か来るのぉぉぉ!」
 今度は、姫様が体を振るわせる。
 絶頂に達したのだろう。
 その後、クリフトの呪文が解けるまで種付けは、続いた。




 数ヵ月後、わしは、姫様に報告に来た。
「噂にあった勇者ですが、実在するようです。今は、その実態を調査させています」
「そう、出来るだけ早くね。それにしてもクリフト、貴方、下手ね」
 姫様は、自分の股間を舐めるクリフトに文句を言う。
「すいません」
 謝罪してから必死に舌を動かすクリフトだが、あんな単純な動きでは、良くなる訳が無いので手伝う。
『ルカニ』
「アァン! それは、反則よ!」
 文句を言いながらも快楽を得始める姫様。
 十分に濡れた所で姫様が言う。
「クリフト、来て」
「はい。姫様」
 クリフトが姫様に男根を差し込む。
「ウゥン、まだ慣れないわね」
「無理は、成されないでください。姫様の御身に何かありましたらサントハイムは、終わりです」
 わしの忠告に姫様が睨んでくる。
「解ってるわよ。それより、あの約束は、忘れてないわね?」
「はい。姫様が世継ぎを御産みに成られた後でしたら、姫様が勇者と共に魔物を滅ぼす旅に出て行かれてもかまいまえん」
 わしの肯定に姫様がクリフトの拙い腰の動きに苛立ち自ら腰を振りながら言う。
「アァァァン! 父様達の仇、アハァァァン! 絶対に、ウフゥゥゥン! 討つのぉぉぉ!」
 わしは、完全にリードされているクリフトに見かねて呪文を唱える。
『バイキルト』
 クリフトの男根が少し大きくなる。
「凄い! こんくらいじゃないあたしの相手は、駄目よ! アァァァン! 次からもコレでやりなさいね!」
「姫様!」
 返事も出来ないくらい切羽詰っていたクリフトは、そのまま射精する。
「熱いぃぃぃ! イクゥゥゥ!」
 姫様も絶頂に達した。
 ベッドに倒れる姫様に近づきあたしは、呪文を唱えた。
『インパス』
 姫様のお腹が紅に光った。
「身籠った」


 もう不要になった種付けだが、姫様のストレス解消の為に続けていた。
 お腹を膨らませた姫様。
「もっと、もっと奥まで頂戴!」
 淫らに求める姫様。
 そして相手の男、新たに雇った城の兵士の中でも優秀な男は、激しく腰を動かす。
「子を宿したお腹で別の男の物を咥えるのがそんなに良いんですか?」
「アァァァン! だって、クリフトって神官としては、優秀だけど下手なんだもの。そんな事より、動いて!」
 姫様と兵士は、腰を打ち付け合う。
 お腹の子供の為にそんな様子を拳を握り締めて見守るクリフトであった。


 その後、無事世継ぎを産んだ姫様は、勇者と合流して魔物討伐を行うのであったが、その道中にわしとクリフトの姿は、無かった。


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