成就



 復讐を終えた私は、悪魔研究を行っていた書斎の椅子の上で脱力していた。
 愛娘の復讐、それだけを望み、七人の女を地獄に落とし、その間、生気の補充と言って、愛娘の体に精子を吐き出し続けていた。
「私は、間違いなく地獄行きだな」
『地獄なんて行かせる訳ないでしょう』
 愛娘の体を使ったメフィストが書斎に入ってきて答えた。
「お前に魂を奪われ、魂が擦り切れるまで魔界で苦痛を味わい続けるのだったな」
 悪魔と契約した代償だ、仕方ない事だ。
 私にあったのは、諦めの一言。
 これ以上、愛娘の体を穢してまでメフィストに居させる必要も無い。
 そんな私にメフェイストが後ろから抱き付いて来た。
 そして耳元で囁いた。
「お父さんの子供を妊娠しちゃった」
 その声は、メフェイストのとは、違った。
 私は、驚愕のままに振り返る。
「悪魔が子供を妊娠する訳が無い!」
「やっぱり私の嘘を信じ込んでたんだ。お父さんってやっぱり馬鹿ね」
 メフィストの筈の口から元の愛娘の声で私を蔑む言葉が紡がれた。
「どういう事だ? あの魔方陣は、本物であれだけの血を流していれば死んで居る筈だ!」
 妖しく笑う愛娘の姿をした者。
「あんな魔方陣に本物も偽者もある訳無いでしょう。それは、お父さんの書物にあったのを真似たけど、そんな物で悪魔が呼び出せるわけ無いでしょうが。あの血は、売春相手の医者から輸血用の血を貰ってばら撒いたのよ」
「あの時、確かに体動かせず、異常な欲情をしていた、あれは、悪魔の力じゃなかったのか!」
私の反論に愛娘の姿をした者が失笑する。
「その後に散々使った薬の事を忘れたの? 私は、復讐の為に裏事情に詳しい男達とセックスをしてその薬を手に入れた。あの時もあの部屋には、中和剤を飲まないと体の動きが麻痺し、性欲が跳ね上がるお香を焚いておいたのよ」
 信じたくなかった。
 言っている事が本当だとしたら、私は、とんでもない事をしていた事になる。
「これは、復讐よ。心の底から愛している私を無視して悪魔の研究なんかに全てを捧げようとしたお父さんへのね」
 愛娘の姿をしたそれの通告に私は、頭を抱え蹲る。
「私は、なんて事をしてしまったのだ!」
 苦悩する私に愛娘の姿をした者が言う。
「最高の気分よ。悪魔の研究が全てだって言っていたお父さんが私の為に犯罪を行い、そして私を抱き続けてくれた。そしてこの世で一番愛しているお父さんの子供を妊娠できたんですもの」
お腹を優しく撫でるその姿に私は、恐れしか抱けなかったが確認することがあった。
「虐められていたと言うのも嘘なのか?」
 あっさりと頷く愛娘の姿をした者。
「全部嘘よ」
 私は、愛娘の姿をした者に掴みかかる。
「復讐として犯罪を起こさせたかったら、もっと他の方法があっただろう! 何故、あんな非道をさせた!」
 愛娘の姿をした者は、笑顔で答える。
「どんな事をさせて後悔させてやろうかと色々と考えたわ。でも私も復讐で他人を犠牲にするのは、いけないと思ったの。だから、ああしたのよ」
「言っている意味が解らない。お前と親しき者をあんな風にして、お前は、平気なのか!」
 問い質す私に愛娘の姿をした者が意外そうな顔をする。
「あんな風って、私は、皆の幸せを考えたのよ。今の生き方こそ皆が望んだ生き方じゃないのかしら?」
「ふざけるな、あんな生き方の何処が幸せな生き方だ? 後満は、使用人に毎日犯され続けているんだぞ!」
 私の詰問に愛娘の姿をした者は、即答する。
「お嬢様の後満は、使用人との関係に悩んでいたわ。使用人と毎日セックスを続ける程仲良しになって良かったじゃない」
「犬と交尾を繰り返す室都もそうだと言うのか?」
 苛立ちながらも質問を続ける私に愛娘の姿をした者が頷く。
「室都は、交尾する楽しみが増えて更に動物好きになったみたいよ」
「オナニー狂いになった奮戸は、ばれれば一生が台無しになるんだぞ」
 私の指摘に愛娘の姿をした者は、平然と返す。
「あのままストレス解消に万引きをやっていて捕まるより、あくまで悪趣味の領域のオナニーがばれた方が何倍もましでしょ」
「鯛田に変な性癖をつけて、あんな事が無ければ普通の結婚生活をおくれた筈だぞ」
 私が予測を告げると愛娘の姿をした者は、指を横に振る。
「甘い、あの恋人は、元々そっちの性癖があったのよ。普通の性生活なんておくっていたら直ぐに離婚していたわよ」
「変な薬を飲み続ければ小浴の体がおかしくなるぞ」
 私の不安に愛娘の姿をした者は、肩をすくめる。
「元々、小学生から売春を続けてれば体にトラブルが起こるものよ。だから、小浴をもっと稼げるようにしてあげたの。特殊な趣味の人間と以前の何倍ものお金で貰えて本人も気持ち良いんだからそのくらいのリスクは、しょうがない事よ」
「望丘を実の父親と近親相姦させるなんて最低だぞ」
 自分に跳ね返る言葉に胸の痛みを感じながら告げるが愛娘の姿をした者は、断言する。
「そんな、一番大切な人間とセックスするなんて当然でしょう。大好きな父親とセックス出来て望丘は、最高に幸せに決まっている」
 私は、色々な思いを籠めて最後の確認をする。
「式誉を、自分の母親をあんな風にして平気なのか?」
 愛娘の姿をした者は、遠い目をする。
「良いんだよ。どうせ腹を痛めて産んだ私より何倍も愛しているお父さんの一番になれない事に耐えられなくって逃げた人だもん。ああやってセックス漬けになって全て忘れるのが唯一の救いなんだよ」
 そして愛娘の姿をした者は、私の唇を奪う。
 長い長いディープキスの後、とても小学生とは、思えない鋭い目で告げる。
「もう二度とお父さんを他の物に奪われたりしない。お父さんは、私と私の子供を一生愛し続けるのよ。もしも他の物に気を移したら、お父さんの全てを奪ってから殺すわ」
 今、私のチンポを取り出し、しゃぶるのは、愛娘だ。
「さあ、自分が孕ませた実の娘とセックスしましょう」
 私は、それに従い、チンポを挿入する。
「アァァァン! お父さんのチンポ、利用する為に抱かせてやったどんな男のチンポより最高。入れられただけでイッちゃった」
 淫らな顔で腰を動かし、チンポを孕んだ子宮に押し付ける愛娘。
「イイィィィ! お父さんのチンポが赤ちゃんが居る子宮を犯しているの! もっともっともっと激しく動いてぇぇぇ!」
 容赦なく締め付け、快楽を与えてくる愛娘のオマンコに私は、激しく腰を動かしてしまう。
「またイク! イクからお父さんも一緒にイッてぇぇぇ!」
 私は、新たな子供であり、孫にもなる胎児が居る子宮に精子を吐き出す。
「お父さんの熱いザーメンでイクゥゥゥ!」
 白目を剥いて快感に溺れる愛娘を見て私は、確信した。
 悪魔は、居ると。
 目の前に居る愛娘こそ、私を堕落させる悪魔であり、そんな愛娘を生み出した私もまた悪魔なのだと。
 そして、悪魔である私達は、このまま悪魔として周囲の人間を堕落させながら行き続けるだろうと。


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