(ハミルトンの実験で変貌する少女)


 これは、ガーゴイルの居ないパラレルワールドのお話。


 ハミルトンの研究所。
 所長のハミルトンの娘、梨々=ハミルトンは、錬丹術によって相手の思考を読む能力を身につけていた。
 実験は、ある程度の成功を収めていたが、ハミルトンは、納得していなかった。
「このままでは、イヨを越す事など出来ない。新しいコンセプトを追加しなければ」
 苛立つハミルトンの男根が勃起していた。
 ハミルトンも成人男性で、妻を生き返らせる研究の為に性欲処理も疎かにしていたのだ。
「睡眠や食事と一緒だな、人は、どうしてこう不自由なのだ」
 その時、傍に居た、梨々がハミルトンに近づき、なんと、ズボンからハミルトンの男根を取り出し、しごき始めた。
 ハミルトンが驚愕していたので、梨々が説明する。
「パパがこうして気持ちよくなりたいと思っていたから。パパに褒めて貰いたいから、パパがしたかった事をしてみたの」
 その答えでハミルトンの脳裏に邪悪な計画が組み上げられる事になる。
「人間の切り離せない本能を使ったこの方法なら、最高の作品を生み出すことが出来る。どんな錬金術師の作品にも負けない、最高の作品が」


 それから梨々は、新しい薬を投薬された。
 そして、その効果が現れ始めた頃、ハミルトンが梨々を一つの実験室に閉じ込めた。
「パパ、今度は、どんな実験をするの?」
 梨々が不安げに呟くと、実験室に一人の眼鏡の男が入ってきた。
 その男は、梨々を見ると息を荒くする。
 その男の思考を読み、梨々が青褪める。
「パパ、この人、あたしにエッチな事をしようとしているよ!」
 必死に助ける求める梨々にハミルトンは、淡々と答える。
「彼の願望を叶えてあげるのだ。それが今回の実験だ」
 梨々が固まる。
「……嘘だよね?」
 最後の希望を込めて父親に問いかける梨々。
 しかし、ハミルトンは、笑顔で答える。
「これは、お前の母親を生き返らせるためにも必要な事なのだ。しっかりとやるんだ」
 梨々の目から涙が零れる。
 眼鏡の男は、欲望を隠そうとせずに梨々に近づく。
「さあ、はじめてくれ。所長からは、全てを君に任せるように言われているんだよ」
 卑しい笑みを浮かべる眼鏡の男に浮かぶ、いやらしい妄想が開発された能力により梨々に染み込んでくる。
 嫌悪感が滲み出るのを堪えながら梨々は、父親の命令を守る為に、男のズボンから男根を取り出す。
 眼鏡の男の男根は、これからの事に興奮して完全に勃起していた。
 梨々は、涙を流しながらも男根を舐め始める。
「良いよ、梨々ちゃん」
 梨々は、男根を舐めながら興奮する眼鏡の男の表情を見る。
 そして、眼鏡の男が望む様に男根をしゃぶる。
「凄いよ! ずっと夢見ていたんだ、梨々ちゃんにこうやってしゃぶって貰う事を! いくよ!」
 眼鏡の男は、あっけなく射精をする。
 梨々は、咄嗟に避けようと思ったが、その時、男の悦ぶ顔を見てしまった。
 梨々の体を不思議な感覚が走り、もろに顔面に男の精液をかぶってしまう。
「最高だ、こんな事があって良いのか!」
 高笑いをあげる眼鏡の男、そして、その男の顔を見る梨々もまた、軽い興奮状態にあった。
「……この感覚って何?」


 眼鏡の男との実験は、毎日の様に行われた。
 初めの頃は、フェラで満足していた眼鏡の男だったが、その要求は、どんどんエスカレートしていった。
「あたしのあそこを舐めてください」
 スカートの裾を持ち、言いたくない言葉を、眼鏡の男が望むままに口にする梨々。
 卑しい笑みを浮かべて眼鏡の男が梨々の秘部を舐め始める。
「梨々ちゃんの頼みは、断れないな」
 眼鏡の男は、梨々の秘部を舐めあげる。
 激しい嫌悪感が梨々を襲う。
 しかし、梨々の秘部を舐めて興奮する眼鏡の男の顔を見ると同時に梨々も軽い興奮状態に襲われる。
 その様子を見ていたハミルトンが笑みを浮かべる。
「実験は、上手く行っているな。相手の思考を読む能力の他に、相手の歓喜を読み取ると同時に、梨々自身の脳内から興奮物質を分泌させる力を追加した。こうする事で、まだ幼い梨々もまた、行為を楽しむ事が出来る。そして、梨々自らの意思で相手の歓喜を導き出す様になるだろう。そうなれば、梨々の能力は、更に高いレベルに押し上げられる」
 高笑いをあげるハミルトンであった。


 眼鏡の男との実験も一週間が過ぎた。
 儀式の様に梨々が眼鏡の男の男根をしゃぶり、そして男も梨々の秘部をしゃぶる。
 梨々は、眼鏡の男が出す歓喜に興奮を覚えていたが、ここ数回のそれが、弱いことに気付き、それに不満を覚え始めた。
 そして梨々には、それを解消方法を知る能力があった。
 梨々の秘部を舐めて満足げな眼鏡の男の顔を凝視する梨々。
 困惑する眼鏡の男を横目に梨々は、戸惑っていた。
 眼鏡の男の願望が読み取れた。
 その願望を満たす事で、更なる歓喜を呼び、それが自分の興奮、快楽になる事を知っていたが、それは、梨々にとっては、絶対に守りたい最後の一線であった。
 しかし、梨々の中の興奮が更なる興奮を求めて暴れていた。
 一昨日より昨日、昨日より今日、どんどんと眼鏡の男の興奮が弱まり、それは、同時に自分の興奮が弱まりを意味していた。
 今の梨々は、麻薬中毒患者と一緒であった。
 脳内から分泌される興奮物質に対する強い中毒症状に襲われていたのだ。
 今日の状態は、とても満足できる分泌量では、無かった。
 それでも梨々は、我慢した。


 その夜、梨々は、ベッドの中で自らの秘部を弄り始めた。
 眼鏡の男の思考から自慰行為を知り、実践したのだ。
 しかし、梨々の未熟な自慰行為では、能力で発生した興奮物質による快感には、叶わない。
 濡れた指を自ら舐めて梨々が嘆く。
「あたしだって、女の子だもん、最初は、好きな人とと決めているんだもん」
 目を瞑り、中毒症状に苦しみながらも梨々は、ベッドに横になるのであった。


 翌日もまた、眼鏡の男と昨日と同じ様な行為を行った。
 自分の本当の願望を知らない眼鏡の男は、満足げに梨々を見て言う。
「今日も良かったよ。明日も楽しもう」
 しかし、梨々は、満足できなかった。
 ただ舐め合うだけの眼鏡の男の歓喜では、梨々の中毒症状は、抑えられない。
 梨々は、救いを求めるようにモニタールームに居る父親を見る。
「お前の本当の力を見せろ。それこそが私の喜びだ」
 それが、梨々の最後の楔を切った。
 梨々は、ベッドの上で足を広げて言う。
「あたしの中に貴方の物を入れてください」
 眼鏡の男は、戸惑う。
 眼鏡の男もその事は、考えていたが、まだ幼い梨々と実際、そんな事が出来ないと諦めていたのだ。
 しかし、その願望は、眼鏡の男の奥底で強くくすぶっていた。
 梨々は、その願望を見てしまったのだ。
「本当に良いのかい?」
 眼鏡の男の言葉に、梨々は、涙を流しながら頷く。
 眼鏡の男は、強い歓喜を放つ。
 それを受け止めた梨々もまた、秘部から大量の愛液を流し始める。
 そして、眼鏡の男の男根が梨々の秘部にめりこむ。
 強烈な痛みが梨々を襲う。
 しかし、同時に眼鏡の男が感じる強烈な歓喜が梨々の脳内物質をどんどん分泌させていく。
「凄いよ梨々ちゃん!」
 梨々も激しく興奮した。
「もっと感じてください!」
「いくよ!」
 眼鏡の男は、梨々の一番深いところに男根を押し付けた。
 それが何を意味するのか梨々も男の思考から知った。
 それが、最悪の結果を意味する事しりながらも興奮物質に支配された梨々は、逆らう事が出来ない。
「出してください!」
 そして眼鏡の男が梨々の中に射精をするのであった。
 その瞬間、眼鏡の男は、最高の歓喜を覚え、その歓喜に誘発され、梨々もまた初めての絶頂に達した。


 その夜、梨々は、独りベッドで泣いていた。
「あたしは、もうまともな恋愛出来ないよ」
 梨々は、自分がもう元に戻れない事をしった。


 翌日から、相手が変わった。
 眼鏡の男とは、違う、健全そうな男。
 梨々は、男の考えを読む。
「無理やり連れてこられたんだ?」
 梨々の言葉に、多少は、驚いたが健全そうな男は、納得した顔をして言う。
「そうだったね。君は、相手の考えが読めるんだったね。研究の一環だって何の説明のないままにここに連れてこられたんだ」
 困った顔をする健全そうな男。
 梨々は、実験が新しい段階に移った事をしった。
「お兄ちゃん?」
 その一言に健全そうな男は、顔を赤くして驚く。
「い……いきなり何を言うんだい?」
 梨々は、笑みを浮かべる。
「お兄ちゃんって呼んでも良いよね?」
 健全そうな男は、顔を真赤にしながらもそっぽを向いて答える。
「良いけど、君は、何の実験か知ってるかい?」
 梨々は、笑顔で首を横に振る。
「あたしも何も聞いていないよ」
 でも、梨々は、気付いていた。
 これは、その気が無い相手とえっちをして、満足させる為の実験だと。
 梨々は、体を密着させる。
「お兄ちゃん、あたしと遊んで」
「駄目だよ、仕事中なんだ」
 相手が自分の体の柔らかさに困惑しながらも興奮するのを梨々は、快感として感じた。
 そして梨々は、思った。
 もっと気持ちよくなりたいと。
 こうして、梨々は、新しい実験にのめりこんでいく。


「最高だったよ」
 健全そうな男が、梨々を抱いたのは、三日目だった。
「ありがとう。お兄ちゃん」
 健全そうな男は、一人っこで、妹という存在とのエッチしたいという願望を持っていた。
 梨々は、その願望を見事に捕らえ、健全そうだった男を陥落させたのだ。
「もう一回する?」
 梨々の言葉に、健全そうだった男は、逆らえなくなっていた。
 健全そうだった男は、梨々を押し倒し、半ば強引に梨々を犯す。
「そんなに強引にしたら駄目だよ」
 梨々の形だけの拒否。
「嘘を言うな、だったらどうしてこんなに濡れているんだ!」
 健全そうだった男は、濡れた梨々の秘部の愛液を指ですくい、梨々の眼前に見せ付ける。
「いや、言わないで」
 嫌そうにする梨々に更に興奮する健全そうだった男の歓喜に梨々もまた快感を覚えた。
「いくぞ、この淫乱娘!」
 罵倒しながら射精をする健全そうだった男と一緒に梨々も絶頂に達した。


 その後も梨々は、何人もの男と実験を行い、梨々の能力は、更なる高みに達して居た。
 そして、その日が来た。


「今日この研究所に一人の男が侵入してくる」
 ハミルトンの言葉に梨々は、興奮した顔で答える。
「その人と気持ちよくなれば良いの?」
 ハミルトンが頷く。
「そうだ。そして、その男をお前の虜にしてみせろ」
 梨々は、淫靡な笑顔で答える。
「任せて、あたしの中で果てない男なんて居ないんだから」


 夜の研究所、怪盗百色は、コンピューターからデータを抜き出していた。
「これで、ここのデータを消して、データを元の持ち主に返せば仕事は、完了だ」
 そして、振り返った百色の前に、一人の少女が立っていた。
「おじさん、あたしに手品を見せて」
 発見された事に苦笑する百色だが、ステッキから花を出して少女に差し出す。
「これで良いかな?」
 少女は、その花を受け取って笑顔で答える。
「ありがとう。あたしからもお礼させて」
 そして、少女、梨々は、百色の唇を強引に奪う。
「何をするんだ?」
 慌てて飛びのく百色だったが、梨々は、笑みを浮かべて続ける。
「寂しいんだ? あたしも寂しいの。だから一緒になろう」
 不思議な笑みを浮かべる少女の瞳に囚われる百色。
 そして、梨々は、動けなくなった百色の男根をしゃぶる。
「止めるんだ!」
 強引に引き剥がそうとする百色だったが、梨々の絶妙なテクニックの前に動きが止まる。
 そして、梨々は、百色に抱きつき、強引に百色の興奮で濡れた秘部に男根を埋め込んでいく。
「……駄目だ。……止めるんだ」
 強い意志で抵抗する百色に梨々が囁く。
「貴方の寂しさは、あたしにもある。だから二人が一つに成る事で寂しさを消しましょう?」
 一人の寂しさ、その百色の弱点が梨々への抵抗力を奪い取っていく。
 そして、百色は、そのまま梨々の中で射精してしまう。


 一部始終を見ていたハミルトンが笑みを浮かべて言う。
「これこそが、私の最高傑作。あの怪盗百色すら、勝てず、私の手駒とする。待っていろ、高原イヨ。最高の錬金術師の名は、もう直ぐ私のものになる!」
 ハミルトンの高笑いは、夜の研究所に響き渡るのであった。


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