○第二の禁断


 「遅いぞ」
 あたしが、台所に入ると竹兄が先に来ていた。
 あの後、竹兄は、表面上は、前とは、変わらなかった。
 でもあたしは、知っている。
 あの『兄妹性交』から解放されるまであたしに抱いていた、いけない気持ちが消えたおかげで、毎晩のオナニー(自分でおチンチンを擦って精液を出す事そういうらしい)をしなくなったお蔭だと。
「バイは、遅くないもん」
 文句を言いながら、あたしは、竹兄が焼いたトーストを食べるのであった。


「残りの禁断は、何処なんだろうね?」
 誰も居ない放課後の教室であたしが呟くとミーちゃんがしたり顔で言う。
『油断しちゃ駄目よ、禁断は、貴女の傍に潜んでるのだから』
「うそー。そんな訳ないじゃん!」
 あたしの反論にミーちゃんが諭す様に言ってきた。
『禁断は、日常生活を送る上で、自制しなければいけない事の象徴。だから、日常生活にこそ禁断が潜んでるのよ』
「そんな物なのかな?」
 あたしが、首を傾げていると牧野先生が入ってくる。
「荷桐野、まだ残って居たのか?」
 驚いた顔をする牧野先生にあたしが慌てて言う。
「直ぐに帰ります」
 そういって、牧野先生の横を通り過ぎようとした時、見てしまった、牧野先生の手に女子の体操着が握られていたのを。
「牧野先生、それって……」
 お尻が途切れた質問に牧野先生が慌てて言う。
「違う、これは、拾ったんだ! だから、持ち主を探していたんだ!」
 あたしが、戸惑っているとあたしにしか見えないミーちゃんが牧野先生の握っていた体操着を見てにやけた。
『これってバイのよ』
「えー、どうしてあたしの体操着を牧野先生が!」
 あたしのその言葉に先生は、あたしの口を手で塞ぐ。
「だから、違うんだ!」
 その時、禁断の光が牧野先生に入っていった。
 それと同時に先生の上着が破けて、何本もの触手が生えて教室で暴れだす。
『ほら、身近にあったでしょ!』
 自信たっぷりに言うミーちゃんにあたしが怒鳴る。
「そんな事を言っている場合じゃないでしょが! あれは、何!」
『あれは、『師弟姦淫』だね。それよりこのままだと、関係ない人が来るよ』
 あたしは、慌てて呪文を唱える。
『六芒星の力を解き放たん、開放!』
 お臍の周りのヘキサグラムが光、服が消えて、魔法少女に変身する。
「魔法少女ヘキサゴンバイ、あたしの星が禁断から解き放ちます!」
 前から一度やってみたかったんだ。
『そんな事より、早く結界を張らないと』
 あたしは、杖を掲げて唱える。
『我が行いは、崇高なり、ここに我が園を開け、楽園!』
 楽園が展開したのを確認して、一息吐くあたし。
「問題は、これからだよね……」
 竹兄との事を思い出すと自然と顔が赤くなる。
 ミーちゃんの言う通り、あたしの体は、元に戻っていた。
 それでも何かが汚された気がした。
 それを再びやるとなると、かなり嫌だった。
『あの人は、ちゃんと欲望を開放しないと、そのうち生徒にエッチな事をするかもね』
 ミーちゃんの呟きにあたしは、牧野先生の娘で親友のホソちゃんの事が頭に浮かぶ。
「このままじゃ駄目だよね」
 あたしは、大きくため息を吐いて、牧野先生に近づき言う。
「牧野先生、あたしでエッチな気分を解消して下さい」
 それに対して、牧野先生は、あたしを教卓の上に押し倒すとその触手で服の上からまだ膨らみ始めたばかりの胸を弄る。
「良い、このあるかどうか、微妙な膨らみが最高だ!」
 何か無性に腹が立つ言葉だが、いまは、そんな事を気にしている場合じゃない。
 前に保険の先生に聞いたことがあるが、膨らみ始めたばかりの胸は、過敏で、少し触っただけに痛いのだ。
 それをこんな強引に触られて痛くない訳が無い。
「牧野先生、もっと優しくしてください」
 あたしの言葉に牧野先生は、あの時の竹兄と同じ様に真赤な目をし、涎を垂らしながら言う。
「駄目だ! これは、愛の鞭なんだよ! 痛くても我慢するんだ!」
 触手であたしの胸を絞りだす。
「駄目、痛いよ!」
 痛みであたしが叫ぶが、牧野先生は、弱めるどころか更に強く攻めてくる。
『痛いのが嫌だったら、前と同じ魔法を使えば良いわ』
 あたしの脳裏にあの、気持ち良くなる魔法の事が浮かぶが、首を横に振る。
「あれは、駄目。あれを使うとあたしが、あたしじゃなくなるもん」
「勝手なおしゃべりは、駄目だと言ってるだろう!」
 牧野先生の触手があたしの口を塞ぎ、息が苦しくなる。
『あらあら、それじゃ呪文が唱えられないわね』
 そうしている間も、胸を締める触手が、更にきつくなる。
『これは、一度口の触手に射精させるしか無いわね。頭を前後させて気持ち良くさせて射精させるのよ』
 あたしには、ミーちゃんの言うとおりにするしかなかった。
 必死に頭を前後させて、口に含んだ触手を刺激する。
「上手いフェラチオだな。ご褒美のザーメンだ、全部飲むんだ!」
 口に含んだ触手が一瞬膨らみ、射精した。
 口が開放されたが、精液が喉に絡みつき激しく咳きこんでしまう。
「何で飲まない! 好き嫌いは、いけないと何時も言っているだろう! 仕方ない、下の口から強引に飲ませるしかないな!」
 触手が何の準備もしてないあたしのあそこに引き裂くように入ってきた。
「裂けちゃう!」
 それは、まるで燃え盛る鉄の棒で無理やりあそこをこじ開けられ、あたしを殺そうとしてるのかと思った。
 あたしは、もう我慢が出来なかった。
『生殖の喜びをこの身に与えたまえ、快楽』
 あたしは、あの呪文を唱えてしまった。
 処女膜を破り、死ぬかと思った痛みは、残っていたが、それと同時に熱い触手があたしの中を擦りあげる激しい快感があたしを満たしてきた。

「凄い、凄い、凄い。牧野先生の触手、太くて熱いぃぃぃぃぃぃ!」
 お腹の中が蹂躙される感覚にあたしが強い快感を得ていた。
 そして先程まで痛いだけだった胸にも変化があった。
 縛り付けられた胸が熱く、そして自然と乳首も立ってしまう。
「初めて感じるなんて、なんていけない生徒だ。特に乳首をこんなに立てるなんて」
 牧野先生は、そう言ってあたしの乳首にしゃぶりつく。
「ああああぁぁぁぁ! 駄目、駄目、駄目! 乳首が弾けちゃう!」
 嘘じゃない、何かが胸から飛び出そうだった。
「弾けろ!」
 牧野先生があたしの乳首を噛む。
「出ちゃうぅぅぅぅぅ!」
 あたしは、叫びと共に胸から白い液体を放出する。
 それには、牧野先生が驚くが直ぐに高笑いをあげた。
「小学生の癖に母乳を出すなんて、なんていやらしいんだ。これは、とことん教育してやるしかないな」
 そして、牧野先生は、触手で何度もあたしの中に射精し、そのたびにあたしは、いってしまった。


『おかしいわね、これだけやれば普通は、欲望が満たされる筈なのに?』
 のんきに首を傾げるミーちゃん。
 あたしは、それどころじゃない。
 お腹は、牧野先生の触手が出した精液でパンパンになっている。
 何度も襲ってくる強烈な絶頂に頭もクラクラしていた。
 それでも牧野先生の触手は、あたしのあそこを攻め続けて来る。
『何かが、足りないのかしら?』
 ミーちゃんがそう言って、周りを見回して、床に落ちたあたしの体操着を見つけて手を叩く。
『これよ、多分、この先生は、体操着の貴女を犯したいのよ。『兄妹性交』で力が上がったあなたの力で、服装を変化させるのよ』
 そんな魔法があるのかと疑問に思った瞬間、必要な呪文が頭に浮かぶ。
 あたしは、杖を構えて呪文を唱える。
『汝の望みし、姿の衣を身に纏わん、華美!』
 魔法少女のような服が体操着に変化した。
 しかし、下が何時も使っている短パンじゃなかった。
「ブルマ!」
 牧野先生の激しく興奮する。
 あたしの足を強引に広げると密着したそれに頬ずりする。
「この感覚最高だ! 馬鹿なPTAの所為で無くなった人類の遺産だ!」
 そして、本当のおチンチンでブルマごとあたしの割れ目を貫く。
 それは、普通とは、違った感覚だった。
 ブルマの生地が直接こすり付けられるのとは、また違った快感をあたしに与えてくる。
「イイィィィィィ! このごわごわのが、あそこをこすり付けられるのが気持ちいいぃぃぃ!」
 牧野先生が言う。
「あそこじゃない! オマンコだ! お前は、先生のチンポをオマンコに入れられてよがっているんだ! さあ言うんだ!」
 あたしは、言われるままに叫んでしまう。
「オマンコが気持ちいいぃぃぃ! ブルマ越しに感じる牧野先生のチンポの熱さでオマンコが溶けちゃうぅぅぅぅ!」
「出すぞ、ザーメンをぶちまけるぞ!」
 牧野先生がそう言って更に腰の動きを加速させた。
 あたしも少しでも強く牧野先生のチンポを感じる為に腰を振った。
「出して、あたしの中に牧野先生の熱いザーメンを出してぇぇぇぇ!」
 そして、ブルマを突き抜ける様に牧野先生のザーメンがあたしのお腹を蹂躙し、絶頂に導くのであった。


 満足そうな顔をして気絶する牧野先生を見ながら、左下の頂点が輝くヘキサグラムを触りながらあたしが呟く。
「触手で何回も出しても駄目だったのに、ブルマを履いたら一回で気絶しちゃうなんて不思議だね」
 ミーちゃんが苦笑して言う。
『男なんてそんな生き物よ。さあ、早く元に戻して帰らないと、お兄さんが心配するわよ』
 あたしは、時計を見て慌てて楽園を解く。
『下界の者と共に歩まん、降臨!』
 それと同時に、牧野先生のザーメンだらけだった教室も元に戻り、あたし中にあったそれも綺麗に消えた。
 元に状態に戻った証拠だった。
 しかし、先程まで満たしていた何かが失われた喪失感があたしには、あった。
『ほら、早く帰らないと』
 ミーちゃんに言われて、その喪失感が何なのか考える前にあたしは、家に向かって走り出していた。


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