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後ろを振り向けないので確かめることは出来ないが 声の主は多分 車でやって来たこいつらのリーダー格の男だろう。すっかり舞い上がっている他の男達に比べて 恐ろしく冷静だ。一瞬にして空気が張り詰め 男たちの顔が引き締まる。わたしの身体を弄んでいた男たちが慌てて脇に下がったところを見ると どうやら 最初に女を「貫く」のはこの男 というルールでもあるようだ。逆に考えれば この男を篭絡できれば こいつらはただの烏合の衆になるということよね……。そんなわたしの考えを嘲笑うかのように わたしの太腿から尻をゆっくりと撫で回していた男の手は 思いもしないところで動きを止めた。
「ひいっ! い 痛あいっ! そこ 違うぅっ!」
男の太い指が侵入してきたのは わたしの肛門だった。脳天まで突き抜けるような痛みに わたしは演技ではない本当の悲鳴を上げて身を捩じらせる。男はそのまま更に奥深くまで指を捩じ込み 私の直腸の中をグルグルと掻き回す。そのおぞましい感触と想定外の行為に わたしの「経験者」としての精神的優越感はあっけなく崩壊する。
あそこじゃなくて お尻の穴を責められるなんて 今まで一度もなかった事だ。恥ずかしさと悔しさとで 頬が かっ と熱くなり 同時に全身に震えが走る。経験した事の無い恥辱……。止めて! 止めてよぉ! わたしの心が悲鳴を上げる。
それはあの時の 異国の地での集団暴行という 最低最悪の悲惨な初体験とオーバーラップして わたしの心から一切の力を奪い去って行く。あの時も 一人ぼっちだった。誰も助けには来てくれなかった……。
「……みんな 早く助けに来てよぉ……」
思わず口をついて出てしまったわたしの言葉を鼻で笑うと 男は更に指をもう2本 肛門の中に潜り込ませてきた。その中の一本には大きな髑髏のシルバーリングが嵌められていて その冷たい触感にわたしは全身を硬直させて悲鳴を上げた。さっきまでの演技の悲鳴とは違う絶叫に 周りの男たちがどん引きになっている。男は三本の指をわたしの中で大きく広げると 右に左にとゆっくり回転させて 直腸の中を上下に掻き回してゆく。男の執拗なマッサージによって 肛門が次第に大きく拡げられて行くのが わたしにも判った。アナルセックスと言う言葉は聞き知っていたけれど 自分がそんな変態的なプレイの対象になるなんて 想像した事もなかった。みんなと一緒にいたいのに わたしだけどんどん汚れた女に堕ちて行っちゃうよぉ。
気がつくと 私の眼からは涙が溢れていた……。
どれ位の時間 その拷問にも似た前戯が続いていたのか判らない。だが ようやく満足のいくレベルまで拡張が済んだのか 男はわたしの中から指を抜き去った。すっかり肛門の感覚が麻痺してしまったわたしは 男がわたしの目の前に 腸液でふやけた指を突き出すまでその事にすら気付かなかった。
「ほら お前さんのアナルをマッサージしてくれたスカルヘッドに挨拶してやんな」
男はそういってシルバーリングを私の唇に押し付けてきた。それが今まで自分の肛門に入っていた物だと言う事に気付いたわたしは 慌てて顔を逸らせるが 男はそれを容赦なく わたしの口に押し付けてくる。男の指からは 排泄物特有の悪臭が漂ってきたが それは他でもないわたし自身のものだ。わたしは湧き起こる嘔吐感を必死で堪えた。男はそんなわたしの姿を見て 声を上げて笑う。そしてわたしの身体を後ろからがっしりと抱きすくめてから 耳元でこう囁いた。
「アンタのアナル処女 頂戴するぜ セーラーヴィーナス」
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