第三話【 破瓜 】


 均等に盛り付けされたオードブル。そして魚を主軸とした海鮮料理がテーブルに並べられていく。確かに神露の料理する腕前は、明日香が前もって自慢していたように、見事なものであった。
「お、美味しい・・・」
 刺身に手をつけた戒の素直な賛辞。それを聞いた明日香が、まるで自分のことのように喜ぶ。
「ね、ねっ、言ったでしょう?」
「そう言って貰えると、お世辞でも嬉しいかな」
 配膳の終わった神露も、同じテーブルにつく。
「いや、お世辞じゃなくて・・・・」
「神露ちゃんは料理の天才なんだから・・・・」
 明日香は本当に羨ましいように微笑んだ。
 明日香はかつて、義兄である勇基にこう言われたことがあるらしい。
《お前には清々しいまでに、料理の才能がないから、キッチンには立つな!!》
 と。
 入学して間もないころ、同室となった神露は、その義兄の評価は誇張されたものであろう、と思った。もしかすると兄弟だけに、手厳しい評価だったのかもしれないとも。
 だが、一度だけ明日香の作ったものを食した神露には、先見者の言葉には従うものだと、強く思ったものである。
 それからというもの食事の当番は神露が請け負い、明日香はその片付けと室内の掃除を担当することになったのだが・・・・

 一通りの食事を終えて、明日香が片付けようとしたときだった。
「あ、あれ・・・・」
 一番の最初にロストによる発熱を自覚したのは、明日香であった。
「あ、明日香!」
「明日香ぁ!」
 二人は同時に彼女の崩れる身体を受け止める。
 神露は自分の額に手を当て、彼女の熱と比較する。
「す、凄い熱・・・・」
「すぐに休ませよう」
「そうね。明日香を個室まで運んでくれる?」
「解かった。神露は個室の鍵を開けてくれ」
 同じくロストを服用させた戒には、まだ体調の変化は訪れない。
 ロストの発覚時間には、確かに個人差がある。体力に勝る男子に比べ、それに劣る女子のほうが発覚するまでの時間が早い。
 だが、それ以上に・・・・明日香はオードブル(前菜)で、戒はそれより後に並べられた料理で服用したのである。二人の発覚するまでの時間に開きがあるのは、当然のことであった。

「インフルエンザかしら?」
「ん、・・・・かもね。最近、また流行しているみたいだし」
 戒と神露が明日香を個室に運んで、それから約十五分。
 今度は後から並べられた料理で服用した戒が、発熱を憶え、立っていることもままならなくなる。
「もしかして、感染した?」
「わ、解からない・・・・けど・・・・」
 戒が神露の腕の中で倒れこむ。凄い発汗の戒を受け止める、神露には頬に伝わる彼の吐息が非常に熱く感じられた。


 全ての撮影機器がセットされた明日香の個室に、この日、初めて一同が揃ったことになった。もっとも四人のうち、その半数が立つどころか、記憶することさえもままならない状態ではあったが・・・・
 明日香の小さなベッドの上には、発熱している二人。
 仰向けに蒲団に入った明日香の身体があり、その横には、彼女に寄り添うように両膝を折る戒の姿が寝そべっている。

「結果は、どう?」
 立花は生態紫外線モニターで、明日香の身体を写している。
「クックククク・・・・」
 その立花の反応から、結果を聞くまでもなかった。
「フフッ、そう。これで契約は成立ね」
「ああ、いまさっき。排卵されたばかりの・・・・新鮮な卵のようだな」
 立花は現金の札束が入った封筒を神露に差し出す。
 73、74、75・・・・七十五万。約束の契約金よりも多い。立花はそのことに関しては口にはせず、神露も黙って過剰金を受け取った。

 フフッ。明日香、立派な赤ちゃんを身篭ってあげてよね!


 神露は札束を握った反対の手で、明日香の手を取る。ウサギの形をした寝帽子が微かに反応する。
「あ、し、神露ちゃん・・・・」
 手を握られたことで微かに意識が回復したのだろう。だが、彼女の視界は暗闇に包まれたまま。
 ロストの効力によって目隠しされていることさえ、理解できていない。
「ごめんねぇ・・・・」
「ううん、明日香・・・・気にしないで、頑張るのよ」
 手を取って励ます神露。だが、無論、彼女が激励しているのは、立花との子作り以外に他ならない。
 その立花はそんな二人のやり取りの中を遠慮なく、明日香の蒲団を取り除き、薄ピンク色をしたパジャマの中に手を忍ばせた。そしてほど良く実らせた膨らみを手にする。

 指先の間に微かな突起の感触・・・・
 柔らかくも小粒な乳首である。

 純度の高いロストだっただけに、明日香はその立花の行為さえ、気付いていない様子だった。
「いつも・・・・迷惑かけて・・・・ばかりで・・・・」
「明日香、そんなこと気にしないの」
 立花はパジャマの中に頭ごと侵入し、手にしている乳房を弄ぶ。そして小さな乳首を交互に、優しくゆっくりと口に含んでいく。
「それより気分は・・・・どう?」
「う、うん・・・・だいぶいいよぉ・・・・」
 明日香の乳首が次第に硬く突起始める。中学二年生とはいえ、もう身体は子供を産める機能を備えただけに、感度も抜群に良さそうだ。
「か、戒・・・・戒くんは?」
 立花はそのまま覆い被さる体勢のまま、薄ピンク色の上下を対としたズボンに手をかけ、下着ごと一気に引き摺り下ろす。綺麗な薄ピンク色の硬く閉ざされた蕾。恐らく自分でも余り触れたことがないのであろう、そのことが、処女の性器を見慣れてきた男には解かった。
 おもむろに明日香の蕾に触れ、《クパァァ》開いていく。明日香の穢れのない証が、立花の目の前で披露された。
「戒くんなら、今、明日香の側にいるよ」
 まだ生えてもない小振りの丘。そこに超小型拡張マイクを張る。これによってセットされている、立体映像撮影型カメラが明日香の膣内までの衝撃、音響、音色を全て拾ってくれることになる。
 隣に居座る戒くんへの、せめてものサービスってやつさ。
 無論、彼も同様、決して記憶に残ることはないが・・・・
「そっかぁ・・・・ごめんねぇ・・・・」
 引っ張りこむようにして呼び込んだ後だけに、情けなさに目を瞑る。
 神露は明日香の手を離し、戒の手を握らせてやろうとする。
 立花は立ち上がって、曝け出した彼の体格が持つに相応しい、激しく隆起したペニスを掴むのが、ほぼ同時のことであった。

 一瞬、戒の手を取った神露さえも「っ!」目を見張る。
 およそ三週間ぶりの解放を待ちわびていた立花の男性器に・・・・
 数ヶ月前、偶然に弟の神龍(シェンロン)の股間を見てしまった神露にも、それが同じものであるとは思えなかったほどである。
 だが、同時に喜びも神露を貫く。その凶器のような剛直が、明日香を妊娠させてあげるべく、処女を貰ってくれるのである。

 しかも・・・・恋心を抱く、戒のその目の前で!

 立花がいよいよ、明日香を犯すべく、明日香の股間にペニスを宛がう。濡れ具合は全然足りてないが、その分、破瓜した際の出血が潤滑油となってくれるだろう。
 明日香の両肩を背後から抱え込み、正常位の体位から立花の大柄な肉体が明日香の膣内に身を乗り出す、その瞬間、神露は明日香の手に戒の手を握らせた。

 《ズブッ!》

「あぐぅ!」
 その瞬間、明日香の身体が目に見えて強張り、握らされた戒の手を強く握り締めてしまった。
 《ブチィ、ブチブチ!》
 拡張マイクによって、明日香の処女膜が引き千切られていくことを室内全体に伝える。立花の筋力と膂力の前に、可憐な美少女の純潔は、無残にも簡単に散らされてしまった。
「あがっ・・・あっ、あっ・・・・」
「あ、明日香・・・・?」
 手を強く握り締められた戒の意識も、おぼろげながら覚醒する。
 しかし目隠しされた彼の視界も暗闇の中。しかもロストを服用して思考力が激減している彼も、目隠しされていることそれ自体にも気付かない。
 立花はそんな手を取り合っている少女の体の膣内へ、お構いなしに突き進んでいく。
 《ズブズブズブッ・・・・》
「あがぁ・・・・いっ、・・・・いっ!」
 《ズン!》と立花が明日香の膣内を軽く小突く。《ズッビィ!》と、硬く閉ざされていた未開の肉襞が更に、初めての男に道を開いていく。

 クククッ・・・・若い美少女のモノだけはあって・・・・
 こんなにも上質なお肉が、俺を歓迎してくれるぜ!!!

 明日香の膣内に突き込まれた立花のペニス。彼女の身体が初めて受け入れた男を自らの鮮血の色に染め、それはあたかも彼女の幼い身体が、立花という存在を、唯一無二の象徴と認めてしまったか、のようだ。
 現に《ギチィ、ギヂィ》と激しく締め付けてくる肉弾性から、立花のペニスを上質な肉質で包み込んでいく。
 明日香の処女肉が、立花のペニスを容認している証である。

 どう? 明日香の身体のお味は?
 最高だぜぇ〜〜こりゃ・・・・
「あ、明日香・・・・」
「うぐぅ・・・・だ、大丈夫・・・・だから」
 視線だけで会話する神露と立花。対照的に互いを手に取り合い、囁くように会話する、戒と明日香。
「き、気にしないでぇ・・・・」
 ああ、そうさせて貰うさ!
 立花は遂に手に入れた明日香の身体を、容赦無しに貫きかかる。まだ立花自身のペニスにも幾分の余りがある。明日香の身体には、立花のペニスが余りにも大き過ぎたのかもしれない。
 その明日香の身体を余すことなく味わいながら、その膣内に咆哮を解き放とうと激しく貫く。
「こちとら、三週間も我慢させられて来たんだ・・・・」
 無論、それに明日香が追うべき責務はない。だが・・・・
「たっぷり・・・・この身体で愉しませて貰うぜ!」

 《ギシィギシィ》とベッドを軋ませ、立花の本格的な性交が始まった。

「だ、誰?」
「戒くん、ほら・・・・明日香の発作、始まったみたいだから・・・・」
 唐突な立花の発言に唖然とする戒。神露は明日香と手を繋ぐ二人の手に触れる。
「あ、明日香・・・・」
 発作? あ、そうか・・・・。
 思考が正常ではない戒も、神露の言葉を容易に信じてしまう。
「明日香・・・・が、がんばっ・・・・」
「か、戒くん! あっ・・・・あっ・・・・」
 戒の激励に、明日香も頷く。明日香自身も自らの発作による、神露の言葉を容易に信じてしまう。

 正常な思考の持ち主なら、これ以上にない残酷な光景に見えたことであろう。また、それ以上に多くの立花や神露のように、歪んでしまった人物たちには、これ以上にない愉悦な場面でもあった。
 愛する者の手を握り締め、激励を受けている排卵を迎えたばかりの少女が、見知らぬ男に破瓜され、犯されていき・・・・妊娠を余儀なくされていくのである。

 そして、その瞬間が・・・・
 まるで突き壊すかのように激しい一撃を明日香の膣内に送り込む。
 《 ドクッ!! 》
 決定的な濁流の迸りが、室内全体に響き渡る。
「んんっ!」
 排卵したばかりの卵子が待つ子宮へ、と、この三週間に溜めるに溜めた濃縮なスペルマを、膣内の最奥へと叩きつける。
 その最後の一滴までも、明日香の卵子が待つ膣内へと注ぎ込んでいく。
「あっ、・・・・んっ・・・・んっ!」
 激しかった発作が治まっていく実感に、明日香は頬を紅潮させて、受精されていくこの瞬間を、恋心を抱く戒の手を握り締めて受け止めていった。
「戒・・・・く・・・・」
 激しいまでの性交に、膨大な膣内射精をその身体で受け止めたことによって、明日香の意識が次第に遠のいていく。
「発作が治まって、落ち着いたみたいね」
「明日香・・・・」
 受精させられていく少女の手を取り、彼自身もロストに侵されながら、懸命に彼女を激励した少年。それはあたかも、彼自身も彼女の妊娠を奨励しているような、そんな光景である。

 精力絶倫を誇る立花が三週間に及ぶ、禁欲の成果もあって、たった一度の射精だけで萎えるはずもない。むしろ、明日香の良質な肉の味を占めたこともあって、血染めのペニスは尚も猛々しい。
 不意に戒の目隠しが外された。
 ロストの発熱もあって虚ろなその瞳が、次第に見開かれていく。
 ベッドの上で手を握る明日香に覆い被さる巨体。宛がわれていく股間。余りにも意外なその光景に、愕然とせずにはいらない。
「や、やめ・・・・」
 低下している思考能力を総動員しても、戒にはそれだけを口にするのが精一杯であった。

 さぁ、第二ラウンドの始まりである。



 既に時刻は夜半を過ぎ、立花は少し遅い食事の卓につく。
 今朝から何も口にしておらず、先ほどまでに明日香の身体を三回続けて犯したこともあって、食欲は旺盛である。
「じゃ、わたしは戒くんを男子寮に送り届けてくるわ」






 既に戒の腕には、ロストの効力を無効化する解熱剤アンロストが注射されてある。今日一日は熱病の後遺症が残るかもしれないが、明日の朝には回復することだろう。
「学校のほうには、わたしから明日香はインフルエンザだと報告して、わたしも明日は部屋に戻らないから、立花さんは存分に、明日香の身体を楽しんであげてね」
 再び発熱に意識を失った戒に、肩を貸して立つ神露は、そう言い残して部屋の鍵を閉める。
 部屋のもう一つの鍵は明日香自身が所持しており、万一のときのスペアキーは一階の警備室で厳重に保管されている。即ち、今のこの部屋はある意味、密室とも呼べなくもない。
「皮肉なものだな・・・・」
 どんなに万全なセキュリティーシステムでも、この場合においては、かえって立花の安全を保障することになるのだから・・・・
 その部屋の中には、精力絶倫の食欲を満たした万全の男と、思考が低下して記憶にも残らない、熱病に侵された可憐な美少女。

「さぁて・・・・ようやく二人きりになれたことだし、気を利かせてくれた彼氏と相方に応えるためにも・・・・」
 立花は今、破瓜したばかりの少女の股間を尚も性欲で満ちた視線を向ける。健気にも明日香の身体は、華奢な身体にもありながら、立花のスペルマを全て受け止めたようである。
 薄いピンク色のパジャマを全部脱がし、ウサギの寝帽子をも外す。まさに生まれてきた当時の、一糸纏わぬ裸体にして、さきほど手にした乳房を掴み取る。
「あっ・・・・んっ・・・・」
 初めてとはいえ、男を知ってしまった明日香の身体は、先ほどまでのsexの余韻も重なって、より鋭敏になっている。
 微かな喘ぎを漏らす口元を見据えると、立花はその愛らしい口を塞ぎ、可愛らしい舌先を自らの舌で絡み取る。《チュパッ、チュパッ》と互いの唾液がいやらしくも響き、舌と舌に未練がましいような糸がつく。
 明日香の口内を頬張りながら、小柄な身体を逞しい肉体で抱え上げ、明日香は彼女自らの鮮血で染めたペニスを受け入れていく。
 発熱の影響もあって、明日香の膣内は熱く、この日四度目の結合にも関わらず、立花のペニスを《ギチィギチィ》と締め付ける。
「いいぞ、この身体・・・・まだ男を知ったばかりの身体だというのに、もう男の味を覚え始めている」
 過去に立花が破瓜してきた美少女たちにも、明日香に勝る肉体の持ち主は皆無であった。
「か、戒くん・・・・あ、熱い・・・・」
 ロストの影響下、明日香にはまだ戒が側にいるのだと信じ込んでいる。無論、それを正してやることも不可能ではない。だが、どうせ明日香の記憶には残らないのだ。
 立花は明日香の唇を重ねていく。互いに身体を密着させ、明日香の僅かに揺れる胸を弄び・・・・座位の体勢から、この日四度目の膣内射精を迸らせていくのだった。


 既に最初の膣内出しだけで、明日香の妊娠が確定していた。
 その、美少女の膣内へと・・・・


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