第四話【 覚醒 】
明日香が初めての処女を立花に捧げ、二人だけにした至福のときから、神露は翌日の朝を、戒の寝室で迎えていた。
「もう・・・・大丈夫、よね?」
神露はゆっくりと、だが、歩きづらそうに立ち上がる。
神露は別に、戒の部屋で一夜を過ごすつもりなどはなかった。確かに彼を送るときには、そうなればいい、とも思ったのは事実だ。明日香なんかに気兼ねする必要はない。彼女も今頃、よろしくやっているだから、と。
それでも、それはあくまで神露の望みであって、実際は部屋まで送り届けたら、速やかに退出して、予約してあったホテルから学校に通学するつもりだった。
だが、神露の一縷の望みは・・・・現実のものになってしまった。
寝室のベッドで戒の身体を横たわらせようとしたとき、引き倒されてしまったのである。そしてそのまま・・・・
戒のベッドには、神露の破瓜された証が点々と色づいている。今から洗っても染みになるのは確実だろう。
それもいい、と思った。
少なくとも神露は、望んだ相手に処女を捧げたのだ。
いや、わたしも、というべきだろう?
少なくても、全ての真相を知るはずの神露は、そう思うことにした。
「帰ってしまうのか?」
下着を穿いているとき、不意に背後から声がかかった。
「起きていたの・・・・悪趣味ね」
「すまない・・・・」
今頃、着替えに気付いたように赤面して顔を背ける。
どうやら彼も目を覚ましたばかりのようだ。
「気分はどう? 熱は下がったかしら?」
戒の額に手を当て、熱を比べようとする神露の手を戒が取る。
「帰らないで・・・・欲しい・・・・」
「でも、明日香が・・・・」
「それでも、帰らないで欲しい・・・・いや、帰したら、俺は・・・・俺は・・・・」
神露は驚きの瞳を浮かべずにはいられなかった。明日香などより自分を優先してくれる、戒の態度に戸惑いを覚えずにはいられない。
「昨晩のこと・・・・覚えているの?」
「君に送って貰ったあたりから、おぼろげに・・・・」
つまり解毒剤アンロストの効果が発揮されてきた頃なのだろう。
「俺は君に介抱されて・・・・されたことをいいことに・・・・あんな」
「・・・・戒・・・・」
「痛がる君を・・・・そのまま・・・・そして、膣内に・・・・」
膣内出しされた危険性を、戒も知識として知っていたのだろう。性格はあんなにも奥手だった彼だが・・・・
この瞬間、神露は自らの恋の勝利を確信した。
翌月、神露は戒の両親に会い、結納を交わす。桜花中学を卒業後、戒は父親の稼業を引き継ぎ、公式な結婚式は互いが成人した後として、神露は玖堂の籍に入ることが、内々に決まっていくのであった。
一方、二日目の朝を迎えた明日香は、ベッドの衝立を掴んでいた。
「戒・・・・くん・・・・戒・・・・」
背後からくる発作は激しく、激しく波打つお腹の中は、もう納まりきらないほどに一杯だった。
明日香が再び、安息の眠りについたのは、もうすぐお昼を迎えようかという頃で、それまでに彼女はあらゆる体位を経験させられ、二桁を越す膣内出しを受け止めていた。
立花自身も一時間ほど仮眠を取り、休息の時間に当てたが、お昼のサイレンが鳴ると同時に、勢力増強回復剤を服用し、明日香のための薬を作成するために、明日香の口内にペニスを突き込んだ。
「ほら、頑張らないと・・・・お薬は出ないぞ」
「おっ・・・・ごぉっ・・・・おおっ・・・・」
強引に明日香の頭を掴み、つたない技巧にも射精感が高まりつつある。
「薬だからな・・・・飲み干すんだぞ・・・・」
「・・・・んぐっ!」
《ドピュッ、ドピュッ・・・・》
立花の凶悪なペニスを頬張るために、明日香は口一杯にして銜えなければならない。即ち、立花がペニスを抜かない限り、そこから射出されたスペルマは明日香の口内に残ったままとなる。
《ゴクッ・・・・ゴクッ・・・・》
ゆっくりと、だが、確実に明日香の咽喉がなる。下の口からだけではなく、明日香は上の口からも、彼女の身体は立花だけの色に染まっていくかのようであった。
「よし、飲み干したご褒美に、たっぷり、舌の口に薬を注入してやる」
「んっ・・・・ううっ・・・・」
《ズブッ・・・・ズブズブズブッ・・・・・》
「か、戒・・・・く・・・・ん・・・・」
昨日よりも深く、そして激しく。彼女が唯一、受け入れていくことが許される、立花のペニスが明日香の身体を貫いていく。
「くぁっ・・・・い・・・・いいの・・・・・か、戒くん・・・・」
正常位から結ばれた明日香は、別の男の名を口にしながらも、逞しい背中に手を回していく。いよいよ明日香の身体が、立花という男のペニスよって性感を開発されてきた証左である。
両股を抱えられる明日香の腰が、立花の挿入に合わせて律動もする。
《ドックン・・・・ドクッ・・・・ドクッ・・・・》
それが何度目の膣内出しか、正常な思考の立花でさえも、数え切れていない。それだけに既に明日香の膣内は、立花だけのスペルマでグチャグチャである。
その膣内のスペルマの一部が、明日香の子宮を完全制圧し、その大部分が明日香の膣内で消化されていくことになる。
三日目の朝、もはや明日香の身体は、立花の性交を前に完全に開発され尽くされ、sexによる快感を「戒」の名を口にしながら、立花を受け入れるようになっていた。
「戒・・・・くん・・・・もっと・・・・いい・・・・気持ち・・・・」
「こうか、明日香! ここか!」
「そ、そこ・・・・ああっ!」
《ドックン・・・・ドク・・・・ドクンドックン・・・・》
「はぁぁ・・・・」
立花のスペルマが明日香の膣内で波打つたびに、明日香の小柄な身体が敏感に感じ取り、《ビクン、ビクン》と全身で波打つように痙攣する。
約束の時刻、リビングで待っている立花の姿を久しく見ることになった神露の目にも、さすがに疲労の色が濃く見えた。
「どう? 明日香の妊娠は確実?」
「恐らくな・・・・」
身支度を整え、備え付けてあった撮影器具を回収する。
断言こそ避けた立花であったが、明日香の受胎を調べる手段が全くなかったというわけでもなかった。ただ友卵会における最大の醍醐味は、少女が知らず知らずに妊娠していく・・・・その過程と、それを男たちが想像することにあるのだ。
「まぁ、間違いはないだろうがなぁ・・・・」
明日香の排卵は、ほぼロストを服用した時刻である。卵子の寿命は、だいたい二十四時間・・・・その間に立花による明日香への受精は、二十回を越える、膨大な数字である。
立花が立ち去り、明日香の寝室に入った神露は、その場で三日間に渡る陵辱の限りを尽くされた、明日香の身体に微笑する。
「さてと・・・・後始末、後始末・・・・」
明日香がロストによる発熱から回復するまでに、まだ時間があるとはいえ、今の神露には、部屋の後始末をすることさえ楽しい一時であった。
洗い立てシーツに交換し、締め切られていた部屋の空気を換気する。
三日間に渡って繰り広げられたベッドのシーツには、男女の性交による発汗だけでなく、明日香の愛液、立花の精液・・・・そして、明日香が破瓜された証が染み付いている。
そこに明日香の身体を横たわらせ、放置されてあった下着、パジャマと着させていく。およそ三十分の間に明日香の寝室は、三日前に彼女が寝込んだときと全く変わらないものになる。唯一にあの日と違うのは、部屋の物質的なものではなく、ベッドの上で眠る明日香のみであろう。
それから数時間後、神露の看病を受ける中、明日香は意識を取り戻す。
「あ・・・・」
「明日香、目を覚ました?」
「神露ちゃん・・・・」
「どう? 今の気分は・・・・?」
神露は冷たい水に濡らしたタオルを、明日香の額に乗せてやる。
「冷たい・・・・気持ちいい・・・・」
「どう? 食欲はある・・・・? 今からお粥作ってあげるけど」
「うん・・・・食べるぅ・・・・」
「はいはい」
神露は笑顔で承諾して、室内を後にする。
「早く元気になってよね・・・・明日香」
そう、お腹の赤ちゃんのためにも、ね・・・・
やはり明日香の記憶には、日曜日のロスト服用以降の記憶が、すっぽりと抜け落ちているようだった。神露は改めて、ロストの効能に恐ろしさを感じる一方で、明日からの明日香の観察が楽しみでもあった。
インフルエンザだったということで、明日香は一週間休学し、学校側の関係者もそれを信じて疑わない。特に今の世間では、確かにインフルエンザが蔓延していたことも、より信憑性を高めるものであった。
その間にも神露が語ったように、明日香の身体は着実に・・・・
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