第六章【 崩壊の波動 】

( 3−3 )

 
  崩壊の日々 パッフィー サイト 】

 パフリシア城に監禁されたパッフィーは、自身に割り与えられた質素な部屋を見渡して途方に暮れた。
 監視の兵士は二人のままで、先ほど情報を与えたくれた衛兵の姿はそこにはない。迂闊に情報を漏洩した事で、この任務から外されたのかも知れないし、元々交代する時間であったのかもしれない。
 それ以降、パッフィーも問いかける事は極力避け、また衛兵の方から話しかけてくる事もなかった。
 (ひどい・・・・差、だね)
 ロンバルディア王国においても監禁された経験のある彼女ではあったが、同じ監禁をされる身にしても、ここパフリシアとロンバルディアとでは、雲泥の開きがあった。
 現在は夏季であり、城内で凍え死ぬような恐れはないだろうが、ここには暖かいベッドなどなく、寝る時は地べたのままである。クローゼットもなければ、今着ている彼女の服も、カリウスが隣国の式典用に買い与えてくれたもので、その豪華なドレスが辛うじて、原型を留めているのに過ぎない。
「ほれ、食事の時間だ」
 食事は三回、運ばれてくるようだが、ロンバルディアのように暖かい豪勢な食事が運ばれてくる訳でもなく、こちらのものは、液状を載せた皿が一枚配されるだけである。
「俺たちの特製、濃縮スペルマスープだぜぇ」
 思わず顔をしかめるほどの悪臭を放つ、白い液体に満たされた皿が差し出され、無論、パッフィーも初めて配された時は、口に付ける事もしなかった。それに対して、サトーの部下からは報復の殴打によって報われ、結局、この精液スープだけしか出されず、彼女が飢えないで生きていく為には、これを飲み下していくしかなかったのである。
 後ろ手に拘束された体勢からでは、まるで動物のように、皿に顔をつけるようにして、舌で舐めるように啜っては飲み下すしかなかった。
 無論、室内にはトイレもなく、排泄は我慢できるものではない。彼女が衛兵に伝えても黙視され、その場で垂れ流すしかなかった。当然、入浴なんてものも許されるはずがなく、身を清める事さえ不可能だった。
 パッフィーは周囲を見渡して、窓一つない質素なこの部屋に、自虐的な笑みと、涙を浮かべずにはいられなかった。
 かつて、カリウスは言った事がある。
「奴隷の分際で、付け上がりやがってぇ!」
 と。
 パッフィーはそのカリウスの怒号が正しかったのだと、知った。
 もしカリウスがパッフィーの身体だけを目当てに、ただ子供を産ませる為だけにレイプし、監禁したのなら、敢えてここと同じ待遇を与えても良かったはずである。
 強要されてではあったが、確かに彼女は、カリウスに奴隷としての従属を誓った身なのである。
 (カリウス・・・・)
 パッフィーはカリウスから、愛の言葉を欲していた。一度でもいいから、「愛している」と、嘘でもいいから言って貰いたかった。だが、こうして遠く離れたパフリシアに拉致されて、初めてカリウスのその対応に、その彼の優しさに、言葉以上の愛情を感じ取れたのだから、現実とは皮肉なものである。
 確かにカリウスの愛情は、実の娘に向けられる、歪んだものではあったかもしれない。だが、その想いはそれだけに真摯であり、純粋でもあった。だからこそパッフィーも、娘という境遇を受け入れても、その立場を乗り越え、カリウスに心と身体を開いたのであった。


 僅かな変調が最初の食事した、およそ三十分後に起きた。
「・・・・?」
 (あ、あれ・・・・か、身体が・・・・)
 身体の内側から次第に熱くなっていき、ムズムズと股間からくすぐられるような感覚が襲ってきたのである。そして次第に、何もしていないのにも関わらず、自身が濡れ出しているのが解ってしまった。
 初回だっただけに僅かな微量で済まされたが、その最初のスペルマスープに、かつてレンヌ・カスタネイド皇女も服薬された、アンミストルウムが含まれていたのである。

「よし、今度は食事を終えたようだな・・・・」
 その初日の夕刻に差し掛かる頃、ようやく身体の疼きが治まりかけていたパッフィーは、睡眠の時間を満喫していたサトーと、その彼の部下の手によって、牢獄ような鉄格子部屋から連れ出された。
「三十分だ」
 パッフィーが引き出された新たな場所は、かつてパフリシアの国王が愛用した、とされる大浴場であり、ようやくにして彼女は身を清める事が許されたようである。
 もっとも、湯船の中の液体はアンミストルウムをたぶんに含んだ一つの水槽であったのだが、無味無臭無色の液体を溶かした湯水とは知らず、パッフィーは久しく、その浴槽の中で小さな自由を満喫させてしまった。

 そして、またその三十分後に浴場から引き出され、一つのベッドの上で数多の男たちが群がってきた――が、今度は陵辱するでもなく、ただ指圧によるマッサージに他ならなかった。
 グィ・・・・グィ・・・・グィ・・・・
 グッ・・・・グッ・・・・グッ・・・・
 男たちの手には、またアンミストルウムがたっぷりと塗られており、パッフィーの柔肌に直接、塗りつける目論見であったのだ。
 こうして、パッフィーは食事にだけでなく、入浴と、入浴した後にも、この【理性を切り離す薬物】を与えられたのである。

 当然、その変調は劇的であり、パッフィーはその日の夜から、悶え苦しむ事になる。
「くっ・・・・はぁぁぁ・・・・」
 (か、身体が・・・・あ、あつい・・・・)
 監禁されているパッフィーはこの部屋に連れ込まれてから、一度としてサトーたちに犯される事はなかったが、明らかな身体の異常を、入浴してから感じ取れていた。
「ああっ・・・・ううっ・・・・」
 (どうした・・・・と、いうの・・・・ううっ!)
 翡翠のような美しい青緑色の瞳は虚ろに、パッフィーは悶えるようにして苦しんでいた。アンミストルウムの媚薬効果によって、敏感な身体は更に性感が過敏になり、自然と滴る愛液が股間から溢れ出させる。
 監視する兵士がいるのにも関わらず、パッフィーは身体を疼かせて、自己主張していたが、その監視する兵士の視線が気になって、自慰で疼き鎮める事も叶わない。
 だが、その忍耐も三日も続くと、脆くも崩れてしまう。
 そもそも、アンミストルウムを投薬される以前に、カリウスによって開発されてきた身体なのである。
 入浴に許される三十分で、パッフィーは初めて自慰に及び、そして、アンミストルウムの(効能期間が過ぎるか、それまでに男のスペルマを子宮で受け止めなければ、女性はその間、絶頂には到達する事ができない)特性の前に、結局は達する事が許されなかった。
 それもあって、パッフィーは監視の目を気にしつつも、結局は達する事ができない、虚しいばかりの自慰にのめりこんでしまう。
 そんなあられもない、聖女とまで謳われたパッフィー・パフリシアの痴態を一目見ようと、鉄格子の向こうに監視する兵士は、日増しに増え続けていった。
「んんっ・・・・くっ・・・・」
 (やっぱり自慰じゃ、ダメなの・・・・それとも、私の技量が・・・・)
 監視する誰かに弄って貰いたい、挿れてもらいたい衝動に、幾度もなく駆られた彼女であったが、その度に残された理性が懸命に自制させる。
 以前にもカリウスに焦らされる、という苦難を味わった事はある彼女ではあったが・・・・媚薬によって刺激を受け、悶絶させられる苦しみは、それ以上であったかも知れない。
 既にこの時から、パッフィーの理性を途絶え、身体に刷り込まれていくアンミストルウムによって、身体の記憶だけが明確に刻まれていく事になる。

 それからの翌日から、パッフィーのスケジュールは至って単純なものの繰り返しとなる。アンミストルウム入りの朝食、スペルマスープ(この頃には、残す事がなく飲み干している)を終えると、朝の沐浴代わりに、アンミストルウム漬けとなり、全身に染み込ませるような指圧を繰り返す。昼食を終えた後は、深夜と同様に、悶え苦しむ時を耐え続けなければならず、夕食には、例の入浴と・・・・そして教育の時間が始まるのである。
「・・・・ううっ・・・・」
 またここで、アンミストルウムを打たれ・・・・幹部たちによる教育が始まった。教育、と言っても、幹部たちのする事は、指圧によるマッサージに他ならない。
 最初の一週間目までに限っては・・・・


 二週間目に入って、いよいよ幹部たちの教育にも、第一段階を終えて、次第に案じるようにして、彼女に囁き始めていく。
 指圧する事によって、アンミストルウムをより全身に循環させて、パッフィーの理性を切り離し、思考そのものを麻痺させていく。そして、性感に敏感な部分を刺激しては、更に身体を渇望させていくのである。
 (か、身体が・・・・んんっ・・・・)
「サトー隊長との、運命の日、運命の儀式を行えるよう・・・・パッフィー姫も、身体をよくほぐしておかなくてはいけません・・・・」
 (ううっ、運命の・・・・ぎ、儀式・・・・)
 アンミストルウムを摂取したばかりの彼女には、この時の意識に霞みがかかるのだが、潜在的な記憶には、しっかりと刻まれていくのである。
 奇しくも彼女が愛するカリウスが、初代パフリシア国王に同じようなやり方で(こちらは薬物など使用しなかったが・・・・)偽造された記憶を刷り込まれている。
 男たちは指圧をしつつも、パッフィーの潜在意識に刷り込んでいき、サトーたちはこの時間を、便宜上「教育」と呼んでいた。
 パッフィーの身体を指圧するのは、一つには確かにアンミストルウムを身体に染み込ませ、身体の中にまで浸透させる目論見があった訳だが、もう一つの理由に、彼女にとって運命の男でもあるサトーと、結合を果たす為にも、受け入れるパッフィーの身体は、そんな小柄な身体に突き入れなければならないサトーを、もっと心地よくしなければならない義務があるというのである。
 その論評はともかく、未だパッフィーの身体が完成していない、という点においては、サトーたちとカリウスの考えは一致していた。
「姫にとって運命の、サトー隊長を、気持ちよく受け入れて、差し上げなくてはなりませんからな・・・・」
「前大戦で鍛えた、この素晴らしい身体で、運命の隊長を受け入れて、その運命の人を気持ちよくさせるために・・・・もっと、優しく包めるようにならなければなりません」

 三週間目に入って、パッフィーの状態は常に発情状態に陥り、思考力は完全に閉ざされ、幹部たちの教育が素直なまでに、本能に染み込んでいくようであった。
「もっと気持ち良くなりたいですか?」
「そろそろ気持ち良くなりたく、なってきたでしょう?」
 (もっと、気持ち・・・・良くぅ?・・・・ううっ・・・・は、早くなりたい・・・・うっうっ・・・・)
 数多の男たちの手が、弛緩しているパッフィーの乳房、乳首、首筋、耳元、背中、膣口などを触れ、適度なまでに刺激しているのだ。その度に絶頂寸前まで実感させられ、絶頂に達する事を許される事はないのだ。
「その身体が渇望する疼きを鎮めたいのですか?」
「もう解放されたくなってきたでしょう?」
 (ううっ・・・・もう、どうすれば・・・・?)
 この苦難な状態を楽になれるのか、それだけが今のパッフィーの全てであった。
 そして遂に、そんな彼女に対して初めて、明確な答えが示されていく。
「それには・・・・これを(流産決行・排卵促進剤)を一気に飲み干して、サトー様に乞うのです」
 彼女の虚ろな瞳に初めて、薄いベージュ色の薬品がちらつかされた。それが今の状態から解放される、唯一の手段と方法であるのだと、彼女の本能だけに繰り返し訴えていくのである。
「これは(流産決行・排卵促進剤)、パッフィー姫の身体が犯した過去の過ちの清算を済ませ、パッフィー姫にとって最高の、新たな最良の未来を宿せるようになるのです」
 男たちは、「カリウス」や「子供」などといった、彼女にとって刺激的な言葉の使用を避け、本能だけのパッフィーを懸命に誘っていく。
 その上で、今の彼女の苦しみから逃れられる、唯一の手段を、二つの段階に踏まえて刷り込んでいく事になる。その先駆け第一弾が、この流産決行・排卵促進剤である。
「これさえ飲み、サトー様を求めれば、ここに・・・・」
 男はパッフィーの蠢き続けては、常に渇望して止まない膣口に指を立てて見せた。そして深々と中指を突き刺し、出し抜かれ、繰り返していく。
 (ああっ・・・・んんっ・・・・もう、・・・・もぉう・・・・どうなっても、いいから・・・・もっとぉ、強く・・・・硬いの・・・・)
「姫の渇きを満たしてくれる、ここに、運命のサトー様が挿れて貰えるようになりますよ」
「これからこの薬品の説明を致しますね。今すぐには理解できない、とは思いますが、それでも聞いて(記憶)していてくださいね」
 パッフィーの眼前に、今の彼女の現状を唯一に打破できる、ベージュ色の液体が入った小瓶を見せつける。これからの説明は、彼らの言うようにすぐには理解できない状態だろうが、この一つ一つの教育が彼女の身体に記憶されていくのである。今、理解できないからといって、全くの無意味という訳ではなかったのである。
「これは流産決行・排卵促進剤。既に受胎しているものを流した上で、同時に排卵を起こしてくれる、姫にとって有難い薬なのですよ・・・・」
「姫にとっては運命の、隊長と子供を身篭れる、チャンスなのです」


 アースティアの世界に生きる女性において、受胎と出産は、数少ない例外を除いて同意義である。その数少ない例外の一つが、この流産決行・排卵促進剤である。
 妊娠していない女性が服用した場合、ただ排卵を促すだけのものであるであり、子宝に恵まれない女性にとっては、重宝すべき薬物であったかも知れないが・・・・排卵促進剤によって排卵する卵子の数は、自然発生の場合の一個だけ、とは限らず、受胎した胎児の成長速度においても、自然と異なり、出産日は極めて早くなる傾向があった。
 排卵促進剤によって排卵された卵子が、受精されることによって受胎した場合、それから同じ遺伝子情報を持つ精子を受精されるたびに、成長速度が速まるのである。
 それだけに生体上のバランスが崩れる恐れも、危険性のリスクがあるのだ。

 つまり、パッフィーが促進剤を飲む事で排卵し、サトーに抱かれる事によって、妊娠確立は確実のものとなる。またそれ以降にサトーが膣内出しを繰り返せば、それだけパッフィーの出産日は早まる事になるのだ。

 彼らもこのような手段で、パッフィーが身篭っている子供を流させるという行為に、全く心が痛まない、といえば嘘になる。そもそも彼らの中には【聖女】崇拝者が、多く存在していたぐらいである。
 だが、彼らが最も畏怖する隊長が希望するのだ。
 その隊長の命令は彼らにとって、絶対に等しい言葉であり、それを阻もうという者は、自らの命でもって償わせられてきた。
 パッフィー姫を孕ませる為には、それ以前に身篭っているカリウスとの子供を流させておく必要が、どうしてもある。
 同僚を副官が励ます。
 アンミストルウムを打たれたとはいえ、流産決行・排卵促進剤の効果はパッフィーに幾度もなく説明し、理解させてきている。ゆえにこれは強要ではなく、あくまでも任意であるのだ。
 そう諭される事によって、彼らはパッフィーの洗脳する事に僅かな免罪符を手に入れていたのだった。

「それによって、パッフィー姫の身体には、輝かしい未来が・・・・運命の隊長の胤を宿せるようになるのです」
「そ・・・・それが・・・・う、運命の・・・・日・・・・」
 順調な教育の成果から、既にパッフィーの身体はサトーとの運命を受け入れている。今すぐにでも決行の日を迎えても、パッフィーは迷う事もなく、サトーに抱かれる事を選ぶだろう。もはや、彼女の身体の状態には、それだけの選択肢しか残されていなかった。
 ただし、それはあくまでも、アンミストルウムを投薬し続け、理性を切り離し続けた場合である。勿論、アンミストルウムは完成して、製造上の安全も検証されてはいるが、もっと長期間に渡って、継続して服用させてしまえば、離れていた理性が完全に失われ、被験者は廃人と化す危険性もあるのだ。
 その対策として、刷り込みの第二段階において、パッフィーに理性が戻り、この数週間の失われていた記憶が、追憶と重なった場合に備えたものである。


「そして、その前に、隊長にこう、誓うのですよ・・・・」
 運命の時を前に、パッフィーには三か条からなる誓約に迫られた。これが二つ目の段階の刷り込みであり、流産決行・排卵促進剤と同様に、その誓約を意味する事を後日になって理解するだろう。
 彼女は自らの首に填める事になる魔法の首輪によって、未来と身体とを運命の男に捧げる事になるのだ。
 (くぅ、ああぁっ・・・・そうしたら、身体に・・・・な、膣内に・・・・挿れて・・・・くれる・・・・のぉ?)
 思わず膣内を抉られる、その光景に思い馳せた少女は、煌々とした瞳を浮かべて、その瞬間を待ちわびていた。




 このような日々が、パフリシアに連れ込まれてから数週間続き、そしてアースティアの神が、サトーに課した運命の日。パッフィー・パフリシアとレンヌ・カスタネイドが生を受けてきた真意と、これまでの存在意義が試されるのである。
 そう、遂に二人の少女が、神に課せられた運命の日(レンヌの排卵日)を迎えるのである。

「ああ、俺だ・・・・いよいよ時が来たようだ」
「はっ! いよいよ、パッフィー姫とレンヌ皇女の念願の時ですね」
 サトーから決行を知らされた副官は、先に抱かれる事になるレンヌ・カスタネイドの準備に半分以上の部下を割き、自身はいよいよ、パッフィーの最終教育の段階を進めていった。

 先の大戦における英雄の一人であり、また【聖女】としてもアースティアの民衆に慕われてきた少女が、呆然として目の前に映し出された画面に食い入っている。
 副官が定期的に脈打つ、画面を指摘する。
「これが・・・・今、姫を苦しめている原因です」
「こ、これが・・・・これが・・・・ううっ・・・・これなのですね!?」
「そう、これによって、パッフィー姫は達する事ができない身体になってしまったのですよ」
 アンミストルウムの支配下にあるパッフィーには、それが自身の身体の中で脈打つ生命である事には・・・・カリウスとの間で儲けた待望の男児であった事など、理解できようはずがなかった。
「パッフィー姫は過去の過ちによって、ここに、こんな物を作ってしまったのです。これでは・・・・」
「これが元凶となって、パッフィー姫のここに、サトー隊長は挿れられないのです・・・・」
「まず、この元凶を取り除かなければ、ね・・・・」
「あ、あれ・・・・は・・・・?」
 幹部たちの教育が順調であった証拠であろう。パッフィーはその薬物の意味を理解しつつ口走った。だが、本当の意味で、薬物がもたらす効果を彼女が理解するのは、これよりも数十日後の事となる。
「ああ、あれ(流産決行・排卵促進剤)ですね。ええ、姫にとって迎えるべき運命の男・・・・ここに挿れて貰えて、姫の飢えを満たしてくれる姫が、そこに迎えるべきお方だけが所持しているのです」
「この邪魔な障害を取り除き、姫の迎えるべきお方を、ここに《ズブズブズフ・・・・》挿れらる事によって・・・・」
「最後まで膣奥でねだれば、きっと・・・・隊長は膣内射精によって、姫のその身体の渇きを満たしてくれるはずです」
「たっぷり・・・・とね」
「運命の時に・・・・何度でも・・・・です」
 その待望している、運命の時を想像したのだろう。パッフィーの熱くなっている股間から愛液が溢れ出し、膣内は貪欲なまでに男を渇望していた。
 もはや言葉だけで、パッフィーの身体は刺激にビクッ、ビクッと痙攣したように波打つようになっている。
「う、運命の・・・・とき・・・・ううっ・・・・」
 パッフィーは哀願するように、副官に願い出た。サトーの前で毅然に振舞った面影は既になく、確かにこれ以上の引き伸ばしは、あらゆる意味において危険であろう。
「パッフィー姫、隊長へ誓約する、三か条は忘れていませんね?」
 愚問ではあった。例えパッフィーの理性が理解していなくても、身体の本能はしっかりと記憶しているのだ。

「解りました。それではパッフィー姫、参りましょう・・・・姫にとって、運命のあのお方が待つ、運命の時へ、と・・・・」


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