その21



 キューッと、アリシアのアナルがすぼまる。
「うっ、なかなかいいぞ、アリシアよ」
 ズンッ、ズンッ、ズンッ……
 リズミカルに、抜き差しを始めるガリウス。
 かつてない悦楽の嵐に、アリシアは翻弄されていた。
「はうっ、ひぐっ、はうっ、はっ、ひっ……」
 口から自然にこぼれる淫らな喘ぎ。
 きもち、いい……
 きもちいい……
 なんで、こんなにきもちいいの?
 こんなに、きもちいいの、はじめて。
 きもちよくなりすぎて、こわれるの……
 アリシアの頭の中で、白い光のシャワーが炸裂する。
 すべてを焼き尽くされ、まっしろになるアリシア。
 そんなアリシアを楽しげに見つめつつ、腰を動かすガリウス。
 ガリウスの前でアリシアは、次第に意志の力を失っていった。
 その瞳から意志の光が消え失せ、虚ろにな表情になるアリシア。
「もうそろそろよかろう。次はベッドで可愛がってやろうぞ。……ミレルよ」
「わかりました、とおさま」
 ガリウスの言葉に頷くミレル。
 ミレルが指で指示を送ると、黒人達がアリシアの拘束を外していく。
 パチン、パチン、……
 周囲に拘束具を外す音が響く。
 しかしアリシアは、自分の拘束が外されたことに気がつかない。
 それよりも、
 ただひたすらに腰を振るアリシア。
 そんなアリシアを正常位で抱きかかえた後、
 一気に引き上げるガリウス!
「ひいいっ、ああっ、はぐぅ?」
「ククク、さあ、ベッドに行こうぞ、アリシアよ」
 アリシアを抱きかかえたまま、その場に立つガリウス。
 みずからの体重で、深く貫かれるアリシア。
 女性で細身とはいえ、かなりの重さがあるその躰を、軽々と扱うガリウス。
「……うーん、僕も体を鍛えないといけないな」
「えっ?」
「あれって、なかなか効きそうだよね。そのうちミレルもあの体位でヤッてあげるよ」
「もうっ、にいさまってばぁ……」
 カイルの言葉に、ポッと頬を赤らめるミレル。
 そんな二人の目の前で、アリシアは刺し貫かれた姿でベッドに運ばれていく。
「ひぐっ、うぐっ、いやあっ、はうっ……」
 アリシアの口から漏れる弱々しい喘ぎ声。
 ガリウスが歩みを進めるたびに、
 ズンッ! ズンッ!
 と、突き上げられる、その躰。
 もはやアリシアは、ガリウスの為すがままだった。
 為すがままに、ただひたすらつらぬかれる。
「はうっ、くうっ、ひいっ……」
 はあっ、イヤっ、いくっ、イクっ、いっちゃううっ!!
 ……ビクッ、ビクンッ、ビクンッ!
 一気に絶頂を極めるアリシア。
 しかし快楽の波はさらにアリシアを翻弄する。
 立て続けに絶頂に達するアリシア。
 炸裂する白い光に飲まれ、王妃としての誇りも、その気高さも焼き尽くされ、
 淫らな、肉の塊に堕していく。
 もはや、それを止める理性は欠片もなく、
 ただひたすらに欲望を貪る肉へと、極上の肉欲奴隷へと堕ちていく。
 しかし、それがいまだ始まりにすぎないことを、アリシアはまだ知らなかった。


 広いベッドの上に、アリシアはうつ伏せに寝かされていた。
 そのアリシアの背後からのしかかるガリウス。
 ガリウスの長大なイチモツの狙いはただ一つ、
 いまや、快楽の器官と成り果てたアナルだった。
 ミレルの調教と媚薬によって練り込まれたアナルは、ガリウスのイチモツをやわらかく包み込むように迎え入れる。
 そしてもたらされる快楽の嵐に、アリシアは翻弄されるがままだった。
「くっふっふっ、アリシアよ、不浄の穴を汚される感覚はどうじゃ? たまらなくよいであろう」
「は、はひっ、きもちいいですうっ」
「ククク……」
 ズリュッ、ヌチャッ、グチャッ……
 淫らな音を立てるアリシアのアナル。
 前の口から迸る蜜をすくうと、ガリウスはその自慢のイチモツになすりつけていく。
 自らの愛液をローションに、後ろの穴を汚されるアリシア。
 もはや、淫らの宴から逃れる術はない。
 それどころか……
「ああっ、もっと、もっと! もっとしてぇ!! あなたぁ」
 そう叫んだ後、腰を上下に振り乱すアリシア。
「ククク、ついにワシの肉棒の前に堕ちおったか。ほれほれ、ほれほれ!」
「ひいっ、ひいいっ、あああああっ……」
 ビクンッ、ビクンッ、ビクンッ……
 つらぬかれる度に跳ね上がる、その躰。
 恐るべき媚薬の効果で、本来嫌悪すべき行為が、極上の悦楽として躰に刻まれるアリシア。
「きもちいい、……ああっ、きもち、いいわ……あなたぁ」
「そんなによいのか? ほれ、ほれ」
 筒先で、アリシアのアナルをこねくりまわすガリウス。
「ひいっ、ひいいっ、たまんな、い……」
「ククク……」
 アリシアの耳元で邪悪な笑いを響かせるガリウス。
 次第に激しく突き上げるガリウスに、アリシアは息も絶え絶えに翻弄される。
 ドス黒い快感がアリシアのアナルから股間、背筋を抜けて脳に達し、その思考力をドロドロに溶かしていく。
 魂まで汚され、犯されるその行為に、アリシアの魂が悲鳴を、……歓喜の悲鳴を上げる。
 そして、ついにアリシアは……
「ああっ、くださいっ! わたしに、あなたのを、くださいっ!!」
 ついに、懇願の悲鳴を上げるアリシア。
 それは、もはや淫らな欲望に堕した、肉奴隷の姿だった。
 涎を垂らしながら懇願するアリシアを、うすら笑いを浮かべながら見つめるガリウス。
 そして、……腰の動きを止めた。
「あっ、あなたぁ!?」
 アリシアの驚きの悲鳴が、部屋に響き渡る。
「教えたであろう、アリシアよ。このワシのことを何と呼ぶかを」
「な、なにっ?!」
「……ふん、出来の悪い『肉奴隷』じゃの。ほれ、『ご主人様』とよばんか」
「あっ、ああっ! ご、『ご主人さま』ぁ……」
「そうじゃ、忘れるなよ! この『牝ブタ』めが」
「ああっ、ご主人さまぁ……」
 再び腰を使い始めるガリウスに、感極まった声でこたえるアリシア。
「どうじゃ、牝ブタ、気持ちいいか?」
「は、はひっ、きもちようございます、ご主人さまぁ」
 ひたすら浅ましく腰を振るアリシア。
 ただひたすらに、みずからのアナルに、ガリウスの肉棒を突き入れていく!
「あっ、いいっ、とっても、いいっ!」
「ククク、後ろの穴でサカリおって、この牝ブタが! リーフシュタインの秘宝といわれし美姫も、こうなってしまえば、快楽をひたすら貪る豚にすぎぬの。ほれ、ほれ!」
「ひいっ、いいっ、ああっ……」
「ほれ牝ブタ、イキたいか?」
「はひっ、牝ブタ、アリシアはイキたいですぅ、ご主人さまぁ!」
「ではイクがよい。思いっきり淫らに、恥をさらしつつなっ!」
「はひっ!!」
 次の瞬間、灼熱の絶頂に達するアリシア。
 ドス黒い快楽の炎はアリシアの全身を焼き尽くした!

 何度も躰を痙攣させるアリシア。
 そして、ただひたすら、浅ましくガリウスのイチモツを後ろの穴で貪っている。
 もはや、アリシアには思考能力はない。
 みずからの意志も、その感情すら、
 ただひたすら、沸き上がる欲望を貪るのみ。
 そして、
 アリシアの体内に響きわたる音……
 ドクッ、ドクッ、ドクッ、ドクッ……
 力強く、アリシアを内部から叩く音。
 それが、何を意味する音かも気がつかず、
 アナルの奥へと満たされていくその熱き感触に、
 アリシアはただ、……満たされてしまうやすらぎを、感じてしまっていたのだった。
 それが自分を完全に堕落させ、支配してしまうものだとは気づきもせずに。


 アリシアが意識を取り戻した時、その躰は再び調教台に拘束されていた。
「あっ……」
 アナルから漏れ出るガリウスの精液の感触に、思わずうっとりとするアリシア。
 それは、アリシアの心と躰が作り替えられてしまった証。
 アリシア自身はまだ気がついていない。
 だがその顔に浮かぶ表情は、ガリウスに完全に屈服させられた女の、屈辱と媚びに満ちた表情以外の何者でもなかった。
「あっ……」
 かすかに身じろぎし、悶えるアリシア。
 そんなアリシアを、メスを屈服させたオスの表情で見つめるガリウス。
「ククク、どうだアリシアよ、気持ちよかったか?」
「え、……はい」
 やるせない、諦めの表情を浮かべつつ、コクリとうなずくアリシア。
「あらあら、かあさまもずいぶんしおらしくなって」
 そんなアリシアの態度を揶揄するように、声をかけるミレル。
「でも、仕方ないよね。だって! 後ろの穴で、あんなに感じちゃあ、ね?」
「あっ……」
 ミレルの言葉に、顔を赤らめるアリシア。
 屈辱感と恥辱感を、アリシアは感じていた。
 だが、
 それはいつしか心地よいものに変化している。
 それは、アリシアの隠された性癖、
 マゾの性癖を引き出された証だった。
 それを見つめるガリウスは、満足げ微笑む。
 ククク……、さすがはミレルの母親よの。やはり、虐められて悦ぶ性癖をもっておったか……
 これからたっぷりと、恥辱と快楽を味あわせて、ワシ専用の肉奴隷に飼い慣らし、調教してくれるわ。
 涙し、屈服すればするほど深い悦楽を感じてしまう、マゾの肉奴隷にな……
 アリシアの頬にくっきりと浮き出ているマゾの表情に、ガリウスのイチモツは再びそそり立っていく。
「ふぅん、やっぱり親子なんだね」
「えっ、にいさま?」
「ミレルも、お尻の穴は大好きだし……」
 ボッ
 カイルの言葉に、思わず顔を赤らめるミレル。
「にいさま、そ、それは、……お尻の穴から調教されたから……」
「でも、前の穴を調教した後でも、後ろを欲しがるというのはねぇ」
「あうっ、……にいさまのいけずっ」
 淫らに腰を振り、恥ずかしがるミレル。
 それを、ただ呆然と見つめるアリシア。
 それをめざとく見つけるガリウス。
「血、というものなのかもしれんな、ククク。淫らで、はしたない『血』がそうさせるのよ!」
「……えっ?」
「お尻が好きとは、さすがはお前の娘よな。アリシアよ、確かにミレルはお前の『血』を受け継いでおるわ。淫らで、奴隷で、お尻で感じる変態の『血』をな。ククク……」
 ……そうかも、しれない。
 ガリウスの言葉に内心頷いてしまうアリシア。
 アナルを犯され、淫らに腰を振り、ついには絶頂まで極めた身にとって、否定するすべはなにもなかった。
 ……『血』、そうかも。いまのミレルの姿は、もしかして、将来のわたしの姿なの?
 はしたなく、腰を振り、
 甘い声で、『ご主人さま』におねだりをする姿こそが、
 ……本来の、わたし自身なの?
 ちがうっ!!
 という否定の思いと、
 そうかもしれない……
 という諦めが、アリシアの中で拮抗する。
 それでも、
 後ろ姿、
 すでに死んでしまったかつての夫の後ろ姿を思い出し、懸命に気力を保つアリシア。
「……ちがいま、す。わたしがこんなに淫らになったのは、あなたによって快感を仕込まれたため。強力な媚薬によって狂わされたため。決して、『血』などではありません!」
 決然と言い切るアリシア。
「そうかのぉ?」
「そうですっ! そうに決まってます!!」
「では、あれを見ても『血』が騒がぬというのか?」
 そういって指で指し示したのは、カイルとミレル。
 二人は、後ろで繋がっていた。
「あうっ、にいさまの、相変わらずふっとい。きゃんっ!」
 後ろをつらぬかれ、楽しそうにはしゃぐミレル。
「ふふふ、ミレルだからね。僕のここも、こんなになっちゃうんだよ!」
 ミレルの反応を楽しみながら、立ったままで背後からミレルをつらぬき、楽しむカイル。
 それを見ながら、アリシアの顔は次第に快楽に染まっていく……
「……あっ」
 瞬間、ガリウスにアナルを貫かれたときのことが、フラッシュバックとなってアリシアに襲いかかる!
「はうっ、ああっ……」
「おや? ケツが動いておるぞ、アリシアよ」
「い、いやぁーっ!!」
 悲鳴を上げるアリシア。
 しかし腰の動きは止まらず、それどころか、前後に腰を激しく揺すり始めてしまう。
「ククク、お前の躰はとても素直じゃのう、アリシアよ!」
 みずからの長大なイチモツを握りしめ、狙いを定めるガリウス。
「ほれ、またお前の後ろの穴を掘ってくれようぞ」
 調教台に近づくと、再びアリシアのアナルに狙いを定めるガリウス。
 仰向けに寝かせられ、V字型に、上に足を引っ張りあげられている姿で、どのような抵抗ができようか。
 露わになっているアナルに、ガリウスのイチモツの先があてがわれる。
「ひいいっ?!」
 そして、太いイチモツで再びつらぬかれるアリシア。
 脳天をつらぬく快楽の嵐に、あっというまに溺れてしまう。
「あ、あ、あ、あ、ああっ!」
「ククク、よいであろう? 気持ちいいであろう? やはり親子よな」
「ち、ちがうっ!!」
 懸命に否定するアリシア。
「わたしは、……わたしは、あんな淫乱ではありませんっ。わたしは、王妃、リーフシュタインの、王妃なのですっ!」
 部屋中に響き渡るアリシアの悲鳴。
 その言葉を聞き、側でカイルとまぐわっていたミレルの腰が止まる。
「ミレル?」
「……不愉快ですわ、かあさま。そんな言い方ないんじゃぁない? ミレルは確かに淫乱かもしれませんけど、かあさまだってりっぱな淫乱じゃないっ!」
「ミレル」
「あっ、……ごめんなさい、にいさま。まだ途中なのに、わたしったら……」
 カイルの呼びかけに、ミレルの表情に動揺が浮かぶ。
「いいんだよ、ミレル。それに、僕も不愉快だなぁ」
 不快げな表情をするカイル。
「まだミレルが僕のものになる前から、父上に対して尻を振っていた淫乱王妃にそんなこと言われると」
「にいさま?」
 ミレルの後ろからイチモツを引き抜くカイル。
「ミレル、ちょっとおあずけするよ。まずはこの淫乱王妃に、自分がいかにあさましい存在なのか、しっかりと教え込まないと」
「そうですわね、にいさま」
 カイルの言葉に同意するミレル。
「ミレルが淫乱なのは、かあさまの血を引いているせいです。そのことを否定するいけないかあさまに教育しないといけませんよね」
 邪悪な笑みを浮かべあう、カイルとミレル。
「とおさま、次の責めにいきましょう!」
「お、おい……」
 戸惑いの声を上げるガリウス。
「まだワシはいっておらんぞ!」
「心配なさらないで、とおさま」
 邪悪な笑いをその顔に浮かべるミレル。
「かあさまはすぐに腰くだけになって、とうさまのものを銜えて腰を振ってくれますから。だって……」
 アリシアに向けて微笑むミレル。
「なんといってもかあさまは、この淫乱ミレルのかあさまなんですものね、うふふ」
 楽しげに笑うミレルの姿に、アリシアはただ顔を引きつらせるだけだった。


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