〜005編〜
俺の名はG・ジュニア。
005。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。
俺は無口だ。
余計なことは言わない。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。
今は食事を食べる時間だ。
この食卓に上がった命あるもの達に感謝をし、それを摂りこみ、自分の血と肉を作るときだ・・・。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。
血と肉・・・。
俺にはそのほとんどがもうなくなってしまったが・・・・。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。
俺は故郷を捨てた・・・・。
俺の美しい故郷は、変わってしまった・・・。
白人たちが入り込み、仲間たちは自然との調和ある生活をやめ、そして・・・・・・。
俺は故郷を捨てた・・・。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。
だが、全てを捨てたわけではない・・・。
自然の摂理として、いつかは俺もその役目を果たさなくてはならない。
故郷の地で、俺は、俺自身の、そして一族の血を残さなくてはならない。
それが、俺を育ててくれた、あの地の精霊たちへ返礼だ。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。
しかし、俺に出来るのか?
俺の体は改造された。
俺の五感は変らず精霊たちの声を感じられる。
しかし、人間としての力は違う。
俺が軽く力を入れるだけで、人間の体はひしゃげてしまう・・・・。
俺は女と交わることが出来ないだろう・・・・。
俺が絶頂に達した瞬間、女を抱きつぶしてしまうかもしれない・・・・。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。
俺はあの地の精霊たちに恩を返せないのか?
あの地で苦しんでいる精霊たちに・・・・・。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。
精霊たちの声が聞こえる。
断末魔の声だ。
俺はいつか戻らなくてはならない。
あの地を、元の大地に戻すため・・・・・・。
そして、それを守る血を残すため・・・・・・。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。
いや、いる。
俺と交わりを持っても、大丈夫な女が。
003だ。
彼女は俺たちとともに黒い幽霊団(ブラック・ゴースト)に改造された仲間だ。
彼女の体なら、普通の女性とは違い、俺の愛撫にも絶えられるはずだ・・・。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。
しかし、あの大地の子ではない。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。
俺は003を見る。
金色の髪、清らかな泉のように青い瞳。そして、透き通るように美しい白い肌。
美しい少女だ。
しかも、彼女の心は澄んでいる。
人々を愛し、自然を愛しむ、美しい心をもっている。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。
たとえ、あの大地の子ではなくとも・・・・。
また、あの大地を汚している白人種の者であろうと・・・・・。
精霊たちは受け入れてくれるはずである。
そして、そのとき・・・・・。
我らは婚姻を果たす。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。
俺は部族のしきたりに従い、インディアンの装束を着る。
003がその隣で、やはり部族の装束を着、佇む。
部族の衣装の中から覗く金色の髪。
そのアンバランスさが、俺には刺激的に感じる。
003は部族の少女と同じように、うつむき加減に立ち、式の進行を待つ。
そして、大地の精霊の下に、婚姻の儀が行なわれる。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。
そして、夜が来る。
003は黙って、俺の臥所を用意する。
俺は黙って座りその様子を見ている。
臥所の用意が出来ると、003は俺の前に座り、俺を見上げる。
優しい目だ・・・・。そう俺は思う。
そして、この後に起こる夜の祭儀に、期待と不安を感じている目だ。
「ジュニア・・・。」
003が口を開く。
「私はまだ、あなたのこと、あなたの部族のこと、まだよくわかりません・・・・。」
俺は黙って003の言うことを聞く。
「でも、私はあなたの妻として生きることを決めました。何があってもそうすると心に決めました。至らぬことはあると思いますが、宜しくお願いします・・・。」
「・・・・。部族のことはいい。俺はお前と契りを結び、この地で、精霊たちの下で、新しい家族を作る。」
俺が言う。
「はい。」
003が応える。
「俺は、お前を幸せにする。」
「はい。」
003は真摯な目で俺を見る。
美しいと思う。
部族の婚礼衣装に包まれた003。
その透き通るような白い肌、澄んだ青い瞳、そして輝くばかりの金色の髪。
婚礼衣装とはマッチしていないのだが、その姿は神々しいばかりに美しい。
「服を脱いでくれ。」
俺が言う。
「はい。」
003が立ち上がる。
彼女はその頬を少し赤らめながらも、ゆっくりと婚礼衣装を脱いでいく。
俺はその様子をじっと見る。
003の美しい白い裸身が現れる。
恥じらいのためか、少し紅みがかっている。
003は自分の胸と下半身を手で隠しながら、恥ずかしげに俺の前に立っている。
「・・・・・。」
俺は黙って彼女を見上げる。
003が俺の前にゆっくりと座る。
恥らう顔がかわいらしい。
「ジュニア・・・。」
紅潮した顔で彼女が言う。
「宜しくお願いします・・・・。」
俺は彼女のその様子を愛らしいと感じる。
「俺も脱がしてくれ。」
俺が言う。
「はい。」
003は立ち上がり、俺の後ろに立つ。そしてゆっくりと俺の着るものを脱がしていってくれる。
脱がし終わると、彼女は俺の着るものを丁寧にたたみ出す。そして、それが終わると今度は自分の脱いだものもたたみ出す。二人の着物がきれいにたたまれて、並べられる。
そうすると、彼女は再び俺の前に座る。
俺と003は全裸のまま向き合って座る。
もう、彼女は体を隠していない。
しかし、その顔は恥じらいで消え入りそうな表情をしている。
いい女だ。
俺は愛しさのあまり、彼女を引き寄せ、強く抱きしめる。
「あ・・・・ああ・・・・・。」
彼女が短く声を上げる。
俺はそのまま彼女を俺の臥所にゆっくりと横たわらせる。
彼女は期待と怖れの入り混じった顔で、俺のことを見返している。
そんな彼女に俺は優しくキスをする。
「・・・あ・・・。」
彼女は軽く息を吐く。
俺は彼女の体を上からじっと見ていく。
美しい・・・・・そう思う。
俺は形の良い彼女の乳房を掴む。ただし、握りつぶさないように力に気をつけながら・・・。
「・・・・あ・・・・はあ!」
彼女が短いため息を漏らす。かわいらしい声である。
彼女は恥ずかしさのあまり、もう俺を見てはいない。顔をほんのり紅くし、目を閉じて、体を俺にゆだねている。
かわいい女だと俺は思う。
再び、俺は手を彼女の乳房に這わせる。
「あ!・・・はああ・・・・・ああ!」
俺の手の動きに、彼女の体は敏感に反応する。
俺は指の股で乳首を摘むような感じで彼女の胸を揉んでみる。
「はああ!・・・・・あ!・・・・・あ!・・・・・ああああ!!」
彼女は自分の声が大きくならないように、必死に抑えようとする。
しかし、体は俺の手の動きに合わせ、ビクッビクッと軽い痙攣をする。
俺は彼女の乳首に口づけをする。
「はああああ!!!はひい!!」
彼女は体をのけぞりながら、思わず大きな声を上げてしまう。
そしてその後、自分がそんな大きな声を上げてしまったことに恥らうかのように、顔を真っ赤にし、俺のことを潤んだ目でみる。
「ああ・・・・ジュニア・・・・。」
彼女は恥らいながらも何を求めているのか、その瞳が如実に語っていた。
俺は、自分の指を彼女の股間に持っていった。
「あ!!はあ!!」
彼女の女性の部分はしっかりと湿っていた。
俺を受け入れる準備が出来ているのだ。
俺のものも、しっかりと立ち上がり、彼女の体を求めていた。
俺は彼女の背中に手を廻し、彼女の体を起こし、臥所に座らせた。
彼女はちょっと不思議そうな顔をする。
「四つん這いになるんだ。」
「・・・・?・・・・・・。・・・はい。」
彼女は、はじめ俺の言葉の意味が良くわからなかったようだった。
が、理解すると、恥ずかしげに体を起こし、四つん這いになり、尻を俺の方に向ける。
俺の目の前に彼女の女性があらわになる。
俺は彼女の尻をゆったりと掴む。
そして、俺のものを彼女のそこに当てる。
「いくぞ。」
「はい・・・。」
俺はゆっくりと自分のものを彼女の中に入れていく。
「あああ!はあ!・・・・・あああ!!」
彼女は声を押し殺そうとするが、結局大きな声を漏らしてしまう。
俺のものは彼女のそこにとって、少し大きすぎるようだ。
かなりの抵抗感がある。
だが、女のそこは、それだけのものをしっかり受け入れられるように出来ている。
俺は彼女があまり痛がらないように、ゆっくりと、ゆっくりと入れていく。
「ああああ!はああ!・・あ!あ!・・・・・ジュニア・・・・!!ああああ!!!」
彼女はもう腕に力を入れることも出来なくなり、顔を臥所に突伏すようになる。
俺は最後に腰を彼女の尻にぐっと押し付ける。
「あああ!!はひいいいいいいいいいいいい!!!」
彼女は体をのけぞり、悲鳴に近い声を上げる。
俺のものが彼女の奥深くまで侵入した瞬間だ。
「はあああ!!あああ!・・・ジュニア・・・・ああ!・・・すごい・・・・・ジュニアのもので・・・・・私・・・・・いっぱい・・・・・あ!・・・はあああ!!」
彼女が息も絶え絶えに俺に言う。
彼女の中は気持ちが良かった。
締め付けも、もの凄い。
俺と彼女は今、一つに結ばれた。
俺たちの先祖といわれる灰色狼たちと同じ形で・・・・。
先祖の血が、俺たちの血が、交わりあい、そして、新たな生命が誕生する。
俺は本能のもと、腰を動かし始める。
「ああ!はああ!はひいいいい!!!」
彼女はもう声を押し殺すことなど出来ない。
俺の動きに合わせ、体をしなやかにし、嬌声を上げる。
彼女の女性の部分からは滾々と愛液が湧き出してくる。
滑りも、締まりも良い。
「はああ!ひい!あ!はあ!ジュニア!ジュニア!もう!ああああああ!!!」
彼女も俺と同様、この交わりに快楽を感じている。
これは精霊たちに祝福された交わりだ。
俺は確信できる。
俺は最後の一瞬に向け、腰を激しく使い出す。
「はあ!はひ!いい!いいの!ああああ!!」
もう恥じらいも何もなく、彼女は腕を突っ張り、体をのけぞらせ、また、顔を突伏し、悶えまくる。
「いくぞ!」
俺が言う。
「ああ!きて!きて!あなた!!」
俺は俺の生命の雫を彼女の中に放出する。
「はああ!!・・・・・・ああああああ・・・・・・・。」
彼女の力が抜け、仰向けに臥所に倒れこんでいく・・・・・。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。
・・・ん・・・・・・・・・・・・・・・・・。
俺の意識は現実に戻る。
馬鹿な・・・・・。
何を考えているんだ・・・・・・俺は・・・・。
しかし、俺にとり、003は必要な女だ。それは確かだ・・・・。
俺は003を見る。
006や004と何か話しているようだ。
「ま、俺としては美味くて精がつくものなら何でもいいがね。」
ん!
004が何か言っている!
004も003のことを想っているのか!
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。
まあ、そうだ。・・・俺たちは皆、同じ悩みを持っている・・・・。
だが、俺には精霊たちへの恩がある。
それを返すためにも003は必要なのだ。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。
「・・・・あ・・・・006。・・・やっぱり、悪いんだけれど、私・・・・ちょっと・・・・・食べれない・・・。」
「何言っているね。これ、とぉっても栄養アルね。ちゃんと食べないといけないね。」
・・・・ん・・・・。
003が006の料理を食べられないと言っているようだ。
どれだ?この唐揚げか?
いけない。
食べ物となる生き物にも生命が溢れている。これをしっかり摂ることにより、その生命の死も報われるというものだ。
003もそのことを理解しなくては、俺の連れ合いにはなれない。
精霊たちも祝福しない。
「003。しっかり食わなくてはいけない。」
俺が言う。
「え?」
普段口数の少ない俺が突然しゃべったためか、みんなが驚いたかのように俺を見る。
「この食べ物も元は生きていた・・・・・。こいつは003の栄養になるために料理になっているんだ。その生命のためにも、003、きちんと食べなくてはならない・・・。」
俺はその問題になっている唐揚げを口に放り込む。
003がきょとんとした顔で俺のことを見ている。
「005の言う通りだよ。食べられるときに食べる。この原則を忘れると、戦士は死ぬ。」
008が俺とは違った視点でものを言う。
003はバツの悪そうな顔をしている。
「・・・・・でも・・・・、そんなことを言うならこれ、005にあげるわ。きっとカエルさんも喜んでくれるわ!」
003はその皿を俺の方に渡そうとする。
違うんだ、003。俺の言いたい事は・・・・。
俺はうまく伝えられないその内容を言葉にせず、そのまま黙々と食いつづけた。
003はそんな俺の態度に、一寸むくれたようだ。
「じゃあ、008は・・・・・」
今度は008の方に皿を持っていっている。
違うんだ・・・・003・・・。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。
まあ、いい。
そのうち003も理解するだろう。
生命の尊さを・・・・。
俺が、ゆっくりと教えていけばいい・・・・。
俺は黙々と食事を続けた。
続く
→進む
→戻る
→コズミ家の食卓のトップへ
|