CHAPTER 10  絶望(2)



早川もえみへの凌辱劇はまだ始まったばかりであった。



初めての自慰で“いってしまった”もえみは、快楽の余韻に包まれながらベッドに倒れていた。身体が心地よく痺れ、力が抜け動くことはできない。

「はあ・・・はあ・・・はあ・・・・。」

もえみの息は上がっていた。

そして、もえみの女性自身は、まだ快楽を貪りたいのか、多量の愛液を湧き出しながら蠢いていた。

そんなもえみの様子を見る花崎は、自分の欲望を抑えきれなくなっていた。

ズボンとパンツを一気に脱ぎ捨てる。

山田に比べ、元来の臆病な性格から経験の少ない花崎は、すでに余裕が無くなっていた。

「へへ・・・!では、味あわせてもらうぜ!」

もえみは自分に近づいてくる男を焦点の合わない目で見上げる。

もえみの目にグロテスクな花崎の男が目に入る。

「ひい!」

もえみはそのものに再び恐怖を感じる。

だが、身体は弛緩し、逃げることが出来ない。

花崎はもえみの膝頭を掴み、もえみの両脚を開き、もえみの女性に自分のモノをあてる。

「・・・い・・・いや・・・もう、やめて・・・・。」

もえみは力の入らない身体に鞭打ち、両手で花崎の身体を押し戻そうとする。しかし、そもそも力の弱い細腕のもえみには、しかも身体が弛緩しているもえみには、花崎の身体を押し戻すことは不可能であった。

花崎はもえみの女性に自分のモノをあてると、そのまま、グイッと侵入していった。

「あ・・・・あぅっ!!」

もえみは自分の中に入ってくるモノに、圧迫感を感じ、短く悲鳴を漏らす。しかし、そこにはもう痛みはなかった。

も えみの中は既に激しく濡れており、男を受け入れるにはちょうど良い状態になっている。花崎のモノはスルッとその中に入り込んでいく。しかし、もえみの中が緩くなっているわけではない。この間何度も貫かれたといっても、まだ処女を失ってまだ数日の彼女のそこは、まだまだキツイ状態である。ただ、処女を失った時と違うのは、男たちに貫かれるたびに、だんだん男を受け入れるのに適したように変化してきていたのであった。

愛液は分泌しやすくなり、女陰自身も硬さがとれ、男のモノを柔らかく受け入れられるようになっている。

花崎は、その変化に気付いていた。

最初の時は、ただきつく締めつけていただけのもえみの女性は、今でも同じようにきつく締めつけてくるものの、一方でそこはまるで真綿でくるむかのように優しく花崎のモノを包むようになってきている。それは花崎に更なる快感を与えていた。

花崎はゆっくりともえみの中を掻き回しはじめる。

それと同時に快美な感覚がもえみを襲う。

「・・・・あっ・・・やあ・・・・はっ・・・・うう!!」

もえみの口から声が漏れる。

が、それはもう苦痛の声ではなかった。

(な・・・・何、この感覚・・・・嫌なのに・嫌なのに・・・・身体が・・・ああ・・・やだぁ・・・おかしくなっていく・・・!!)

もえみは自分の股間から湧き上がってくる感覚に流されつつ、嫌悪していく。

「・・・や・・・もう・・そんな・・・・掻き回さないで!!・・・やめ!・・は!!!はうううう!!」

もえみに声は、完全に鼻にかかり、快感を感じていることをあかしていた。

もえみのそこからは愛液が滾々と湧き出してきていた。

花崎はそんなもえみの様子の変化を楽しんでいた。

腰を使いながら言う。

「何だ?お前感じているのか?この前まで処女だったくせに!!山田の言う通り、とんだ淫乱娘だな!!」

「いや・・・・言わないで・・あ!!はひいい!!!!」

花崎はゆっくりとしたピストン運動に動きを切り替える。もえみの奥に花崎のモノが当たる。電撃にも似た激しい刺激がもえみの中を駆け巡る。

花崎は腰を使いつつ、唇をもえみの形の良い乳房に這わす。

「はっ!・・・だめ!!そこは・・・!いや!!!はあ!はあああああ!!!」

花崎の唇がもえみの乳首に吸い付く。

もえみは胸からも激しい刺激が走る。

「やあああ!やめてえええ!そこは!そこは!あああああ!おかしくなっちゃう!!!」

花崎はもえみの大きすぎない乳房を揉み解しながら、乳首を吸ったり、軽く噛んだりしながら刺激を与えていく。

その動きに反応するかのようにもえみの女性もキュッキュッと花崎を締め上げていく。

「いや!いやいやいや!!だめえええ!!そんなに苛めないでえええ!はあうううう!!」

もえみが強く花崎を締めつけていく。

花崎はもっと強い刺激をもえみに与えてやろうと思う。

おもむろにもえみの尻を掴み、自分のモノを軸にしもえみの身体をくるっとひっくり返し、もえみを四つん這いにする。そしてバックからグイッと彼女を貫く。

「はっ!!!ひいいいいい!!!」

花崎のモノがもえみの奥まで入り、その刺激の強さにもえみは悲鳴を上げる。

花崎はもえみの胸を揉み解しながら、後ろからぐいぐいと突いていく。

もえみは胸と股間からくる刺激に耐えられなくなっていた。

頭の中が真っ白になり、快楽に身をまかしていた。

「ひい!ひい!ひい!!!」

そんなもえみの様子に、今まで静観していた山田も自分を抑えきれなくなってきた。

「花崎。俺も参加させてもらうぜ。」

というと、山田は自分の隆々と立つものをもえみの顔の前に持ってくる。花崎も激しく突きあげるのを一時的に抑える。もえみの意識が戻ってくる。

「ひゃ!」

もえみは自分の眼前に出された山田の男性に恐怖する。性的知識にさほど詳しくないもえみは山田が何を求めているかわからない。

「ほら!どーすんのかぐれェわかるだろ!」

山田は自分のモノでもえみの頬を撫で上げる。

もえみはその気持ち悪さに耐えつつ、首を振る。

「ホントに知らねェのか?カマトトぶりやがって、淫乱娘のくせに!」

山田は更にその男性でもえみの頬を突く。もえみは涙を流しながら、それに耐える。

「咥えんだよ!その可愛い口を開いてな!」

もえみはその言葉に恐怖する。ただでさえ気持ちの悪いそれを、口に含むなんて考えられなかった。

「い・・・・嫌です・・・。そ・・・そんなこと出来ない・・・です・・。」

もえみはやっとの思いで、そう口にする。

山田はもえみの髪の毛を掴み激しく引っ張り、顔を上げさせる。

「ひいい!!いたああい!!!」

もえみは髪を引っ張られる痛さに悲鳴を上げる。無理やりあげさせられた顔の目の前に山田の男性自身がそそり立つ。

「ひ!」

もえみの唇に山田の男性があたる。

「ほらァ、口を開けろよなァ!!俺たちに逆らうとどうなるか、わかってんだろォ!!」

もえみは山田に対し恐怖を感じ、逆らえないことを再認識し、少し口を開く。

その瞬間に、山田はもえみの頭を自分の方に思いっきり引き付ける。山田のモノがもえみの口中に一気に入ってくる。

「ん!!!・・・んんんんんんんん!!」

山田のモノはもえみの小さな口には大きすぎた。しかも一気に喉の奥まで突かれ、苦しさで悲鳴を上げる。

山田はもえみの頭を掴み、軽くピストン運動を始める。

もえみは男のモノを口に咥えると云った想像もできない行為に気が狂いそうであった。

(嫌・・・・何・・こんな事・・・こんな事を・・・男の人のモノを口に咥えるなんて・・・・!!)

もえみは驚愕で目は見開かれたままであった。

山田の動きに合わせ、花崎も腰の動きを再開させる。

「ん!!んんんんんん!!!」

下半身からの激しい刺激にもえみは再び何が何だか分からなくなっていく。

もえみ自身、自分がどうなっているのかよくわからない。

四つん這いにされ、口と女性自身両方に男のモノを挿入されている。

それは狂気の行為のようにもえみは感じられた。

(やだ・・・・やだァ・・・・・こんな事、もういやァァァ!!)

自分がこの二人にされていることを考えただけで、もえみはもう気が狂いそうであった。

もえみの目は見開かれたまま、涙が溢れていた。

そんなもえみの様子に、男二人は更なる嗜虐心を高めていく。

「ほらほらァ!もっと舌を使えよォ!」

山田はもえみの頭を掴み、激しくその口内を突きながら言う。が、もえみの耳にはもうそんな言葉は聞こえていない。山田はもえみの稚拙な舌使いに、かえって嗜虐心を高め、興奮していく。

一方の花崎も、もえみの尻を掴み、激しくピストン運動を繰り返す。もえみのそこは、彼女の意志に反し、キュッキュッと彼を締めつけている。

もえみは、上下両方からの刺激にもう耐えきれない。

(いや!いやいやいや!!・・・もう・・やめて!!私・・・・私・・・おかしくなっちゃう・・・!!!)

興奮している山田と花崎の動きが早くなっていく。

「うっ・・・そろそろ行くぜ!!」

山田が言う。

「お・・・俺も!!」

花崎もその動きに同調する。

もえみはもう彼らが何を言っているのかわからない。

「中に出してやる!!受け取りやがれ!!」

山田が限界を越え、もえみの頭を強く自分の股間に引き付ける。山田の男性が喉を突いた瞬間、その欲望の丈を爆発させる。

「ん!!!んんんんんんんんんんんんんんんんん!!!」

もえみは喉の奥に男の精をぶちまけられたのを知る。

気持ち悪かった。しかし、山田はもえみの頭を強く自分の股間に押さえつけていることもあり、吐き出すことは許されなかった。泣く泣く山田の精を飲みこむ。

(やだ・・・・男の人の・・・こんな・・・こんなああああ!!)

花崎の動きも激しくなる。

(・・・あ・・・あっ!・・・・いや・・・や・・・・・ひいい!!)

もえみは山田の精を飲みこみつつ、花崎の強い腰の動きによっておこる快美な刺激に耐える。

「こっちも中に出すぞ!!」

と言った瞬間、花崎ももえみの中で果てる。

ドクッドクッ!!

もえみの奥に花崎の精が放たれた。

(いや・・・いや・・・また・・・また中に出されちゃった・・・・・・。)

二人の男が身体を離すと、もえみは力尽きたかのように、そのままうつ伏せにベッドの上に倒れ込む。

その口から、そして女性自身から、入りきらなかった白い精液が溢れ出す。

「・・・・う・・・ううううううううう・・・・・。」

もえみが嗚咽する。

そんな様子を二人の男はニヤニヤ笑いながら見下ろしていた。

嗚咽する様子が彼らの嗜虐心を再び高めていく。

射精し、いったん萎えかかった男のモノが再び鎌を持ち上げていく。

「ふ・・・良かったぜェ!今度は逆になってもらおうか!」

山田はそう言いつつ、今度はもえみの後ろにまわり、尻を持ち上げさせ、花崎の精で汚れたもえみの女性に自分のモノを突き入れる。

「ひい!!」

先程の自慰と、たった今の激しい交わりでもえみの体力は無くなっていた。

抵抗する力もなく山田の思うがままに屈曲させられる。

「・・・あ・・・だめ!・・・もう・・・・・・あっ・・・いい・・・・ひいいいい!!・・・・いや!あっ!・・・ひいいいいい!!!」

山田が突く度にもえみは悲鳴を上げる。

もえみの身体の中を、快美な刺激が駆け巡りまくる。

「や!・・・・だめ!!・・・はう!ひい!!いいいいいいい!!!」

もえみが悶え苦しむ。

「ほら!こっちもちゃんと相手をしろよ!」

花崎がもえみの頭を持ち上げさせる。

そしてその可愛い唇に自分のモノを突き入れる。

「んん!!んんんんんんん・・・・・・!!!」

息苦しさがもえみを襲う。

二人は同時に激しくもえみを貫き続ける。

(もう、いやあああああ!!!・・・だれか・・・・だれか・・・・助けて!!!・・・・お願い・・・・・だれかああああああ・・・!!!)













もえみは何度貫かれたことであろうか。

山田と花崎は繰り返し繰り返し、もえみを存分に犯していた。

途中からもえみはもう意識がなかった。二人の思うままに屈曲させられても抵抗の一つも何も出来なかった。

「へへへ!良かったぜ!また今度呼び出したら、宜しく頼むなァ!」

二人は思う存分もえみを凌辱した後、そんな台詞を残し去って行った。

もえみはもう何も聞こえていなかった。

どれ程の時間が経ったろうか。

もえみの意識が、戻ってくる。

と同時に、涙が溢れだしてくる。

「・・・・・う・・・・・・・・・うううう。」

言葉は出なかった。

ひたすら嗚咽するだけであった。

(もういや!!・・・・耐えられない・・・・・こんな・・・・こんな事・・・・・・だれか・・・・・新舞くん・・・助けて・・・・。)

もえみは新舞貴志のイメージにすがりつく。

と同時に学校で聞いた天野あいの台詞が耳の中をこだまする。



「・・・もえみちゃんを襲わせるなんて、それが貴志くんの仕業なんて・・・・。」



すがりついた新舞のイメージがもえみの中で壊れていく。

(新舞くんが・・・・新舞くんが・・・・私を!!)

もえみを絶望感が襲う。

それと同時に新舞の最後の台詞が甦り、もえみを更に追い込んでいく。



「もう、ウンザリだ!」



「いやああああああああああ!!」

気付けばもえみは大声を上げ泣いていた。

「だめだよ・・・・だめだよ・・・だれか・・・・・助けてよ・・・・私・・・私・・・・・・おかしくなっちゃうよ・・・・・・ううううう・・・・・。」

もえみはただただ、泣いていた。













翌日。

それでも、もえみは学校に登校した。

家族に余計な心配をかけたくなかったからもある。

ただしそれだけではない。ここで挫けたら、一気に自分の自我が崩壊してしまいそうなそんな気持ちが、もえみの中にはあった。

ここで耐えないと、本当に自分がおかしくなると、もえみは感じているのだった。

しかし、もえみにとって彼女が考える以上に厳しい現実があった。

生徒の間で、あの嵐の日の事が噂になっているようだった。登校するもえみの事を遠巻きで見る好奇の目が多数あった。その視線はもえみに棘のように突き刺さる。

それでいて、話しかけてくる友人もいなかった。

「早川、一寸いいか?」

休み時間に担任教師が、もえみに声をかけ、使われていない会議室に連れて行かれる。

もえみは、何を聞かれるかはわかっていた。

噂の真相である。

担任教師はたんたんと、質問をしてくる。

あらためてそう話されると、もえみの中にあの日の記憶が甦ってくる。そしてその後の事も。でも、立ち向かわなければ、そうもえみは思う。

恐怖と屈辱で震えそうになる身体を抑え、心を固くし、ポツリポツリと質問に答えていく。

「いいえ、単なる噂です。事実ではありません。」

もえみは担任教師に言う。

「・・・・そ・そうか・・・。それならいいんだが・・・。」

担任教師が腫れ物にでも触るような感じで、もえみに言う。

もえみはあの日の事はこれ以上、話したくなかった。

「もう、いいですか?」

そう言ってもえみはその場を辞す。

廊下に出ると、好奇心から立ち聞きをしていたらしい生徒たちが、間の悪そうな顔をしながら去っていく。

もえみに近づく者はいなかった。

辛かった。

信じていた新舞ももえみを裏切り、そして離れて行った。友人たちも、嵐の日の事をどう聞いたのかわからないが、もえみに近づいてこなかった。

もえみは、悲しかった。悔しかった。

そして自分を支えてくれる人がいない事実に、絶望感を感じていた。

(だめだよ・・・。このままじゃ・・・私、つぶれちゃうよ・・・。誰か・・・誰か、私を助けて・・・。)

もえみの想いに応えてくれる人は、誰もいなかった。













続く


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