CHAPTER 02 悪夢(1)
「いっつ!」
早川もえみは股間に激しい痛みを感じ、意識を取り戻す。
一瞬、何が起きているのかわからず自分を取り囲む二人の男の顔を見る。見知らぬ顔である。その顔はもえみには酷く歪んで見えた。
(何・・・?この人たち!!)
そして、自分が半裸の状態にされているのに気付く。
(えっ・・・私、裸・・・。)
恥ずかしさで頬が紅潮する。
そしてその次の瞬間、自分の大事な部分に男のモノが入ろうとしていることに気付く。その時初めて、自分がこの男たちに襲われていたことを思い出す。
「い・・・いやあああああ!!やめてえええええええ!!」
もえみは両手で山田の腰を押し戻そうとする。が、欲望に燃えた男の身体を押し戻すほどの力は非力なもえみにはない。
「やだあああ!やめてえええ!!お願い、挿入れないでえええ!!」
もえみは泣き叫び、必死に山田の挿入から逃げようと両手で彼の腰を押し返す。また身体をよじり、自分の女性に挿入しかけている山田の男性を抜き出させようとする。
が、山田の両手によって彼女の腰はしっかり固定されていて、押し返してもよじっても彼から身体を逃がすことは出来ない。
「へへへ。無駄な抵抗を!頂かさせてもらうよ!!」
山田の顔が獣欲でさらに歪む。
「いやあああ!!だめえええええええええ!!」
もえみは山田の身体から逃れようと、山田の胸をげんこつでバンバン叩く。
「おい、花崎!手伝えよ!!」
山田は相棒に声をかける。
先程までの気弱さは何処かに吹っ飛び、すっかり欲望の虜になっている花崎は、もえみの両手を掴むと彼女の頭の上に持っていき、バンザイをさせるような格好で床に固定させる。
「いや!!いやあああああ!!」
抵抗の全てを封じられたもえみは、ただ泣き叫ぶ事しか出来なかった。
「じゃあ、改めて、いくぜ!」
山田が挿入を再開する。
「いやああああ!だめええええ!お願い!それだけはやめてええええ!・・・ああ、痛っっっ!!」
濡れていないもえみのそこを嬲る様に、山田はゆっくりと挿入していく。
「ああぁぁぁぁぁ!!だめぇぇぇぇぇぇぇ・・・!痛ッ!!痛い!痛い!!」
もえみの身体は痛みに耐えかねてのけぞる。
「ひひひ!いいぜえ!きついがいい感じだぜ!!」
山田はもえみの身体をゆっくりと味わいつつ、まるで彼女の身体を切り刻むかのように挿入を続ける。
「あう!あう!!はああ!!」
もえみは股間を走るあまりの痛さと圧迫感の為、息が出来ず、酸素を求めて口をパクパクさせる。
山田は、半分ぐらい挿入したところで、何かその先に進むのを拒む抵抗するものの存在を感じ取る。
ニヤリと山田が笑う。
(やはり、こいつ!処女か!)
山田は嬉しくなってくる。こんな素晴らしい美少女の“初めて”を自分が奪える幸せに狂喜していた。
山田は処女膜の手前まで進んだところで、いったん挿入を止める。
ゆっくりともえみの処女を楽しもうという腹だった。
もえみは、山田が挿入を中断したので、そこでやっと息をつくことが出来た。そしてそこが自分の一番奥なのかと感じていた。
(私・・・私・・・。挿入れられてしまったの?いや・・・!いやあああ!!)
涙が溢れだしていた。
「お願い・・・。もういいでしょ・・・。抜いて・・・。抜いてください・・・。」
もえみは山田に懇願する。
しかし、そんな願いに耳を傾ける男たちではなかった。
「何行ってやがんだ!楽しみはこれからだ!!」
山田はそう云いつつ、もえみの腰をグッと自分の方に引き付ける。
ブチッ!
何かがはじけるような感覚がもえみの中で感じ取られる。
と同時に先程までとは比べられないような激痛がもえみの中を駆け巡る。
「い!いたあああああああああああ!!」
もえみが断末魔のような悲鳴を上げる。
もえみは本能的に知った。たった今自分が処女を失ったということを。そして、その相手が、自分が恋する新舞貴志ではなく、名も知らぬ醜く歪んだ表情のこの男であることを。
「やだああああ・・・・・やだ・・・こんなの・・・。」
もえみの瞳から更なる涙があふれ出てくる。
そして今、自分がこの醜く笑う男と腰の一点で完全につながっていることを、あらためて認識する。それは激しい絶望感をもえみの中に生じさせていた。
「う・・・うううううううう・・・・・。」
もえみは嗚咽する。
一方の山田。
もえみの処女を奪ったことの余韻に浸っていた。
もえみの中はとても暖かく、そして初めてであることもありきつく締め上げてきていた。その彼女の女性自身を大いに堪能いた。
(こいつは凄い。こんなに気持ちの良いモノを持った女は初めてだぜ・・・。)
山田は興奮していた。それだけに、思わず激しく腰を動かしたくなる衝動が湧きあがってくる。が、その高ぶる気持ちを抑えつつ、ゆっくりと丹念にこの素晴らしい女体を楽しもうと考える。
「へ!楽しみはこれからだぜ!!」
山田はゆっくりと己の男性を引き抜く。
もえみは、自分の中から引いていく山田の怒張を感じる。
(許して・・・許してくれるの?)
一瞬、もえみは山田が自分の哀願を聞いてくれたのかと思う。
しかし、次の瞬間、山田は再度もえみの腰を一気に引き付ける。
山田の男性が、もえみの奥まで貫く。
「ひいいいいい!!!」
もえみは激しい痛みに悲鳴を上げる。
山田はそのスローペースのグラインド、つまり、ゆっくり引き抜いては激しく奥まで突くと云った運動を繰り返す。
「や!痛ッ!・・・あっ!・・・うう!!」
もえみは突かれるたびに悲鳴を上げる。その声は山田にとり極上のメロディであった。
またもえみの手を抑える花崎にとっても、もえみの苦悶に耐えるその顔や声は、彼の気持ちを煽るもの以外の何物でもなかった。花崎の男もズボンの中でパンパンに膨れあげっていた。
(・・・くそ・・・。山田め・・・。ゆっくりやっていないで、早く変われよ・・・。)
先程までもえみに同情していた気持ちは花崎の中で完全に消失していた。そして、その代わりに彼本来の嗜虐的な欲望が彼の心を支配していた。
山田はもえみの中を大いに楽しんでいた。そして、このグラインドを繰り返しているうちに、もえみの中が変化してきているのに気付いていた。
もえみのそこは、少しずつではあったが、だんだん濡れて来ていたのだった。
だがそれは、もえみが感じ始めてきたというわけではない。無理やりの挿入によって膣が痛まない様に、身体が反応して来ただけである。
しかし、山田にはそうは感じ取れない。
硬かった膣内が、きつさは変わらないものの、柔らかく彼を包むように変化し、またその潤滑剤を受け動きがスムーズになってきている。その柔らかな感触に山田の興奮はさらに増していく。
山田は動きを止め、もえみの耳元で囁く。
「へへへ。お前、感じてきているのか?」
「!」
もえみはその台詞によって正気になる。
山田はグラインドを止めている。動かされることによる痛みが失せ、もえみに考える余裕が出来る。最もそこが山田の狙いである。
「だんだん、濡れて来ているぜ!」
山田の言葉はもえみにとり、処女を失った時と同様のショックを与える。
「レイプされながら、感じるなんて。処女のくせになんて淫乱な身体なんだぁ、お前は!」
山田が追い打ちをかける。
(・・・そ・・・そんな。私・・・私・・・こんなに嫌でつらいのに・・・感じている?)
確かに先程まで、もえみのそこは痛みしか感じていなかったのに、今はその痛みの先に何か快楽があるようなそんな感覚に変ってきているのをうっすら感じていた。
「いいぜ!お前の身体、気に入ったぜ!」
山田が腰の動きを再開させる。
「ああ!!!うう!痛ッ!あああ!だめええええ!!はあああ!」
確かにもえみの声にも変化が起き始めていた。
山田を包むもえみのそこもますます硬さがとれ、湿り気も増え、山田の動きを優しく包むように変化してきている。
「あは!・・・や!・・・うふ!!・・・ひい!」
もえみの声がだんだん鼻にかかる様になってきた。その様子は山田を、いや横でその様子を見ている花崎も含めて、興奮させていく。
山田は腰を動かしつつ、その手をもえみの胸に伸ばす。ぎゅっと乳首ごと乳房を掴む!
「あはあああああ!」
激しい電流のような刺激がもえみの中を駆け巡る。
と同時にもえみの女性自身がキュウッと締まり、山田のそれをきつく締めつける。
「うう!」
山田もあまりの刺激に一瞬声を漏らす。
山田はその快感に酔いしれながら、胸への攻撃を続ける。
「いやああ!そんなとこ、苛めないで・・・!あっ!!はああ!」
もえみは胸を捏ね繰り回されるショックとともに、妙な電流のような快楽をも感じ始めていた。
(・・・・やだ・・・私・・・おかしくなっちゃう・・・。)
「はあ!ひいい!ふうう・・・・!あっ・・・あああああ!!」
もえみの声は先ほどまでの痛みを訴えるだけの声から、如実に変化してきている。
山田の興奮も、限界が近づいて来ていた。
腰の動きが早くなっていく。
「あ!・・・はあ!・・・ひ!!!あっ・・・いい!!いいい!!!」
もえみは何も考えられなくなっていた。
痛みとその先に感じられる微かな快感に押し流され、頭の中は真っ白になっていた。
「駄目・・・!やだ・・・!!いい・・・あああ!」
もえみの鼻にかかった喘ぎ声を聞き、山田は遂に我慢が出来なくなり、腰を激しく使い始めていた。
「いいぜ!!いいぜ!このまま・・・行くぞ!!!」
山田は限界に向け、力強く腰を使う。だが、それはもえみの目覚め始めた性感には、その動きはまだ強すぎた。
「ああ!!駄目!!強すぎる!!壊れちゃう!!いや!!痛い!!いたい!あっ・・・はああああああ!!」
もえみは股間から感じる痛みと快感に翻弄されていく。
「あああ・・・・やああああああああ!!!」
もえみは何かが自分の中で駆け上がっていくような感覚を感じていた。
それに伴いもえみの膣がキュッキュッと山田の男性を締めつけていく。
山田の限界が近づいていた。
「行くぜ!中に出してやる!!俺の子を孕みやがれよ!!」
腰を激しく動かしながら、山田がもえみに云う。
「え・・・・!!」
(あ・・・赤ちゃんが出来る・・・!!)
もえみの中に恐怖心が甦る。
「・・・だ・・・駄目!・・・あうっ!!・・・それだけは・・・それだけはやめてください・・・いっ!!お・・・お願い・・・なんでもしますから・・・あうっ・・・!!」
激しい痛みと快感に耐えながらもえみは、山田に懇願する。
「へっ、そんなこと知るかよっ!!」
山田はもえみの哀願を突っぱね、腰の動きをさらに激しくする!!
「痛ッ!駄目!!あっ!!いたああ!!!ひいいいいいい!!!」
激し過ぎる山田の動きは、先ほどまで処女であったもえみには未だきつ過ぎた。もえみの快感は吹っ飛び、痛さだけが身体を覆っていく。
もえみは自分の膣内を暴れまくる痛みと、自分の中に男の精を出されてしまうことに恐怖を強く感じていた。
(助けて・・・・助けて・・・新舞くん!!!私・・・私・・・!!)
もえみは心の中で、恋しい新舞に助けを求める。
「うっ!出るぞ!!」
山田が限界を超えた。
最後のストロークを力強くもえみの一番奥に叩きつける。
「あ・・・・あああああああああああああ!!」
もえみの身体は彼女の意志に反し、その山田の動きに呼応するようにギュッと山田のモノを締めつける。
その瞬間、もえみの中で、山田のモノが炸裂する。
ドクッドクッ!!
山田のモノが脈打ちながら中に大量の精を放つのがはっきりともえみにも感じられた
「ああああああ・・・いやあああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁ・・・・・・・。」
もえみの心は自分の奥に熱い男の精液が満ちていくのを感じ取り、そして奈落の底に落ち込んでいく。
(いやあああぁぁぁぁぁぁ・・・いやいやいやぁぁぁぁぁぁぁ・・・・・・。私の中に・・・私の中に入ってくる・・・・・。)
「うっ!まだ出る・・・!!」
山田は強く締めつけるもえみのそこに耐えきれず、再度精を放つ。
「・・・あああ・・・やだあああああ・・・・・。」
もえみは大量に注がれる山田の精に絶望する。
もえみの目から涙が更に溢れだす。
山田は挿入したままで、その快感の余韻に浸っていた。
(こいつは・・・本当にこいつは最高だぜ・・・!こんなに酔ったのは初めてだぜ!!)
そしてもえみに追い打ちをかけるように残酷な言葉を浴びせる。
「最高だったぜ・・・へへ。だがまだ終わりではないぜ。次は相棒の番だ。」
しかしもえみはもう放心状態であり、見開かれた瞳も虚ろで何も映っていなく、山田の声も聞こえていなかった。
山田は少し名残惜しさを感じつつ、もえみから身体を離す。
花崎は待ちかねたかのように、押さえていたもえみの手を離し山田と入れ替わろうとする。
そして自分のズボンのベルトに手を掛けようとする。
「待てよ、花崎。そんなに慌てるんじゃない。」
山田が花崎に牽制をかける。
「な・・・なんだよ!自分だけ楽しんでおいて、俺にはさせねえっていうのかよ!」
さっきの臆病さも完全に失せ、性獣と化した花崎は山田に食ってかかる。
「慌てんじゃんえよ。こっちだよ、こっち!」
山田は自分の荷物の中からカメラを取り出す。
「カ・・・カメラかよ!?」
花崎は山田の用意周到さに舌を巻く。
「先に撮影会をやろうかと思ってよ!写真を取られたら、こいつも抵抗できまい。」
そういって、山田は放心しているもえみの写真を撮り始める。
虚ろな顔、形の良い顕わにされた胸、そして破瓜の血と逆流している精液とで汚れたもえみの女性!
山田はアングルを選びながら、大量の写真を撮り続ける。
カシャー!カシャー!カシャー!!
暴風が荒れ狂う学校の部室の中で、カメラのシャッター音がこだまする。
「バンドかなんだかの練習があるとかで、出かけて行ったんですけど・・・台風はひどくなるし・・・どこに行ったか心当たりありませんか、弄内さん?」
電話の向こうで、もえみの母親が言う。
「電車も止まってしまったみたいだし・・・ホントに困ったコだわ・・・。」
心配そうな声である。
「あ・・・僕に心当たりありますから、そこに行ってみます。」
弄内洋太はそう応え、電話を切る。
そして、その横でそれを聞いていた天野あいに振り返る。
「希望通りに、もえみちゃん家に電話したぜ・・・。やっぱり行っていたな・・・。」
洋太が言う。
あいは洋太に、「行くのなら、その前に本当にもえみが出かけたのか確認すべきだ」と言い、もえみの家に電話をかけさせたのである。
「行くのか・・・どうしても・・・。」
あいは、声を絞り出すようにして、そう言う。
本当は行かせたくない気持ちが、無意識であるがあいの中にはある。あいは洋太のことが大事であった。新舞の彼女となったもえみの所に行くことで、彼がこれまで以上に傷つくことを恐れていた。
「・・・貴志のヤツ、嘘をついていたんだ・・・。電話してないなんて・・・。気になる・・・。行かないワケにはいかないよ・・・。」
洋太が思い詰めた表情で言う。
あいは何気なく時計を見る。
もえみと新舞が約束した時間からもう1時間以上経っていた。
洋太は雨合羽を着、自転車にまたがる。
「そんなんで行くのか?」
嵐の中、自転車で走るのはかなり危険である。あいは洋太を心配している。
「うん・・・。電車動いていないんじゃな・・・。まあ、となり町だから何とかなるだろ。」
洋太の思い詰めた顔を、あいは複雑な気持ちで見る。
「ヨータ!」
声をかけた瞬間、あいの目から涙が流れる。
(何故涙が出るんだ。)
洋太の気持ちがもえみに流れているのが辛かった。でも、そのことにあいは無自覚でもあった。
「泣いているのか?」
洋太が問う。
「なにそれ・・・雨じゃねーか?」
あいは、雨が涙を隠してくれることに内心ほっとしていた。
「じゃあ、気をつけてな。」
あいは、絞り出すように洋太に言う。
「うん。」
洋太は自転車をこぎ始める。
あいはそんな洋太を見送る事しか出来ない。
(あいつは・・・あーいうヤツだから、誰だって行っただろうけど・・・。今度のは普通と違う・・・。)
あいは洋太の思い詰めたような瞳を思い出しながら思う。
(たとえば、オレだったら・・・。ヨータはあんな目をしてくれるんだろうか・・・。)
あいの瞳から涙が更にこぼれ出す。
そんなあいの複雑な心境も知らず、洋太は暴風に逆らいながら必死で自転車をこいでいた。
もえみにとり、あまりに遅すぎる救いの手が、今動き出した・・・。
続く
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