■■■3 受胎(フェルミさんのコトナ孕ませちゃうぞ編)
「……うっ、うう〜ん」
コトナは失神からゆるやかに蘇生しつつあった。意識は靄が掛かったような状態だが、トクトクと心臓の鼓動に押し出される血流に、ゆるゆるとではあるが身体の感覚が戻ってくる。しかし感じられる身体の感覚は、決して快適なモノではなかった。
身体の各部を締め付ける拘束ベルトの感覚が「痛み」として浮上してくる。手脚の自由を奪い、腰や脇を締め付ける幅広のベルトで全身を拘束されているのだ。
(……な、なんて格好させられてるのよ)。
それは、まるでひっくり返されたカエルのような姿勢だった。
特に両脚がMの字に大きく拡げられていて、コトナのオンナの部分、ヴァギナや肛門がまるまるとさらけ出されている。
ニチャ、ヌチョ!
「!」
そのヴァギナを、何者かの指がまさぐっていた。差し入れられた指が襞の上下左右をグルグルとなぞり、ひとつひとつの襞を検分している。
羞恥の気持ちが、コトナの五感の覚醒を促した。
(ダメ! 眼を覚まして!)。
痛みで、ふたたび意識を失いそうな自分自身を叱咤し、コトナは重たい瞼を意志の力でこじ開ける。眩しいライトの光が、濁った意識に鋭く錐のように突き立ち、コトナの意識は急速に覚醒していった。
「あら、お目覚めね。準備が済むまで寝てれば良いのに」
先ほどの女性士官が、医者を気取ってか白衣を肩に引っかけて試験管を振っている。コトナの胎液で濡れた試験管は、外も内側もベタベタだった。
「寝ていれば、コワイ思いもしないですむのにね。
……いえ。貴女にはお楽しみになるかもしれないけど♪」
フェルミと名乗った女性士官は、そのベタベタの試験管に試薬を垂らしニッコリと笑う。
「すごいわ。ルージ・ファミロンとコトナ・エレガンスの遺伝子を掛け合わせるのよ。この遺伝子情報ならば、ギルドラゴンとムラサメライガーの両方の希少ゾイドを起動させることが可能かもしれないわ。……ねえ」
コトナは、自分に覆い被さるように立つフェルミの背後に邪悪な気配を感じとった。強烈な悪の気配だ。
<<それは我も楽しみだ!>>
機械で合成された軋むような声だったが、コトナはその声に聞き覚えがあった。
「し、死んだはずよ!?」
フェルミの背後に有ったのは、うやうやしく台座に鎮座した金属の球体だった。中央に赤いパイロットランプが煌々と灯っている。まるで血のような赤い色がゆらゆらと揺らめき、ノイズの混じった声が響きわたる。
<<我は不滅。ここにおるぞ! 武帝ジーンは死んでなぞおらぬわ!>>
それはバイオゾイドのコア・パーツだった。自らが開発した人間の「魂」を使用したバイオゾイドの原理を応用して、武帝ジーン一世は意識だけを逃げ延びさせていたのである。
<<我は死なぬ! そして新たなる誕生の時来る!! そして新たなる支配のミレニアムを打ち立てん!!>>
錆び付いた金属を擦り合わせるようなジーンの声が部屋中に響きわたり、延々と同じ内容を繰り返しはじめた。
フェルミが縛り付けられたコトナの耳元に口を寄せささやく。
「まいるわぁ。最近、ワガママ勝手に言いたいコトだけ繰り返すのよね」
機械音によるジーンの演説の内容がようやく変化し、クライマックスを迎えた。
<<コトナ・エレガンスよ! 我の「よりしろ」を孕む栄誉を与える!!>>
「な、なんですって!?」
あさっての方を向いて、ジーンの演説を聞き流していたフェルミが、コトナの方に向き直り、ニッコリと笑った。
「やれやれ、やっと終わった。じゃ、そうゆうコトで」
枠組みだけのベットのようなフレームに縛り付けられたコトナの周囲に、無数のチューブやコードが天井部からザワザワと蠢きながら降りてくる。それはコトナに密林地帯の「地獄穴」に生息する吸血虫の群を連想させた。首筋から背中に掛けてゾワリと鳥肌が立つ。
「コレが排卵誘発強制妊娠装置よ」
フェルミは面白がっているように説明した。
「くうっ……!」
フェルミの操作で、コトナの乳房の上下に渡されたベルトが締まり、豊かな乳房がより丸みを強調されくびり出される。コトナが拘束ベルトで縛り付けられたフレームがガクンと動き、頭を下に斜めに倒された。コトナの女性器は高々と、ちょうど立ち働くフェルミの胸元の位置へと突き出されてしまう。
「な、何よ。頭に血が昇っちゃうじゃない!?」
強がるコトナの周囲ではカチャカチャとゴムや金属が触れ合う音がしている。
「せっかくのルージ・ファミロンの精子がこぼれたらもったいないからね」
通常は傷口の応急処置に使われる滅菌フィルムを、フェルミはコトナのヴァギナにペタリと貼り付けて封をしてしまう。
「やめなさいっ、やめてっ!」
ギチギチと全身を締め付ける拘束に逆らってコトナは身体を揺すり暴れる。しかしそのあがきは虚しく、頑丈なフレームと拘束ベルトはビクともしなかった。
「心配しないで、殺しはしないわよ。今、貴女の膣内はルージ・ファミロンの精子で一杯なのに、残念ながら貴女は妊娠可能な状態じゃない」
拘束ベルトに絞り出され半円球に大きく盛り上がったコトナの乳房に、丸い電極吸盤がペタリペタリとフェルミの手によって貼り付けられた。
「ひいっ! ひぃーっ! ひいいーっ!!」
なにか恐ろしいことをされているという、本能的な怯えがコトナに悲鳴を上げさせる。
「だけど、この機械で5、6回も絶頂すれば、卵巣は排卵活動を始めて、貴女は妊娠可能になるってワケ」
コトナの乳房の上下左右に電極吸盤を貼り終わると、フェルミはコトナの乳首を摘み上げ指先でコロコロと転がした。
「やめてぇっ!」
フェルミがコトナの乳首に強力なバネの付いたワニ口電極を近付ける。
「いたいーっ!」
大きく拡げられたワニ口にコトナの乳首が挟み込まれ、鋭いギザギザが敏感な肉に喰い込む。
その痛みにコトナが唇を噛み締め耐えていると、突然、乳房全体に痺れるような衝撃が走った。
「どう? ちょっとは気持ち良いはずよ♪」
フェルミが、傍らのスイッチやレバーをカチャカチャと動かすと、絶妙にコントロールされた電気刺激が、コトナの乳房を走り抜ける。甘い痺れるような快楽が乳房を中心にコトナの全身に広がっていった。
「はあっ、はあ、はああぁん!」
コトナは、思わず声を上げてよがってしまう自分が情けなかった。乳房全体に露が付いたように汗が玉となって、やがて全身が快楽の汗に濡れていった。
「オッパイがヘンなの! オッパイ、オッパイがぁ!」
プリプリと激しく震えるコトナの乳房はプックリと怒張し、その中央で乳首もカチカチに硬く勃起をはじめていた。
「……なんか、チョロすぎね」
拍子抜けしたようにフェルミがこぼし、さらにコトナの快楽レベルを責め上げていった。
キュィーン! キュキュキュ! ビビビィーン!!
「はぎゅ、はぎゅーっ! 先っぽが、オッパイの先っぽがぁ〜っ!!」
コトナの意志とは関係なく、まるで内側から突き上げるように乳首がビクビクと小指大に乳房の先端で立ち上がってしまい、その筒状に勃起した肉を噛み込んでいるワニ口電極を基部ごと真上に持ち上げてしまう。それに繋がるコードは、コトナの乳房の震えと共振しブルブルと震えていた。
「オッパ、オッパはひぃ〜! はあ、はあ、はぁあん!」
嬌声を上げ、浅ましく口元から涎を垂らしながら、コトナは自分の胸をグイグイと天に突き上げる。
「まだ妊娠可能なレベルまではイッていないわね」
次にフェルミが持ち出したのは、瘤のような節が段々に付いた細長い筒具だった。それをコトナの肛門の「すぼまり」にあてがうと、プッスリと注送を開始する。
ズボ、ズボボボ! ズボ!!
肛門括約筋を突破し、ゆっくりと出し入れして柔らかい直腸内で、ボコボコの段差が付いた筒具をピストン運動させた。
「ダメ、こんなことじゃ……ダメェ!」
しかし、直腸深く飲み込まされた筒具を締め付け、コトナの肛門は呼吸をするようにヒクヒクと息づいていた。
「はぁぎっ! はぁ、はぁ、……うううっ。」
フェルミは、乳首同様に硬くピンピンと突き立っているコトナのクリトリスにもワニ口電極を噛ませる。
「きっと、こっちも気持ちイイはずよ」
フェルミは腫れ上がり膨れ上がったコトナの肉芽を、まるでもてあそぶように2度、3度とワニ口電極で摘み上げて揺さぶり立てる。
「えっぐう! えぐっ! あんがぁっ!」
(オマメ、オマメがえぐられてるぅっ! ひ、ひっ、ひどいぃぃぃっ!)
そして、コトナにとって地獄のような電流による快楽絶頂責めが始まった。
ギュル、ギュルルルルル、バチバチッ! ビビビ!! ブゥイ〜ッイイイインッ!
「きゃぁあああっ! きゃ! あがあがががっ!! ああーっ ぐぉおおおっ!」
(くるっ! くるーっ! 乳首もクリトリスもピンピィーンって、狂う〜っ!)
咽の奥までさらけ出すような凄まじいよがり声を上げながら、コトナは陸に上げられた魚のように激しくのた打ち回った。拘束ベルトに逆らいギシギシと軋む身体。
汗がピシャピシャと飛沫のように周囲に飛び散り、コトナを見下ろすフェルミの頬にもはねた。
「どう? だいぶイイ線いってるみたいね?」
コトナの乳房はプックリと一回りも大きく膨らみ、その頂点には震えるワニ口電極をまとわりつかせピンと硬く突きだしている乳首があった。
「おっ、オッパいぃぃ! ち、乳首が、し、しびれるうぅっ!」
クリトリスも、キリキリとねじくれるように猛烈に突き立ち、噛み付いたワニ口電極と繋がるコードをピクンピクンと宙に躍らせている。
(これって勃起ぃ!? クリトリスがオチンチンみたいにされてるっ、勃起イヤァ!)
「おおおーっ! おうっ! おほおぉう! うっ! うっうっうっっっ!」
涙や涎をダラダラと垂れ流し、全身汗ビッショリで、まるで陸に打ち上げられた魚のようにのたうち回るコトナを、フェルミはニヤニヤと笑いながら冷酷に見下ろしていた。
「まだよ、まだまだ。これじゃあ、まだ妊娠できないわ」
フェルミは、さらに快楽レベルを増強し、コトナの性感に追い打ちを掛ける。
(ぎもぢイイよぉ! おーん! ぎ、ぎもぢイイい〜っ!!)
ムクムクと身体の内側から膨らんでいくコトナの快楽は、とうに精神の限界を越え、膨らむだけ膨らんでいた。それが膨らみ弾けたとき、その卵巣から排卵が開始されるのだ。激しく荒い息の下で、コトナは今まさに妊娠させられようとしているのだった。
ブイ、ビ、ブゥィーン!
「はあっ! ダメっ! ダメダメダメーっ!」
室内に響く機械の作動音の高まりと共に、コトナの呼吸がさらに荒くなり、紅く火照った身体から熱い汗がボタボタと滝のように床にしたたった。キリキリと引き絞るように、コトナの全身の筋肉が緊張していく。
そして……。
「はいぐっ! はっ、イクうーっ!」
ひときわ大きな叫びを上げると、バネ仕掛けの人形が弾けるように、ひときわ大きくコトナの身体が頑丈なフレーム上で跳ね上がった。全身の性感帯に取り付いた催淫具たちによって、ついに排卵レベルの大絶頂に追い立てられたのだ。
「ぎゅ、ぎゅふう。はひっ、はあひっ! ひっ! ひっ!!」
コトナは全身で痙攣し、手首足首、胴回りや腰を固定したベルトが柔らかい肉にきつく食い込む。
「どうやら、イッたみたいね……」
フェルミは、全身を上気させ、細かく震えているコトナを観察しながら言った。
「排卵開始。……妊娠可能。このままルージ・ファミロンの精で受胎しなさい」
グニャリとなったコトナの全身から、強制絶頂用の催淫具を取り外す。
「う、うっう〜ん」
フェルミは重々しい貞操帯を傍らから取り出すと、コトナの腰に巻き付け股間に填め込んだ。
「これからが本番なんだけど。さて……」
グロテスクなオムツのようにコトナの股間に巻き付けられた貞操帯からは、金属のパイプが延びていた、その先はジーンだったものの意識が収まったバイオゾイドのコアへと繋がっている。バイオゾイド・コアが低い唸りを響かせる。
ブイブイブイーン!
<<来たれり! 我、新生の時!!>>
ブイーンッ!!
電極吸盤やワニ口電極から解放され、まろびでた白い乳房は汗にビッショリと濡れそぼり、コトナの呼吸に合わせてゆるやかに上下していた。
カチャカチャ、パクッ、パクッ。
半球型の吸引カップが、フェルミの手によって、ふたたびコトナの乳房を責め苛むべく、その両乳房に取り付けられた。その内側には円周上に銀色の電極が並んでいる。
「やれやれ、手間が掛かること」
プシュ! プシューッ!
軽く負圧が掛けられ、コトナの乳房は吸引カップ内でプックリと膨張し、カップ内面の電極と乳房の肉が隙間なく密着させられる。
それは子宮内の受精卵に、バイオゾイド・コアに宿るジーンの「意識」を誘導するのが目的だった。乳房・子宮・バイオゾイド・コアを直列に配置して、受精卵に、シーンの意識を流し込もうというのだ。
「バキューム強レベル、電磁誘導開始!」
プッシューッ! シュシュシューッ!
フェルミが端末を操作すると、強烈な吸引がコトナの乳房全体を襲った。そして吸引カップ内で膨らむだけ膨らんだ乳肉に電気ショックが掛けられる。
ビッ! ビイイイ! ビッビッ!
「おんごうっわぅ〜!」
コトナが上げる苦痛と嬌声が入り交じった無意識の悲鳴は、フェルミが機器を操作するうちに、しだいに甘い鼻声に変わっていった。
「んふぅ〜、んっふうぅ〜」
全身を真っ赤に染めて、コトナは意識の無いままで激しく身悶える。
<<征くぞ! 我は征く! この女の子壷へ征くのだあっ!>>
室内に稲妻が飛び交い、コトナの乳房や腹部、シーンのバイオゾイド・コアへと落雷する。
「オンごぉ〜っ!」
そのショックで大きく見開かれたコトナの眼は何も見てはいない。だらしなく涎を垂らす口元ではカチカチと痙攣する歯が音を立てている。
「はぎぃ、はぎぃはぎぃはぎぃ、ひくっ! はひん、はひん……」
室内を嵐が吹き荒れていた。青い放電に交じり、真紅の球雷が宙を舞う。
「ジーン、ジーン! 本当に生まれ変われるの?」
永遠に続くかのように思われる嵐のような現象のなかで、フェルミは呆然と立ちつくしていた。
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