レディアンは、ベッドに縛り付けられたトロワの頭の側に立つと、その顔を逆さまにのぞき込みながら、その裸の胸に手を伸ばした。
「階級や認識番号、コードネームすら喋らない。筋金入りのテロリストというワケね」
 手の平でトロワの一見、薄く見える胸を撫でさする。決して分厚くはないが、引き締まった筋肉の層が肋骨を滑らかに鎧っているのが感じられた。長い爪でトロワの両乳首を探り、摘み上げてきつく抓り上げる。
 無反応。
「くくくっ、お前のようなヤツのために、私が考えた尋問方法がある」
 レディアンは、食事に使うスプーンを4本持ち出すと、トロワの足元側にまわった。
「人間、そして男には鍛えたくても鍛えられない場所が数カ所ある」
 レディアンは、トロワの股間に手を伸ばすと、左右の睾丸を片手で握りこみ、まるで胡桃の実をもてあそぶようにヤワヤワと揉んだ。
「ここもそうだ。しかし、普通は小さくちじこまってしまうというのに、お前のチンポも金玉も大したモノだ」
 先ほどのように隆々と勃起こそしていないが、ペニスも睾丸も萎縮していない。身体の危険や、精神的なプレッシャーで、性器が萎縮してしまうのは正常な反応だというのに、この少年は身の危険を感じてはいないのだろうか!? レディアンは、トロワの2つの睾丸を、それぞれスプーンで挟み込むと、柄の部分を器用に針金で括り上げてしまう。これでトロワの睾丸は両方ともスプーンに強く挟み込まれてしまった。
「さて、バーナーで炙ってホーデン焼き? それとも電気を流してボイルドしてあげようかしら?」
 脅し文句を言いながら、スプーンの柄を握り、そこに挟まれた睾丸をこねくりいたぶる。強くひねり、ねじりあげて、さらに握力をかけて潰そうとすると、表情にこそ出さなかったが、さすがに少年の筋肉が痙攣し、身体には薄く脂汗が滲むのがわかった。
 たしかに我慢強いが、痛みを感じていないワケではないのだ。
ニヤリ。
 レディアンの顔に意地悪な笑みが浮かんだ。
「くくくっ、射精させてやろう」
 時には、そのまま力を込めて、睾丸を責め潰すことすら辞さない彼女だったが、この少年には、それでは足りない気がした。自分のプライド、そして征服欲が満たされない。このレディアンとまぐあって射精しなかった生意気な少年から、思い切り若い樹液を搾り取る。その考えにレディアンは取り付かれた。
「青臭い精液を、いっぱいブチまけさせてあげるわ」
 右手の中指に、ゴムのサックをはめると、レディアンは用意した薬瓶に、その中指を突き入れ、瓶の中に満たされたワセリンをまぶす。
ニチャニチャ。
「いい子だから力を抜きなさいな」
 色欲のにじみ出る、浅ましい表情となっているレディアンは、小鼻を膨らせながら、トロワの肛門に指先をあてがい、その「すぼまり」をまさぐる。
プツリ。
 レディアンの指が、トロワの肛門に潜り込んだ。
 カチャカチャと左右の睾丸を挟み込んだスプーンの柄が揺れて触れ合い音を立てる。
ズブリ、ズブリ。
 第一関節、第二関節、やがてレディアンの中指のすべてが、トロワの肛門に侵入してしまった。指の腹を反らせ、そして逆に鈎のように曲げて、レディアンの長い指がトロワの直腸内をまさぐる。睾丸の裏側にある前立腺を狙い、体温で熱い直腸内をグネグネと犯して動き回った。
ビクン!
「あったわ。うふふ。ココね」
 不意に大きく脈動し、勃起の兆しをみせたペニスを見て、レディアンは薄く笑う。
「女と違って、男はメンタルでイクなんて言うけど、オン・オフできる身体のスイッチは、やっぱりあるのよ。ほら、ほうら。それがココよ」
 レディアンの指がうねり、前立腺をコリコリと刺激する度に、トロワのペニスがビクンビクンと勃起していく、ビキビキと血管を浮かび上がらせながらグングンと仰角を付けていった。
ゴクリ。
 勃起しきったトロワのペニスを見て、レディアンの喉が鳴った。もう一度ハメたい……。身体の奥深く、このチンポをくわえ込み味わい尽くしたい。
 そびえるがごとく屹立するトロワのペニスを見て、レディアンの中の「獣の牝」が目覚めようとしていた。
 レディアンの両手が思わずのびて、トロワのペニスを握る。ドクンドクンという脈動が手の平に感じられ、熱い体温が伝わってきた。
「チ、チンポ。……欲しい」
 そのとき、隆々と天を指すペニスの向こうに光るトロワの眼が、レディアンの意識を冷たく覚醒させた。
「……欲しいか、コレが?」
「……挿れたいか、アソコに?」
「……なら、オレの言うコトをきけ」
 その眼は、そう語り掛け、その口元は、そう囁いているようにレディアンには感じられた。
「くっ、こいつ、私に催眠術でも掛けるつもりか!?」
 トロワのペニスを握りしめていた手を離す。先の一方的なまぐあいで、ペニスにまとわりついた自分自身の淫水が手のなかで粘って糸を引いた。
「生意気な、生意気なっ! あの女を連れてこいっ!」
 インターフォンのスイッチを入れると、レディアンは室外の部下に命じた。


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