「くくくっ。さすがにG3のパイロットだ。感情も肉体も完全にコントロールしている」
 レディアンは、縛り付けられたトロワから一歩離れると、その眼を見ないように顔を背けながら乗馬用の鞭を、傍らのワゴンから取り上げた。
「しかし、私はお前のチンポを勃起させることに成功した!」
ペチッ!
 血管を浮かび上がらせたトロワのペニスに、軽く鞭を当てながら、レディアンは鼻息を荒くし小鼻を膨らませる。
「コレを射精させたとき、お前の鉄壁の精神が、私に屈するのだ!」
 ナニを馬鹿なことを言っていると、あきれてさえいたトロワの表情が翳った。
ガチャン!
 鋼鉄のドアを開けてレディアンの部下が運んできたキャンバス地のズタ袋、そのズタ袋からニョッキリと生えた二本の白い脚に見覚えがあったからだ。
「はなしてっ! やめてよっ!」
 ズタ袋を頭からすっぽり被せられた女は、叫び声を上げながら、トロワの側に引っ立てられてくる。手荒い扱いを受けたのか、白い両足のそこここに赤や青の痣ができている。
「くくくっ、この女はキャスリン・ブルーム。サーカスの売女だ。お前の関係者であることを自白した。……というより、お前の写真を見せたら、自分からノコノコと着いてきた」
 レディアンの言葉が聞こえたのだろう。キャスリンはズタ袋の中で声を上げるのを止め、身体を硬直させた。
「まだ、だいぶ元気なようだけど、いったい何回ヤッたのだ?」
 レディアンは、キャスリンを連れてきた部下の兵士に尋ねた。
「ハッ! 特佐殿! 命令通り4人がかりで、7、8回はヤリました!」
 見れば、キャスリンの太股を伝わり、床にも白いものが滴り落ちている。兵士たちに何度も犯されて、その胎内には大量の白濁液が注ぎこまれていたのだ。
「トロワ、あなたいったい!?」
 ズタ袋から放り出されるように床に投げ出されたキャスリンは、全裸でベッドに拘束されたトロワの姿を見て息を呑んだ。そんなキャスリン自身も、妖精のような真っ白いスリムな身体に、無理矢理に着せられた黒革ボンデージのペティコート一つしか身につけていない。胸も尻も股間すら露出させられている。
「……ほう!」
 肌の白さと黒い革のコントラストが強烈な印象だった。同性のレディアンですら、いや同性だからこそ息を呑む白雪のような身体だった。しかし、その胸にも、腕にも赤や青の痣が痛々しく付いている。小振りな乳房には強く吸われたために付いたキスマークや、噛み痕すら残されていた。
「あ、いやあっ!」
 その事に気付きキャスリンはしゃがみ込み胸を隠す。気丈な彼女だったが、弟とも「男」ともつかぬ親しい間柄のトロワに、今の姿を見られたくなかったのだ。
「くくくっ、この女を使えば、鋼鉄のようなお前の精神と肉体でも、必ず化学変化に曝されたように赤錆びて崩壊するだろう!」
 しゃがみ込んだキャスリンを、レディアンの部下が強引に手首を掴んで引き起こした。
「あ、いやっ、いやあっ!」
 鋼鉄の手枷や足枷、そしてジャラジャラと音を立てる鎖が、キャスリンの身体を縛り上げていく。
「よし、ヤツの顔の真上に吊すのだ!」
 レディアンの命令で、ガラガラとウインチが巻き上げられ、M字開脚で股間を突き出した姿勢を取らされたキャスリンは空中に吊り上げられた。
「くくくっ、すでにキテるではないか」
 相変わらず、言葉も発さず、無表情の仮面を被ったままのトロワだったが、再び、その勃起したペニスを握りしめたレディアンは、その芯に、これまでとは異なる熱い脈動を感じ取っていた。


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