2 河童さんの、しほんしゅぎ


・・・・妖精さん品種改良中。
そして半刻(一時間程度)。
「かっぱさん、かっぱさん、できたです?」
「早っ!?技術とか魔法ってレベルじゃないな、それ」
僅かな時間でキュウリの欠片から、それは立派なキュウリが生えていた。
いや、これは果たしてキュウリなのだろうか?
地面から幾本もの蔓が生え、大きく美味しそうなキュウリがたわわに実っている。
しかも、にょきにょき、うにゅにゅにゅにゅ〜、現在進行形で成長し、蠢いているではないか。
既に、にとりの背丈をも越えて伸び続ける、妖精さんキュウリ。
「むむ、これは…外の世界のキュウリって、大きくて、動くんだね」
「はて?きゅうりはうごかぬのでは?」「そうていないのはんたい」「これいじょうそだつときけんかも」
幻想郷の土壌のためか、妖精さんの予測を超えて生育している模様。
「ふふ…これでキュウリ食べ放題…すごいよ、これ…」
にとり感動中。すごいね、外の技術。
「みずあたえるとむげんぞうしょく?」「ばいおはざーどですな」「ほどほどがいいかと」
妖精さん、意外にもまともな忠告であったが。
「これだけのキュウリがあれば!幻想郷中にカッパ巻き回転寿司チェーン展開ッ!キューカン○ー工場立てて原価百倍ッ!
山の農業革命を起こし!守矢の神でさえ成し得なかった、山の産業革命すら可能!
幻想郷資本主義を我が手に!ボッタクリ価格でニヤニヤが止まらな〜〜い♪」
・・・・少女欲望暴走中。
「うへへへへ♪」
超妖怪弾頭は今、薔薇色ならぬ緑色の未来を夢想し…妖精さんの忠告を無視してしまった。
純朴な河童ならいざ知らず、芥川龍之介の河童の資本しゅぎ魂が、この後未曾有の異変を巻き起こす事に…。

「ならば!水を与えまくるわよ!貴方たち、下がってないと危険だよー」
にとりの体が宙を舞い『水を操る程度の能力』を持つスペルカードが発動。
水符『河童の幻想大瀑布』!!!
にとりの前面に巨大な水壁が展開、大瀑布の如く水の弾幕が降り注ぐ。
地に着弾して爆ぜるたび、濛々と水滴が霧のように煙り、陽光で虹色に輝く。
(あちぁー、威力出し過ぎちった?曇ってて見えない…うまく水分吸って育ってくれれば良いんだけど)
霧が晴れる。緑色の物体が姿を現す。空高く舞い上がった(幻想郷の妖怪は飛べる)
にとりに届かんとするほど成長した、超巨大キュウリ爆誕!
「すご…大きくて…太くて…美味しそう♪これで、キュウリ食べ放題♪……ッ!
?」
シュルッ!シュルシュルシュル…ギュルルルルルッ!
「ひゅい!?」
突如、巨大キュウリから無数の蔓が、空中のにとり目掛けて伸びてきた!
・・・・少女戦闘中。
BGM『芥川龍之介の河童』かっぱっぱ、かっぱっぱ、に〜とり〜♪お、値段異常、に〜とり〜♪
「ふん、霊夢のスペカに比べたらちょろいもんだね!」
弾幕ごっこは大得意なにとり、楽々と回避。
「キュウリ食べ放題の為にも、負けるワケにはいかないな。さて、初手は…っと」
にとり、スペルカード発動。
光学『オプティカルカモフラージュ』
妖精さん「かっぱさんが、きえたー?」「せんとかっぱのかみかくし」「まー、ぼくらにはみえてますが?」
にとりの姿が忽然と消え失せる。
雨カッパのようなにとりの服は実は、光学迷彩スーツであった。
「河童の技術力は幻想郷一ィィ!さて、消えてるうちに、収穫しますかー♪」
余裕の笑みを浮かべ、次のスペカ(スペルカード)を発動する。
河童『のびーるアーム』
ぐにゅ〜〜〜ん。機械の腕が伸び、巨大キュウリを刈り取る。そしてかぶり付く。
口いっぱいに広がる、幸せな青い汁に酔いしれる。
「かりかり、もぐもぐ、キュウリ食べ放題〜♪夢のような体験…って、ん?」
違和感を感じる。このネバネバ感は…。

「なん…だと…これは…キュウリじゃない!?オクラだ!!!!」

なんと、巨大キュウリは、オクラだったのだ!にとり愕然。
おそらく、妖精さんの遺伝子操作で突然変異したのだろう。たぶん?
シュル〜ギュルルルルル〜!
「げげっ、しまった!野菜の癖に私の姿がよく見えたわね…くっ、蔓が、巻き付いて…っ」
たちまち、身体中を絡め取られてしまう、にとり。
振り払おうともがくが、抵抗する程に複雑に蠢き、自由が奪われていく。
普段やっている弾幕ごっこでは経験した事のない事態。
ギチ、ズズゥ・・グニュウ〜〜〜。ギリギリギリ!
「あーあ、私の光学迷彩スーツが壊れちった…って、今それどころじゃないな」
反撃しなきゃだね。にとり、真正面のお化けキュウリもといお化けオクラにスペカを放つ。
水符『光輝く水底のトラウマ』
だが。
「つ、強い…私の兵器で倒せないなんて…野菜とは思えない強さだわ」
「かっぱさん、ぎゃくこうかかと」「しょくぶつにはごほうびー?」「こうかはいまひとつのようだ」
妖精さんたちが言うとおり、お化けオクラには全く効いておらず、逆に成長を助長してしまったらしい。
河城にとりの水を操る程度の能力は、木属性の妖精オクラには相性最悪であった。
いわゆる五行相克であり、七曜の魔女パチュリー・ノーレッジ辺りならば、こんなミスはしなかったであろう。

「そ、そんな〜。くっ…あぁぁ…まずい、絞められて…機械系のスペカ使えな…
っ」
ギリギリギリ!更に深く無数に絡んでいく。反撃の手段を失ったにとりから余裕が消えていった…。
「いやあああっ!助け…くっ…ふ…あぁ…だめぇ…っ」
恐怖と苦しさにもがき、呼吸しようと口をぱくぱくさせていたにとりの顔に、どろっとした白濁液が降りかかる。
「っ!?…あふぅ…なに、このネバネバ…?」
どろっ、どろろ…どぷっ!
オクラのネバネバ粘液が、にとりの全身を濡らしていく。
頭から足先まで、粘液でネトネトにされ、大粒の白い球(オクラの、アレ)が全身をズルズルっと伝い落ちていく。
水色の雨カッパは水分を弾き、粘液の素肌への侵入を防いでくれていたが、その不快さに、にとりはゾッとする。
抵抗が無駄と分かっていても、必死に足掻く、にとり。
「んっ!くうぅ!…あれ?なんだか…ちからが、ぬけて…ぁぁ…」
かじって口に入れてしまったオクラのためか、白濁粘液の効果なのか、にとりの力が抜けていく。
獲物の抵抗が弱まったと見るや、巻き付いていた蔓が緩む。
ズル…がくん。
にとりの身体は空中高く固定され、四肢と首は力なく地に垂らした状態となった。
巻き付いていた蔓が、粘液で摩擦が減ったためか、ずりずるっ、にとりの雨カッパを滑るように舐め始める。
白濁液で汚された青緑の雨カッパとリュックは器用に脱がされ、遥か下の清流に流されていった。
露わになる、少女の下着。にとりの下着は、外の世界(我々の世界)で言うスクール水着によく似ていた。
水中での活動を得意とする河童らしい衣服ではあった。
水着姿にされたにとりの身体を舐めるように、蔓が蠢く。
…グニュウゥ…ドヂャ!ゾルッ!グニュ!グニュ!グヂャア〜〜〜。
「ふあああっ!いやだっ…きもちわるい…やめ…くぅぅ…え?」
…ぞくっ。ぞく…びくっ。
「ふえ?…んっ、はぁ…ふぁ…なに…この感じ…?体が疼いて…あぁぁ…」
身体の変調を感じ、戸惑うにとり。
全身が火照って、熱い。いや、身体の奥深くから沸き上るような、甘い痺れ。
それは数百年以上生きてきた幼い妖怪少女にとって、未知の感覚。
ズル…オクラの粒が、にとりの、水着の上から僅かに膨らみがわかる程度の小さな胸元を滑り落ちる。
胸にドロリと絡む不快な圧迫を受けた次の瞬間。
「んっ!?ふああああっ!」
ぞくん!ビクッ!ぴくぴくっ!
胸から痺れるような刺激を送られ、ぴくっ!と震えてしまう。
妖精オクラの粘液は、にとりの全身に絡みながら、ずる、ぬるん、と、だらりと下がった手足を伝い落ちる。
「ふぁぁ…あっ…んっ…あぁ…っ」
甘い疼きを何とか堪えるが…。
グニュウウゥゥ。一本の太い蔓が、にとりに付着する粘液を掬い落すように這いずっていく。
お腹から上半身を上に向かって、ゆっくりと、舐めるように。
「ふぇぇ…胸は感じちゃうから…だめ…やめてぇ…」
水色の瞳に涙を浮かべ、懇願するが。蔓が小さな胸を掬いあげ、乳首をツン、と押しつぶす。
「あぁぁぁぁぁん!」
ビクビクビクッ!
電流のような刺激に堪らず叫ぶ、にとり。
ネットリ圧し掛かっていた白濁液がこそぎ落された胸元は、スク水の上からでも確認できるほど、乳首が勃起している。
更に細い無数の蔓が少女の胸を巻き上げ、未熟な双丘と、不釣り合いに勃たされた乳首が陽光で陰影を映し出す。
「ふあぁぁぁ…あぁぁ…」
そして、快感に成す術なく喘ぎ震えるしかないにとりの全身を、蔓たちがしゃぶり尽くすように舐め回った。
「ふぁ!んっ、はぁ!ふぇぇ…あっあっあ゛ぁああ〜〜〜ふあああああ〜〜〜っ
!!」
蔓はスク水の中に侵入し、にとりの瑞々しい素肌が直に弄られ、更なる快楽に染め上げる。
背筋から首筋を這われ、ゾクリとした悪寒に驚いた瞬間、それは堪えがたい甘い痺れとなって駆け巡る。
その蕩けるような刺激は、にとりの下半身のワレメから、愛液を分泌させていた。
蔓が、少女の大事な箇所にズルズル侵入していく。
「〜〜〜〜〜っ!!!!」
どぷっ!!!粘液と愛液が大量に流れ落ち…水色の瞳が虚ろになっていく。
(ふぁぁぁぁ…私…たべられちゃうのかな…たすけ…て…霊夢ぅ…)


・・・・その後。
妖精オクラは異変を察知して駆け付けた、博麗霊夢の弾幕によって退治された。
「れーむぅ〜助かったよ。やっぱ人間は河童の盟友だけど貴方は大親友だよっ」
「…なるほど、話は分かったわ。つまり、あんたが今回の異変の元凶って事で、いい?」
「…へ?違う、私じゃないよ!妖精さんが…て、あれ?」
妖精さんたちはビックリして霧散してしまい、その後、幻想郷で彼らの姿を見た者は、あんまり居なかった。
「はあ?妖精?妖精にそんな力あるワケないでしょ。しばくわよ?」
可愛らしい笑顔でほほ笑む、巫女の額には、うっすらと青筋が…。
・・・・少女おしおき中。
河城にとりの計画は潰え、異変は解決。幻想郷に平和が戻ったのであった。
と、思いきや…


「あややややや!?これは、大変な事が起きてしまいましたっ!現場より、我が社の馬鹿犬、もとい記者が犠牲もとい、カラダを張って突撃取材中ですっ♪」
「ちょ!待っ!部下の命とネタのどっちが大事なんですかァァァ!たっ、た〜す〜け〜て〜ェェェ!!!」
・・・・異変拡大中?
続く(かも?)


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