|
３：忘れられていた女商人
ドラクエ�靴琉貳屬陵�不尽な事、それは、間違いなく移民の町に送られた商人の末路。
彼は、我欲の為に動いていた訳では、無く、逆に町の為だけに頑張っていた。
それなのに、町の人々に裏切られ、牢屋に入れられてしまいます。
それもイエローオーブを手に入れる為、誰もが商人を犠牲にして、商人には、ハッピーエンドに繋がる選択肢は、残されていません。
そんな悲劇を今回は、更に酷くしてしまいました。
あたしは、女商人。
魔法を使える訳でもなく、戦闘も強くない。
そんな私が勇者様のパーティーに入れた時には、本当に嬉しかったです。
「○○○、がんばれ！」
勇者様にそういわれ度に力が湧き上がり、恐ろしいモンスターとも戦えました。
そんな冒険の途中、ある移民の町にあたし達到着しました。
この移民の町をもっと大きくしたい。
その強い熱意に勇者様も感銘を受けるのですが、その為には、商人が必要らしいのです。
町の人が私に期待をしているのが解りました。
町の人の熱意も理解できる勇者様は、悩んでいました。
「しかし、彼女は、僕の仲間です。そう簡単に……」
その優しい心から故に勇者様は、苦悩していました。
あたしは、そんな勇者様を助ける為に決意しました。
「勇者様。あたしは、この町に残り、この移民の町を大きくしてみせます」
「本気なのかい？」
驚く勇者様にあたしが頷く。
「正直、あたしの実力では、この先勇者様のお役に立つ事は、難しいと思います。ですから、ここで勇者様が出来ない形で人々の役にたちたいのです」
「本当に良いのかい？」
勇者様の言葉にあたしは、固い決意を込めて返答する。
「はい。その代わり、絶対に魔王バラモスを倒してください」
「約束するよ」
勇者様との約束、それがあたしの力。
移民の町に残ったあたしに突きつけられた最初の難関は、元からの住人との軋轢。
いくら知識がある商人の言葉でも、後から来た新参者の言葉として聞き入れられない。
根気よく、何度も説得を繰り返すが、反発は、和らぐことは、無かった。
まともな家も無く、毛布に包まりながら夜空を見上げるあたし。
「勇者様と見たときは、何時も素敵な星空だったのに」
同じ星空の筈なのに今は、みすぼらしく見えた。
あたしは、両手で頬を叩く。
「駄目、駄目！ なに、弱気になってるのよ！ 勇者様と約束したんじゃない！」
あたしは、諦めるわけには、いかない。
そんな時、目も前を一人の女性が走っていく。
「待ってくれ！」
男性が追いかけてくる。
「来ないで！ エッチな事しか考えていない人なんて嫌いよ！」
「おい、ここまで来ておいてそれは、ないだろう」
落胆する男性だったが、狭い移民の町で無理やりの行為がまかり通らないと解っているのか、追いかけなかった。
ため息を吐く男性には、見覚えがあった。
移民初期から居て、かなりの発言力がある男性だった筈。
その時、あたしの脳裏にある考えが浮かんだ。
それは、今は、賢者をしているが元は、遊び人だったパーティーの女性の言葉。
『男なんて、やらせてやってればたいていの我が侭を聞くものよ』
唾を飲み込むあたし。
無論、あたしだって処女では、無い。
初体験は、実は、勇者様だった。
さっきの話した元遊び人に散々焦らされ、一人隠れて自慰を行っていた勇者様の姿を見て、処女を捧げてしまった。
『我慢できなかったら言って、直ぐ止めるから』
痛かったが勇者様の優しさは、今でもはっきり覚えている。
その勇者様との約束の為、あたしは、覚悟を決めた。
「あたしで良かったら相手をしますが？」
それを聞いた男性は、少し躊躇していたが、寝る為に薄着になっていたあたしの姿を見て直ぐに近寄ってくる。
「良いのか？」
「はい。その代わりと言っては、何ですが、あたしの提案を受け入れて貰えませんか？」
あたしの問い掛けに男性が渋るふりをする。
「それは、俺一人じゃ決められないな」
「解っています。まずは、貴方だけでも賛成して欲しいのです」
あたしは、胸を押し付ける。
「解った。それじゃあ、愉しませてもらうぜ」
いやらしい顔をしてあたしの胸とあそこを弄り始める。
嫌悪感で反射的に押しのけそうになるのを勇者様の事を思い出して堪えた。
「思ったより良い体してるじゃねえか」
下品な笑い方をしながら男性は、男根を取り出してあたしのあそこに押し当てる。
「入れるぞ！」
あたしは、小さく頷くと男性は、男根を押し込んでくる。
十分に濡れていない状態での挿入に痛みがあった。
でも、モンスターと戦うことに比べたら大した事ない。
勇者様達は、きっともっと大変な思いをしている筈だ。
「良い締りだ。もう出ちまうぜ！」
そういって、男性は、あたしの中で子種を放った。
満足そうな顔をして離れていく男性。
「さっきの約束は、覚えておくさ。忘れて欲しくなかったらこれからも頼むぜ」
「……はい」
小声で答えるあたしに背中を向けてさっさと帰っていく男性。
あたしは、あそこからこぼれ出す愛の欠片もない子種に涙がこぼれる。
あたしの提案は、徐々に受け入れられていった。
当然、その見返りとして、体を提供していた。
最初は、あの男性一人だけだったが、一人増え、二人増え、今では、移民村の男性の殆どがあたしと夜を共にした事がある状態になっている。
そのお蔭もあり、町は、順調に発展を始めていた。
そんな町に大きな転機が来た。
大きなキャラバンの中間拠点になるかもしれないと言うのだ。
「これは、チャンスです。キャラバンの中間拠点になれば、そのキャラバンだけでは、なく、その商品を求めるお客や商人もこの町に呼ぶことが出来ます」
町の会合であたしが力説するなか、男性の一人が言う。
「そうが言うが、あっちも条件をつけてきたんだろう？」
そうなのだ、その条件は、決して安請け合い出来る物では、無かった。
「この町にいる間の宿と食料提供を求めてきています」
ざわめくのは、当然、今回のキャラバンともなれば百人以上になる。
そんなキャラバンの宿と食料となればこの町にとっては、かなりの痛手である。
「そこまでの出費をしてまで誘致する事なのかね？」
一人の男性の言葉に同意の言葉が続く。
「確かに一時的な出費は、大きいですが、それだけの見返りが必ずあります。あたしを信じてください」
頭を下げるが、空気は、変わらない。
「宿は、用意するが、食料提供は、出来ない？」
キャラバンの責任者に会合の結果を伝えると不機嫌そうな顔をする。
「それが今のあたし達の限界です」
失笑する責任者。
「話にならないな。他の町にする事にしよう」
席を立とうとする責任者にあたしが縋りつく。
「待ってください。もう少し時間を下されば町の方の準備も……」
「商人にとっては、時間も金と同じく大切な物だ。君との取引もここまでだな」
背を向けようとする責任者に抱きつくあたし。
「何のつもりだ。幾ら話しても無駄だ」
「食料は、無理ですが、あたしの体でしたら、幾らでも提供いたします」
あたしの囁きに責任者が窺った笑みを浮かべる。
「それにそれだけの価値があるのかな？」
「お疑いでしたら存分に検分してください」
あたしは、服を脱ぐ。
「なるほど、確かにそれなりの価値は、あるようだ。しかし、問題は、この中の具合だがな」
責任者は、あたしのあそこに指を入れてくる。
「アァン！」
あたしは、声をもらしてします。
町の男性との度重なる性交で、あたしの体は、感じやすくなってしまっていた。
「感度は、良いみたいだ。テクニックの方は、どうだ」
責任者が男根を取り出してあたしの前に晒す。
あたしは、怯みそうになる堪え、舐め始める。
全体的に舐めあげた後、口の中に含み、頭を動かして全体をしゃぶりあげる。
町の男性の中でもこれが好きな人が居て、何度もさせられたのだ。
「中々上手いものだ。よし、そろそろ、こっちの具合を確認させてもらうおう」
責任者は、あたしのあそこに男根を押し当て、一気に挿入する。
「アァァァン！」
「良い鳴き声だな」
満足そうな顔をしながら腰を動かす責任者。
あたしもそれに合わせて腰を動かす。
「良い、いい、イイィィィ！」
「お前のも極上品だ。そろそろ出させてもらう」
噴出される子種にあたしは、絶頂に達する。
「イクゥゥゥ！」
その後、服を調えて責任者が答える。
「食料分には、十分な価値があるみたいだ。宜しい、君達の町を中間地点にしよう」
「ありがとうございます」
頭を下げるあたし。
キャラバンの中間地点になった事もあり、町は、どんどん発展していった。
そんな中、あたしは、キャラバンの商品の中に不思議な道具を見つけた。
「これってまさか」
イエローオーブ、勇者様が探していたアイテムだった。
「いい事は、重なるのね。勇者様が来た時にこれを渡せば喜んでくださる」
あたしは、幸せだった。
そんなある日、酒場で喧嘩が起こった。
町の住人とキャラバンの人間との喧嘩だ。
その原因は、なんとあたしだった。
両者ともあたしを抱いた事がある男性で、どっちのほうがより喜ばせたかという下らない理由で喧嘩になったみたいだ。
しかし、そこから歯車が狂い始めた。
町の男性は、あたしの意見に反発を始め、キャラバンも中間拠点を変更するといい始めたのだ。
あたしは、必死に止めた。
無論、体も使って。
「もう君の体には、飽きたのだよ」
そっけない一言だった。
町の男性達が返した言葉も似たようなものだった。
「誰が抱いたか解らない女を抱く気がしなくなったんだよ」
キャラバンが来なくなった町は、どんどん寂れていった。
会合は、責任のなすりつけあいに終始した。
そして、数回目の会合の中でその責任は、ある一人の責任となった。
「お前が全て悪いんだ！ お前の言うとおりにして失敗したんだからな！」
「それは……」
反論は、幾らでも出来る。
しかし、今更だった。
ここであたしが責任を逃れをした所でこの町に未来が無い事には、変わりない。
「解りました」
責任を取らされる事になったあたしは、全ての財産を奪われ、牢屋に入れられた。
牢屋に入れられたあたしに会いに来る人間といえば、どうしても相手が掴らなくなった性欲をもてあました男性だけだった。
「こんな女でもただでやれれば良いか」
そういって、臭い男根を突き出す。
「さっさと舐めろ」
あたしは、鼻が曲がりそうになる臭いを我慢しながら舐めた。
「なにチンタラやってるんだ！」
男性は、あたしの頭を掴み、強引に前後させる。
喉の奥に男根がぶつかって吐き気がする。
「出すから飲めよ！」
吐き出される子種に咽るあたし。
「何やってやがる！ 折角、相手してやっているのに言うこと一つ守れないなんて本当に最低のメスだな。とっとと股を広げろ」
抵抗するだけ無駄、あたしは、言われるままに股を広げ、男性を受け入れた。
「アァン！」
愛撫もなしでの挿入、気持ち良くすらないが、感じたふりをしないと男性が怒るので出来るだけ、感じた風を装った。
「町中の男だけじゃ飽き足らず、キャラバンの男までくわえ込んだヤリマンが！」
男性の罵倒等、もう聞き飽きていた。
「出る！」
射精してスッキリした顔で男性は、牢屋を出て行った。
その後、数人の足音が近づいてくる。
「今度は、複数人か、ちょっと大変かな」
もうどうでも良かった。
しかし、現れたのは、予想外の人物だった。
「勇者様！」
あたしは、鉄格子に飛びついた。
「はい。勇者です」
勇者様のあの優しい笑顔だ。
あたしは、涙を流しながら慌てて隠しておいたイエローオーブを差し出す。
「勇者様！ 勇者様が探していたイエローオーブです。きっと勇者様がまた会いに来てくれると信じてずっともっていました。財産を奪われ、牢屋に入れられた時もあそこに入れて守っていました！」
戸惑う勇者様。
「確かにイエローオーブを探していましたが、どうしてそれを？」
「どうしてって一緒にオーブを探していたじゃないですか？」
あたしの問い掛けに勇者様は、首を傾げる。
「一緒に？」
「……勇者様？」
勇者様が何を悩んでいるのかあたしには、解らなかった。
すると元遊び人の賢者が言う。
「勇者様、この人、うちのパーティーに居た女商人ですよ」
手を叩く勇者様。
「そうでした。すっかり忘れていました」
言われた言葉が理解できなかった。
「……忘れていた？」
あたしが戸惑う中、勇者様がイエローオーブを受け取りながら尋ねてきた。
「それでなんて名前でしたっけ？」
その時、あたしの中で全てが終った。
→進む
→戻る
→ＤＱＳＥＰのトップへ
|
