見えるシズル


 とある田舎町。
 ここに普通とは、少し違う姉妹が、拝み屋の祖父の家で暮らしている。
 姉、檜原(ヒバラ)静流(シズル)は、ロングヘアーで大人しい性格だが、道徳心が強く、霊視能力を持つが故に、民俗学に興味があり、祖父に教わったりしている。
 詩や小説なども好きで、その大和撫子的性格からもてるが、あまり男子の気持ちには、気付かないタイプである。
 妹、檜原瑞生(ミズキ)は、元気で、運度運神経が良く、性格も明るいが、憑依体質の為、色々とトラブルに巻き込まれやすいタイプでもある。
 ここで語られるのは、そんな二人を襲うエッチな勿怪(モッケ)トラブルである。


 春、それは、静流にとって憂鬱な季節である。
 何故かと言うと、春は、動物達の発情期の季節だから。
 表と表裏一体の裏の世界も一緒で、子供を作る勿怪達が交尾を開始する。
 それも、当然、人目を気にせず。


「聞いているの、静流?」
 下校途中に寄った公園で話していた静流の級友、芙美が聞くと静流が慌てて返事をする。
「聞いてる、聞いてる」
 芙美が疑りを籠めて言う。
「本当?」
 大きく頷く静流が言う。
「本当だよ、それで、何の話だったっけ?」
 大きくため息を吐く芙美。
 そんな二人の会話を聞いていた同じく級友の亜季が苦笑しながら言う。
「静流って毎年この時期になると外で話していると心ここにあらずになるよね」
「そうかな? そんなつもりは、ないんだけどな」
 顔を少し引きつらせる静流。
 しかし、その直ぐ目の前では、人型の勿怪が、激しく腰を打ち付け合っていた。
『あんた、もっと激しくしいや』
『解っておるわい。しかし、お前は、締めすぎや。こんなに締められたらよう、動けんわ』
『そんなん、あんたのチンポがぶっとい所為や』
『何いってん、お前のオメコがミミズ千匹のカズノコ天井やから、ぶっとくなるのは、仕方ないやろ』
『アアァァァン! 奥の奥まで入ってくるわー』
『カリが、カリの裏側まで擦ってきやがるのー、出るわ!』
『出しや、一杯出して、一杯子供作るんや!』
『行くぞー!』
『きたわー! 子宮の奥まで染み渡る!』
 男の勿怪がチンポを引き抜くと女の勿怪のオメコから精液が垂れ流れてくる。
 それを目の前で見せ付けられて顔を真赤にする静流。
 見えも聞こえもしない亜季が不思議そうに見る。
「本当に大丈夫?」
 顔も上げられずに静流が答える。
「本当になんでもないの」
 その時、芙美があることに気付く。
「あれを見てエッチな事を考えたんでしょ」
「嘘、見えるの?」
 静流の言葉に、芙美が不思議な顔をして言う。
「見えるって、そりゃ静流みたいに猫の交尾をエッチには、見えないけどね」
 そういって、勿怪の後ろで交尾をする猫を指差す。
「そっちだったの」
 安堵の息を吐く静流に芙美が言う。
「そっちって、他にも交尾している動物が居るの?」
 辺りを見回す芙美に静流が慌てて言う。
「そういみじゃないの」
 亜季が苦笑する。
「猫の交尾で赤くなるなんて静流も初心なんだから」
「そうかなー」
 苦笑いをするしかない静流であった。


 そして、一人で帰り道、人より一回り大きな鬼が居た。
『お嬢ちゃん見鬼だね?』
 静流は、用心しながら言う。
「そうですが、何ですか?」
 鬼は、謙虚な態度で言う。
『ちょっと変な頼み事があるんだよ』
 そして静流は、見てしまう、鬼のチンポが人間のそれと比べものにならない程大きく勃起している事に。
 貞操の機器を感じて、一歩後退する静流。
「あたし、そのまだ子供ですからそういう事は……」
 それに対して鬼は、手を合わせて言う。
『本当にすまないと思ってる。でもあいつが、見られて無いと燃えないって言うんだ』
 そういって指差した先には、静流の半分位の小鬼が居た。
『あんたも中学生だろ。他人の子作り見るくらい、人生勉強と思いなよ』
 静流が頬をかきながら言う。
「もしかして、貴方達のそれを見て欲しいって事ですか?」
 鬼が手を合わせたまま頭を下げて言う。
『すまないと思うが、お願いする。気まぐれのあいつがその気になるなんてそれこそ何十年に一度なんだ』
 ここまで頼まれて断れる静流じゃなかった。


『確りと舐めなさいよ』
 小鬼に言われて、鬼は、大きな体を精一杯縮めて小鬼のオマンコを舐め始める。
『ウゥン! お豆の所は、乱暴に舐めるな! もっと丁寧に舐めなさい!』
『解りました』
 ペコペコと謝りながら再開する鬼。
 自分より大きな鬼が自分より小さい小鬼のオマンコを必死に舐める様子は、まるで子供を犯す大人の様に見えて、背徳的で且つ、今回は、自分は、エッチな行為を頼まれてみているという自覚が、静流の顔を真赤にして、自然と太股を擦りあわせる。
『貴方の小さくてあたし見たいな小鬼としか出来ない小さなチンチンを舐めてあげるわ』
 小鬼は、そういって、自分の腕より太いチンポを舐め始める。
「あれで小さいの?」
 驚く静流の前で小鬼は、とても口に収まりきれないチンポに薄い胸で擦りつけながら鈴口に舌をいれる。
『出る!』
 あっさり射精し、小鬼の顔を大量の精液だらけにする鬼。
 小鬼は、拳を握り締めて殴ると鬼が吹っ飛ぶ。
『この早漏! やる気が無くなった!』
 帰ろうとする小鬼に縋る鬼。
『謝るから、お願いだから子作りさせてくれ!』
 必死に哀願する鬼に小鬼が静流を見て言う。
『そこの娘しだい。こんな早漏の子作りなんて見たくないでしょ?』
 そう問いかける小鬼に後ろでは、鬼がまるで雨に濡れた子犬のような目で見てくる。
 流石に見たくないといえない静流であった。
「……見たいです」
 小鬼が楽しそうに言う。
『本当に?』
 顔を真赤にして頷く静流に小鬼が言う。
『あたし達の子作りを見たいなんて好きなんだね。それだったら良いわよ、いらっしゃい』
 鬼が歓喜の表情を見せて、まだ精液が滴るチンポを小鬼のマンコに挿入する。
『もう出そうだ!』
 そう叫ぶ鬼に小鬼は、怖い顔をして言う。
『あたしがいく前に出したら二度としないからね』
『はい! 頑張ります!』
 鬼が必死に腰を動かす。
 静流は、その異常な光景に驚く。
「お腹があれの形に膨らんでる……」
 そんなレベルでは、無い。
 小鬼がもし人間だったら入る筈の無いチンポが入っているため、完全にチンポの形が浮きで、引くたびに腹がへこみ、押し込むと同時に膨らむ。
『良いわ、やっぱり鬼とのセックスって最高』
 大量の愛液を垂らし、蕩けた目をして自らも腰を円が描くように動かす。
 それは、単なるセックス以上にエッチで、そして静流は、股間を押さえてしまう。
 そんな様子を見て小鬼が笑みを浮かべる。
『見られるのって、背筋が痺れるほど恥ずかしくって気持ち良いわ!』
 そして鬼が泣きそうな顔で言う。
『もう限界です! 出させて下さい!』
 小鬼が舌打ちして言う。
『仕方ないわね、その代わり、思いっきり熱くて濃いのを出すのよ』
『出る!』
 鬼の叫びと共に射精され、小鬼の腹が放射線状に膨らむ。
『コレよ、この熱さよ! イクゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥ!』


『本当にありがとうございました』
 ペコペコと頭を下げる鬼。
『また来年も見てよね』
 大量の精液をオマンコから垂れ流しながら小鬼が言うのに苦笑いしか出来ない静流であった。


「ただいま」
 疲れた表情で帰った静流。
「お帰り!」
 元気な声で迎える瑞生。
 しかし、瑞生が首を傾げる。
「お姉ちゃん、何かイカ臭くない?」
「貴方は、気にしなくてもいいの!」
 静流は、そういってお風呂に直行する。
 少し濡れた下着を見て静流が呟く。
「あたしも何時かあんな事をするのかな?」
 顔を真赤にしてお風呂に入る静流であった。

 霊的な力をもった二人には、まだまだエッチな勿怪事件が降り注ぐが、それは、また別の機会に。


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