◎幼かった少女
○大人への一歩


 あたしは、学校の帰り道にある通いなれた病院に駆け込んだ。
「単なる生理ですよ」
 小さい頃からお世話になっている人良さそうな金子(カネコ)先生にそう言われてあたしは、顔から火がでそうだった。
「恥かしがらなくても良いよ。誰でも初めては、戸惑うものだから」
「……すいません」
 その後、ナースさんにタンポンを使い方を教わり、あそこに入れた。
「生理痛の時のホルモンバランスの異常を抑える薬、飲んでね」
 金子先生から薬を貰ってあたしは、病院を後にした。
「あたしも女になったんだ……」
 帰り道、なんともなしに呟いた時、笑われた。
「まだまだガキがませた事をいってるんじゃないよ」
 振り返るとそこには、近くに住んでいる高校生の火山(カザン)お兄ちゃんが居た。
「そ、そんな事無いんだから!」
 あたしの主張に火山お兄ちゃんが全身を見てくる。
 腰の所でその視線が止まる。
「そうか? バッティング練習に時に触った時の幼児体系のままじゃないか?」
「火山お兄ちゃんのエッチ!」
 あたしが怒鳴ると火山お兄ちゃんが軽く謝ってくる。
「悪い悪い、そうだ、いつもの駄菓子屋で飴を買ってやるよ」
「飴一つでご機嫌がとれるガキじゃないもん!」
 あたしは、そっぽを向くと火山お兄ちゃんが更に追加してくる。
「よーし、奮発してチョコバットも付けてやろう」
「それも安い、もっとどうにかならないの?」
 あたしの追及に火山お兄ちゃんが背負ったバットを見せる。
「あのな、甲子園を目指してバイトも出来ない高校球児が金を持ってると思ってるのか?」
「思わない。仕方ないからそれで許してあげる」
 あたしの言葉に不服そうな顔をする火山お兄ちゃんと一緒に子供で溢れる駄菓子屋に到着する。
「奈々ちゃんいらっしゃい」
 そういって笑顔で出迎えてくれるのは、駄菓子屋の店主で、実は、町長さんの月城(ツキシロ)のおじさん。
 地主でお金持ちなのに、子供が好きで駄菓子屋をやっているそうだ。
「えーと、レモン飴ください」
 普段は、食べないレモン飴を貰う。
「お前、レモンってすっぱいから嫌いって言っていなかったっけ?」
 不思議そうにする火山お兄ちゃんに月城のおじさんは、微笑みながら言う。
「女の子の好みは、日に日に変わるんだよ。特に奈々ちゃんくらいの子わね」
 あたしをみる月城のおじさんの言葉にあたしは、ドキッとした。
 子供の悩みに敏感な月城のおじさんだからもしかしたら気付かれたのかも。
 少し恥かしくなって飴を受け取ると駆けてその場を離れる。
 家も近づいて時、すれ違う大型犬があたしの股間に鼻を押し当ててくる。
「あ、駄目だよ!」
「すまないね」
 そういって犬のリールを引っ張る水田(スイデン)のおじいさん。
 凄い金持ちでいっぱい犬を飼っている愛犬家のおじいさん。
 うちの犬、セブンの散歩をしている時に何度も挨拶をしている。
 軽い会話をしてから別れ、あたしは、家に着く。
「お帰りなさい。遅かったわね? 木嶋(キジマ)さんが来てるわよ」
「えー、木嶋お兄ちゃんが!」
 お母さんにそう言われてあたしは、慌てて部屋に戻ると、大学でお薬の研究をしているお父さんのゼミの生徒の大学生で、あたしの家庭教師をやってくれてる木嶋お兄ちゃんが待っていた。
「お帰り」
 眼鏡を掛け、スマートなその姿は、凄く素敵だった。
「ごめんなさい」
「良いんだよ、奈々ちゃんだって色々あるんだろうしね」
 こうしてあたしは、木嶋お兄ちゃんに勉強を教えてもらう。
 エロブタと違い、凄く丁寧で解り易く、あたしは、この時間が大好きだ。
「それじゃ、また来週ね」
「はい! また来週、よろしくお願いします」
 楽しい時間は、アッと言うまに終わってしまった。
 その日の夕食。
「今日は、赤飯か」
 お父さんの何気ない一言にあたしは、俯いてしまう。
 そんなあたしを見てお父さんが手を叩く。
「そうか、奈々も大人の女になったって事か」
「もうお父さんの馬鹿!」
 本当にデリカシーがないんだから。
 ご飯を食べ終わった後、お母さんがいって来る。
「早くお風呂に入りなさい」
「はーい」
 そう返事をしてあたしは、お風呂に入った。
 あたしは、軽く体を洗ってからあそこを見る。
 まだ血が出ている。
「あたし、赤ちゃんを産める体になったんだ」
 保健の授業で漠然と聞いていた話、自分が母親になるかもって事が現実味を帯びてくる。
「でも、それってあたしがそういう事をするって事だよね……」
 赤ちゃんを作る、その行為、つまりセックス。
 興味が無いって言えば嘘になる。
 漫画に出てくるそういうシーンにドキドキし、もしも自分だったらと考えた事もあるけど、どこか夢幻って感じだった。
 でも、生理が始まり、こうしてあそこから血が垂れているのを体感していると曖昧だったイメージがハッキリしてくる。
 そしてあたしは、血に濡れた割れ目にゆっくりと指を当てる。
「ここに男の人のが入ってくるんだよね」
 オナニーは、した事がある。
 修学旅行やお泊り会の時にませた友達がしてくるエッチな話に興奮し、その話の中で出てきたその行為を何度か試した。
 指を割れ目の中に入れるのは、痛くて全然駄目。
 その時は、男の人のなんて入る訳がないって確信したものだ。
 だけど、友達の何人かが言う様にやさしく割れ目を擦りあげるとくすぐったいのとは、違うお腹の奥からムズムズした感覚が湧き上がってくる。
 最初こそ違和感を感じたが嫌な感覚では、無かった。
 特に、割れ目の上にある突起、クリを弄るとなんともいえない感覚に襲われる。
 始めの頃は、強い感覚に怖かったが、何度かやるうちにそれが、気持ち良いんだと理解し始めると止められなくなっていった。
 一時期なんてお風呂に入る度にクリを弄っていた。
「そろそろ……」
 はまって居た時に覚えたその瞬間が今もやってくる。
「アァン!」
 体に電流が走った。
 そんな感覚、これがきっと友達が言っていた絶頂、エクスタシーって奴なんだろう。
 実は、ここまでやるのは、久しぶりだった。
 あんまりにも凄すぎてやり過ぎたらおかしくなっちゃうと思って止めていた。
 でも、今日は、なんとなくそんな気分だった。
 そしてお風呂をあがるとお父さんが居た。
「長風呂だったな」
「ちょっとね」
 何をやってたなんていえないので適当に誤魔化して部屋に戻りあたしは、その日は、ぐっすりと眠りについた。


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