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			 第六章【 崩壊の波動 】 
			(2) 
			 
			  
			 【王都ロンバルディア攻防戦】《側面サイト》 
			 
			 アデューの《リューパラディン》と、カリウスの《リューアークメイジ》の熾烈なまでの戦いは、それによって激しく揺れる船上、その甲板の上からでも見渡せた。 
			 
			「カリウス、御願い・・・・逃げて・・・・」 
			 切実に願わずにはいられなかった。 
			 《リューパラディン》の【重閃爆剣】は、手負いのカリウスに深刻なダメージを与えており、尚も猛攻が続いている。 
			 (貴方の次の肉体は、私が産むから・・・・絶対に、死なないで!) 
			 
			 
			「合流する隊長の為に、俺たちが準備しておいてやるか!」 
			 パッフィー姫の救出(?)部隊の面々は、旧《オリハルコン》時代の《アレックス》残党によって構成されている。今現在のサトーの肩書きは「師団長」なのだが、彼らは当時の「隊長」で通していた。サトー自身も「隊長」と呼ばれる事に愛着があったようで、《アレックス》結成後も、「当主」ではなく、敢えて「隊長」と呼ばせていたのだった。 
			「そうだな」 
			 切実に戦いの末を見据えている背中に、彼らは欲情に満ちた視線を送った。 
			「副長には悪いが・・・・」 
			「代わりに俺たちの手で・・・・」 
			 この作戦・・・・パッフィー姫救出ついでに、彼女を輪姦す提案を、隊長から受けた彼らは、歓喜して喜んだものだった。特に驚喜したのは、【聖女】信者とも言うべき、副官のコリントではあったのだが・・・・その彼も、既にこの世の人ではなくなっている。 
			「えっ!?」 
			 パッフィーは突然、押し倒されて・・・・訳が解らないまま、その小柄な少女の身体に、複数の男たちが群がってきた。 
			 如何に先の大戦を戦い抜いた英雄の一人とはいえ、今では魔力を失い、体格においてもか弱い少女そのものである。 
			「な、なに・・・・や、止めてぇぇぇ!」 
			 彼らは自分を救出しに来たのでは・・・・アデューの遣した迎えではなかったのか? 混乱と戸惑いとをブレンドした思いも、そう考えている暇はもはやなかった。 
			「おらぁっ、そっちの脚を抑えろ!」 
			「いてぇてててぇ・・・噛み付きやがったな」 
			「早く抑え付けろよおっ!」 
			 そして、一人の男が組み伏せられたパッフィーの両腕を両足で挟み、バタつかせる両脚を掴み上げる事に成功した。 
			「おおっーーーっ!!!」 
			「いよいよ・・・・」 
			 数多の視線が、あらわとなったスカートの中、純白のショーツとその中身だけに注がれる。かつて彼女は同様の視線を、このロンバルディアでも味わっていたが、その当時は視覚を奪われていたのである。 
			 一人の男が唾を飲み込み、純白のショーツに手をかける。 
			「さぁ、いよいよ聖女、パッフィー姫のオマンコとの対面・・・・」 
			「だな」 
			「いやぁぁぁぁぁぁぁぁ――」 
			 
			 その瞬間、一つの稲光が落雷を伴って落ち・・・・ 
			 彼らの眼前に、彼らの視線を集約させる存在が曝け出された。 
			 
			「こ・・・・これが、パッフィー姫の・・・・」 
			「聖女のオマンコかぁ・・・・」 
			 カリウスに開発されるようになって、質素抵抗値の高かった彼女のヴァギナも、可憐だった薄桃色から魅惑的な真紅へと近づきつつある。綺麗に揃えられた恥毛も少なく、既に一人の少女を出産しているものとは、彼らも忘却していたほどである。 
			「み、見ないでぇぇぇ・・・・」 
			「さぁて・・・・味見と行こうかぁぁ」 
			 パッフィーは懸命に抵抗を試みるも、両腕も両脚も封じられ、自由なのは唯一に頭を振り続ける首だけであった。 
			 一つの中指がズブズブと彼女の身体を抉り、ゆっくりとだが、抜き差ししていく。【聖女】の身体は異物に絡みつき、次第に降雨とは明らかに異なるものが纏わりついてきた。 
			「すぅげぇぇ、締め付けだぜぇ」 
			「いやぁ・・・・やめてぇ・・・・」 
			「嫌、じゃねぇだろう。下の口は悦んで咥えているみたいだぜぇ?」 
			 敏感なまでに開発されてきていたパッフィーの頬には、羞恥の赤面とは明らかに異なる色合いに染まっていき、安定期を迎えたばかりであった彼女の身体は、貪欲なまでに挿入されている異物を求めていく。 
			「くぅ〜〜〜さすがに、いい味しているぜぇ。やはり、聖女と呼ばれるだけはあって、格別なものだなぁ」 
			 その中指を口にまで運んだ男が、もはや我慢はできない、とばかりに自身のベルトを緩めた。 
			「へっへっ・・・隊長には悪いが・・・・先に挿れさせて・・・・」 
			「よ、よせ!!」 
			 周囲の男たちも、それまでの興奮が嘘のように血の気を引かせる。 
			 《オリハルコン》時代からの部下たちは熟知しているが、《アレックス》になってからの新参な者ほど、彼らの隊長の冷酷さ・・・・特に悪癖ともいうべき、狙撃した後の恐ろしさを知らないのである。 
			 サトーの狙撃の技量は、神業と言っても過言ではなく、間違いなくアースティア界においても、彼の右に出る者はいない。だが、狙撃の緻密性の代償と、そのストレスの連続からか・・・・射撃直後のサトーは荒れ狂うように、無性に精神が高まって、無性に女を抱きたくなるのである。 
			 そしてその時のサトーほど、例外なく凶悪で凶暴な人格なのであった。 
			「うるせぇぇぇ・・・貴様らは知らないだろうけどな。皇女の時だって、いつも最初は・・・・あっ・・・・ああっ・・・・」 
			 怒鳴り散らしていた男が、突然、黙りこくった。周囲が懸命に停めようとした理由も、今更ながらに理解したのである。 
			「・・・・?」 
			 もうレイプされてしまう・・・・カリウス以外のこんな男たちに・・・・と、絶望していたパッフィーは、股間を曝け出したままの体勢から、薄目を開く。 
			 指で抉っていた男の頭部に、後ろから銃口を突きつけている男がかろうじて視界に入った。 
			「ホー、貴様も随分と偉くなったものだな?」 
			「えっ、あっ・・・・いえ・・・・た、隊長、これは・・・・」 
			「つまりだ。貴様は、俺に対して不満がある訳だ・・・・」 
			 狙撃した後の、彼らの隊長の性格は熟知していたが、特に今日は極めて機嫌が悪そうだった。 
			「い、いえ・・・・そんな事は・・・・」 
			「つまり、俺は貴様の挿れた穴に突っ込め・・・・と言いたいんだろう? ええっ!?」 
			「い、いえ・・・・」 
			 その瞬間、何かが軽く弾けたような衝撃が伝わり、狼狽するばかりであった男の口は、それ以降、未来永劫に渡って閉ざされた。 
			 
			 その直後、船体が大きく揺れた。 
			「チッ、まだ手間取っていやがるのかぁっ!」 
			 もはや撃った部下の事などに眼中も向けず、不機嫌そうに彼の視線は、まだ尚も戦い続けている二機だけに注がれた。 
			「もう時間の問題でしょうが、ね」 
			 これ以上、目障りにならないよう、更に不機嫌にさせてしまった同僚の遺体を片付けながら、戦いの終結を予測した。 
			 パッフィーは無理もない・・・・と思った。カリウスはアデューと戦う以前から、彼女を庇って負傷しているのである。 
			 だが、それ以上にカリウスが苦戦していた深刻な理由を、深刻な事実が告げられる。 
			「クククッ・・・・今の奴はぁ、魔法が使えないからなぁ・・・・」 
			「ど、どういう・・・・事?」 
			「EP弾・・・・まぁ、特殊な効用をもたらす、弾丸だな。隊長の撃った弾によって、どんな魔導師も魔法が使えなくなっちまうのさ」 
			「リューナイトを相手に、相当、てんぱったんじゃないのか?」 
			「「違げねぇ」」 
			 周りの復唱に対して、パッフィーは違う、と思った。 
			 彼女が抱え起こした時、カリウスは唖然として自身の掌を見据えていたのである。あの時のあの表情は・・・・彼自身が異変に気付いていたからに違いなかったのだ。 
			 それでもパッフィーが逃げ延びる時間を稼ごうと・・・・絶望的な戦いに身を投じたのであった。 
			 (それを・・・・私は・・・・) 
			「で、コリントの奴はどうしたぁ?」 
			「戦死なされました・・・・」 
			 サトーは衝撃こそ受けなかったが、それでも、副官の死を悼んだ。また先ほど射殺した部下によって、レンヌ・カスタネイドをレイプした部下は全滅した事になるのである。 
			 後日に彼が増長する理由の一つとして、レンヌとパッフィー、このアースティアの世界を代表する、極上の名器を味わったのが、彼一人となった事が挙げられるだろう。その意味においては、確かにサトーは、後日の【極上名器完全蹂躙】を果たしたように、誰もが羨む、選ばれた男であった。 
			 そして、その最初の瞬間が、目前に迫っていた。 
			「隊長、こっちの準備okですぜぇ」 
			 パッフィーの両腕と両脚を封じる男が、再びパッフィーを蒼褪めさせる。今の彼女の股間は何も遮るものがなく、敏感に開発されてきた身体は、男の存在を求めているかのように、うごめいていた。 
			「なっ、や、やめてぇ・・・・」 
			「チッ、こんな小娘しか抱けないとは・・・・くそっ!」 
			 サトーは唾を吐き捨てた。その瞬間、パッフィーの脳裏に、思い出させる光景があり、その時になって彼女は、婚礼の際、自分を唾棄した人物である事に気が付いた。 
			「お前の貧相な身体で、我慢してやるから・・・・せいぜい愉しませてくれや」 
			 (いやぁ・・・・カリウス以外に・・・・こんな人を・・・・受け入れるなんて・・・・絶対に嫌、嫌嫌嫌々―――嫌!) 
			 懸命に抵抗しようにも、手脚を固定され続ける彼女には、曝け出されたサトーとの結合から逃れられる術はなかった。 
			 パッフィーが唯一に受け入れてきた、カリウスの猛々しいばかりのものとは異なり、こちらは更にゴツゴツとした、歪な形状をしたものであったが、それが遂に彼女の入口に宛がわられる。 
			「まぁ、期待はできそうにないが、なぁ・・・・そらぁっ!」 
			「いやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」 
			 
			 その瞬間は・・・・あっけなく、訪れた。 
			 一つの落雷が落ち、パッフィーの悲鳴も、激しい稲妻によってかき消された。まさにサトーにとって、雷雨こそ吉兆であり、そしてまた、今回も吉兆であったに違いなかった。パッフィーは、父親であるカリウス以外の男を・・・・しかも、アデューではない、別の男を受け入れてしまった瞬間であり、それまでカリウスを夢中にさせた膣肉は、サトーに変わっても変わらなかった。 
			 (むぅ・・・・こ、これは・・・・これは・・・・) 
			 サトーは、カリウスほどの男が何故、これほどまでにこの少女に固執していたのかを理解した。理解した同時に、愉悦に満ちた想いだけに満たされていった。 
			 柔らかく極上の肉質が、挿入した男を程よく締め付け上げ、奥へと奥へと誘っていく。少女の膣内は温かく、見事な構造はサトーを受け入れても裂ける事はなかった。 
			「ククククッ・・・・」 
			 (過小評価だったようだな・・・・そうだな、認めてやろう。お前は俺に抱かれるだけの価値はあった、のだと・・・・) 
			 サトーは抑え込んでいる部下の手から、彼女の身体を受け取るようにして、立ち上がり・・・・繋がるパッフィーの背中を抱え上げる。 
			 パッフィーの股間にサトーの身体が割って入り、バタつく脚は虚空を空回り続け、懸命にサトーの肉体を抑え付けた両腕も、身体ごと抱えられている体勢では、男女の営みを遮るものにはなりえなかった。 
			「いやぁぁぁぁぁぁ、」 
			「クククッ、いいぜぇ、この身体・・・・気に入ったぜぇ・・・・」 
			 サトーには号泣するパッフィーの身体を抉るたびに、更なる快感が訪れていく。 
			 
			 先の大戦によって鍛えられた膣内は、このサトーのためにあった。 
			 カリウスによって開発された身体は、この日のためにあった。 
			 パッフィーの極上の名器は、この日のためだけに、自分を受け入れるためだけにあったのだと・・・・サトーはそう信じて、疑わなかった。 
			 
			「いやぁぁぁぁぁ・・・・もう・・・・やめてぇぇぇ・・・・」 
			 号泣しながら、身体を捩って、抵抗を試みる彼女ではあったが、股間を深々と連結されて、背中ごと抱えられているパッフィーには、如何なる抵抗も無意味であった。 
			「クククッ、だが、身体の方は・・・・大喜びしているようだぞ? 内襞が旨そうに・・・・俺のモノを咥え込み、奥へと奥へと導いてくれるわ」 
			 その都度、サトーにはこの上ない快感だけが駆け巡り、この極上の快楽を生み出す小柄な身体を、更に深く、もっと少女の深く、へと貫き抉っていく。 
			 そのサトーを受け入れている彼女の身体が、次第に凝縮しているのを、剛直を突き刺している、連結させている男には明白であった。 
			「イキたければ、いつでもイクがいいさ。これから死んでいくカリウスも思い残す事がなく・・・・晴れて成仏していく事だろう、しな」 
			 カリウスでさえ、かつてそうであったように、サトーもこの時点でパッフィーが抱えるマゾ性に気が付いていた。そしてそれを利用する事で、小柄な少女の身体は、更に素晴らしい締め付け具合を披露するのである。 
			「王妃は・・・・妻は、もうカリウスのものでなくても、満足できるのだと解ってな」 
			 (ううっ、そんな事・・・・ある訳ない!) 
			 だが、彼女の想いとは裏腹に、限界は既に間近に迫っていた。それは犯す男よりも、犯されている彼女の方が自覚できていた。 
			 自覚できてしまっていた。 
			 (も、もう・・・・ダ、ダメぇ・・・・・許して・・・・) 
			 
			「お姫様の、かつての男たちが戦っている眼前で、肝心のお姫様は絶頂を極めたかぁ・・・・淫乱な聖女さまだぜぇ。傑作じゃないか!?」 
			「カリウス・・・・アデュー・・・・助けてぇぇ・・・」 
			「アハハハハッ、アデュー師団長、助けてぇ、ってかぁ? かつての男にも助けを求めるって だがな、これはアデュー師団長も容認している事なんだよぉ」 
			「諦めるんだな。お前の勇者さんは、カリウスを殺させるなら、お姫さんに何してもいいってよぉっ、頼んできたんだよ!」 
			「・・・・う、嘘・・・・ア・・・・アデューが・・・・」 
			 思わぬ事実に愕然とさせる。 
			 それは完全に正しい指摘ではなかったが、必ずしも間違い、とは言えなかった。確かにアデューは、サトーたちがパッフィーを救出した後に、レイプする事を容認してはいる事になるのである。 
			「更に・・・・すげぇ、締め付けだぜぇ・・・・射精そうだ!」 
			「!・・・・い、いやぁ・・・・」 
			 既に妊娠している彼女であり、例えサトーに今、膣内出しされても妊娠する恐れこそなかったが、これまでにカリウスだけにしか許していない、膣内出しを受け入れるほど、おぞましい限りでしかなかった。 
			「膣内に・・・・膣内だけには・・・・」 
			「ああぁ〜? 膣内だけに射精してくれぇ、ってか?」 
			「淫乱な聖女様だぜぇ〜」 
			 豪雨と共に嘲笑が甲板を叩き、パッフィーは懸命に抵抗するものの、もはや、サトーからの膣内射精から逃れられる術はなかった。 
			 
			 
			 パッフィーとサトーの、運命の結合が終焉に向かいつつある頃、 
			 カリウスとアデューの熾烈な戦いも、終幕を迎えつつあった。 
			 
			 
			 ――【王都ロンバルディア攻防戦・終幕】 
			 
			 
			 アデューとカリウスが繰り広げた、熾烈な戦いの終幕を見届け、雷雨の夜にも関わらず航海を続ける一隻の甲板において、一組の男女が激しいばかりの性交が終わった。 
			 サトーは弓なりのような体勢の、小柄な少女の背中を抑え付けたまま、二人の結合部、サトーとパッフィーが重なる彼女の股間から、大量に射ち込まれたザーメンが滲み出してくる。 
			 アデューとカリウスの結末によってか、膣内出しされた衝撃によってか、小柄な少女は僅かに痙攣するだけの、放心状態であった。 
			 (こいつはぁ・・・・意外な、掘り出し物だったな) 
			 サトーのペニスは尚もパッフィーの膣奥の中にあり、そのせいもあっただろう。大量に吐き出したのにも関わらず、萎える事を知らなかった。 
			 
			 常の彼であったなら、ここでパッフィーの身体を投げ捨てて、後は部下たちが輪姦していく様を見届けるのが通例であった。かつてのレンヌ・カスタネイドを破瓜した時でさえも、処女を奪った後は、部下の輪姦の輪に入る事を嫌ったほどである。 
			 だが・・・・ 
			「クククッ、極上の身体だったぜぇ・・・・」 
			「隊長、そろそろ我々にも、そのぉ・・・・宜しいでしょうか?」 
			 対外、サトーの悪癖は、一度の射精で治まるはずであったが、彼元来の部下たちはそれでも、男の機嫌を損ねないよう、慇懃なまでに申し出た。 
			「そうだな・・・・まぁ、前の口は空いたぜぇ、好きに挿れたらいいさ」 
			「えっ?」 
			「隊長も、加わるのですか?」 
			 サトーという、その人格を良く知る彼らだけに、意外な表情をしたものである。 
			 そう、このパッフィー・パフリシアという、極上の名器を前にしては、さすがのサトーも、その通例を履行する気にはなれなかったのである。 
			 もっとも、彼の部下たちはそのサトーの意外を迷惑とは思わなかった。むしろ、彼らの隊長が輪姦の輪に初めて加わって貰える、喜びがあったのは確かであった。 
			「よぉーし、聖女のヴァギナに挿れる、二番手は誰だぁー?」 
			 船艇には操縦士などを含め二十名近い男が乗り込んでおり、全ての人間が志願したものの、この場合は大抵、古株から優先権はあるものである。 
			 一人の男が甲板に寝そべり、並みだが、それでも【聖女】パッフィーとヤれるとあって、隆起したペニスに目掛けて、サトーは放心している少女の身体を降下させた。 
			「くぅぅ・・・・こ、これは・・・・すっ、すご・・・・」 
			 常日頃には他を圧倒するようなカリウスに、そして、サトーの大砲ようなペニスよって貫かれた直後ともあって、放心している少女の意識を覚醒させるほど満足させるものではなかった。だが、それでも挿入できた男には先人たち、二人が受けた快感を共通する事ができていた。 
			「よし・・・・それでは後ろにも、突っ込んでやるとしよう」 
			 パッフィーの背後に回り、もう一つの入口に、萎える事がなかったペニスを宛がう。 
			 放心していたパッフィーが突如、張り裂けそうなほど瞳を見開き、大きく唇を開いた。しかし、何かが喉に詰まったようにして、言葉も声も、その愛らしい唇からは、暫く流れてくる事はなかった。 
			 きつく窄まった肉襞を押し広げるように一気に貫いた。 
			 サトーは知らなかったのだ。 
			 パッフィー・パフリシアにとって、初めての男はカリウスである。それはもはやアースティアの世界において有名な事実であり、それはサトーの知るところでもあろう。だが、カリウスとの性交はあくまでも、生殖だけを目的とされてあった事もあって、アヌスは手付かずであったのである。 
			 かくしてパッフィーは一つの処女を父親のカリウスに奪われ、今一つの処女を、このサトー・マクスウェルに奪われてしまった瞬間であった。 
			「ぎひぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!!」 
			 パッフィーの凄まじい絶叫が、広大な海域いっぱいに響き渡った。 
			「ぎぁぁぁぁぁぁーーぁ! あぎぃぃぃ、ひぐぅぅぅぅ・・・・いやぁぁぁぁぁぁぁぁ――ぁ・・・・」 
			 二人の男によって、同時に突き込まれ、交互に出し抜かれ、パッフィーは凄まじく頭を振り続け、絶叫を迸り続けた。 
			 先の大戦によって鍛え上げられた肉体だっただけに、まして、初めての二本差しによるペニスの協奏曲は、パッフィーには号泣の絶叫と、絶大な痛感でしかなく、挿入する男たちには、この上ない極楽浄土の場所(身体)でしかなかった。 
			 初めてのアヌスを貫かれるパッフィーは、まるで断末魔のような悲鳴を轟かせ続け、その都度サトーたちのペニスに、快感だけの締め付けと、麻薬のような快楽だけを与えていく。 
			 開いたままのパッフィーの唇から、溢れ出た唾液が甲板を叩き、それでも絶叫による、激痛の頭を振り続けた。 
			 (ゆ、許して!!!・・・・御願い、もう許してぇぇぇ!!) 
			「まだ聖女の口が開いているぞぉ、誰か挿れてやれ」 
			「そういえば、カリウスとの婚儀にも、旨そうに巧みにしゃぶっていたからな・・・・順番も支えている事だし、咥えてもらえ」 
			 菊座を犯し続けるサトーが思い出したかのように、部下に薦める。 
			 その三番目の男が、頭を振り続けているパッフィーの髪を抑え付け、絶叫を奏で続ける口内に突き込んだ。それに伴い、パッフィーの悲鳴はくぐもったものになり、体内だけに良く響いた。 
			 見開かれた瞳から、大粒の涙だけが滴り落ち・・・・ 
			 前後の入口と、そして、唇のそれぞれに男の証を受け入れさせられ、もはや悲鳴一つ上げられずに、陵辱されていくパッフィーの姿に、順番待ちの無数の男たちが群がる。 
			 胸元のドレスに手を忍ばせ、小柄な身体の割に、良く育成された乳房を揉みしだき、固くしこる乳首を弄び、片方の曝け出された乳首には、別の男が口に含む。 
			「これが聖女の母乳、ってやつだな・・・・」 
			「お、おい。俺にも飲ませてくれよぉ!!」 
			 既にパティを出産している彼女が、母乳を出せるのは当然であった。だが、今、授乳しているのは、娘のパティでもなければ、これから生まれてくる、カリウスと彼女の男の子でもなかった。 
			 
			 
			 交代で次々と小柄な少女に圧し掛かり、パッフィーの膣、アヌス、唇を犯し続ける中で、ようやく満足する事ができたサトーは、気に入った名器から離れて、懐から一本の煙草に火をつけた。 
			「ふふふふっ・・・・くくくくっ・・・・」 
			 (バカとハサミは使いよう、てな) 
			 無論、彼の言うバカとは、言わずとも知れた、後の皇帝に君臨するであろう男の事である。 
			 未だ多くの部下が群がっている少女の・・・・もはや、理性のかけらも見られないパッフィーの身体は、これからのサトーにとって、快楽だけを提供してくれる、有難い身体ではある。 
			 アデュー・ウォルサムは確かに強く、カルロスが亡き今となっては、このアースティアにおいて最強の男ではあろう。 
			 (更にカリウスが死んだ、とあれば、尚更な・・・・) 
			 そのアデューが、サトーに快楽を・・・・そのパッフィーの身体を与えるが為に、戦ったのであるから滑稽ではある。 
			「だが、皇女の依頼もある・・・・しな」 
			 レンヌ・カスタネイドの依頼は、パッフィーを心身ともに絶望させる事にある。かつては勇者一行の一人として激戦を戦い抜き、【封印の魔女】の宿命を背負い、心身ともに並外れたものがあるのは確かであり、依頼を達成するのは、生半可な事ではないだろう。 
			「まぁ、パッフィー姫を手懐ける時間はたっぷりとある・・・・」 
			 (それに・・・・ある程度の抵抗と要害があった方が、それをへし折る楽しみも増える・・・・って、ものだしな) 
			 
			 かくして、パッフィーの乱交パーティーは、船艇が揚陸する三日三晩に渡って繰り広げられる。 
			 そして、そこは・・・・かつて勇者一行が逃げ延びた、また彼女の生まれ故郷でもあるはずの・・・・・パフリシア城であったのである。 
			 
			 
			 
			 ――一方、王都ロンバルディア海峡にて―― 
			 
			 
			 冷たい海域に漂う、それに気がついた男がいた。 
			「か、カリウス陛下!!」 
			「ううっ・・・・ガ・・・・ガンドルフ・・・・かぁ・・・・」 
			 まだ辛うじて息があったカリウスに、ガンドルフは急ぎ早、国王の身柄を引き上げて、その深い傷跡に愕然とせずにはいられなかった。 
			「遅くなって申し訳ありませぬ・・・・臣である以上、お護りすると誓っておきながら・・・・」 
			「パ・・・・パッフィーは・・・・」 
			 カリウスの瞳は焦点があっておらず、また、常の覇気の威圧感が微塵も見られなかった。 
			 ガンドルフには色々と報告するべき事はあった。王都の防衛の成功、宰相マードックの負傷、最前線にあった部隊からの増援。隣国の救援など。だが、カリウスが最も望むものは・・・・ 
			「ぶ、無事ですとも」 
			「嘘がヘタだな・・・・あい、相変わらず・・・・お前は・・・・」 
			 カリウスは笑った。いや、笑ったつもりだったが、顔色の悪い表情はかすかに動いただけであった。 
			「ガンドルフ、ありがとう・・・・そして・・・・すまない・・・・」 
			 ロンバルディア王国最古参の猛将は、初めて、国王から謝礼と謝罪の言葉をかけて貰ったのだが、少しも嬉しいとは思わなかった。これが健全な時のカリウスにかけて貰えたものであったのなら、彼は諸手を上げて驚喜する事ができただろうが・・・・ 
			「な、何を仰せになりますか、まだ、まだ・・・・」 
			「・・・・あ、後を・・・・頼ん・・・・・・・・・」 
			 大柄な大男は、張り裂けんばかりに叫び続けたが、その長年の主君であったカリウスからの返答は、もはやなかった。 
			「陛下・・・・陛下かぁぁぁぁぁ―――ぁ!」 
			 
			 ロンバルディア王国の王妃パッフィー・パフリシアが、菊座の処女を奪われた絶叫を響かせた、と同時に、このロンバルディア王国の海峡に、そのロンバルディア国王の下でも、壮大な絶叫が響くのだった。 
			 
			 
			 かくして、シンルピア帝国軍の、王都直撃による襲撃は、確かに失敗に終わった。だが、帝国の真の目的であった狙いは別のところにあり、そして、戦場となった王都ロンバルディアは、先日までの栄華を極めていた経済大都市とは思えぬ、惨状の有様であった。 
			 
			 雷雨が二日間に渡って降り続き、それでも黒煙が立ち上る王都ロンバルディアに、シンルピア帝国からの電文が送られてきたのは、それから四日後の事である。 
			 
			 「ロンバルディア王国からの書簡と、パッフィー・パフリシアの親書に対して、シンルピア帝国においても、和平を受諾する」 
			 
			 ――と。 
			
  
			
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