堕落した聖地



 聖王国ラルデリカ最高評議会――
「今回の事体における失態いかようなことですか?」
 最高司祭でありラルデリカを治める。『女帝』ミリア・リグ・フォルテ・ラルデリカは静にしかし威厳のある声で議会に問いただした。ミリアは御年40歳の妙齢の婦人でありながらその顔にはシワ一つ無く、金色の髪はその年齢を思わせないほど艶やかであり全身から発せられるオーラはいささかのかげりもない。
「はっ、今回のアルト・フィリスの反逆はすべてアーマイト卿の監督不行き届きかと・・・」
「なっ、陛下がいわれて今回の失態はラムルテッド陥落のことであろう?それなら北方管理部の失態であろう?」
「いやいや、それよりも人獣どもの盗賊被害のほうが甚大であろう?陛下がお言いになったのはそのことではないか?」
 議員貴族たちからは次々に責任のなすり合いを始めり、自身の利益に結びつくことを議題に上げようと声を荒げた。
「みな、静まりなさい!!まずは一つ一つの話を整理いたしましょう」
 女帝の一声で議員達の議論はぴたりと止まった。
「まずは、アルト・フィリスの件についてですが・・・アーマイト卿」
 それに促され、ラグラ・アーマイトは起立し報告を始めた。ラグラ・アーマイトは武芸においてはたいしたことはないが世渡りの上手さでここまで地位を高めた。無能とはいえないが現在のラルデリカではそれでもまだましな能力である。もっともそれはあくまで書類などの定型的な仕事に限ってである。だがそれも小競り合い程度の小規模の戦闘しか経験したことのないラルデリカでは仕方の無いこととも言える。
「では、アルト・フィリスとともにその配下が離反したとの報がはいりまして・・・」
「なに!!配下もだと?やはりこれはアーマイト卿の失態ですな。なにせアルト・フィリスの部下といえば下等な人間へのなりそこないども、まーそれなりに能力があるから飼っていた連中。まったく飼い犬を御し仕切れないなど責は重いですぞ?」
 他の議員がやんやんやと責めたてた。なにせアルト・フィリスは英雄であり、その功績は大きいそれを失ったとなればその管理を務めていたラグラが責められるのは仕方の無いこと、それに失脚すれば騎士団の最高指揮官の椅子が手に入るチャンスとハゲタカのように群がった。
「まあまあ、皆様ご静粛。しかし、アーマイト卿。どのような処置を取られましたか?」
 ざわめく議員を一人の議員―ヴィルジール卿フランシス・ヴィルジールが制した。フランシスは最近頭角をあらわした実力派の若手の議員である。
「い、一応、情報規制を・・・」
「それも効をなさなかったようですね。若い兵士達やメイド達の噂になっています。もしかしたら内通者が居られるのも知れません。」
「やはりアーマイト卿には退陣していただき新しい指揮官を置くべきでしょうな。」
 ラグラの額に汗が浮かびその痩せ細った顔がよけいに顔色を悪く見せた。
「いえいえ、メルガル卿、責任追及も大事ですが更迭だけが責任の取り方ではないかと・・・わたしの情報ではまだアルト君の行方は知れてないとのこと、なのでアルト・フィリスの件は後回しにしアーマイト卿にはラムルテッド奪還の先陣での陣頭指揮に向かっていただくということでいかがでしょうか?むろんその結果次第で更迭としても遅くは無いかと・・・」
 その発言に隣り合うもの同士で話し合いを始めた。
「みな、静粛に。ヴィルジール卿の案に反対のものはいますか?いるものは代替案を提示しなさい」
 ざわめく議員に良く通る声で女帝が採決を求めた。多くの議員達にとって自身が安全ならこの案に反対する理由はない。なかにはフランシスに不快感を持つものもいるがそれでもこれ以上の案があるわけもなく結局フランシスの案が可決されることとなった。
「次は人獣による被害でしたか・・・」
「そうでございます!!陛下!!このままいけばラルデリカの経済に大きな影響を受けることになりますぞ!!」
 ディンガー・メスター卿は声をあらげて窮状を訴えた。もっとも、被害に受けているのは主に食料関係であり、食料関係の利権の多くを掌握しているのはディンガーなのである。
「だからといって、独断で僅か数名ではあるが軍を動かしたのはどうかと・・・それも壊滅させるなどその責任の追及もでしたなメスター卿」
「そ、それは偵察任務ということで向かわせただけで新兵どもが功を焦り、その・・・」
「そのような言い訳が通じると?」
 このラルデリカの議会ではほんの小さなミスも許されない、少しのミスが権力の座から失墜を意味しているからである。
「ぐっ・・・」
「まあまあ、ギャンガー卿。彼もまたこの国を思ってのことでしょう。失態の責任なら討伐のために必要な軍備の提供ということでよろしいのではないかな?」
「はぁ・・・フリスタ卿がそういうのでしたら・・・」
 1人の老人が助け舟を出した。
「陛下、この爺めは人獣討伐も重要な軍事行為としまして正規軍を派遣することを提案いたします。そして討伐がすみましたらそのままラムルテッド攻略に参加と・・・もっともそれまでに決着がついてるかもしれませんがの」
 議会では珍しく笑いがおきた。このこ快活な老人の名はアーネスト・フリスタ。好々爺の仮面の下には海千山千の知略知慮に長けた老怪である。
「フリスタ卿がそう言われるのならばその案を採用しよう。それでよいな?メスター卿」
「ははっ・・・陛下のそのお言葉一身にうけ微力ながらこの力を捧ぐ所存にございます。」
 頭(こうべ)を垂れながらもディンガーは鋭くアーネスト老を睨んでいた。アーネスト老は別にディンガーを庇ったわけではなくただ借りをつけさせると同時にその財力を消耗させることが目的のための采配であった。
「優先的な議題は以上か?」
「いえ、陛下。アルグレへと進攻したオーガどもについてが・・・」
 女帝の傍に控えていた秘書官がのこされた議題を伝えた。
「ふむ・・・だれぞ、良い案はないか?」
「はっ陛下。僭越ながらこのバリアン卿バーメスト・バリアンめがまずは従属国であるグーグニ、ブリュッス、ニベルへと奪還命令を出しその陣頭指揮にはこのわたくしめが向かいましょう。所詮は下等なオーガなど相手になりますまい」
 でっぷりと太ったバリアン卿は快活に笑った。その意見に賛同するように何人かの議員が盛大な拍手を送った。この議員はすべてバリアン卿の取り巻きである。
「賛成も多数か・・・ではその任はませよう。では、皆に神のご加護があらんことを、なお遠征中手薄になるラルデリカの警備強化のために我が娘フローラ率いる一角獣近衛隊を参加させる。みな不手際があるかもしれんが手助けを頼むぞ」
 こうして議会は閉会された。

 ★ ★ ★

「え〜〜い!!いまいましい!!あのヒヒ爺め!!」
 屋敷に戻ったディンガー・メスターは荒れに荒れていた。必要でない借りと莫大な出費これはディンガーにとってこれはあまりに心地よいとはいえない。
 コンコン――
 ドアをノックする音が部屋に響いた。
「誰だ!!」
 ディンガーは醜く太った巨体でノッシノッシドアに近づくと激しくドアを開けた。そこにはまだ少女と言ってもいい赤い髪をショートカットにしたメイドが震えながら銀色のお盆にブランデーとグラスを運んできていた。
「だ、旦那様。お酒のほうをお持ちしましたのですが・・・」
「ああ、すまない。テーブルの上に置いてくれ」
 なんとか声を落ち着けてメイドの少女部屋へと促した。メイドがテーブルにブランデーを置くのを背中越しで確認するとそっと扉をしめ鍵をかけ少女の背後に回りこんだ。
「あの・・・旦那様?」
 少女が振り返ると男は乱暴に組みふせた。
「止めてください!!いやぁぁぁぁぁ」
「静かにしろ!!それにワシに逆らったらお前の家族がどうなるか判ってるだろうな?異端審問にかけるぞ!!」
 その言葉にびくっと身を震わせ少女は叫ぶのを止めた。
 少女は貧しい家の産まれでメスター家に奉公にでることになった。もっともその話しも半ば人買いとなんらかわらないが、それでも少女の家にとってはそれにすがるしかなかった。
 そして、異端審問という言葉はなによりも強力な脅し文句となった。異端審問にかけらた者の結末は死以外ないからである。
「よし、いい子だ。」
 男はそのまま舌を少女の顔を這わせながらゆっくりとスカートをたくし上げなげながら恐怖に震える少女の顔を堪能した。
「くっくっく。どれ、ここはどうかな?」
 ディンガーはゆっくりと節くれだった指で少女の幼い秘裂をショーツの上から軽くなぞり始めると、少女の頬を紅潮させ、呼吸がみだれそして徐々にショーツに染みを作った。
「軽く触っただけで濡らすなど・・・お前さてはここを弄ったことがあるな?どうしたら答えろ」
 少女は恥ずかしさのあまり死にそうな思いであったがゆっくりと口を開き
「あ・・・あり・・・ます」
 か細い声で答えた。
「毎日か?」
「は・・・い・・・毎日です・・・」
 男は気を良くしたのかどんどんと少女に淫らな質問を投げかけていった。
「いくつから始めた?」
「じゅ・・・10歳のときから・・・」
「たしか、お前は今年で14だったな。もう4年も弄ってるとは淫乱だな。一日どれくらいするのだ?」
「2回くらいです・・・」
 少女は知られたくない自身の痴態を主に問われ素直に答えていった。むろんウソをつくこともできたがウソがばれ主人の機嫌をそこねたら家族にも酷いことをされるのではという考えがウソを突くことを抑止した。
「ふむ。それで指を入れたことはあるのか?」
「あ、ありません・・・その指でなぞったり・・・豆をかるくつねるくらいで・・・」
「こうか?」
 ディンガーはおもいっきりクリトリスを摘むと少女は悲鳴をあげながらおしっこを漏らしショーツがぴったりとヴァギナに張り付き痴丘の形をくっきりとあらわにした。
「ワシの指が汚れてしまったぞ。舐めてきれいにせよ」
 男がションベンまみれになった指を差し出すと少女はおずおずと舌を伸ばしながら舐め始めた。
「そうそう、丁寧に舐めるんだぞ」
 少女は男に指示されるまま時にくわえ込み舌を絡め丁寧に丁寧に舐めつづけた。
「さてと、こっちのだらしない穴も栓をしてやらんとな」
 そう言うとディンガーは己のいきり立つ分身をさらけだしショーツをゆっくりと脱がすとぴったりと閉じられた秘裂に一気に挿入した。
「痛いぃ抜いてくださいぃ抜いてぇ。助けてぇぇお母さん・・・お母さん・・・お母さん」
 少女は泣き叫び秘裂からは赤い雫がたれた。しかし、ディンガーはかまうことなく正常位の体勢で腰を激しく動かした。男の半分程度の身長しかない未発達の少女にとって男のものを受け入れることは苦痛でしかなく。
「あぐぅぅ止めてください・・・止めてください・・・はぐぅ」
 止めてくださいと連呼するだけであった。
「ぐふふふふ、奥にこつこつと当たるたびにぎゅぎゅっと締め付けてくるぞ。口では嫌がっていても体は正直だな」
「イヤ・・・イヤ・・・」
 少女に下卑な言葉をなげかけそのたびに少女の白い肌は紅くなっていった。
「しかし、こう締め付けが良いとうっ・・・」
 おもわず射精したがディンガーの性欲は収まることがなくそのまま再び腰を動かし始めた。
「さてつぎは…」
 やがて少女にも変化があらわれ始め、声にあきらかに苦痛以外の声が混じり始めディンガーに抱きつきながら腰をみずから動かし始めたのである。もともとオナニーの経験があったためか体には性行為の土壌が自然と出来上がっておりその芽が開花し様としていた。
 ベッドの上からギシギシと音が響いた。
「そらそら、イクときはイクというだぞ」
 騎乗位の体勢に入れ替え下から少女を突き上げる。その一突きごとに
「はぁんイ、イキますぅご主人様ぁぁぁ」
 歓喜の声を上げて激しく自身でも腰を動かしていた。
 その夜何度も絶頂を味わった少女は・・・
「くっくっくっそうだ。丁寧に舐めろよ」
「はい・・・ご主人様」
 少女は虚ろな瞳で醜悪な陰茎を丁寧にしゃぶりついていた。少女は快楽の園へと落ちていったのである。
 ここは堕落した聖地・・・人々の欲望が芽吹く場所・・・


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