11:海


 着々と進む引越しの準備。
 私は、八月の終わり、海外に引っ越すのでした。
 お母さんから手渡される引越し用の道具に私の戸惑いは、消えません。
 そして、もう時間がないと言うのに、誓唯さんとは、連絡が取れないのです。
 そんな不安を抱える中、皐月ちゃんからプールへのお誘いがありました。
 私は、引っ越す前の思い出として、舞夏ちゃんと一緒にプールに向かうのでした。
 海では、泳げない未知留ちゃんがプールで泳ぐ姿を見て、舞夏ちゃんが驚きます。
「カナヅチじゃなかったんだ」
 苦笑する蛍子ちゃん。
「未知留ちゃんは、海の水が駄目なんだよね。でも、もしかして未知留ちゃんは、見える人だから、海坊主とか見えるからだったりしませんよね?」
「さてどうでしょうか?」
 否定してくれない未知留ちゃんに舞夏ちゃんと皐月ちゃんが怖がります。
 何げに仲良し度が上がった皐月ちゃんと蛍子ちゃんが二人で戯れている間、私は、一人プールサイドで休んでいました。
 そこに未知留ちゃんがやって来たのです。
「一夏ちゃん、悩みでいるのですよね?」
 応えられないで居る私に未知留ちゃんが続ける。
「確かに何でも打ち明けあえる関係では、ありまえん。しかし、私達は、悩みを共有する事くらいは、できると思うのです」
 私は、引越しをする事を未知留ちゃんに明かしました。
 すると未知留ちゃんも先生から私が引越しをする事を教えてもらっていた事を明かしてくれました。
 それでも、黙って夏休みを一緒に居てくれたのです。
「どうして?」
 自然と出た私の言葉に未知留ちゃんが私の唇を奪う。
「皆が一夏ちゃんを好きだからです。皐月ちゃんや蛍子ちゃんだって一夏ちゃんの事が好きなんです。そして、私は、友達以上に一夏ちゃんの事が……」
 未知留ちゃんの手が私の胸に触れます。
「駄目だよ、人が見てます」
 拒絶する私、しかし、未知留ちゃんは、止まりません。
「怖いのです。このままでは、一夏ちゃんが消えてしまいそうで」
 熱い思いが私に染みこんで来ます。
 そして、私の中の何かが激しく昂ぶるのが解りました。
「未知留ちゃんごめんなさい」
 私は、駆け出していました。
 体の奥から込み上げる衝動、私は、初めて、自らの手でオマンコを弄りました。
 そんな中、御守の力が発動し、エッチなコスチュームに変身する私。
 鰓みたいな物を生やしたジンの見守る前で、私は、込み上げてくる衝動のままに、オマンコを弄る続けるのです。
 しかし、慣れない私の自慰行為では、昂ぶる私の心と体を満たす事は、出来ません。
 その衝動は、ジンの力と共鳴し、大波に変化してしまうのです。
「駄目、このままじゃ、大変な事に……」
 そう思っても、衝動を抑える事が出来ない私。
 そんな時、舞夏ちゃんが現れました。
「一夏、一夏の衝動を私が受け止めてあげる」
 舞夏ちゃんの股間からチンポが生えてきました。
 そして、濡れた私のオマンコに舞夏ちゃんのチンポが入ってきました。
「アァァァン! 凄いです!」
 私は、その快感にただ、叫ぶ事しか出来ませんでした。
 初めて受け入れるチンポは、熱く、体を中から焼き焦がす様であり、その太さが私を中から変えていく様でした。
 舞夏ちゃんは、激しく腰を振り、チンポで私を抉り、子宮を攻め立てます。
「一夏、大好きだよ!」
 無我夢中のままに私達は、唇を貪りあっていました。
「イクゥゥゥ!」
 私は、絶頂に達し、ジンが消えた後、舞夏ちゃんが倒れてしまいます。
「舞夏ちゃん!」
 私は、駆け寄ります。
「あたしは、平気。それより、一夏こそ大丈夫?」
 私は、強く頷きました。
 その後、未知留ちゃんに突きあって貰い、家に戻る私。
 舞夏ちゃんをベッドに寝かした後、未知留ちゃんが言いました。
「舞夏ちゃんが普通の人とは、違うことは、知っています。そして、隣に住む女性も」
「沙耶さんが、でも沙耶さんは……」
 その時、ずっと沙耶さんが住んでいた筈の隣の家が、夏休み前までは、売家だった事を思い出します。
「一夏ちゃんが、そんな二人に近づいている気がして不安でした。でも、これだけは、覚えていてください。私は、私達は、一夏ちゃんが好きです。例え遠くに引越ししようともずっと友達です。そして、舞夏ちゃんともそうありたいと思っているんです」
 未知留ちゃんの言葉は、私を強くさせた。
 未知留が帰った後、私は、十一個目の輝きを取り戻した御守を握り締め、ある決断をするのでした。


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